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DRADNATS "ONE HiT TO THE BODY" INTERVIEW!!

DRADNATS "ONE HiT TO THE BODY" INTERVIEW!!
MAGAZINE

DRADNATS "ONE HiT TO THE BODY" INTERVIEW!!

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Interview by SUNEO
Photo by TAIOU KONISHI




約4年ぶりとなるフルアルバム“ONE HiT TO THE BODY”をリリースしたDRADNATS。前作を横山健プロデュースによりPIZZA OF DEATHからリリースし、順風満帆に見えた彼らだが、前ドラムが脱退することで活動の歩幅を小さくしなくてはならない事態に襲われた。しかし、下だけを見て立ち止まっているのではなく、新ドラムを迎えると共に新たなDRADNATSのメロディックパンクを創り出そうと歩みを止めなかったのだ。正直、この4年間で彼らは少し低空飛行になってしまった。それでも貫きたい彼らのメロディックパンクは何なのか?なぜ、ストレートではなく、ボディブローなのか?1万字を越えるインタビューの中で感じ取って欲しい。

(DRADNATSを)別のものにしたかったね、俺は。 /YAMAKEN

—4年振りのアルバムとなりますが、その過程の4年間は如何でしたか?前ドラムの脱退、新ドラムの加入など一筋縄ではいかなったと思いますが。

YAMAKEN (B/CHO):前のアルバムのレコ発でのワンマンをやった時は、未だTONO(前Dr)が抜ける話もなくて、いつだったかな?TONOが抜けたの。。。

KENTARO SASAMORI(Dr):2016年の10月だと思いますよ。僕が(一緒にやろうって)電話もらったのが(2016年の)春くらいなので。

KIKUO (Vo/G):そうか、そうか。

YAMAKEN:抜ける年(2016年)の年明けには脱退の話し合いをしたような気がする、確か。。

KIKUO :いつもスタジオで練習する前に、ロビーかなんかで他愛もないことを話してから練習に入るんだけど、その時は事前にかな?(TONOから)「話しがある」とか言われて。「明日、時間もらっていいかな?」って電話が来て。

YAMAKEN:電話、来てたわ(笑)。辞めるか誰か孕ませたかのどっちかと思ってたよ、俺は。

一同:

KIKUO:辞めるってことじゃない気がしてた。

YAMAKEN:それで、話し合いになったんだけど。話してる最中にTONOは泣いてるし、KIKUOはずっと笑ってるし、カオスだったよ(笑)。

KIKUO:(バンドの現状に)焦って言ってるんだったら、ちょっと違うなと思ったから、決断がね。「辞めるって言ってることが、どういうことか分かってるの?」って、確認はしたけど。初期メンバーでずっとやってきたから、何も考えなしで辞めるのは止めようと思ってた。でも、しっかり次の進むべきことを考えて答えを出してきてたから、それじゃ仕方ないね、って。

YAMAKEN:裏切り者が〜って思ったけどね(笑)。もちろん、マジトーンではないよ(笑)。決めたことは仕方ないから。俺らも長いこと一緒にやってるから、TONOの性格も分かってたし、俺らが説得しても、、、ってのがあったから。やべっ!(ドラム)探さなきゃっ!って、気持ちは別の方向に進んでたよね。12年一緒だったから、簡単に答えを出したわけじゃないのもよく分かってた。

SASAMORI:僕の登場って、、、いつですかね?

KIKUO:話し合いを終えて、2016年の4月だったかな。

YAMAKEN:俺は全く面識なかったからね。

SASAMORI:以前にBULLってバンドをやってた時に、ANTIKNOCKの昼間のオーディションにデモ音源とか持って行っていて。何度かライブもさせてもらってた時に、KIKUOさんに「DRADNATSの方ですよね?」って話し掛けたのが、最初だったと思います。

KIKUO:BULLでライブやってるのも見てたし、ドラマーだけが集まってやってるイベントにも出てたのを見てて、重たい2ビート叩くなーって印象が強くて。(ドラム)誰か居ないかな?ってなった時に、俺が候補として挙げて、YAMAKENに紹介するって感じで高円寺のデニーズでみんなで会ったのが始まりかな。

—初めに合わせた楽曲って覚えてますか?

YAMAKEN:“Good Morning And Good Night”と、“Footsteps”“Sick Of You”だったかな?あと、“Get Our Future”?

SASAMORI:“Get Our Future”は少し後からだった思いますよ。フィルが違うって(YAMAKENさんに)怒られましたから。。。
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YAMAKEN:(笑)。(バンドで)合わせてみて、初っ端は「音がデカっ!」って。あと、TONO以外のドラマーでやったことがなかったから、たった一人変わるだけで、既存の曲が同じ曲に聞こえなかった位変わることを感じたかな。良くも悪くも。

—SASAMORIと一緒にバンドがやりたいと、すぐに思いましたか?他にも候補が居て、絞り込んでSASAMORIに正式決定したとか?

YAMAKEN:上手いとは思わなかったけど、俺の思ってるDRADNATSのドラマーに必要なものは持ってたから。これだったらイケるかなと思った。

—まだまだ、アルバムの話まで行き着きません(笑)が、もう少しドラマーの脱退&加入について聞かせてください。正直、TONOはDRADNATSのバンドイメージ&キャラを出す上で、非常に良い役割を担っていたと思います。それが変わることに関して、不安などはありませんでしたか?また、以前のDRADNATSの延長線上で存在したかったのか、それとも違う方向性のDRADNATSを創りたかったのか?

YAMAKEN:別のものにしたかったね、俺は。俺が曲を創ってKIKUOが歌えば、DRADNATSになるんだけども。TONOが居た時にはTONOが居たDRADNATSの形が在って。それが変わる以上は延長線ではなくて、新しいものをやりたいという気持ちが少なからずあったし、最初にSASAMORIのビートを聞いた時に、根本的にTONOとビート感が違ったから、勝手に新しいものになるんじゃないかなというワクワク感はあったよ。すごく。

SASAMORI:僕は合わせた時に「本物だ」って思いましたね(笑)。DRADNATSは見てる側だったんで、内側に入ってやってみた時に「WAO!」って思いました。以前に居たBULL自体はファストコアみたいなバンドだったんですけど、FAT(WRECK CHORDS)とかEpitaph(Records)とかからはじまり、PIZZA OF DEATHのバンドも好きだったんで、そこから音楽始めてるんで。。。バンド自体もDRADNATS加入前はやれない時期が1年位あって、「バンド、、、やりてーなー」って思ってた時に話をもらったんで、チャンスだなと思いました。すごい楽しみでしたけど、ファストコアやハードコアのビート感に慣れていた分、メロディックのビート感に対して少し不安はありました。

—やっと、曲創りの話になるんですが、新しいビート感のSASAMORIが入ったことによって、曲のイメージは、以前のDRADNATSとは違うものが浮かんできたのでしょうか?

YAMAKEN:浮かんできた。DRADNATS=メロディックパンクだとして、今までがメロディック重視のバンドだったとしたら、パンク重視のバンドになるなと思ったね、どちらかと言うとね。メロディックパンクを変わらずやってるんだけど、今まではメロディ優先。SASAMORIが入ってからは、パンク優先というか、「こうやった方がカッコいいんじゃないか、パンクなんじゃないか」とか、ビートから拡がっていく創り方みたいな。「そのビート、いいね」をそのままイントロに持ってきたりとか、前のDRADNATSじゃあり得なかったかな。イントロとかは最後に出来るパターンが多くて、今までは。イントロから一気に創れるっていうのは、目に見えて変わったところかな。“Mistake”は入ってすぐに出来た曲だけど、これはイントロから仕上がったしね。

—“Mistake”が出来た時は手応えみたいなものがあったということですか?

YAMAKEN:いや、「売れないな」って思った(笑)。流行ってないし。

一同:爆笑

YAMAKEN:でも、俺はこういう音楽をやりたかったなってことも思ったね。「古き良き」じゃないけど、正統派のメロディックパンクってこうだよなって。

前に進めてないなって瞬間が事実あったと思う /KIKUO

—メロディックバンドが、時代に合わせて多種多様な形になり存在していると思います。正統派メロディックパンクにこだわり続けていると、変化していったメロディックバンドに対して、焦燥感を感じたりはしませんでしたか?インタビューをしているボクとは結成当初からの付き合いだし、TONOが脱退することで苦悩していたことや腐っていた時を間近で見ていたから、思うところは多分にあったのかな?と。

YAMAKEN:動員だけで測られるような人気者に対して、何か思うことはなかったかな。少しは、俺らの方がかっこいいメロディックパンクをやってるって思ってる部分はあったけど(笑)。怒りはなかったなー。どうしたらいいのか分からない事が多くて。自分がいいと思っているものが世の中に受け入れられないけど、、、やる側としては受け入れて欲しいわけじゃん。(自分たちの思うメロディックパンクを)貫かないと意味がないと思ってるから。受け入れられる為に何かを変えるんであれば、、、人気者とかお金持ちになりたくてやってるなら、俺はバンドやらないと思う。何か、犯罪とかするよ(笑)。
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KIKUO:それは、やめましょう(笑)。話を戻すと、、、売れてるバンドの真似は出来ないし、したくもないなと純粋に思った。需要と供給で、お客さんが付いてるバンドの方が世の中的には正しい、、、とされていて、その価値観を否定するわけでもないし、人が求めるものをやってるわけだから。。。個人的に見てて、どんなに「わっ、痛いなーこのバンド。。。」って思っても、あくまで個人的な趣向の話で、、、だから、認めないってわけでもない。でも、それを自分が「はい!どうぞー!」って言われても、「ムリムリ!」って思うし。そんなことを考える時期もあったりしたわけで 、、、だからこそ、今更曲げたくない、ってなっちゃう。自分たちのやってきたことで、そういった価値観に対してまくってやりたいって感情もある。お客さんに対しても、少し違うけど同じような感情があって。「昔、メロディック聴いてました」みたいな人たちに、またライブハウスに戻って来てもらえるバンドになりたいなって考えもあるし。

YAMAKEN:まぁ、、、腹立ってたかな(笑)。

一同:

YAMAKEN:バンドに腹立ってたわけじゃなくて、本当はメロディックパンクってものを知っている人たちが、メロディックパンクじゃないものをメロディックと言い始めたことには、マジでどうかと思ってる。お前ら、思ってねぇーだろ!って。そっちの方が、今の時代に受け入れられやすい姿勢だってことも分かるから、色々と事情はあるだろうから、口出したりしないけど、「ふ〜ん、、、」とは思ってた。

—懐を広げる(認める)というのも一つの考え方や在り方だと思いますが、それを突き放して自身の道を貫き通すと決めた覚悟なのか、DRADNATSにはこれしか出来ない!なのか。

YAMAKEN:それが一番好きだったからじゃないかな。今後、どこかで変わっちゃうかも知れないけど(笑)。なるべく、その時一番やりたいことをやりたいかな。やってて、楽しくなくなるのが嫌だ。

KIKUO:カッコよく「俺らはこれだから!」とか言えたらいいんだけど、、、そういうことでもなくて。例えば、よく言われるんだけど、日本語詞で歌ってみれば?とか。急に日本語詞になったバンドもいたし、周りには。それはそれで、腹を括ってシフトチェンジしたわけだから、その気構えはすごいなとは思ったけど。でも、そういうの見てると、笑っちゃうというか、、馬鹿にしてるわけじゃなくて、恥ずかしくなっちゃう感じ?俺がやったら、ギャグだな!っていう感じ(笑)。

—「日本語詞」という切り口で言うと、ボクは、DRADNATSのメロディに対する譜割りは日本語詞の方が合ってるなという曲も多々あったと思ってます。たぶん、そういったことを言われたこともあったと思いますが、それを選択しなかったのは、なぜですか?

YAMAKEN:それは、一回スタジオで話したことがあって。WANIMAがバーンッと人気が出た時かな?TONOがまだ居た時か、「この曲、このまま日本語詞にしたら売れて、音楽だけで飯を食えるって言われたら、どうする?」って話をして。TONOは「いや、俺は出来ん!」って、何も考えてない答えだったんだけど(笑)。KIKUOは「悩みますねー」ってしばらく考えてて、話を流してそのままスタジオで4時間くらい練習をしてたんだけど、「俺は、自分がかっこいいと思ったことしか出来ないっすね、やっぱり」って言い出して。

KIKUO:やっぱり英語詞のメロディックパンクで育ってきたし。発音の悪い日本人がやってるメロディックパンクを聴いてきたから、それを聴いてバンドをやりたいと思ったから、どうしてもそういう意識は強いのかなと思うんだけど。もしも、その時のスタジオで「日本語詞でやってみてよ」ってメンバーに言われてたら、日本語詞に挑戦してたかも知れない。

YAMAKEN:俺もそう思う。

KIKUO:ちょっと、恥ずかしいけど、、、頑張ってみます!ってなってたかも。バンドとして、その方向に行こうよって意識だったら可能性はあったとも思う。

—今や「日本語詞」でメロディックバンドをやっているということが普通になってきていて、ギターロックと境目もないシーンになってきてるようにすら感じます。それでもやり続けるって勇気が要りますよね?

YAMAKEN:やってて、楽しいよ。

—先ほどKIKUOが言っていたように、「ライブハウスに戻ってこいよ」って意味が込められた“A Beautiful Place”のように、英語詞の中で、BACK、OVER、AGAIN、などという単語が多く見受けられて、振り返ったり、越えていこうとしたり、また挑戦しようとしていたりというメンタルが歌詞に表れていると思います。言い方は悪いですけど、、、今まで(の現状に)腐っていた人間の出しそうな単語かなと。

KIKUO:今回、英訳に関して、よりシンプルにお客さんが一回聴いたら一緒に歌えるような、本当に簡単な英語をチョイスして、伝わり易いようにって部分を意識して書いたりしてて。7割8割、Ken Bandの南さんが英訳してくれて、南さんと話してて、「分かりやすく、お客さんが歌える英詞メインでいった方がいいよね」って助言をもらって。だから、親しみ易い英語詞が多いのかな。歌詞に関しては、甘い曲は甘甘な感じで書いてて。それも今回挑戦してみようと思って。甘い曲に関しては、本来の俺の世界観ではなくて、、、どちらかというと聴いてくれる人が描きやすいように、甘めな言葉とかも意図的に入れてみようかなっていう挑戦があって。“Get Me Back”とか、めっちゃ甘い歌詞だと思いますよ(笑)。



—“Get Me Back”はMVも先行して出されていましたが、今まで甘い楽曲のMVは世に出したことはないですよね?

YAMAKEN:無い!Sell Outっす(笑)。

一同:

—とはいえ、全体的な歌詞のイメージは、腐ってるというか、くすぶってる人間から吐き出された言葉が多いように感じます。

KIKUO:そうだね。今も腐ってるわけじゃない(笑)んだけど、(過去の)その瞬間、腐ってた自分に向けて書いてるかな。まさしく、アルバム作るまでの4年の間に、腐っているというかくすぶってるというか、、、前に進めてないなって瞬間が事実あったと思うし、背中を押すってのも、何か恥ずかしいんだけど、「そんなこと考えてる場合じゃないでしょ?」っていう歌詞が、等身大の自分に向かって出てきた部分があるのかなって思ってる。自分を鼓舞する部分もあるんだけど、少し書き溜めてた歌詞で、その時の自分の感情が歌詞に反映されているだろうし、“A Beautiful Place”は、常日頃思っていることだし。結構聞くからね、ライブハウスに勤めてるし。「昔はよく(メロディックパンク)聴いていたんですよねー」とか。40代くらいの人に言われて、素直に「そうだよね」って思うこともあるし、イラっー!ともしないし。でも、そういうライブハウスの楽しさを知っている世代の人たちにもDRADNATSのライブに来て欲しいなーって。そういう人たちって、今はハードコアとかを聴きに来てたりがメインになってるから、、、でも、KIDSたちに混じって、DRADNATSがやってるフロアに居てくれたら最高だなって。「若い子たちだけが聴くバンド(音楽)でしょ?」とかって思われたくない。そういう世代たちを取り戻したいっていうのがすごいあって。今でも、メロディックパンクを好きでライブに行っている人は多いと思うけど、DRADNATSをはじめとしたこの世代のメロディックパンクのシーンには少ないからさ、、、取り戻したいよね。




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