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live report

Crystal Lake “CHAMPIONSHIP TOUR 2016” FINAL SERIES LIVE REPORT

Report by Ryo Tajima
Photo by TAKASHI KONUMA



2016.04.24「CHAMPIONSHIP TOUR 2016」@ 赤坂BLITZ
with: SHADOWS

パンク・ハードコアカルチャーの遊び方を繋ぐライブ

クリスタルレイクが3月から開催してきた全国2マン・ツアー「CHAMPIONSHIP TOUR 2016」のファイナルシリーズにあたる4月24日の赤坂BLITZの模様をレポート。
そのルーツを東京ハードコアシーンに持つクリスタルレイク、アンダーグラウンドのライブハウス最前線から今ではラウドシーンの中心地で自分たちだけが表現できるメタルコアサウンドをかき鳴らしている。ハードコアのようにコアなカルチャーに根づいた音楽はもちろんだが、パンクやラウドのライブの遊び方には、“より楽しめる方法”というのがあるように思う。例えばモッシュピットは一見、客同士で殴り合ったり、ぶつかりあったりしているだけのように思うが、本当はそうではない。同じカルチャーを愛するリスナー同士、本当に殴り合って、ケガでもしたら、パンク、ハードコアのライブは何も楽しくない場所になってしまう(ケガした方も、させた方も)。そうではなく、バンドの音に合わせて、アグレッシブに動く。その気持ちいい楽しみ方が、モッシュやダイブといった表現になっているのだと思う。

だが、この楽しみ方は一般的かと言うと、そうではないだろう。普段からパンクやハードコアのライブに行き慣れている人間なら、当たり前なのだろうが、そうでない人にとっては異質だ。それに、ダイブ禁止のイベントやライブハウスだって多い。悪い人の怖い振る舞いだと思っているキッズもいるんじゃないか。

『モッシュやダイブの気持ちよさ、面白さを知らないなんてもったいない。じゃあ、どうすればいいのかオレらが教えてやるよ。だから一緒に楽しもう』。この日のクリスタルレイクのライブには、そんな気概を感じた。

ボーカルのRYOは1曲目から最後まで、終止パッションあふれるアクトとMCで常にフロアを煽っていたし、ステージを縦横無尽に飛び跳ねながら、楽器をかき鳴らすメンバーの姿には、堂々たる迫力と自信があり、来ていたラウドロックファンをグイグイ引っ張っていた。結果、フロアには常に2つ以上のモッシュピットが生まれ、ステージダイブが後を絶たなかったわけだが、そこは混沌とした無法地帯なのかと言うとそうではなく、クリスタルレイクを楽しもうとする一体感に包まれていた。

ダイブNGとか固いこと言わずに、思いっきり体動かして楽しむべき、クリスタルレイクのライブで遊ぶにはどうすればいいのかをハッキリと提示して見せた一夜だった。

この日の対決相手となるゲストは元FACTのHiro、Kazuki、Takahiroが現在進行形で行っているバンド、SHADOWS。この日、3度目のライブということもあり、会場の様子を見ていると、まだまだ謎の多いSHADOWSの姿を見にやってきていたFACTキッズも多かったようだ。他にもSTUSSYのTシャツやSANTA CRUZのTシャツなど、スケートブランドやストリートウエアを着こなすオーディエンスも多い。東京ストリートカルチャー感がバンドを取り巻いているからこそ、ファンもそういうスタイルでライブに来る。これもクリスタルレイクのライブの特徴の1つだ。

SHADOWS終了後、転換終了から暗転、SEとして流れたのはなんと、映画「ロッキー」のテーマソング。“CHAMPIONSHIP TOUR”というツアータイトルに合わせ、ライブがガチンコであることを示唆する幕開けだ。バンドの登場に合わせて、フロアはもちろん大歓声。

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1曲目はコンピレーション「REDLINE RIOT!!」より、「Matrix」。早くもバンドのボルテージがフルMAX、RYOはジャンプしながら、「MOVE! MOVE! こいよ! HANDS UP!」と常にフロアを煽り続ける。ビースティ・ボーイズのカバー「Body Movin’」、アルバム『Into The Great Beyond』より人気曲「Twisted Fate」と一気に畳み掛ける。RYOはフロアに突っ込み、シンガロングを誘い、フロアもツーステップに、モッシュピット。ブリッツ後方では、ガールズも手を握り合って、グルグル回りながらピットに突っ込むという、ハラハラするような楽しみ方をしている。とにかく熱量がすごい、エネルギーが充満している。

MCでは、挨拶から「東京ここで見せつけるしかない」と気合い入りまくりの言葉で、場をヒートアップさせるRYO。「オレたちの遊び方.その1:シンガロング」と説明し「Ups & Downs」がスタート、と同時にギターのYudaiとRYOが2人でフロアに突っ込んで、マイクをフロアに差し向ける。モッシュピットをガンガン煽る2人に合わせ、ヘッドバンキングにサークルピット、ブリッツはもうグッチャグチャ。

ここで再び、RYOがフロアに声をかける「どうですか? SHADOWS、今日初めて見た人、どれくらいいる? 最高だったでしょ?」初対バンであり、FACTの頃から考えると久しぶりに邂逅する盟友を紹介した。「こうやってオレの大好きな人たちと1年経って同じステージに立てることを誇りに思っている」というRYOの解説、これはMONSTER ENERGY OUTBURN TOUR 2015の最終公演で競演したときのことを示していた。SHADOWSへ大きな拍手を送り、「オレたちの遊び方.その2、行こうか! サークルピット。このツアーで1番デカいサークルピット作ろうぜ。まだまだ足んねぇんだよ!」と留まることないエナジーと攻撃的な姿勢でフロアを盛り上げるクリスタルレイク。「そんなサークルピットにピッタリの曲」でスタートしたのは「Endeavor」、ヒートアップするピットに向けて「倒れたヤツがいたら、起こしてやれ!」と指南するRYO。気づけばブリッツには前方後方で4つものモッシュピットが出来上がっていた。そしてフロアは暗転、「The Sign」のインストが流れ、真っ白いピンライトに浮かび上がるRYOのボーカルソロから「New Romancer」へ。照明の演出が曲にバッチリ噛み合っている。神々しさを放ちつつも中盤で一気にビートダウンし、フロアまで見える位の明るさに照らされたときのモッシュピットは、かなりの荒々しさ。

再び、ロッキーのテーマソングの中「チャンピオンを決めませんか? テーマはステージダイブ。ルールは簡単。ケガは自己責任だけど、ダイブはみんなで支え合って楽しむもんだよ。じゃあ審査員を呼びましょうか!」で、SHADOWSのギターの2人、KazukiとTakahiro。手には数字の書いたパネルを持っている。これでクラウドサーファーに点数をつけていくというルールだ。セレクトされた曲は「Open Water」。ひとたび曲が始まれば、こんなにブリッツのステージってお客さん上げちゃっていいの? ってほどにステージダイブするクラウドサーファーで大変なことに。あまりのダイバーの数に、KazukiもTakahiroも点数をつけるというより、ただただ笑顔になっていたのは印象的。ここぞとばかりにダイブを繰り出す面々にはガールズも多く、クリスタルレイクの客層の幅広さを感じさせる。

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