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interview

タイトル

DRADNATS “LIVING SCARS”〜Hang On The Faith〜 LIVE REPORT!!

Report by RYOSUKE ARAKANE
Photo by半田安政


2021.4.24
DRADNATS “LIVING SCARS”〜Hang On The Faith〜@ANTIKNOCK


 ライヴ終了後の楽屋で「楽しかった!」とDRADNATSのYAMAKEN(B/Cho)が清々しい表情で言い放つ。その言葉が今日のライヴそのものを物語っていた。無理もない。彼らが有観客でライヴを行うのは1年1カ月ぶりである。最近もほかのメロディック系バンドのメンバーから「1年以上ライヴをやっていない」という話を聞いたので、不思議なことではない。とはいえ、DRADNATSは昨年6月に5thアルバム『Hang On The Faith』を発表後、レコ発ツアーもコロナ禍の影響を受けて中止を余儀なくされた。音源を出しても、それを披露する場所がない。特にライヴハウスを主戦場に置くバンドは、観客の前でプレイすることにより、楽曲は研磨され完成形を迎え、バンドは成長を遂げていく。多くのバンドマンが大っぴらに声に出さなくとも、悶々とした感情を腹に溜め込んでいるはずだ。この日は1年間溜め込んでいたエネルギーを思う存分に吐き出せたに違いない。

DRADNATS presents ”LIVING SCARS”〜Hang On The Faith〜を開催。ゲスト・バンドは大阪の兄貴であり、「PIZZA OF DEATH RECORDS」のレーベル仲間であるBURLを迎え、まずは彼らがトップバッターを務めた。ドロップキック・マーフィーズの「For Boston」を彷彿させる「FUCKIN’ VOICE」で幕を開けると、早くも熱いリアクションを獲得。元RAZORS EDGEのギタリストであるTAKA(Vo/G)、KOUSUKE(Vo/G)のツイン・ヴォーカルを軸にKEMI(B/Cho)、TATSUYA(Dr/Cho)もコーラスで加わり、重厚なシンガロング・メロディで観客を焚きつけていく。今は大声を出せない状態だが、多くの観客が拳を突き上げ、激しくノッていた。ロックンロール、パンク、スカをベースに親密な歌メロを柱にした曲調はキャッチーな魅力を猛アピール。
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 中盤、TAKAは「DRADNATSはピザ(「PIZZA OF DEATH RECORDS」)の中でも似てる。親近感が沸く」とMCを挟んだ後、後半は荒々しいパンクで疾駆する「COME ON BOY」でも人懐こいメロディを振りまき、観客のハートをガッツリと鷲掴みにしていた。

 18時33分、不屈のロック魂を貫くAC/DCの「It’s A Long Way To The Top」がSEで流れると、KIKUO(Vo/G)、YAMAKEN、KENTARO SASAMORI(Dr)のメンバー3人が登場。DRADNATSは最新作のアンセム曲「I’ll Find The Answer」でショウの火蓋を切った。KIKUOの伸びやかなハイトーン・ヴォーカル、そこにピタリと寄り添うYAMAKENのコーラス、躍動感溢れるビートを叩きつけるSASAMORIによる三位一体のサウンドが早くも爆発! ブランクなど微塵も感じさせず、前のめりの衝動で突っ走る演奏にいきなり胸倉を掴まれる思いだった。この日は各楽器の音の抜けも良く、クリアな爆音に気分は高揚するばかりだ。

 「1曲目からやべぇわ、ライヴハウス最高!」とYAMAKENは興奮を抑えられない様子で、間髪入れずに「A Beautiful Place」に進むと、美メロと疾走するビートが溶け合い、ますます勢いは加速していく。KIKUOは天井に向かって拳を掲げ、YAMAKENは満面の笑顔を浮かべると、次は「Foot Steps」へ。中盤にはハンドクラップが沸き起こり、会場は一体感に包まれていく。
 「1年ぶりだけど、俺らの中では変わらない。なるべくいつも通りにやる! 」と改めてYAMAKENは宣言。その後、ピザから出たコンピ盤『The Very Best Of PIZZA OF DEATH Ⅲ』に収録された「Tonight」を初めて披露。みんなと歌うために作ったと説明していたけれど、この曲でいつか大合唱が巻き起こる日が待ち通しくて仕方がない。そう思えるほどのキラー・チューンだった。さらに「Trust In Me」、「Just Go Your Way」、間に「Silent Night」を挟み、「Feel Again,Feel Inside」と最新作の楽曲を畳み掛けていく。ザクザクしたリフ、足回りの太い演奏、そして、透明感を帯びた強力なメロディが胸いっぱりに広がる。とりわけ「Feel Again,〜」はヘドバンしながら曲の良さに思わず心酔した。
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 「俺たちのまだ見ぬ素敵な明日が見えますように・・・」とKIKUOがMCすると、彼らの記念すべき1stアルバム表題曲「New Unseen Tomorrow」を披露。約13年前の楽曲だが、KIKUOの清冽な歌声を含めて、この曲が持つ輝きは当時から微塵も色褪せていない。それどころか、年数が経つごとに説得力を感じる名曲である。

 後半はこれぞメロディック・パンクな「Time To Go」を皮切りに、最新作から軽快なロックンロール調の「You’ve Got A Friend In Me」と縦に横にフロアを揺らし、アンコールはナシと断りを入れた上でラスト2曲は「Good Morning And Good Night」、「Spread Both Arms」で鮮やかなフィニッシュを決め、全15曲を駆け抜けた彼ら。まだまだ曲を聴きたい気持ちもあったけれど、有り余るエネルギーをギュッと凝縮したパンク・ショウに興奮しっぱなしだった。今日集まった観客の多くが大満足で帰路についたことだろう。また早くDRADNATSのライヴを全身で浴びたい。




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