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interview

NAMBA69 "CELEBRATION" INTERVIEW!!

Interview by 山口智男
Photo by 半田“H.and.A”安政

 

「コロナ禍の中でも全部を無駄にはしなかったな、俺たちって思えるんですよ」
 インタビュー中、ko-hey(Gt/Cho)は、そう言った。
 とてもいい言葉だなと思う。


 19年5月に2ndフルアルバム『CHANGES』、20年8月に3rd ミニアルバム『FRIENDS』とリリースしてきて、NAMBA69の調子はどんどん上がっていったにもかかわらず、コロナ禍の影響によって、ツアーの延期も含め、足踏みを余儀なくされたことはNAMBA69もまた、他のバンドと同じだった。しかし、NAMBA69はただただ足踏みしていたわけではなかった。ko-heyが言う「コロナ禍の中でも全部を無駄にはしなかった」成果の1つが今回、リリースするシングル『CELEBRATION』なのだが、新しい時代の訪れを祝福するアンセムとなった表題曲他、『CELEBRATION』収録の3曲の制作を振り返るko-heyの言葉を聞けば、間違いなくNAMBA69のこれからがますます楽しみになるはずだ。

――昨年8月にリリースした『FRIENDS』のツアーも含め、いまだライブが思うようにできない状況が続いてはいるけれど、ライブの評判を聞くかぎりバンドの調子はすこぶる良いようですね。

その手応えはあります。去年、コロナ禍以降にできたライブって8月のジャイガ(OSAKA GIGANTICMUSIC FESTIVAL)のスピンオフ・イベントのTHE BONDS 2020っていう大阪城ホールでやったフェスと、11月にZEPP TOKYOでやった配信ライブと2本しかなかったんです。その2本しかやっていない状態で今回のシングルのレコーディングに突入して。

――えっ、そうだったんですか⁉

そうなんですよ。そのレコーディングを経て、ばっちり練習してから臨んだのが5月30日の新潟LOTSだったんです。やっぱりライブ復活の1発目は自分らのお客さんの前でやりたいっていう思いが強かったので、“21年はどうやらフェスは動くだろう。だったらここでやろう”ってライブを決めたんです。で、仕上げていったんですけど、MORO(Dr)にとって初めて自分らだけのお客さんの前でやるライブだったわけですよ。

――なるほど。前の2本はフェスと無観客の配信ライブでしたからね。

そうです。そしたら、あいつ、たぎりすぎちゃって(笑)。中盤でバスドラのキックのビーターを折っちゃったんです。リハ中もよくビーターを曲げてたから、当然、折れにくいものを選んで、準備していったにもかかわらず、それを折っちゃって。そこから、MORO、ちょっと動揺しちゃって(笑)、ライブが終わったあとめちゃめちゃ反省した復活1発目のライブだったんですよ。でも、そこからSATANIC CARNIVALまで1週間しかなかったんですけど、その1週間で、メンバー全員でばっちり修正して、SATANICではちゃんといいものを届けられたっていう自負もあって。そこで感触をつかんで、その翌々週に新木場STUDIO COASTでやった自分らのワンマンでは、すごくいいライブができたんです。だから確かに上がり調子ではありますね。

――ライブを再開する前ってことは、『CELEBRATION』のレコーディングはいつだったんですか?

今年の2月でした。去年の段階で、コロナ禍は年内には収まりそうもないねってなっていて、「FRIENDS TOUR」の開催も難しいなって時から、何か動いていないと不安になるし、みんなに何か届けたいって気持ちあるし、何よりも俺ら自身が音楽を作りたいって気持ちがあったから、“新曲作ろうぜ”ってNAMBAさん(Vo/Ba)と去年の内から作り始めたネタを1月にブラッシュアップして、2月に録ったんです。

――6月9日に配信リリースした「MANIAC IV」も含め、今回のシングル、全3曲が収録されているじゃないですか。

また「MANIAC」作っちゃいましたね(笑)。

――そうそう(笑)。だから聞きたかったんですけど、そもそも最初に「MANIAC」を作った時にはシリーズ化なんてことは考えてなかったんですよね?

もちろん考えてないですよ(笑)。俺が「MANIAC」の元ネタをバンドに持っていった時は、マイナー進行の曲がNAMBA69は少なかったから、そういう曲をやりたかったんです。元々、メタル畑にいた俺はマイナー進行の曲がやっぱり得意だから、そういう曲もやりたかったんですよ。で、フロアをモッシュさせることを考えながら作ってたんですけど、NAMBA69に入ってから、この界隈のバンドといろいろ対バンする中でスカ・パートって、みんな歓ぶんだってことを知って。じゃあ、入れてみたらいいじゃんって、元々得意だったブレイクダウンとかスラッシュ・パートとかも入れつつ、スカ・パートも入れてみたんですよ。

――そのアイディアは最初からバンドに受け入れられたんですか?

受け入れられたんですよ。家でDTMで作ったデモをスタジオで流した時に“めっちゃいいじゃん!”ってメンバーみんなが言ってくれたんです。それがすごいですよね。“俺たちはこうだ”っていうのがあってもおかしくないはずなのに。それはやっぱりNAMBAさんが大の音楽好きに由来するところが大きいと思うんですけど、新しくて、おもしろくて、いいと思えたらトライするんですよ。そこに俺が持ってきた「MANIAC」のアイディアがハマったんです。

――そして、それを実際、ライブでやってみたら。

めちゃめちゃウケたんですよ。

――そこから「MANIAC」の第2弾を作ろうっていうきっかけが何かあったんですか?

きっかけは何だったかな。憶えてないんですけど、いわゆるヘヴィでスラッシーで、ハードコアライクでっていう曲は常に出していきたいと思っていたんですよ。

――でも、それを敢えて「MANIAC II」にしなくてもいいじゃないですか(笑)。

そうなんですよ(笑)。じゃあ、なんで「II」を作ろうってなったのかな。大胆にスカのリズムを取り入れたのが「MANIAC」で、それがウケた、ウケないは別として、こういう曲、もっと欲しいって思ったのかもしれないです。ただ、またスカのリズムを同じように入れたら飽きられるだろうと思って、「MANIAC II」は1サビ終わりでシャウト・パートに行ったとき、いわゆるハードコア・バンドのビートダウンではなく、ダブにするって思いついたんですよ。それでネタを持って行ったのかな。幸いなことに、うちはK5君(Gt/Cho)もレゲエとかダブとか好きなので、普通にズズズズン・ダーン・ダカダカダーンと行くより、ダブでスカしたほうがおもしろいと思ってくれて。まぁ、とにかく基本的におもしれえなと思ったものを詰め込んでいるのが「MANIAC」シリーズなんですよ。

――「MANIAC III」の時は明らかにシリーズを……。

そこはもう狙ってました(笑)。「MANIAC」を出したことによって、NAMBA69はこのシーンの中で一番、何をやっても許されるバンドになったと思うんですよ。もちろんコロナ禍の前の話ですけど、ステージに上がってダイブしてもいいし、ピットを広げてモッシュしてもいいし、何をやってもいいと思ってもらえてると俺は思っているんですけど、「MANIAC III」の時は、“ko-heyよろしく!”っていうのがあったかもしれないです。

――シリーズはいくつまで続けますか?

そろそろ『MANIAC EP』でしょって話もお客さんのリプライにあるから、行けるところまで行きたいですけどね。でも、これを言ったら残念に思う人もいるかもしれないけど、NAMBAさんと俺の中では、“しばらくはもういいかな”って話はしています(笑)

――残念(笑)。

いや、でも、今回の「MANIAC IV」は相当やりましたからね。これまでの3曲が良い評価をもらえてたから、逆に「IV」を作る時のプレッシャーはハンパなかったですよ。NAMBAさんも“IVだからねぇ”って、下手なことはできないぞって匂わせるし(笑)。でも、今回、ガチめのオマージュを入れているんですけど、海外の人とかけっこう気づいてくれてうれしいですね。んー、もっとメタルファンに刺さってもいいと思うんですけどね(笑)。

――その「MANIAC IV」を今回のシングルに先駆け、6月9日に配信リリースして、ファンを歓ばせたわけですが、「CELEBRATION」と「HAPPY?」を作るにあたっては、何かテーマはあったんですか? 

「CELEBRATION」に関しては、NAMBAさんの中にテーマがありました。NAMBAさんが軽くメロをつけた状態で持ってきた時にはすでに“超速い2ビートでずっと行くみたいのどうかな?”っていうところまであって、“イメージもCELEBRATIONなんだよね”ってところまで決まっていたんですよ。それを作ってたのが去年の10月ぐらいで、リリースする頃には、さすがに明けているだろうって考えてたんです。

――あぁ、コロナ禍が。なるほど。

そうなんです。だからこそタイトルが「CELEBRATION」で、サビと言うか、シンガロング・パートの歌詞も《Hold my hand / And show me your face》なんですよ。最初に俺らが祝ってあげたいというイメージがNAMBAさんにあって、“いいですね”って俺も言って、2人でアレンジして作り上げていったんですけど、まさかこんなに長引くとは思ってなくて(苦笑)。本当だったらリリースして、みんなと一緒にうわーってやれてる光景を想像して作ったんですよね。

――そうか。そういう事情をわからずに僕は聴いたわけですけど、新しい時代の訪れを祝うアンセムには、コロナ禍の時代だからと悲観ばかりせずに新しい時代として捉えようというポジティブなメッセージが込められているのかなと思いました。

もちろん、コロナ禍なんてなかったほうがいいっていうのが大前提ではあるんですけど、悲観せずにというふうに捉えてもらえたのは、バンドの空気が伝わったのかなってうれしかったです。コロナ禍になったとたん、僕が真っ先にメンタルやられちゃって、そこからメンバー、マネージャーのWAKAさん、スタッフのサポートがあって、2、3か月でなんとか持ち直したんですけど、そこらへんからずっとバンド内では、その時の状況を必要以上に嘆くってことはしなくなった気がします。もちろん、時にはクソって思う瞬間もありますよ。最初の頃はWAKAさんと俺でツアーを組んではバラして、組んではバラして、リリースも本当にここでいいんだろうかって悩みに悩んでいたんですけど、その作業ってめちゃめちゃメンタルが削られるんですよ。でもその作業も、人間って慣れるとポジティブに捉えられるんですよね。“ここ、ライブできるかな?”が、“ここならできるんじゃねえか”って考え方に変わっていったんですよね。聞こえのいい言い方をすると、夢や勇気を与える立場の人間じゃないですか。やっぱり、ポジティブでいたいとは思いますね。

――ところで、さっきテーマがあったんですかと尋ねたのは、「CELEBRATION」「HAPPY?」ともにNAMBAさんが歌うメロディの聴かせ方がメロディック・パンク、あるいはイージー・コアというジャンルに収まらないものになっていると思ったからなんです。たとえば、「CELEBRATION」は速い2ビートと大きな譜割のメロディの組み合わせが聴きどころではないかと思うのですが。

「CELEBRATION」を作る前から、“ずっと速い曲、欲しくないですか?”って話を俺がしてたんですよ。最近、うちのバンド、展開で遊びたくなりがちだったから、2ビートで行ったら、次、ハーフに落としてってやってたんですけど、日本のいわゆるメロディック・シーンを見ても、1曲丸々速い曲ってあんまりない気がして、そういう曲をやったらおもしろいんじゃないかって。そしたら、速いビートで大きく歌うっていう、NAMBAさんは元々そういうのが気持ちいいから、それがドンズバにハマったんです。「CELEBRATION」はNAMBAさんが気持ちよく歌っているから、ドラムは死ぬほど速いのに、そんなに速く聴こえないんですよね。

――メロディがちょっとビートルズっぽいと思いました。あれ、そんなことないですか?(笑)

NAMBAさんも俺も元々、UKロックの雰囲気がすごく好きで。UKっていうことで聴いているわけじゃないですけど、俺の青春ど真ん中のスクリーモ・バンドやメタル・バンドも、俺が好きになるのは大体UKバンドなんですよ。そこらへんもNAMBAさんとは合うんですよ。

――UKっていうことなら、「HAPPY?」も僕はUKロックっぽい雰囲気を感じたんですよ。

お、それはどのあたりですか?

――全体の雰囲気もそうですけど、ギターの単音弾きの感じとかが。

ありがとうございます。うれしいです(笑)。

――ちょっとキュアーっぽいと感じました。

キュアー! もちろん通ってますけど(笑)。

――キュアーが例えとして合っているかどうかわからないですけど、80年代のUKニュー・ウェーブっぽいものを感じたんですよ。

わかります。もしかしたら、こういうことかもしれないです。ギターの入れ方が『CHANGES』までは足し算だったんですけど、『FRIENDS』から引き算もするようになったんですよ。音圧を稼ぐためのバッキング・ギターが力強いっていうのがハードコアらしさだったりするんですけど、クランチな音で弾いたアルペジオだけを左のトラックに入れたらもっとキラキラして、歌と絡むんじゃないか。そういうことを『FRIENDS』から意識してやり始めたんですけど、そうなると、当然、もう片方のトラックで鳴るバッキングのギターもパワー・コードじゃなくて、3度を混ぜたコードをオクターブ上で弾くようになって。「HAPPY?」がまさにそうなんですけど、それをやると、「HAPPY?」のBメロのジャーンジャーン・ジャジャジャってリフの後の《I know it》から、メインのディストーション・サウンドが来た時に圧がより感じられ、際立つようになるんです。で、アルペジオを弾く時の俺の音の使い方がちょっと暗めだからUK っぽいのかなと思うんですけど(笑)、そういうアルペジオのフレーズとNAMBAさんが歌うメロの相性も良くて。「HAPPY?」はそれが顕著に出たと思います。

――「CELEBRATION」も高音で鳴るギターが耳に残りますね。

そうですそうです。Aメロの、ビートが速くなってからのNAMBAさんと俺がハモっているパートはギターが1本しか入ってないんです。それがオクターブで動いている。で、その次のBメロには、そのオクターブのフレーズが裏メロでずっといながら、トレモロのクランチ・ギターがチョワワワワワ~ンって入って来るだけで。

――そのトレモロ・ギターも耳に残りますね。

あれ、効いてますよね(笑)。

――そんなところも含め、「MANIAC IV」は別として、今回はメロディックな魅力が一際感じられるものになった印象があります。

うち、ベース・ボーカルとツイン・ギターじゃないですか。俺はコーラスもけっこう多いんですけど、ベース・ボーカルとツイン・ギターだったら、やっぱりギターでもっと世界観を作らないとっていう意識は、俺が入ってから、それこそ『CHANGES』以降すごくあって。K5君も実はすごい歌心のあるギター・センスの持ち主で、俺が入る前の曲ですけど、「WALK」のギター・ソロなんて、めちゃめちゃ泣きメロでいいんですよ。だから、ずっとガツガツと弾いているよりも、裏メロとしてもっとギターを歌っててほしいなと思っているんです。もっとも、それがギター・ソロみたいな音でずっと聴こえてたら、お客さんも歌とギター、どっちを聴いたらいいのってなっちゃうけど、それは音作りでいくらでもできるんですよ。そんなふうに、どんどん引き算が上手になってきたと言うか、オーケストラ的になってきたって言ったらいいのかな。必要な圧稼ぎは入れるけど、必要じゃなかったら、それを抜いて、ソリストだけが前に行けばいいっていう感覚ですね、今は。

――そんな試みが今回、「CELEBRATION」と「HAPPY?」に結実した、と。

そうですね。メインのディストーション・サウンドもそんなに歪ませてないんです。でも、逆に「MANIAC IV」では忘れてねえからってがっつり行くっていう。どんどんやれることと言うか、表現の幅が広がっているという状況で、今回は作曲もレコーディングもできたんですよ。

――「CELEBRATION」と「HAPPY?」は、歌のハーモニーも聴きどころです。

「CELEBRATION」はほとんどツイン・ボーカルですからね。

――Bメロでは掛け合いにもなる。

そうです。会話調の。

――「HAPPY?」の上ハモも聴きどころだと思いますよ。

ライブだったらって考えちゃいますよね。お客さんも一緒にシンガロングしてくれるんじゃないかって(笑)。

――あぁ、確かに。

段々、俺のハモリのウェートが大きくなってきましたね。

――歌う人としての意識も変わってきましたか?

めちゃめちゃ変わりました。それこそ、つい最近のスタジオなんですけど、俺はメインがいてのハモリだと思ってやってたら、NAMBAさんから“もっとメインのつもりで歌ってくれ”って言われたんですよ。それってマイクに向かう姿勢についてなんですけど、もっと根っこの話にも繋がっている気もして。

――根っこの話とは?

つまり俺はこれだけ生意気で突っ込んでいくタイプなわけじゃないですか(苦笑)。バンドの中で言ったら。それなのに、そこは退くんかい?という矛盾が生まれていたんですよ。

――でも、あくまでもメインはリード・ボーカルのNAMBAさんという意識があるから。

俺はそう思ってたんですけどね。それを言われて、1日、どういうことなんだろうってちょっと悩んじゃったんですけど、なるほどって思いました。マイクに”俺がメインだ”ぐらいの気持ちで向かっていったとしても、音量を整えて、コーラスの位置にしてくれるのがPAさんの仕事なんだから、俺はそれで行かなきゃダメなんだと思いました。そこに気づいてからは、ハモリはハモリなんだけど、意識的にハモリに行っちゃダメなんだと思ってやってます。目から鱗でしたね。もちろん、けっこうプレッシャーではあるんですけどね。

――そういう部分でもバンドは前進している、と?

確実に前進していると思います、俺自身の、そういう気づきだったり、新たに入ったMOROがやっとお客さんの前でやれているという状況だったり、コロナ禍の中でも全部を無駄にはしなかったな、俺たちって思えてるんですよ。1年、耐えて耐えて、MOROなんて入ったばっかでライブできなくなったのにクサらずにちゃんと俺らについて来ようとがんばってくれて、やっとお客さんの前でやれるようになって、それが周りからの評価に繋がってるし。このポジティブでアッパーなバイブスっていうのは、わかる人には音源からも伝わると思うし、ライブに来ていただいたら絶対伝わると思うんですよね。俺たち、全然負けてないからっていうことは。

――今回のレコーディングでも変化は感じられたのではないですか?

一番はMOROですよね。説明しづらい話ではあるんですけど、たとえばBPMの180でクリックを流している中にも、実は前ノリ、ジャスト、後ノリがあって。さらにその中にもっと細かくビートを取る位置があって。感覚の話だから、ここっていうのは難しいんですけど、そういうことを積み重ねていって、何も言わなくても合うのが生バンドのおもしろさだと思うんですよ。そこが前3人とMOROで合ってきたんです。あいつは前にやっていたShiggy Jr.ってポップスのバンドが長くて、ポップスだとビートは後ろで取る事が多いと思うんですよね。だから、MOROには後ろで取るクセがあったんですけど、ど真ん中で取ると、実はすごいスピード感が生まれるんです。前に行くよりもずっとそこにいるほうが狂気を感じるみたいなことなんですけど、そういうところにあいつが近づいてこられたことが曲の説得力が増した大きな要因になっていると思います。もちろん、それは身勝手にクリックの前に行ったり、後ろに行ったり、とっ散らかるってことではなくて、NAMBAさんのべースと歌が行きたいところに近づけるようになったっていうのがでかいですね。

――全然ライブをやっていないのに。

だから、マジでムズかったと思いますよ。今回のレコーディングまでにも、何回言ったことか。“ライブやれば一発でわかるんだけどね”って(苦笑)。でも、やりたくてもできなかったじゃないですか。だから、俺らも伝えるしかなくて、伝えるって言っても、感覚の話だから、わかってもらえるまで伝えるしかないんですよ。でも、あいつは投げ出さなかった。ビートに命をかけている奴だから負けたくないって気持ちを持っていたんですよ。そこで食らいついてくれて、“ko-heyさんが言ってることはこれだ”“NAMBAさんが言ってることはこれだ”って繰り返したことによって、今回の説得力につながったと思います。NAMBAさんと俺とK5君は感覚で行くんですけど、MOROは割と理論で考えたいタイプなんですよ。だからよけいに難しかったと思います。

――あぁ。

クサらずについてきてくれた根性をホメたいです。それで、成長できて、レコーディングでもいいものが録れて、俺らがライブをやればわかるんだけどって言ってたライブが少しできるようになったじゃないですか。やっぱりライブをやると、そこでまた成長するんですよ。“なるほど”ってあいつもわかるし、俺らも“そう!そう!”って言えるし。

――じゃあ、ここからの成長も楽しみじゃないですか?

すっごく楽しみですよ。

――NAMBAさんはいかがでしたか?

NAMBAさんも当然、最高の音源にしたい気持ちがめちゃくちゃ強いので、ばっちりでしたね。めちゃめちゃいい感じでハイスピードで、ベースも歌のテイクもばっちりでした。だから、俺のハモリにちょっと時間が掛かったくらいで、それ以外はスムーズに行きましたね。

――そして、そんな『CELEBRATION』をひっさげた「FRIENDS & CELEBRATION TOUR 2021」が10月から予定されていますが、今度こそできることを祈っています。

もちろん、やるつもりで準備しています。ただ、コロナ禍がむちゃくちゃな状況になっちゃったら無理してはやらないですけど、最近思うのが、すげえいい作品を作ったという自負があって、楽しみにしてくれる人もいるわけだから、俺らは俺らでできるかぎりのことをやって、みんなが集まれる場所を用意しておくっていうのはすごく大事なことなんだってこと。もちろん、こういう状況だから、絶対来てねではなく、状況次第でねって言い方にはなりますけど、俺ら自身は楽しみにしているツアーです。

――さらにいいライブを見せてもらえそうですね。

あたりまえじゃないですか(笑)。しかも、去年の10月、11月に元々予定していた『FRIENDS』のツアーの振替プラス、『CELEBRATION』のレコ発も含めたダブル・ミーニングのツアーだからよけいに楽しみなんですけど、それ以外にも延期にして振替日未定のままの公演があることも俺らはちゃんと忘れてないってことを付け加えておきたいです。たとえば、MOROが加入した時に予定していた「MORO’S ATTACKS!」っていう下北沢SHELTER 2デイズと「STORY OF WEST SIDE TOUR」っていう出雲、周南、四国と回るツアーのこともちゃんと憶えていて。でも、それこそ新型コロナウイルスの感染防止ガイドラインなんて気にしなくてもいい状態で、むちゃくちゃやりたいライブなんですよ。そうじゃなきゃ、あれを組んだ意味がないと思っているんで、それがいつになるのかわからないですけど、来年、もういいんじゃない?!ってタイミングが来たら、出来ればその公演の振替からスタートしたいなって思っています。そしたら、全国各地に行くことも大目に見てもらえるようになっているはずだから、もうちょっと細かいツアーも改めてやるつもりですけど、まずは「FRIENDS & CELEBRATION TOUR 2021」の7か所から始めたいと思ってます。

 

 

NAMBA69「CELEBRATION」

  1. CELEBRATION
  2. HAPPY?
  3. MANIAC IV

    2021年9月1日発売 / POP SPEED RECORDS
    ¥1,210(税込) / PSR-1006

    NAMBA69_jkt20210901

NAMBA69 Official Site