INTERVIEW

EGG BRAIN "6 KICKS IN YOUR ASS" INTERVIEW!!!

Interview by Tomoo Yamaguchi
Photo by Yukihide”JON...”Takimoto (本文中)




 全国を回る「Welcome To The ROCK SHOW 2021」と並行して、これから順次、4つのサプライズがあることを予告した上で、今年3月からリリースやツアーを、EGG BRAINは発表してきた。その中でSURPRISE TWOとして、リリースを発表した2ndミニアルバム『6 KICKS IN YOUR ASS』はEGG BRAINがさらに一皮剥けたことを雄弁に物語る意欲作となった。

 その『6 KICKS IN YOUR ASS』。EGG BRAINの3本柱と言える楽曲のスタイルを踏襲しながら、新たな試みや、これまでになかった曲調が加えられているところが大きな聴きどころとなっているのだが、それが思うように活動ができないコロナ禍の状況を逆手に取った結果というところがなんとも痛快ではないか。

 9月26日にツアーを終えたばかりにもかからず、SURPRISE THREEとして発表したとおり、EGG BRAINは早くも11月5日から『6 KICKS IN YOUR ASS』をひっさげた「THIS MUST BE A KICK-ASS TOUR」を開始する。ツアー・タイトルからは自信しか感じられない。その自信の根拠を、JOEY(Vo/Gt)、KUN(Ba/Vo)、Uchie(Dr)が語ってくれた。



――まずは9月26日に大阪BIG CATでファイナルを迎えた「Welcome To The ROCK SHOW 2021」の感想から聞かせてください。

JOEY:1年半越しのツアーがようやく終わりました。大変な状況がまだ続いている中、ライブハウスに来てくれた人たちは、ほんとにライブハウスが大好きで、ライブが大好きで、EGG BRAINが大好きなんだと思います。そういう人たちと一緒にライブがやれたってことは、すごい財産になったと言うか、今後、EGG BRAINにとってとても大切なものになるんじゃないかということを毎回、実感しながらのツアーでした。

KUN:30本以上回らせていただいたんですけど、今回、初めて、(新型コロナウイルス感染拡大防止のための)さまざまな制限があるということで、今までとは全然違う楽しみ方になって、もしかしたら楽しめないと思ったお客さんも最初はいたかもしれない。でも、逆に制限されることで、お互いの好きという気持ちを確認できたのかな。一緒に遊び方を作っていったツアーだったと思います。

Uchie:2人にほとんど言われちゃったんですけど(笑)、本気で好きじゃないとライブハウスに来られないという状況になったからこそ、心の底から楽しんでくれる人たちが根こそぎ来てくれたんじゃないかと思います。来られない人たちがいたのは、もちろん止むを得ない。そんな中でも来てくれた人たちには最大限に楽しんでもらえるように僕らも努力したし、会場には来られなかったけど、遠くから応援してくれる人たちもいてくれて、そういう人たちのために、「EGG BRAIN、元気にやってるよ」って来てくれた人たちみんなが伝えてくれたらいいかなって思いでガツンとやらしてもらいました。

――KUNさんがおっしゃったように制限がある中でのツアーだったわけですが、最初の頃はやりづらいと感じることもあったんでしょうか?

JOEY:ツアーは今年2月に始まったんですけど、去年の9月にコロナ禍になってから初めてライブをして、それからツアーまでの間に誘ってもらったライブがけっこうあったんですよ。そこで制限のあるライブを経験していたので、ツアーはもうすんなり入っていけましたね。

――なるほど。ツアーの前に、しっかり手応えを掴んでいた、と。

JOEY:そうですね。ただ、ライブ中に「Singing!」ってつい言っちゃうんですよ。クセで(笑)。

Uchie:言ってたね(笑)。

KUN:だから慌てて、僕が「心の中で!」と付け加えたりして(笑)。

――あぁ、なるほど(笑)。

JOEY:楽しみながら、そんなところもちょっとずつ順応していったんですよ。

――僕は9月17日に恵比寿LIQUIDROOMでセミファイナル公演を見せてもらったんですけど、そこでJOEYさんはツアーを振り返って、「各地で濃厚な時間をみんなと一緒に過ごせた」とおっしゃっていましたよね。

JOEY:そうでしたね。だって、この状況でもライブハウスに来てくれたわけですからね。それだけでもすごいことじゃないですか。そういう人たちと一緒にライブできたという意味で濃厚な時間を過ごせたと思ったんですよ。

――そして、EGG BRAINは今年3月から、あらかじめサプライズ発表が4つあると予告して、さまざまなニュースを発表してきました。

JOEY:いま、先の楽しみがないじゃないですか。だから、ちょっとでも先の楽しみを作ったら、お客さんも歓んでくれるんじゃないかって考えたんです。先に4つ楽しみがありますよって言っておいて、ちょっとずつ発表していくやり方が今は一番がいいんじゃないかということでやってます。

――サプライズの第1弾となった3rdデジタル・シングルの「Breathe」は確かにサプライズと言える楽曲でしたが、こういう時期に敢えてこういう答えが出ないことを歌うような曲をシングルとしてリリースしたのは、どんな考えからだったんですか?

JOEY:今までのEGG BRAINにないようなリズムとか、世界観とかがあって、その前に出した「GiveÜ Chips!」「Sunset Dream」の2曲がEGG BRAIN節だったので、ちょっと変わり種を出したほうが見え方も変わっていいんじゃないかということで出しました。

――こんな時期だけに、みんな明るい曲を望んでいるんじゃないかという考え方もあると思うんですけど、ではそこは敢えて?

JOEY:敢えてです。

Uchie:サプライズの第1弾としては、暗い曲になっちゃったかもしれないけど、自分らとしては、ちょっと激しめの「GiveÜ Chips!」、明るめの「Sunset Dream」に続く3曲目のデジタル・シングルという位置づけだったんですよ。

KUN:まだ、ありますよっていう意図が大きかったよね。

Uchie:そうだね。

KUN:EGG BRAINらしい曲を2曲出して、みんなが「これ!これ!」と思ってたところに、「こういう曲もあるんだ」っていうね。

――「Breathe」の歌詞は、歌詞を書いた時のJOEYさんの率直な気持ちなんですか?

JOEY:そういう自分も過去にはいたなと思って、EGG BRAINではあまりそういう答えが出ないような歌詞は書いてないんですけど、この曲には合うと思って、素直に書きました。

――過去の気持ちだったんですね。

JOEY:そうです。コロナ禍と言うよりは。

――中には、コロナ禍の今の気持ちと重ね合わせるリスナーもいると思うんですよ。

JOEY:そこは聴いた人それぞれに、いろいろな捉え方をしてもらって全然かまわないんですよ。

――そして、サプライズの第2弾としてリリースを発表した、2ndミニアルバム『6 KICKSIN YOUR ASS』がリリースされました。LIQUIDROOMでも「30曲ぐらい作った中から厳選した」とおっしゃっていましたが、ライブができない時間を無駄にせずに有効に使おうという前向きな気持ちが窺えました。ライブができないなら曲を作ろうというふうに気持ちはすぐに切り替えることはできましたか?

JOEY:EGG BRAINはけっこう早い段階から切り替えることができたと思ってます。楽曲制作ももちろんですけど、3人で演奏する時間も増えたんですよ。むしろバンドに向き合う時間が増えたという印象ですね。ただ、最初の頃は、ずっと家にいたので、刺激がなくて、曲を作ってはいたんですけど、出てこなくなった瞬間はありましたけどね(笑)。なんか、いつも同じでおもしろくない。インスピレーションが湧かないということはやっぱりありました。

――どんなきっかけでインスピレーションがまた湧くようになったんですか?

JOEY:1回、曲作りから離れて、本を読んでみたりとか、映画を観てみたりとか、いろいろな曲を聴いてみたりとか、できるだけインプットするようにしたんです。

――インプットした中で、特に刺激になったものを挙げるとしたら?

Uchie:それは俺も聞きたい(笑)。

JOEY:いろいろありますけど、『きっと、うまくいく』ってインド映画がめっちゃ元気が出る系で。EGG BRAINの曲に直接繋がっているかわからないですけど、僕の好きな映画ランキングでもかなり上に入るという、すごくいい出会いをしたんです。

KUN:お陰で曲作りがうまく行ったんだから、その映画に感謝ですよね(笑)。

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――JOEYさんがなかなか曲を作れずにいる間、KUNさんとUchieさんはどんなふうに待っていたんですか?

KUN:待っているっていう感覚はそんなになかったですけど、みんなと会えない、外に出られないという時間を悲観して、あぁ~と思うのか、逆に、敢えていろいろなことを自分に課して、この時間を有効に使うのかってところで、精神的に腐らないようにするために忙しく動いてました。その中で、自分のプレイをもう1回、一から見直したりとか、いったん日常生活から変えてみたりとかってところからすごくポジティブに考えられるようになったんですよ。しかも忙しくしていたんで、体もすごく元気になって、いいマインドを保つことができました。お陰でJOEYから送られてくるデモに対して、新鮮な気持ちで向きあうこともできたんです。今回のミニアルバムでは、そのいい空気感が出せたと思います。

――日常生活から変えてみるって、どんなふうに変えたんですか?

KUN:ほんとにベタなことなんですけど、夜、飲み過ぎないとか、運動を増やすとか。そういうところから、みんなが病んでいっていると言うか、酒を飲む量が増えてヤバいヤバいみたいな話も聞いていたんで、逆を全部やってやろうと思いました。

――なるほど。結果、いいマインドになっていた、と。Uchieさんはいかがでしたか?

Uchie:去年、最初の緊急事態宣言が出たとき、スタジオも根こそぎ閉まったじゃないですか。それで、まったくドラムを叩くことができなかったんで、1回、振りきって、完全にオフにしてましたね。最初はそれがリフレッシュになっていたんですけど、途中から、これはアカンなと思って、パソコンでリズム・トラックを作り始めたんです。リズムで何か曲のアイディアを出せへんかなって思ったんですよ。それは今も続けてやっているんですけど、リズムを先に提案して、「こんなリズム、どう?」「こんなリズムで曲を作らへん?」っていうことはやりましたね。

――Uchieさんが提案したリズムから作っていった曲は今回、ミニアルバムに入っているんですか?

Uchie:それこそさっき話題に出た「Breathe」とか、「Embers Of My Youth」とかがそうです。その2曲は普通の8ビートとは違う、振り幅を大きく持たせたリズムで変化をつけたくて提案したんです。

――そのリズムがインスピレーションになってJOEYさんは「Breathe」を作っていった、と?

JOEY:元々メロディのアイディアはあったんですよ。でも、なんか形になって行かへんなって置いてあったやつがあったんですけど、Uchieが持ってきたリズムを聴いたとき、あ、この曲をくっつけたらうまく行くかなと思ってやってみたんです。

――その「Breathe」をはじめ、デジタル・シングルとしてリリースした3曲も含む全6曲を収録した『6 KICKS IN YOUR ASS』。どんな作品になったという手応えがありますか?

JOEY:コロナ禍になって、自分のプレイに向き合う時間もあったし、いろいろな曲も聴いたし、もう1度コードも勉強したし、スケジュールが詰まってたらできないようなことをじっくりできたので、引き出しも増えたと思うし、いろいろ今までにない遊びができたアルバムになっていると思います。

KUN:できあがってから改めてリスナー感覚で聴いてみたとき、アルバムと言うよりは、6曲入りのシングル・コレクションと言うか、6つの短編小説が集まって、1個のパッケージになっていると言うか、そういうニュアンスを感じたんですよ。アルバムのように流れで聴かせると言うよりは、1曲1曲、意味を持たせることもできたし、振り幅も作れたし、そういう感覚は今までの作品の中で一番ありますね。

――それぞれにインパクトのある6曲を選んだわけですね。

KUN:6曲どれも表情が違うと思うので、歌詞カードを見ながらじっくり聴いてもらえたらうれしいですね。

Uchie:2人に全部言われちゃいましたけど(笑)、ほんまに、その通りで全部が全部、被りがない曲に仕上げることができたから、アルバムを作るより6曲ぐらいのパッケージのほうが世界観を表現しやすくて楽しいという感覚はありますね。10曲とか、11曲とかになると、起承転結だけじゃ済まなくて、さらにもう1個、転結みたいな。物語が長くなりそうな気がするんですけど、6曲ぐらいだと、割と考えやすい。だから、すんなりと作れましたね。

――「今までにない遊びができた」とJOEYさんがおっしゃったとおり、どの曲もEGG BRAINらしさを感じさせつつ、新たなアプローチが加わっているところが聴きどころになっていると思うのですが、その中で一番遊んだ曲を挙げるとしたら?

JOEY:どの曲も遊んでいるんですけど、たとえば、2曲目の「GiveÜ Chips!」はギターとベースがドロップDっていう低い音が出るチューニングでやっているんです。EGG BRAINがダウン・チューニングやるって、この曲が初めてなんですよ。最初に作ったとき、EGG BRAINに合うかどうかわからなかったんですけど、2人に聴いてもらったらすごくいい反応だったので、ダウン・チューニングしてもイケるんだって思いました。

――ライブでもヘヴィなサウンドがすごくインパクトがありました。

JOEY:あ、そうですね。「GiveÜ Chips!」はLIQUIDROOMでやりましたね。

――どんなきっかけからダウン・チューニングをやってみようと閃いたんですか?

JOEY:たまたまhideを聴いていて。なんでこんなに早くコードを動かせるんだろう? ダウン・チューニングしているのかなって弾いてみたら、こういうのもおもしろいなと思って。EGG BRAINに使えるかどうかはさておき作ってみたら、いい曲になったので、EGG BRAINでやってみたいと思って提案したんです。


――今後もダウン・チューニングで作る曲は増えていきそうですか?

JOEY:やりたいですね。やっぱり、ダウン・チューニングならではの速いコードの動きができるんで、EGG BRAINの見え方も変わると思うんですよ。

――KUNさんとUchieさんもお願いします。

Uchie:「Welcome To The ROCK SHOW 2021」からパッドを使うようになったんですよ。なぜかと言うと、ピコピコと鳴る電子音を取り入れた「Space Invader’s Song」があったり、コロナ禍で声が出せないならってことで、「Sunset Dream」の冒頭の声はライブではパッドを叩いて出したりしているからなんです。そういう新しい機材を取り入れるきっかけになった曲も含め、遊びと言うか、挑戦と言うか、そういう今までと違うところはふんだんに入れました。

――生音だけにこだわるという考え方もあると思うんですけど、EGG BRAINにはそういうこだわりはないわけですね?

Uchie:こだわっていたよな?

KUN:ガチガチにこだわってましたね。僕ら1回、活動休止したんですけど、再始動をきっかけにいろいろな視野を持つようになったとき、こだわることが1つの幅を奪うことに繋がってしまわないかというふうに考えるようになって、「ポジティブな意味で、いろいろなことに挑戦して、可能性を広げてみよう。いろいろなことに挑戦して、幅を広げても、ちゃんとEGG BRAINのサウンドになるからやってみよう」って話しをしたんです。今のところ、新しい音を入れてもちゃんとEGG BRAIN節になっていると思ってます。

――そんなKUNさんが遊びとか、新しい試みとかというところで印象に残っている曲を挙げるとしたら?

KUN:ベースに関して言うと、その曲の色っていうのを、今までの作品よりもしっかりと出せたと思います。新しいリズム感とか、空気感とかに合わせて、渋さを演出するようなフレーズも考えたんですよ。中でもさっきUchieも言っていた「Space Invader’s Song」は一番、聴かせることができたと思うんですけど、シンプルなプレイの中でロケットが墜ちていくっていう歌詞を表現するようなこともできたと思います。あとは、コーラスワークですね。コーラスワークは基本、僕が考えるんですけど、今まではJOEYが主旋律を歌って、僕がハーモニーをつけて、2声でというアプローチが多かったんですよ。でも、今回は3声で攻めるパターンを増やしたんです。今、『6 KICKS IN YOUR ASS』の曲のライブリハをしているんですけど、Uchieがさっき言ったパッドの導入とUchieのコーラスが増えたところが今後、ライブの見どころになる。そういう意味で、Uchieにプレッシャーをかけることに成功しました(笑)。次のツアーが楽しみです。

Uchie:ゴリゴリにプレッシャーをかけられてるんですよ(苦笑)。

KUN:敢えて負荷をかけることで人間って伸びると思うんですよ。

Uchie:もはや筋トレみたいになってますけど(笑)。

――LIQUIDROOMのライブでもコーラスワークはEGG BRAINの大きな武器だと改めて思いました。中でも「ALCATRAZ」のKUNさんの下ハモを聴いたとき、一味違うなと思わずニヤリでした。

KUN:ただ単に上で追っかけるだけじゃ芸がない。コーラスワークを考える時は、常に聴いている人の耳の印象をぱっと変えることを意識しているんです。

――さっきKUNさんが「歌詞カードを見ながら聴いて欲しい」とおっしゃったようにJOEYさんによる歌詞も6曲それぞれにいろいろな書き方をしています。今回、歌詞を書く上ではどんなことを意識したり、工夫したりしたんでしょうか?

JOEY:EGG BRAINの曲って、明るくて疾走感のある曲、マイナー調のかっこいい曲、かわいい感じのポップ・パンクの3本柱やなって話はずっとしているんですけど、それをけっこうミックスできたと言うか、たとえば「GiveÜ Chips!」は渋めのロックな楽曲にファニーな歌詞を乗せているんですけど、それも遊び心ですよね。そういう部分でも挑戦はできたんかな。「Space Invader’s Song」も疾走感のある曲にファニーな歌詞が乗っている。さっきKUNちゃんも言ってましたけど、そういう歌詞にも合わせてアレンジできたんですよ。今まで、そこまで緻密に作ってなかったと思うんですけど、それをやったことで、6曲それぞれに楽曲がより深くなった気がします。

――今回は楽曲のみならず、アートワークとMVもいつも以上にこだわりながら取り組んだそうですね?

JOEY:これまでこだわってなかったわけじゃないんですけど、時間の都合上、任せっぱなしにしてたんです。でも、友達まわりにデザインをやっている子がいたりとか、映像をやっている子がいたりとかして、そういう子たちと話しているとき、彼らと一緒に作ったらもっと自分たちも関われるんじゃないかと思って。それをメンバーに話したら、「1回やってみよう」って快く言ってくれて、「GiveÜ Chips!」のMVを作ってみたんです。そしたら反応が良かったので、「じゃあ、ジャケットのアートワークも作らせて」って、MVと同じチームでやったんです。

――JOEYさんは前々からそういうビジュアル・アートにも興味があったんですか?

JOEY:大好きなんです。でも、自分でやりたいけど、そのノウハウがないってずっと欝々としてたんです(笑)。でも、友達に頼ったらええやんって閃いたら、自分らでやらんくても信頼できる奴にやってもらったらええやんって考え方になれたんですよ。

――「GiveÜ Chips!」のMVはJOEYさんがプロデュースを担当していますが、具体的にはどんなことをやったんですか?

JOEY:どんな作品にするかってところから考えて、じゃあチップスでKUNちゃんとUchieを元気にさせようってテーマに持っていったんですけど、あがってきた映像を確認しながら、「ここのカット、もうちょっと短くして」ってこともやりましたね。もちろん2人の意見も反映されているんですよ。

――チップスで元気になって、最後は真冬にプールに飛び込むっていう(笑)。

JOEY:すみません。あれも僕のアイディアです(笑)。

KUN:プールに飛び込むって当日に知らされましたからね。

――えっ、当日ですか?

KUN:ツアーの最終日にMVの撮影があったんですけど、プールに飛び込むから着替えが必要だということを知らなくて、ライブの着替えしか持っていってなかったんですよ。そしたら、プールに飛び込むことになって、着替えのパンツを使いきってしまったんですよ。だから、ライブが終わった後、僕はノーパンで帰りましたよ(笑)。ほんとに驚かされた撮影でした。

――Uchieさんは着替えを用意していったんですか?

Uchie:いや、僕も帰りはノーパンですよ(笑)。あと、コーデュロイのパンツは水をめちゃめちゃ吸うから気をつけたほうがいいですよ。めっちゃ重くて、プールから上がれなかったから(笑)。

――では、JOEYさん1人だけ着替えを用意して?

JOEY:はい、僕はちゃんと(笑)。

KUN:そういうことはちゃんと言っておいてくれないと、ほんとに。

JOEY:でも、2人に暖まってもらおうと思って、暖炉は用意してあったんですけどね(笑)。2人にはかわいそうなことをしたなと反省してます。

――そして、サプライズの3つ目が11月5日から始まる「THIS MUST BE A KICK-ASS TOUR」の発表だったのですが、ツアー・タイトルからは自信しか窺えません(笑)。

JOEY:ハハハ。そうですね。前の作品の『AIN’T SEEN NOTHING YET』は活休前のEGG BRAINというイメージで作ったところがあったんですけど、今回のミニアルバムは新しい挑戦もいっぱいしたし、現時点の3人の等身大の作品ができたので、それをライブで表現できるのが楽しみですね。

KUN:「Welcome To The ROCK SHOW 2021」では、今のEGG BRAINのほうが過去よりいいぞってことを全国のみなさんに知ってもらえたと思うので、今度のツアーではホップステップジャンプじゃないですけど、はばたけるようにワンランク上がったところを見てもらえるツアーにしたいです。「Welcome To The ROCK SHOW 2021」はほんとだったら、いろいろな対バンと回る予定だったんですけど、コロナ禍の影響で対バンを呼べなかったんですよ。でも、今度こそ対バンと回れると思うので、EGG BRAINのお客さんじゃない方にも「いいね!」と思ってもらえるようなクオリティの高い演奏していきたいです。

Uchie:いやぁ、また2人にほとんど言われちゃいましたね。でも、同じ方向を向いているから思っていることは一緒なんで当たり前と言えば、当たり前なんですけど、「Welcome To The ROCK SHOW 2021」では3人の演奏力、グルーブともに過去イチのものにしてやったぞという手応えがあるんですよ。そこを踏まえた上で、さらにレベルアップしたEGG BRAINを見てもらいたいです。とりあえず対バンはぶっ倒してやろうくらいの気持ちで行ったろうかと思ってます。

――さて、サプライズの4つ目がまだ発表になっていませんが、いつ頃、発表しようと考えているんでしょうか?

KUN:来年か。

Uchie:でも、今度のツアーのファイナルの時、チラ見せぐらいはできるんじゃない?

KUN:来年、みんながいい春を迎えられるようなことを発表しようと考えているんですよ。

――つまり、今度のツアーが終わっても、EGG BRAINは止まらないぞ、と。

JOEY:そうです。

Uchie:期待しておいてもらえれば間違いないと思います。



“6 KICKS IN YOUR ASS”
01 Sunset Dream
02 GiveU Chips!
03 Space Invader's Song
04 Night Race
05 Breathe
06 Ember Of the Youth


LAUNDRY RECORDS / PINEFIELDS / PINE-0054 / 価格:¥1,980 tax in.





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