このサイトはJavaScriptがオンになっていないと正常に表示されません

live report

タイトル

“NOISEMAKER presents H.U.E. TOUR [EYE TO EYE]" LIVE REPORT!!

Report by Chie Kobayashi
Photo by Taka"Tallman"


2021.3.21
NOISEMAKER presents H.U.E. TOUR [EYE TO EYE] @USEN STUDIO COAST


バンドにとっておよそ1年ぶりのライブとして行った今回のツアー。感染拡大予防のため、場内には椅子が用意され……のようなレポートの書き出しを予想していたのだけど、そんなことはまったく関係がないライブだった。NOISEMAKERが『H.U.E.』というアルバムを携えて、USEN STUDIO COASTでワンマンライブをやった。それだけで、すごく意味のあるライブだった。
20210321_NM_5

ライブはアルバムの1曲目「Spineless Black」で幕開け。さらに「SADVENTURES」「Change My Life」とキラーチューンが続けられ、場内の温度は急上昇する。最初に思ったのは、バンドの演奏力が上がっていたこと。特にAG(Vo)の歌唱力は、明らかに向上していて、STUDIO COASTが広大な土地に感じられるほどにその歌声はどこまでも伸びていく。演奏も洗練されていて、音数が多くありながらまっすぐなアンサンブルが会場を埋め尽くす。それでいて、メンバーは場内の観客一人ひとりと目を合わせるようにじっくりと場内を見渡しながら、まさに“EYE TO EYE”なライブを展開していった。

20210321_NM_1
「この日々は良くなる。『良くなったらいいな』じゃなくて、俺たちが良くするんだ」と強い言葉から始まったのは「Better Days」。ゴスペルシンガーを招いてレコーディングした、バンドにとっての挑戦的な楽曲だ。メンバーの分厚いコーラスから始まり、AGはひときわパワーのみなぎったボーカルを聞かせ、間奏では思わず観客から拍手が送られるほど。曲の最後には壮大なハンドクラップが響きわたり、NOISEMAKERの新たなアンセムが誕生したことを実感させた。

20210321_NM_6
さらにライブで大合唱しているところを想像して書いたという「Because」ではAGの「心の中で大合唱してください」という言葉の通りに“心の合唱”がまるで聞こえてくるような一体感が生まれ、「SILENCE」では「みんな、ライトある?」というAGの呼びかけにより、ファンがスマホのライトを点灯。“小さな光を道しるべに”という楽曲の思いを具現化したような演出を作り上げた。

20210321_NM_2
20210321_NM_3
後半にはAGがはけ、HIDE(G)、YU-KI(B)、UTA(Dr)によるエッジィなセッションタイムも用意されていた。強靭なアンサンブルを堪能できる時間であり、バンドの演奏力への自信も感じさせる。なだれ込むように始まった「MAJOR-MINOR」ではAGが改めて「ライブハウスへようこそ!かかってこい!」と煽り、ファンの突き上げる拳にもひときわ力がこもった。

20210321_NM_4
椅子を並べ通常よりも少ないキャパシティになった寂しさを微塵も感じさせないライブをしていた彼らだったが、最後にAGは少し寂しそうに客席を見渡し「次会うときはパンパンだといいね」とぽつり。さらに「このツアーで言っていること」と前置きし、「医療従事者、運送業者、教師、Uber Eatsの配達員、フリーター、子育てしてるお母さんお父さん、学生、受験勉強がんばってるやつ、就職活動しているやつ、何も変わりません。みんなそれぞれの道で、それぞれの人生を必死に生きてると思います。俺は全員リスペクトします。誰一人舐めちゃいけないよ。ただ、それだけ。PA、舐めんじゃねえ! カメラマン、舐めんじゃねえ! ライブハウス、舐めんじゃねえ! 飲食店、舐めんじゃねえ! ロックバンド好きなやつ、舐めんじゃねえ!……ロックバンド、舐めんじゃねえぞ! 生きるということ。もがいてもがいて生きた先で、今日、ここSTUDIO COASTに戻ってこれました。お前ら、生き抜いてまた来いよ!」と吐き出して、ラストナンバー「To Live Is」へ。生命力のみなぎる演奏と明るくなった客席を、ミラーボールがカラフルに彩り、感動的なムードが場内を包み込んだ。

『H.U.E.』のインタビュー時、NOISEMAKERはコロナ禍において「Better Days」の歌詞を一部変更したという話をしてくれた(https://satanic.jp/news/detail/ODA5)。もともとはネガティブな感情を赤裸々につづっていたが、明るい言葉に書き換えたという。その理由は「俺ら自身も明るい曲を欲していたし、『もし今ライブをやったら?』と考えたら、ファンも、カッコよさよりもポジティブになれる音楽、本当に力になる音楽が必要なんじゃないかなって」。当初のリリースおよびツアーからおよそ1年越しに行われた『H.U.E.』を携えたツアー。このツアーはまさにこのときの言葉の通り、ポジティブになれるライブ、本当に力になるライブだった。

アンコールで彼らは「今年、やります、すごいこと!」と期待を煽った。NOISEMAKERは5月29、30日に北海道・札幌芸術の森 野外ステージにて主催イベント「KITAKAZE ROCK FES.2021」を開催する。北海道でバンド主催の野外イベントが開催されるのはこれが初めて。『H.U.E.』リリースと「EYE TO EYE」の開催を経てさらに頼もしくなった彼らが、地元でどのようなイベントを作り上げるのか、期待したい。
20210321_NM_7

■セットリスト
01. Spineless Black
02. SADVENTURES
03. Change My Life
04. Better Days
05. THIS IS ME
06. MY TIME
07. Because
08. SILENCE
09. THE ONE
10. Something New
11. MAJOR-MINOR
12. NAME
13. To Live Is
<アンコール>
14. Nothing to Lose



>>【NEWS】NOISEMAKER「KITAKAZE ROCK FES.」野外で2DAYS開催決定
>>NOISEMAKER official website