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SHANK "BLAZE UP NAGASAKI 2018" LIVE REPORT!!

SHANK "BLAZE UP NAGASAKI 2018" LIVE REPORT!!
MAGAZINE

SHANK "BLAZE UP NAGASAKI 2018" LIVE REPORT!!

特別無料公開中!

Report by SUNEO

Photo by 半田安政 (Showcase)



2018.06.09 “BLAZE UP NAGASAKI 2018”@Huis Ten Bosch




”BLAZE UP NAGASAKI”、SHANKが地元・長崎で大切にしているイベントだ。元は長崎のホール “NCC&STUDIO” やライブハウス”Studio DO!”で行われ、直近では”長崎市神の島公園”で開催されたが、会場を日本のオランダであるハウステンボスに移して、初めての開催となる。SHANKとつながりのある9バンドが集結し、長崎を揺らしに掛かる。


SIX LOUNGE。大分出身の正統派ロックンロールバンド。最近のロックンロールバンドと称されるバンドは、正直こっち側から見ていると、少しナードというかなんというか、、、歯切れの悪い形容になってしまうことが多い。そんな中、彼らは「ロックンロール」していると、ボクには思わせてくれた。ステージ上で「ロックンロールを歌いに来たぜ!」と言い放った彼らには、強い意志を感じた。見た目や格好がイマドキだ、と騙されてはいけない。彼らは脈々と続いているロックの血筋を感じさせてくれる。派手なアクトや、煽る演出、そんなものが必要でないことを教えてくれる。しかも、20歳を超えたばかりだという。こんなバンドに1発目を任せるあたり、SHANKの視野が広く、くすんでないことを証明してくれる。
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04 Limited Sazabys。SEが流れた時点でハンドクラップが起こる。誰がなんと言おうが、今一番パンクシーンの中で勢いがある。1曲目の”monolith”から一気にダイブを連発させているのが、いい証拠だ。フロアの密集率もすごい。「ハウステンボスには来たいと思っていたんですが、最高の機会をもらいました。」9年前の出会いから先に駆け上がったSHANKへの焦燥もあったが、今や肩を並べてパンクシーンを牽引していることに、喜びと自信をのぞかせる。SHANKの “620”のカバーから “fiction”への演出は、彼らからの贈り物だと思った。「日本のパンクシーンに光が射しますように。」と言っていたが、すでに彼らやSHANKがその新しい光となっているんだなと感じた。次世代などと言われない時こそ、、、と本人たちは思っているのかもしれないが。
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Crossfaith。Teruの煽りから、一気に今までの空気を変え、ダンスフロアにしてくるあたりは、海外で戦う百戦錬磨の彼らの力に感嘆する。ハウステンボスが揺れるほどのバウンスを何度も創り出したかと思えば、サークルピットを誘発し、しかもそれを曲を重ねるごとに巨大にしていく。海外水準のバンド、、、この形容詞ではまとめきれない。海外のバンドがこの景色を作れるのか?って話になるとそれはまた違う。しっかりとしたライブバンドでないと難しい。彼は何が基準や水準かで計られるバンドではないのだなと今日も思わされたし、純粋に彼らが楽しむパーティーのノリが広がっていっているように感じる部分の方が多かった。モッシュやサークルピットが殺伐としているようで、実は楽しそうなのは、そういったところにも起因しているのかもしれない。SiMのMAHがゲストで参加した “WILD FIRE”で特別な日に花を添えていたが、彼はステージに上がればずっと「お花が咲いてる」状態にも見えなくもない、良い意味で。
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MEANING。1曲目からHAYATOがフロアに降りて、オーディエンスに担がれたままライブをする。CM明けて、この映像が飛び込んできたら、どんな運動会の競技なのかな?と見間違う光景だと思う。ステージ上では座り込んだギターがいたかと思えば、もう一方では寝そべっているギターがいる。なんだ、これは。。。その後もHAYATOはフロアに降り立ち、PAブース前まで走り抜けたかと思えば、ステージ前まで一気に走って戻り、柵からダイブをする。「SHOWをしに来たわけじゃない。ライブをしに来たんだ。」の一言にすべてが集約されてる気がする。どんなに泥臭くても、それが信じた道であれば変えることはない。SHANKは楽曲やライブだけがかっこいいわけではない。バンドを始めた頃から、地元を大切にして自分たちのスタンスを変えてこなかった、芯の通った「かっこよさ」がある。そのシンパシーを感じているからこその組み合わせなのだなと、最後には納得がいく。
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dustbox。「長崎、最高だよ!よろしくな!」の第一声を皮切りに “Right Now” “Try My Luck”などのキラーチューンを連発。SHANKの庵原が “Mr.Keating” というアルバムでdustboxを知ったという話を受けて、その中から”Time To Wake”を「あまりやらない曲」と言いながらも、演奏。こういった繋がりもバンド主催ならでは、だ。「これ、やんの大変なんだよ!?来年もここでSHANKはやりたいって言ってたよ、昨日。だから、今日を最高な日にしていこうぜ!」とSHANKを労うdustbox。次世代のパンクヒーローと言われていた彼らだが、いつの間にか上の世代へとせり上がっていた。SHANKという後輩がいて、繋がれているパンクロックシーンを嬉しくも思う。「SHANKが証明してくれた」と言っていたこの景色が繋がれていくことを、dustboxも願っているに違いない。
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かりゆし58。今日のラインナップの中で、誰もが意外だなと思うバンドだ。ライブが始まってもやはり、フロアの固さは拭えない。しかし、ボクはこの後すぐに音楽の力が、シーンや環境を打ち砕く、、、溶かしていく現象を目の当たりにすることになった。「自分らしさをさらけ出していい場所です。」と言ったかりゆし58の説得力にはくらった。人間力がすごい。音楽はバンドが鳴らしているようで、人が鳴らしている、人が鳴っているとも思っているが、まさにそれが目の前にいる。「一人も敗者のいない試合を始めたいと思います。」この言葉には痺れた。どのバンドが今日は良かった、悪かったなどと話してる今までの自分を恥ずかしく思うほど、大きなものにぶん殴られた気分だ。言わずもがな、最後の曲が終わる頃にはフロアでは拳が上がり、拍手で溢れていた。
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G-FREAK FACTORY。SHANKと同じようにローカルをレペゼンし、地元・群馬で山人音楽祭を主催している彼らは、SHANKに対して思うことも多く、MCでは様々なことをオーディエンスにも、またそれを通してバンドに対しても、投げかけるように放っていた。「dustboxと同じオーバーエイジ枠で帰ってきました!」と言っていたが、まだまだ現役の濃い、濃すぎるライブをしていた。コール&レスポンスで遠くの遠くまでを巻き込んでいく力、フロアで人の上では歌うし、その姿は仙人のようだし。これをオーバーエイジ枠ということで片付けるには、若手が辛い。そんなライブを見せつけてくれた。「長崎から全国に鳴らしてくれ!」という言葉は、群馬をレペゼンして離れることのないG-FREAK FACTORYだからこその言葉だ。
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HEY-SMITH。島が揺れるバウンスに、巨大なサークルピットに一糸乱れぬスカダンス。「お前らのやりたいことやってんのかー!」という猪狩の問いかけは愚問だ。やりたいことやってなかったら、島が揺れるほどのバウンスは起きはしない(笑)。「俺らと同じ気持ちかー?伝説のフェスのど真ん中にいるぞー!」と叫んだ猪狩は本当に楽しそうな顔をしていた。伝説のフェスを見てきた世代の彼らが、その次を創ろうとしている。繋がれるシーン。「俺らにはSHANKがついてる。 SHANKにはお前らがついてる。そんな曲です。」と投下された “Don’t worry my friend” は痺れた。「こういう時間って思い出したら、すごい時間なんやろうなーって思いながらライブしてます。」というMCもあったが、この時間は間違いなくすごい時間だとボクも思った。長崎のこんなところ(失礼!)に、こんなにもこのシーンが好きな人が集まっているのだから、すごい時間だと素直に思ったし、この時間を作り出した、HEY-SMITHもすごいと思った。
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SiM。「長かったな、ここまで!!ようやく、BLAZE UPが始まるぞ!!」と皮肉いっぱいのMCで始まった “Blah Blah Blah” はレスポンスが小さいとやり直しをさせるあたり、誰の土俵だろうと関係ない悪魔が佐世保に降臨したと思わせてくれる。生い立ちの嘘を長尺で使いつつ(笑)「今日を境にハウステンボスを忘れられない場所にしたい。また、佐世保に戻ってくる理由にしたい。」と気のいい兄ちゃんモードを発動させる。本当に緩急がうまいな。「ゆっくり揺れるのもロック」と “Sound of Breath” というバラードをこのフェスでもセットリストに入れるあたり、自分たちの世界観を創れるという自信の現れだろう。「佐世保のクソガキども!SHANKにだけいいところ持って行かせるわけにはいかない!ぐちゃぐちゃにしてやる!」と再び悪魔が降臨し、 “Killing Me” “f.a.i.t.h.” を投下し、本当にカオスにしてステージを去った。SHANKに「これを越えていけ」と言わんばかりのお膳立て。優しいだけでない兄ちゃん像がそこにはあった。
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ハウステンボスで繋がれたバトンはついに主催であるSHANKに渡されることになる。過去、色々なバンド主催のフェスを見てきたが、それぞれにその重責を担ったライブに幾度となく感動させられてきたオーディエンスも多いと思う。これから、そのステージに立つSHANKに否が応にも期待してしまう。
いつも通りのSE、Mad Caddiesの “Backyard”。ゆっくりステージに現れるメンバー。リラックスしている中にも、少しいつもと違った表情が見て取れるような、そうでもないような。。。掴めなさは相変わらず(笑)。
「長崎、SHANK始めます!」 “Surface” の「I want to stay, I want to stay」がこんなにも響いた瞬間はなかった。庵原はそんなことを思っていないかもしれないが、やはりそう感じざるを得ないステージだったと思う。そこから “Cigar Store” に流れ込み、先のステージでSHANKにプレッシャーを掛けまくっていたSiMのMAHがダイブ。愛されてるな。 “Life is…” ではバウンスにスカダンス、ステージから溢れる光の中で、揺れるオーディエンスの波。これも地元で作りたかった光景の一つなんだろうな、、、と勝手にエモい気分になってしまう。続けて “Good Night Darling” を演奏し、一気に4曲を駆け抜けた。
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「ありがとう。SHANKです、よろしく」と声を掛けると、チューニングへ。正直、このタイミングでチューニングか!って突っ込みたくなるところだが、演出とか全く関係ない、、、というか興味ないSHANKらしさだなとも思った(笑)。そこから続けたMCは短く、「びっくりしたね。30年間で一番長かったですね。お涙頂戴みたいなライブはしません。最後まで踊って帰ってください!」と “620” をダブで揺らして、 “Hope” で駆け抜けた。高速スカダンスもお目見えの “Take Me Back” のブレイクでは「今までで一番決まったね」と笑顔で顔を合わす3人。
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どんなステージでも、SHANKらしく楽しむ。これだ。 “Weather is Beautiful” はいつもより高速だった気がするが、それも愛嬌。ノッてるバンドはドライブ感があるものだ。「“でんでらりゅう”って民謡知ってますか?遊郭で女の人が囲われて出られないんだというディープな歌を、さだまさしと俺らだけがサンプリングしました。今日は満を辞して演ろうと思います。俺らがいれば、なんとかなるさって曲です。」と “Knockin' on the Door” へ。そんな曲を知ってか知らずか、フロア後方では、子供が跳ねたり踊ってたりと楽しそうに音楽に触れ合っていた。ライブハウスではなかなか目にすることが難しい光景だ。 “Knockin' on the Door” が新しい童歌になった瞬間に立ち会えたのかもしれない。曲名を短くコールし “Departure” を演奏し、ドラムでリズムキープをしながら、スペシャルゲストでHEY-SMITHのラッパ隊を召喚。「いくわよ、いくわよ、」と煽りながら、 “Grimy Window” をドロップ。
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「9バンド、尊敬して愛してやまない人達が集まってくれました。ありがとうございます。ハジマザでイガリン(猪狩 / HEY-SMITH Vo/Gu)がピースフルなMCしてどうしたの?って言ったの、すいません!今ならわかります。」と、らしからぬエモいMCの中にある若干のイジリに愛を感じた(笑)。また、この地でBLAZE UPを行いたいと気持ちを吐露し、協力を煽りつつも長いMCは無用だ!とも言わんとばかりに「バンドマンらしく、歌をいっぱい歌って帰ります。ラブソングを!」と “My sweet universe” を演奏。「また会いましょう、ご自愛くださいって曲です。」とそのまま歌い始めた “Set the fire” はハンドクラップが自然に起こり、どんどん広がっていく。そこから “Long for the Blue moon” まで、少し感傷的なのかな?と思える瞬間が何度となく見えた。いつだって自然体。どこの現場だって、ユーモアに溢れて楽しむことを忘れない。感謝してないことはないが、言葉で真摯に伝えるのは少し恥ずかしい。そんなイメージのSHANKだったが、初めてに近い感情の端を見た気分にもなった。本人たちにそんなことを言っても、「違ぇーよ」と言われそうだが、完全な主観で言い切らせて欲しい。最後は、「長崎、SHANKでした!バイバイ!」と、いつも通りに戻って、ショートチューン “submarine” で幕を閉じた。そして、あっさりと退場。
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それに対し、オーディエンスからはすぐにアンコールが起こる。もっと見ていたい、その気持ちはボクも同じだ。すぐにステージに戻ってきた庵原は、「時間がありません!」と正直に話し、来年への開催も匂わしつつ、ステージを去った。そこにがっかりした顔のオーディエンスは少なく、来年も楽しみだ!という表情が多く見受けられたのが印象的だった。
決して、すべてが恵まれた環境ではないハウステンボス(失礼ですいません!)で、あのステージで、またSHANKが観たい。生粋のライブバンドだし、バス釣りの為のツアーを組んでしまうほどふざけたバンドだ。どこでも観れる。しかし、また、あのステージでSHANKを観たい。そう思ったのは、ボクだけではきっとない。彼らは彼らのやれることをやるだろうし、次はオーディエンスを含めたボクらが、あのステージと空間を共有する仲間を引き連れて、さらに最高の空間にするだけだ。
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[SHANK SET LIST]
01 Surface
02 Cigar Store
03 Life is…
04 Good Night Darling
05 620
06 Hope
07 Take Me Back
08 Weather is Beautiful
09 Knockin' on the Door
10 Departure
11 Grimy Window with HEY-SMITH
12 My sweet universe
13 Set the fire
14 Long for the Blue moon
15 submarine



>>SHANK OFFICIAL HP




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