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live report

タイトル

10-FEET “「シエラのように」 TOUR 2020-2021" LIVE REPORT!!

Report by Chie Kobayashi
Photo by HayachiN


2021.3.4
10-FEET "シエラのように" TOUR 2020-2021 @Zepp Tokyo



 新型コロナウイルスへの感染対策のため、1公演45〜50分程度で、1日2公演。本来ならスタンディングとなるはずのフロアには椅子が並べられ、しかも1席空き。人数規制しながらの入退場。いつもと違うことは山ほどあったけれど、“10-FEETがツアーを回っている”、それだけで日常が、ようやく少しずつ戻ってきていることを実感した。

 私が訪れたのは3月4日のZepp Tokyo公演の第2部。一度開催が発表されたものの、2度目の緊急事態宣言により、延期になった公演だ。振替公演という形で無事実施はできたものの、緊急事態宣言下ということで、20時までには終了するよう早めの時間に設定された。

 いまや短いセットでのライブのほうが少ない10-FEET。45〜50分程度でどんなライブを見せてくれるのだろうかと、期待と一抹の寂しさを抱えながらライブがスタートした。まだ公演が残っているので、詳細は記載しないけれど、文字通り笑いあり、涙ありの、いつもの10-FEETのライブがそこにはあった。

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 ソーシャルディスタンスを保つために大きく踊ったり暴れたりができなかったり、歓声を出したり歌ったりすることが禁止だったり、悲しいかな、わざわざ特筆しなくても皆が理解している状況の中でのライブ。もちろん、そんな状況下だからといって、10-FEETは楽しみまでもが半減するようなライブをするわけがない。冒頭から笑わせてくれたし、「顔でモッシュしろ」「その場での踊りは禁止じゃないから!」と、観客を煽る煽る。けれど言われなくたって、10-FEETの音楽が始まった瞬間、ファンは笑顔になって、曲に合わせて自然と体を動かしていた。またステージ上の3人の演奏が、いつもよりも丁寧にも感じられた。彼らなりに、いつもとは違う状況でのライブを楽しもうとしているようだ。

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 印象的だったのは「シエラのように」でのこと。イントロでTAKUMA(Vo, G)が前に進んで笑顔でフロアを見渡すと、ファンはTAKUMAに向かって手を振る。きっと普段だったら、TAKUMAに向かってダイバーが突き進んでいたのだろうが、その気持ちは手を振るという行為で伝えられ、それを受け取ったTAKUMAは、充足感のある表情でマイクに戻っていった。モッシュやダイブ以外にも、想いを伝える方法は、いくらでもあるのだ。

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 状況こそ普段と異なれど、10-FEETはいつもと変わらないメッセージを伝える。「聴こえてるか?」「お前らに会えてうれしい」「カッコよくて優しくてわかりやすいロックをしよう」「大丈夫。絶対大丈夫」。彼らのメッセージは一貫して変わらないし、それを受け止めた、もしくはそれらを求めて、ライブに足を運ぶオーディエンスの気持ちも変わらない。最後にTAKUMAは「コロナになる前は“いいとこ見せな”みたいな気持ちやったけど、今日は友達の結婚式みたいな気持ちでした。それがうれしかったです。バンド結成初期みたいでした」そう言った。“いつもと変わらない”、それがどれだけ尊いことか、改めて噛み締めた。

 この日、彼らは「このカルチャーの続きを見ていきましょう。俺らで作っていくんやで」と言った。新型コロナウイルスという未曾有の恐怖、それに伴うさまざまな規制。その中で大きな打撃を食らった、ライブというカルチャー。その続きを、これからも10-FEETと見たい。そんな10-FEETは、主催フェス「京都大作戦2021〜中止はもう勘弁してくだ祭(マジで)」を4日間にわたって開催することを正式に発表した。

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