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column

タイトル

SATANIC ART CHRONICLE Vol.06 by KISHI KOUJI

シーンの中でバンドのリリースする作品のアートワークやマーチャンダイズのデザインを手掛けるデザイナーやアーティストたち。彼らのデザインは音源の顔として我々の印象に残っていき「あー! あの飛行機のジャケのやつね!」なんていう会話に繋がっていく。
SATANIC CARNIVALでも、シーンで活躍するアーティストが多々参加している。本企画"ART CHRONICLE"では、このシーンにいるアーティストに彼らのルーツを紹介してもらう。そのルーツは少なからずアーティストに影響を与えているし、このシーンが好きなのであれば知っておくべきレジェンドたちだ。
アーティストに教えてもらえるアートのお話、"ART CHRONICLE"。第6回はKISHI KOUJIが紹介するオランダのコンテンポラリーアーティストの話。

KISHI_KOUJI

Profile KISHI KOUJI


グラフィックデザイナー。パンク、ストリート、ポップアートなどに強い影響を受け、友人のバンドのフライヤーを手掛けることでキャリアをスタート。音楽シーンを中心に、アパレルブランドや企業にもアートワークを提供している。
http://irodoristudio.com/
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KISHI KOUJI SELECT.03: Boris Tellegen / DELTA

about Boris Tellegen / DELTA by KISHI KOUJI

影響を受けたアーティストを紹介するこの企画、今回はBoris Tellegen / DELTA(ボリス・テレゲン / デルタ)

オランダ・アムステルダム出身のアーティスト。
1980年代からグラフィティを描き始め、いくつかタギングネームを変えたのちDELTAと名乗り活動する。プロダクトデザイン・インダストリアルデザインを学び確立した、3Dレタリングスタイルで注目され、ヨーロッパを代表するグラフィティアーティストとなる。
現在は本名のBoris Tellegenとしてオブジェやインスタレーション作品、パブリックアート、コラージュ、ペインティングなど自由な表現で現代アーティストとして世界中で活躍している。

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DJ Vadim - U.S.S.R Life From The Other Side(1999) アルバムジャケットデザイン

僕が初めてDELTAの作品を目にしたのは雑誌relaxだった。
宇宙ステーションの3D図面がレイアウトされたようにも見えるカバーデザイン、緻密に計算され構成された繊細かつダイナミックな建築的アプローチの作品の数々に衝撃を受けた。ロボット工学にも影響を受けていてガンダムが好きらしく、確かにディテールやカラーリングにどことなくモビルスーツを感じる事ができて、なんだか少し身近に思えたのを覚えている。

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当時の僕は、デザイン事務所に勤めてまだ間もない頃で、とにかく色々と新しいものを吸収したい時期だった。私生活でも同業種よりも、建築家の先生などに飲みに連れていってもらって、話を聞いたりすることが多く、そこでフランク・ロイド・ライトの建築を教えてもらったり、ハウスやテクノやエレクトロミュージックのグラフィックを教えてもらったりしていた。
またデザイン事務所での仕事は紙媒体の案件の他にも、看板や店頭什器の図面などを描いたりもしていて、当初は「ポスターとかのデザインがしたくて入ったのに、なんで図面なんか描かなきゃいけないんだ」と不満だったが、DELTAの3D表現に出会ったことや周りの環境もあり、立体物への興味が湧いてきていた。

僕が今、立体文字でフライヤーデザインをしたり、看板の要素をデザインに取り入れるのは間違いなく、その当時に得たものが元になっているし、SATANIC CARNIVALでのライブペイントにおいても、ただ平面にイラストをペイントするのではなく、パネルをいくつかの層に重ねて立体的に見せたり、与えられたスペースの中で床面まで使い表現をしているのも、その時の視点からだと思う。

その後、2010年に買った雑誌+81に本名のBoris Tellegenとして掲載されていてDELTAだと気付いた時は興奮した。そこにはレイヤリングされたコラージュ作品など、以前のグラフィティの表現とはまた違ったアプローチの作品が掲載されていてインタビューの中で語られている「常に自分自身を成長させようとしている。」と言う言葉通り、現代アーティストとしての新たに進化した表現に魅力を感じた。

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今回のコラムを書くにあたって色々と読み返したり、少し昔を思い出すことができた。
彼にまた大切な事を再確認させてもらえたような気がする。

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2019年に発表されたSupremeとのコラボレーション。

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2018年に長崎県の陶磁器メーカーマルヒロとコラボレーションした「波佐見焼」の花瓶。
BARBAR × Boris Tellegen VASE




連載"ART CHRONICLE"第6回目、KISHI KOUJIが紹介してくれたのはBoris Tellegen / DELTA。確かにその影響を感じられる作風。ファッション好きもチェックすべきアーティストだと思う。
次回もお楽しみに!!

SATANIC ART CHRONICLE ARCHIVES

Vol.05 by Hirotton-USUGROW
Vol.04 by KISHI KOUJI-Andy Warhol
Vol.03 by Hirotton-SWAMPY
Vol.02 TM PAint-さくらももこ
Vol.01 KISHI KOUJI-村上隆