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live report

THE CHERRY COKE$ "OLDFOX JOURNEY-The FINAL" LIVE REPORT!!

Report by Chie Kobayashi
Photo by watanabe"KOOL"syo


2021.5.3
THE CHERRY COKE$ "OLDFOX JOURNEY-The FINAL" @LIQUIDROOM


 2019年10月リリースのアルバム「OLDFOX」を携えたツアー「OLDFOX JOURNEY」。この旅の終わりであるツアーファイナルは本来であれば、昨年2020年3月29日に、ゲストとしてバックドロップシンデレラを迎えてLIQUIDROOMで行われる予定だった。しかし新型コロナウイルスの影響により延期に。そしてこの日、1年越しで同じくバックドロップシンデレラと共に、同会場にて開催された。

 ゲストのバックドロップシンデレラは、シンガロングの代わりにハミングでのコールアンドレスポンスで一体感を生み出したり、鬼ヶ島一徳(Dr, Cho)とKAT$UO(THE CHERRY COKE$ / Vo)の兄弟説の真相を明かしたりと、感染防止に伴う規制を気にさせないライブで会場を盛り上げる。最後には豊島”ペリー来航”渉(G, Vo)が「アイリッシュパンクとウンザウンザは極めて近いと言わざるを得ない」と、THE CHERRY COKE$との相性の高さを伺わせて、THE CHERRY COKE$へとバトンをつないだ。

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 場内が暗転するとステージにかがり火が灯され、天狐が舞い、場内は「OLDFOX JOURNEY」のムードへと誘われていく。天狐が去るとTHE CHERRY COKE$メンバーが登場し、和のムードを称えた「火華〜HIBANA〜」を投下。一転、「Daydream Believer」が続けられると、場内には明るいハンドクラップが広がった。TOSHI(Dr)の先導により、suzuyo(A.Sax・T.Whistle)、MASAYA(G)、LF(B)、MUTSUMI(Accordion)がポルカのリズムへとなだれ込むと、KAT$UOが「制限はたくさんあるけど、やれることが少なくなったわけじゃねえ。俺たちとお前らで、今日しか鳴らせない、この旅を終わらせる音楽を鳴らしに行こうぜ!」と声を上げ、「John Ryan’s Polka」へ。さらに「Dong Chang Swag」「RASCAL TRAIL」とライブ定番曲が続き、場内はあっという間に熱気に包まれた。

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 中盤にはSNS社会について歌った「Social Network Slave」、バンドの地元・蒲田をテーマにした歌謡曲調の「蒲田行進曲」、ピンク色のミラーボールが怪しげに場内を彩った「桜舟〜Sail Of Life〜」とアルバム収録曲で、バンドの新たな一面を見せた。さらに次のブロックにはスペシャルゲストとしてKONTA (BARBEE BOYS)が登場。KONTAはKAT$UOの知人伝いで「Gypsy Moon」のミュージックビデオを絶賛し、延期になる前の日程でゲスト出演することが決まっていたという。振替日程においても出演を即答したそうで、ステージ上で「本当に長い旅だったな」とTHE CHERRY COKE$メンバーを労った。「Gypsy Moon」にサックスとコーラス、「パブリック・ハウス」ではボーカルでも花を添えた彼は、「また呼んでくれよ」とステージをあとにした。

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 KAT$UOはバンドのこれまでを振り返ると「まさか俺たちがガキの頃に憧れてたボーカルの人が『お前らカッコいいよ』って言ってくれるんだから、長くやってた甲斐があるなと思います」とKONTAとの共演を噛みしめる。さらに「年齢も国籍もジャンルも関係なく、カッコいいなと思えるものをカッコいいなと言い続けられるバンドでありたいなと思います。皆さんのTHE CHERRY COKE$を好きだと言ってくれるその気持ちにも感謝しています。THE CHERRY COKE$に出会ってくれて本当にありがとうございます」とファンへの想いを続けると、バンドはバラードナンバー「ラスト・ピース」を温かく歌い上げ、観客の胸を打った。

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 「MY STORY ~まだ見ぬ明日へ~」でたくさんの拳がつき上がったフロアをうれしそうに見ていたKAT$UOは歌い終わると、「みんなの声がないと寂しいなと思ってたんだけど、今日はなぜか、聞こえてはないんだけど、みんなが一緒に歌ってるのを感じてます。寂しくないよ、全然」と声を弾ませる。またメンバーと共にツアーを振り返り、LFも「最高じゃん!」と笑顔に。またKAT$UOは「今後バンドをやっていく上で、忘れられないツアーになったんじゃないかなと思います」「うれしいじゃ足りないくらい」と、図らずも1年半かかったツアーへの想いを名残惜しそうに次々と口にした。

 そしてライブは終盤。冒頭の歌詞を「勇敢な、今日ここに遊びに来てくれた全ての兄弟に。今日、来ないことを選択してくれた全ての兄弟に。今日までTHE CHERRY COKE$の『OLDFOX JOURNEY』を支えてくれた全てのスタッフ、関係者、バンドマン、ライブハウスのみんなに!」と替えた「SAILOR'S HYMN」で、ラストスパートをかける。LFが間奏で「今日からまた新しいこと始めようぜ!」と声を上げた「RISE AGAIN」のあと、アルバムのラストナンバー「Brigade」でライブの本編を締めくくった。

 フロアには、MASAYAが事前にSNSで提案していた通り、アンコールを求める「Dong Chang Swag」の三三七拍子が響き渡る。アンコールで再びステージに登場したKAT$UOは、1人ひとり丁寧にツアースタッフを紹介。特にこの日の会場であるLIQUIDROOMへの想いを語る際には熱がこもり、「俺たちにはやっぱりライブハウスが必要で、みんなにもたぶんライブハウスが必要だから。お互い守っていきましょう」と、時折言葉を詰まらせながらも、ライブハウスへの気持ちを伝え、観客からも賛同の大きな拍手が贈られた。

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 5人は、東京の闇をモチーフにしたという新曲「TOKIO ROMEO MASQUERADE」を披露してバンドの今後を期待させたあと、最後に「Of Music」を演奏。観客が歌詞のように軽やかなリズムにあわせて両手を叩くと、まさに場内に幸せが溢れ出る。終盤のシンガロングパートでは、音楽に乗せてKAT$UOが「俺たちは罪深いバンドかもしれない。ライブをやらずに家でじっとしてりゃいいのかもしれないけど、それができずにライブをやってしまう罪深いバンドかもしれない。みんなも家にいりゃいいのに我慢できずにライブハウスにくる罪深い連中かもしれない。俺たちは罪深い生き物かもしれないけど、音楽を鳴らし続けよう。まだまだライブしていこう。ここが、俺たちの生き場所であり、死に場所だから」と言葉を重ねた。そして「これにて『OLDFOX JOURNEY』終宴! めちゃくちゃいい旅だったぜ! ここがライブハウスだ! 俺達がTHE CHERRY COKE$だ!」と残し、バンドは清々しい表情で、1年半に及んだ旅「OLDFOX JOURNEY」を終幕させた。

 ラストに彼らが届けた「Of Music」で、ライブハウスの想いをあふれさせたKAT$UOが、シンガロングパートの最後の最後に歌い上げた一節が、まさにバンドの決意そのものだったので、ここに列記してレポートを締めくくりたい。「この世界はまだまだ闇だらけで/だから歌うんだこの声を合わせて/悲しくてもいつだって前向いて/時々空なんか見上げたりして/音楽で世界を変えるように」。

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■セットリスト
01. 火華〜HIBANA〜
02. Daydream Believer
03. John Ryan’s Polka
04. Dong Chang Swag
05. RASCAL TRAIL
06. Social Network Slave
07. 蒲田行進曲
08. 桜舟〜Sail Of Life〜
09. Gypsy Moon
10. パブリック・ハウス
11. ラスト・ピース
12. Ark Line
13. MY STORY ~まだ見ぬ明日へ~
14. SAILOR'S HYMN
15. RISE AGAIN
16. Brigade
<アンコール>
17. TOKIO ROMEO MASQUERADE
18. Of Music

>>THE CHERRY COKE$ official website