dustbox に聞くバンドの現状とエクストリームシーンについて
Interview by RYO TAJIMA
Photo by Yukihide”JON…”Takimoto
dustboxが2年半ぶりの新作『skyrocket(スカイロケット)』を完成させた。バンドのオフィシャルtwitterでは「超フレッシュでパンチの効いた音に美メロが弾けてます!」と今作についてツイートした通り、“これぞダスト節!”な5曲入りのメロディックソングが収録されたミニアルバムだ。
2014年には結成15周年のワンマンを東京晴海旅客ターミナル特設ステージで開催し、昨年はDrのREIJIが脱退するも、バンドの勢いは一切止まらず、加速し続ける。新体制になっての初音源と、今作のリリースに至るまでのdustboxの活動についてインタビュー!
バンドはライブが1番だからライブを止めない -SUGA
ー前作の7thアルバム『Care Package』リリース以来の音源発表となりますが、バンドにとってこの2年半は、かなりいろんなことがあったんじゃないですか? メンバーチェンジもあったけど、ライブは一切止めていなかったですよね。
SUGA(以下、S):ええ。本当に頭の中が忙しかったですね。ライブもすごく多かったですね。
JOJI(以下、J):メンバーチェンジしても、バンドを止めたくないっていうのが1番だったんですよ。すぐにシフトチェンジしたいと思ってた。だから、とりあえずやることはライブのみ。ライブをやって、お客さんに「ドラムが変わったよ」っていう名刺を渡して行くような活動です。
S:ライブの現場で、新生dustboxの熱量で伝えられれば、それが1番いいかなって。
J:お客さんと対バンの相手に対して、こんなヤツがドラマーとしてdustboxに入ったってことを伝える。だから、ライブもそういう感じでやっていったんですよ。
ーそれもすごいですよね。活動を止めて、バンドを構成しなおそうとは考えなかったんですね。
S:やっぱりミーティングとかしてると考えすぎちゃうんですよね。考えてばっかりになっちゃうというか…。だったら、考えるスキを与えないくらいに、ずっとライブをやり続けちゃった方がいいんですよ。なんと言ってもバンドはライブが1番だと思うんで。だから、ライブを止めない方が絶対にいいと思った。
ーYU-KIさんは、結成15年を超えるバンドに加入するというのは相当プレッシャーだったんじゃないですか?
YU-KI(以下、Y):プレッシャーしかなかったです(笑)。2人はもともと地元の先輩で、お声がかかった的な誘われ方をしたんです。
ーそもそもYU-KIさんをdustboxに誘ったのはどういう経緯があったんですか?
S:JOJIとファミレスでミーティングして「あいつどうかな~」と。フと、顔が浮かんできたんですよ。ドラマーは何人か、スタジオに入って音合わせしたんですけどYU-KIが1番良い感じで。
Y:自分はスタジオで働いているんですけど、最初にJOJIさんから電話がかかってきたときは『スタジオ予約の電話なのかな?』 って思って。で、掛け直して「スタジオですか?」って聞いたら、けっこうマジメな感じだったんですよ。とは言え、メンバーに誘われるとは思ってなかったんで、最初に聞いても、何を言われているのかよくわからない。「1回電話切ってまたかけ直しますね」って(笑)。したら、その後に、SUGAさんから電話がかかってきて「JOJIから聞いた??」って(笑)。「よくわかってないんすけど、どういうことすか?」って答えながら、しばらくは冗談だと思っていました。
S:「とりあえずスタジオ入ろう」って伝えて(笑)。
一同笑
前よりも自分のキャラが出てきた感じ -JOJI
ーそして、正式にYU-KIさん加入が決定してから、いきなりライブに?
S:止まるどころか、むしろすごい数のライブやったよね。
Y:4月に入ってからだから、60本くらい? 数えていないですけれど。できるかなって考える時間がなかったですよね。次から次へライブがあるので。
ー数々のロックフェスに出演されていましたよね。京都大作戦 2015のメインステージも印象的でした。
J:あれは本当にありがたかったですね。京都大作戦に出れるっていうのは、うちらにとって、ある程度ステータスだったりもするんで。毎年出させてもらっているんで『今年は呼ばれねぇんじゃないかな~…メンバーチェンジしたし』ってヒヤヒヤでしたよ。アイツら(10-FEET)のメッセージ的に、新体制になって『もうちょっと頑張ってから来いよ』って言われるんじゃないか、とか。そしたら、KOUICHIからサラーっといつもみたいに「頼むわ!!」って言われて…。崩れ落ちるくらい嬉しかったですけどね。マジでありがとう! っつって。
ーメンバーが変わって、ライブのやり方にも変化があったんじゃないですか?
J:前よりも自分のキャラが出てきた感じがありますね。オレはライブでMCを決めたくないタイプで、その場で考えてお客さんをいじったりするんですけど、それが昔よりも自然にできてる。例えば、MC前半でふざけてて、MC後半で熱くなってきた瞬間に、コイツ(YU-KI)は、もう曲に入っているんですよ。曲入りのタイミングとか信頼できるから、MCでどんなこと言ってもいいやって気になってきましたね。
一同笑