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interview

タイトル

Crystal Lake "The Voyages"&"WATCH ME BURN" INTERVIEW!!

Interview by BONE$
Edit by SUNEO
Photo by John Gyllhamn




2019年、世界各地でインパクトを与え続けたバンドと言えば、Crystal Lakeだったと言い切っても過言ではないだろう。コロナ禍でなければ、その勢いのままにハードコア&ラウド界を席巻していたかもしれない。
彼らが世界のメインステージで標したアクトとドキュメンタリーをパッケージしたDVD、これからの彼らを打ち出す新曲。そして、現Vo.RYOが加入前にリリースされていた音源をリトラックしたアルバム。その二作を、コンポーザーでもあるYDと旧知の仲であるBONE$ROCK CLASSICS SELECTIONS連載中)がインタビューを敢行。どのインタビューよりも素に近い彼らの今を感じて欲しい。

「自分たちが好きなものを正義にする」/YD

--シングル発売おめでとうございます。オリコンチャートインしたようですね?

RYO: デイリーで7位だそうです。

--半端ないっすね!ちょっと10年前では考えられない話ですね。

YD: 助かります!笑

--作品はいつから作り出したんですか?

RYO: 作り出したのはコロナの前、年末ですね。

YD: ツアーがずっと入っていたのもあってね。EPやアルバムを作って一連のストーリーを考えていたんだけど、コロナが始まってそのストーリーが崩れちゃって。でも、いい意味でドキュメンタリーが作れたり。そういう変化はあったかな。とにかく仕込み作業は去年からやってたんだよね。

--録ったのは日本?

RYO: そうですね。録って、アメリカ行って、アメリカいる間にコロナで全てがストップで、ツアー4本くらいやって中止でした。

--激動だったんですね。タイトルの意味などを聞かせてもらえますか?

RYO: そうですね…、最初から話すと「お前らは成功しない!」とか言ってくる人がいるんですよね。

--いまだに?!

RYO: そう!いまだに。もう2年前くらいから思うことはすごくあるんですよ。そういう人たちに向けたメッセージなんですけど。シングルと、ドキュメントで一つの作品という認識です。俺たちはやけ死ぬような気持ちで挑み続けている。尻に火がついてるって意味もあるし、海外ではホットで火がついてるんだぜ!っていう色々な意味を持たせてます。だから意味としては「俺たちが燃え尽きる様をみろ」という意味で歌ってます。
歌だけでそういう理解のない人を変えるというより、この歌をファンと一緒にシンガロングすることで、そういう奴らを変えてやろうという、どうだ!?みただろ?って思わせてやりたいという気持ちの歌です。
“WATCH ME BURN”は特にキャッチーな曲ですが、POPソングとして作ったわけではなく、、、う〜ん。喩えたらRAGE AGAINST THE MACHINEの1stアルバムのジャケの僧侶の様に。火だるまになって訴えるようなイメージです。
僕がバンドにはいって、炎がテーマの曲は多いんですけどそれがピークを迎えている感じです。
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YD: 確かにそう言われるとBURN使い多いね。今思い返すと。 

RYO: 多いですね笑。さらに、そこからDISOBEYも繋がってるんですよ。自分たちを取り巻く環境にはしがらみがたくさんあって、それを壊すのか、新しい基準をつくるのかっていうところですね。 僕らは「日本から新しい基準を作る」っていうのをテーマに掲げているんです。システムに対して戦うという意味、従わないぞという意思表示です。

--DISOBEYのコンセプトは?

YD: いや、なんかヘビーなのが欲しかったんだよ。普通じゃなくて、コンパクトで、パンチある。

--めちゃくちゃYDさんっぽいこと言ってくれて上がりました笑。

YD: (一同笑)いや、でもまじそれだけだったんだよね。っていうかもう半分ギャグじゃないけど、それくらいの。
最近次のネタとして考えてるのが暴走族のコールをブレイクダウンに取り入れられないかと思ってて。すげぇ研究してて。どう頑張っても弾けないんだよ。なんかニュアンスが出なくて。

--なんかジミーヘンドリックスみたいなこと言ってますね。

YD: まぁ、そのアイデアがうまく実現できなくて、そこで生まれたのがDISOBEYの前半部分って感じかな。トラディショナルなメタルバイブスの中で新しいことをやろうとおもったんだよね。
だから、新しいって言われることも嬉しいし、FEAR FACTORYみたいな古き良きバイブスを感じてくれるのも嬉しいよ。
で、後半部分は俺の親族の四十九日の時に、すげぇアグレッシブな坊さんがいてさ(木魚を叩く動き)

--そんな、出会ったものからインスパイアされてますか?

YD: (引き続き木魚の動きをしながら)いやでも、すごくて!何〜妙〜法〜蓮〜つって。で!RYOにそういうパート入れたいって相談したんだよね。そこでRYOが好きなスラッジーなパートと組み合わせたりしたんだよ。

--この曲はよりマニアックな人に届いている印象でした

YD: それは嬉しい!

--そんな2曲なわけですが、結果チャートに入ったりいい結果がでて、ある意味1つ答えもでてますよね。しかし、いまだに「お前らは成功しない!」なんていうか方々がいるのが信じられません。日本はなんとなく理解できますけど、国外でもそういう逆風ってあるんですか?

RYO:国外ではもっと知ってもらわないとっていう状態ですかね。まだまだ知らない人が多いので。まぁでも日本の話と比べたらポジティブなのかな。

--なんて言われるんですか?

YD:「他のバンドみたいにキャッチーな曲つくれ」とか?かな。まぁそう言われることもある意味大事なんだけどね。何がいい曲なのかの基準や、本質的な部分って難しい問題じゃん。マーケットなのか、音楽そのものの在り方なのか。なんかそこ飛び越えて、そういうこと言われてイラッときて言い返した時もあったんだけどさ。

--歌に込める前に言っちゃってんじゃないっすか笑。

YD: そうだね笑。でもCrystal Lakeで俺が念頭に置いてるのは「自分たちが好きなものを正義にする」ってことですね。それは昔から思っていることなんだけどね。昔先輩が言ってくれた言葉で「お前ら結局なにしたいの?」って言われて、そこに向き合うきっかけにはなったかな。
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--ここ数年は特にCrystal Lakeの「好きなもの」が「正義」に変わっているって実感もできる瞬間があるんじゃないですか?現にオリコンなんかの形として表れているじゃないですか。

YD: オリコンはいった〜!おっしゃ〜!みたいなのって未だに現実味がないんだけどね。どうなのかなぁ〜。

--僕からみてて単純に昔よりピットがでかい!っていうのも、形の1つですけどね。

YD: あぁ、そうだね。ライブがあるとそう思えるね。 POP UP STOREとかも多くの人が足を運んでくれたり、クラウドファンディングも大きなリアクションがあったね、そういう意味では。
正直クラウドファンディングをやることには葛藤もあったんだよね。バンドが金に纏わることをやることに対する誤解が嫌でね。クラウドファンディングだからもちろん、支援者にはギブアンドテイクがあるんだけど、こんなに多くの人が気持ちを持ってバンドに対して接してくれる熱い気持ちが感じられたし、そこでも状況の変化を感じられてるね。

RYO: Crystal Lakeの活動全体が若い子の目標になっているのかなって感じるときはありますね。今まで目指すべきモデルみたいなバンドって少なかったと思うんですけど、PALEDUSKなんかそういう風に見てくれてると思うんですよね。

改めて、凄い良い曲だなぁ〜と感じましたよ。/RYO

--なるほど。そしてそして再録アルバム「The Voyages」へと続くんですね。

YD: 押忍。往年?涙?(インタビュアーとは旧知の仲なので思い出を語っております。)

--いや、テンション上がりました!このタイトルになったのはなぜ?

RYO: 航海日誌という意味の単語ですね。Veron(前任ボーカル 西村さん俗称)さんの歌詞ってすごい“Voyage”って言葉がでてくるんですよ。

--多いですね。Suffocateって単語も多い気がする。

RYO: そうですね笑。 当時のCrystal Lakeっぽいなと思って。ツアーを船旅と例えて。自分は新しいボーカルという立場で、前任の航海日誌を読んでいるというニュアンスで名付けました。

YD: 言われて思い出したけど、俺もVeronも旅行が好きで昔めちゃめちゃ行ってたんだよね。それで結構当時はそんな話をしてた気がする。

RYO: あぁ〜当時そんなこと話してたんですね。

--リアレンジもいっぱいあったと思うんですけど、最大のアレンジはRYOが歌ったってことだと思うんですけど、そこはどうでした?

RYO: 改めて、凄い良い曲だなぁ〜と感じましたよ。Veronさんの歌詞を読んで意味を汲み取ったり、歌い回しを自分でアレンジしたりとか。その過程で色々気づくこともあって。新曲のような気持ちで取り組めました。
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YD: “Freewill”をRYOが入れたいって言ったときに、俺的には18年も前の曲でまじかよ?!ってなって驚いてさ。でも、そういう視点で、ルーツを見せた方がいいって言ってくれて。俺からしたらただの恥さらしなんだけどさ。もう卒業アルバム見せてるようなもんでさ。でもいざやってみたらすげぇ面白かったんだよ。

--弦楽器のチューニングを変えた、歌い回しを変えたこと以外にアレンジは?

YD: 結構細かいところはしたよ。雰囲気を変えたりとか、よりヘビーになるようにした。

RYO:“Freewill”も結構違うし、“Innocence”もメロディを生かしたりしましたね。

YD: っていうか、現代の技術があるとはいえ、自分で成長したなぁ〜と思ったよ。ちゃんと録ったらヘビーじゃん!って笑。

--レコーディングはATTIC STUDIOですか?

YD: 弦楽器は家で録ったよ。

RYO: 歌関係は山中さんのところで録って、海外にミックス投げた感じですね。

--家で録ったことはパブリックにしてもいいんですか?

YD: もちろん!寧ろ書いて欲しいよ。家でちゃんと取れる環境を作って自分でも勉強して。そっちの方が良いテイク録れる瞬間もあるんだよ。アメリカのミックスチームも今までアシスタントで付いてたエンジニアをメインに登用して今回はリアンプしたりしたんだよ。そいつはビールも好きで、いい奴だったから、今回トライしたんだけど。いい結果につながったよ。

--そういう人脈は、インターネット上のやりとりなんですか?それとも、実際に会うんですか?

YD: 最初は好きなバンドのクレジットを見たりして知っていくことが多いよ。自分たちの場合は海外ツアーもあるから、彼らが皆見にきてくれたりね。最前列でシンガロングしててさ笑。まぁミックスのときに死ぬほど聴くから。

--そういうの熱いですね!

YD: 往年のキャラも来てくれたりね。昔対バンしたとか。エールをくれるのは毎度嬉しい。“Dimension”の歌詞を翻訳してくれているデビットっていうやつがイギリスのライブに来てくれたこともあったよ。西村さん経由で連絡をくれて。そのとき10年越しの初対面だったんだ。

--ボーカル陣は何名かゲストがいますが?

RYO: 西村さん、Break Your FistのGoさん、ENDZWECKの上杉さんですね。原曲に沿ってって感じでした。

YD: 本当はBIRTHPLACEの水戸部さんとかも話に上がったんだけど、タイミング合わずでね。全員は呼べなかったんだよね。

--往年感ありますね。これから再録した曲はライブにも組み込まれていくんですか?  

RYO: やりたいですね。今までは雰囲気が合わないってことで外したりしてたんですけど、再録したことによっていけるな!っても感じられたし。

YD: いきなりブッコム系の!

--この音源はSharp Tone Recordsからのリリースになるんでしょうか?

YD: そこはレーベルとも話して、バンドの経営状態としては非常に悪くて、この音源に関してはバンド単体の企画として出させてもらってる。レーベル側もそこは快諾してくれてね。すごく理解があって助かったよ。JMSもそこには柔軟でさ。皆の理解がありがたかった。
この音源を作ったことで、昔から聴いてる人、特にCrystal Lakeから離れてしまった人には届いて欲しいなと思ってるかな。

--YDさん思ってるほどみんな「変わっちまった」とは思ってないですよ。皆温かいっていうか、熱い気持ちでCrystal Lakeのこと見てると思いますよ?

YD: そうなのかなぁ〜。確かに言われてみればそうなのかもね。

--話はそんなライブのことも伺いたいと思いますが、Championship Tourは再延期ですよね?

RYO: 延期の、延期ですね。残念なんですけど。

YD: 本当は今の時期(インタビューは7月中旬)は、アメリカかヨーロッパだったはず。

--どうですか?コロナになって率直に。

RYO: ライブがないってだけで体が衰えてんな〜っては思いますね。生活の張りがなくなります。生きてる感じがしないっていうか。(アメリカツアーから)帰ってきて1ヶ月くらいはそう感じました。最近は色々活動があるんで調子戻ってきたんですけど。

--アメリカツアー中はどんな流れで帰国になったんですか?

RYO: 最初はどうなるかわからない状況で、毎日情報がやる、やらないって変わっていく状況でした。その中、大統領からの発表があって全部ストップになった感じですね。

--現場では噂レベルのものが飛び交うんですか?

RYO: その都度情報が変わっていくんですよ。騒ぎの初めの方は権限が現場に委ねられてたみたいで、箱が許可したらできるとか、実際に行ってみないとわかんないとか。そして帰国になった感じです。

--3月時点で帰国して、そこからの予定は白紙になったんですか?

RYO: その時点では6、7月には元に戻るっていう楽観的な状況だったんですけど、それは海外の人たちも一緒だったんですよ。「いけるかもしれない」という話だったんですけど結局こういう状況ですね。

--新しいプランに切り替わったのは?

YD: いや、もうすぐだよ。これやばいなと思って。 
当初はEPを作って、日本のツアーをして、最後にZEPPでワンマンってつもりだったんだけど。それもできなくなったんで、一回EPをやめたんだよ。ライブで曲は育つから、ライブがない状況でEPってちょっともったいないなと思って。
再録も本当はシングルCDのおまけとして考えてたんだ。でも、2020年で“Into The Great Beyond”も10周年だったのもあって、“The Voyages”って形で出すことにしたんだよね。
ライブがなくなったことによって、リトラック(再録)とも作品として時間をかけて向き合えることになったからいいものにできると思ったし。
そういう形でファンに届けたいなって。余談だけど俺18年かかって「ファン」って言葉を自分から言える様になったんだよね笑。

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YD: で、そのときふと「俺たちすげぇツアーしてるけど、これちゃんと伝えられてるかな?」って振り返ってさ。自分たちは前しか見てないから伝えきれてないなと思ったんだよ。状況をちゃんとシェアすることによって、今の自分たちの想いとか、目指すものが伝わるんじゃないかなと思ってドキュメンタリーを作ったんだよ。
ドキュメンタリーも2020年も含めた長編にしようという計画もあったんだけど、こういう状況になってまずは海外バージョンということにシフトしたんだよ。
さっき触れたクラウドファンディングも、今まで18年関わってくれた人、年が上の人も、若い人も一体感が出せる何かが欲しいなと思ってクレジットに名前を入れるって手法にたどり着いたんだよね。
クラウドファンディングは「助け」を求めるものになりがちだけど、俺たちはその表現じゃなくて、作品作りに参加して欲しいという気持ちだった。
それに関してネガティブなことを言う人はいるんだろうけど、そういうのは外野だからさ。無視。参加してくれた人たちには感謝をこめてクレジットに名前をいれたボックスセットを出したら面白いと思って立案したんだよ。
本当はアメリカや、アジア各国でもその輪を広げようとして話し合っていたんだけど、Black Lives Matterのデモなんかがあって、各企業やアーティストが利益を捨てて抗議に参加している現状を踏まえて、道徳的にも現状にフィットしないから海外での展開は控えたんだよね。
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RYO: 相談してそういう形にはなったんですよね。

YD: それでも海外から「なんで、こっちでクラウドファンディング展開しないの?」っていう連絡をもらって。すごい熱さを感じたね。
最終的には日本と中国で実施したんだよ。

--クラウドファンディングも帰国して白紙から組み上げた企画なんですか?

YD: そう、全部スケジュールを崩していちから考えた。

--コロナ収束後は海外中の予定なんでしょうか?

YD: 日本もツアーするよ!
世界をツアーしてて、1回目のヨーロッパではリアクションに興奮して、2回目ではそのリアクションを受け止められる様になっててさ。そのときは日本のライブの雰囲気に少し違和感があったんだよ。でも3回目に行ったときに、今度は各国の違和感を逆に感じ始めて。日本のクラウドサーフ文化の良さみたいな所に気づいて。これを拡めるのも1つ大切なことだなと思ったんだよ。だから日本をツアーしてそのドキュメンタリーを撮ったりして世界に広めていきたいって気持ちもあるね。
それを日本の人が見て、海外で撮ったドキュメンタリーと比べてギャップに気付いてくれてもいいし。 とにかく自分たちから発信することが大事なんだと思ってるよ。

RYO: とりあえず目下の予定は来年のZEPPですね。
ZEPPって僕個人的にはFACTのイメージがあるんですよ。FACTのツアーで呼んでくれた場所で。目標にしてた人たちに追いつけるっていう場でもあるんですよ。

YD: FACTは影響受けたんだよね。最後のツアーも呼んでくれて。俺のマインドに変化をもたらしてくれた人たちだったんだよ。だから1個そういう場所に立てるのは意味があると思うな。
状況も踏まえて、まだ未知数な部分が多いんですけど。1月までにしっかりあげていきたい。
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--それではコロナを超えた先のライブに期待して楽しみにさせていただきます。今日はありがとうございました。



“WATCH ME BURN”
CUBE RECORDS / CUBE-1012 / CD+DVD / ¥2,000(税別)
<CD>
01.WATCH ME BURN
02.DISOBEY
<DVD>
“Our Sanctuary - World Tour 2019 Commentary Film -”
・Live at Resurrection Fest EG 2019 [Full Show with Audio Commentary]
・Interview & Guest Comments


“The Voyages”
CUBE RECORDS / CUBE-1013 / CD / ¥1,800(税別)
01. Fabricated Refuge
02. Twisted Fate
03. Open Water feat .Daniel McWhorter (Gideon) / Takashi Uesugi (Endzweck)
04. The Passage feat. Kentaro “Veron” Nishimura
05. The Burden
06. Freewill
07. Innocence
08. Daylight feat. Go Nakaharada (Break Your Fist)
09. Voyages -Instrumental-
10. Into The Great Beyond




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