このサイトはJavaScriptがオンになっていないと正常に表示されません

YASUMASA HANDA “ONE2” INTERVIEW!!

YASUMASA HANDA “ONE2” INTERVIEW!!
MAGAZINE

YASUMASA HANDA “ONE2” INTERVIEW!!

特別無料公開中!

Interview by SUNEO


SATANIC CARNIVALでもおなじみのライブカメラマン“半田安政”によるセカンド写真集が発売!前作“ONE”から5年。2013年から2018年までの活動を凝縮した“音が聴こえる写真集”第二弾“ONE 2”の発売が決定したぞ。題字は、OVER ARM THROWのVo./Gt 菊池信也が担当し、発売される写真集には全てナンバリングが施されている。ピックも封入されるとか!?
SATANIC ENT.では、発売を記念して、インタビューを敢行。現在に至るまでの経緯や、今、思うこと。なかなか覗き込むことのできない“半田安政”の内側をお届けします!


このカッコいい音楽、このカッコいい人たちをもっと聴いて、見てほしい

--「"ONE2"」ワンツーって読むんですか?

半田安政(以下:H):ワンのツー、“の”入れてもらっていいですか?

--正式名称決めておかないと。ワンのツーでOKですか?

H:ワンのツーですかね。(笑)ワンのツー、テンポがいいなと。

--オーエヌイーツーではなくて?オネツー??

H:オネツー…、お熱?お熱!(笑)。お熱やばい(笑)。「ライブの熱量がこもってるんで」、とか言って(笑)

--さて、本題に入りましょうか。これは何年から何年にかけて撮影されたものをまとめていますか?

H:2013年から2018年の5年間です。

--その5年間を集約した枚数は、みなさんが写真集で確かめて欲しいと思いますが、だいたい何万回シャッターを切ったかって覚えていますか?

H:30万回くらいですかね…たぶん。

--それはカメラが壊れちゃうくらい?

H:まるっと機材を買い替えるくらいですね。

--買い換えました?

H:買い換えました。ローンが終わりません(笑)。

--ローンのためにこの写真集を買ってくれと(笑)。

H:来年の4月には終わるんですけど(笑)、、、48回払いって結構震えますよね。

--震える(笑)。ここに収録されているアーティスト名を教えて頂けますか?

H:えっと……、back number、COUNTRY YARD、Dizzy Sunfist、DRADNATS、dustbox、GOOD4NOTHING、HAWAIIAN6、HEY-SMITH、HOTSQUALL、Ken Yokoyama、locofrank、NAMBA69、Northern19、 OVER ARM THROW、RADIOTS、S.M.N.、SHANK、SiM、snatch、SPREAD、STOMPIN'BIRD、tricot、しけもくロッカーズ、松尾昭彦…ですね。

--多いですね。写真集ってドキュメンタリーで追っているものもあれば、その瞬間をまとめましたというものもありますが、“ONE2”はどちらかといえば、その瞬間をまとめましたという写真集かなと思いますが、自ら乗り込んだり、呼んでもらって撮ることが多いですか?

H:呼んでもらったり、このメンツでこの場所でこの日は何かあるぞと思ったら、撮りに行っていい?って言ってこっちから行ったり。東京だろうが、札幌だろうが、九州でも関係なく。SiMはツアーを一緒に回ったりもしてました。

--この写真集を見てると、自分で色々な現場に行ってるなーっていうのがよく分かる。なんでかっていうと、でかいフェス、例えばロッキンとかじゃなくて、これなんかBLAZE UP(SHANK主催@長崎のフェス)ですよね?今年場所が変わったけど、こんな僻地(神の島公園/失礼な表現をお詫びします)に行く人なんてそもそもいないし。GIANT LOOP FES(THE NO EAR主催/山梨のフェス)に行って第一線でやってるカメラマンも正直今はいないと思います。

H:だと思います(笑) 。

--カメラマンとバンドマンとの関係性もそうですし、立ち位置の違いもありますが、半田さんの場合、限りなくバンドマンに近い目線や立ち位置の中、関係性を築いているっていう印象です。距離感の作り方ってどうしてるのかな?と興味がある方も多いと思います。

H:作り方っていうか、いきなり全てをひっくり返すようなこと言いますけど、根本として、ライブ写真が撮りたいわけじゃないんですよ、僕(猛爆)。音楽が好きなだけで。そこにカメラがあったから的な。
写真は、中学の時に質屋でお年玉で買った一眼レフがあって、それで写真を撮り始めたんですが、高校生になったらHi-STANDARD、BRAHMANとか、AIR JAM2000、(AIR JAM)98のビデオとかをちょっと悪い奴らが見たり聴いたりし出して(笑)、2000年が高校二年生の青春ど真ん中で。ギターとかもやり始めて。
その後、専門学校で上京してきたんですが、専門学校に入るのがまず自分の中の目標になってしまっていて。地元は静岡なんですが、専門学校に行かせてもらって、東京に出てきたはいいけど、そこで目標というか、やりたいことが終わっちゃって。「写真って食えるんだろうか?」って。「食うぞ!」っていうより、「大変なんだろうな」って。そんな話ばっかり先生たちから聞かされるわけで。「カメラマンになるには実家の蔵ひとつなくすくらいじゃないと機材も高いし無理だぞ。バズーカ(みたいなレンズ)1発で100万円だからな」「ですよねー!」みたいな感じで(笑)。
その専門学校で同じクラスの女の子が、同じ静岡出身で、さらに聴いている音楽が近いことが分かって、最近のオススメのバンド誰かいる?って聞いたら「Hawaiian6」って教えてくれて。それが「SOULS」が出た頃だったので、早速CD買って「やべえ!」と思って。
その子との縁もあって、「What's going on?」ってイベントが原宿アストロホールで2003年の1月にあったんですが、チケットなんとかして行くことができて、そこでHawaiian6を初めて見ましたね。
その頃にはもうバンドの写真を撮ってて。そのきっかけは、2002年の12月くらいに、ESPに通ってる女の子と知り合ったところから始まってて。

--ナンパで知り合ったんですか?

H:いや、ナンパじゃなくて。なんだったんだろうなあ……。確かその子がマネジメント科みたいなのに行ってて、教材にさせてもらってるバンドがいて、「写真撮りに来る?」って言われて、「バンド好きだしなぁ」と思って写真撮らせてもらって、なんとなく「あ、これだな」と思って。
音楽が好きっていうのと、自分が写真を撮れるっていうところのクロスオーバーが“ライブフォトグラファー”だったっていうだけの話で。だからなろうと思ってなったわけじゃなくて、これだなと思っただけです。

--専門学校に入った時の話に戻ると、カメラマンとしてどこを目指すっていうのは、卒業するまでなかったってこと?

H:そこに通いつつなんか見つけられればなって。
そもそも飛行機が好きで、近所の航空自衛隊の航空ショーに行って写真を撮ったのがカメラを持った一番最初のきっかけなんです。“写ルンです”で撮ってたのが最初で、自分の目の前の景色を切り取って持って帰ってこれたのが嬉しかったんですね。
そして「もっと大きく撮りたいなぁ」と思って一眼レフ買って。専門学校卒業した後の進路として「飛行機のカメラマンは多分需要ないしなー」「どうにかなるんだろうか」って思いながらも勉強して課題を日々こなしていく中で、音楽の現場との出会いが降ってきたという感じです。

--元々自分が聴いていたものがそこにクロスオーバーしてきて、「じゃあ一緒にやっちゃえばいいじゃん!」みたいな。というか「一緒にやりたいな」というニュアンスですか?

H:うん……やりたいな、かな。…そうですね。

--「やるぞ!」っていうよりか、「これ、、、やっていきたいな」みたいなゆるいテンションだったんですかね。

H:まあ、ゆるいテンション……

--逆にそこから思いっきりギアが入った瞬間っていつだったんですか?

H:ないですね。

--いまだにない!?

H:はい(笑)。だって、バンドがいないと成り立たないわけじゃないですか、ライブカメラマンって。こっちがギア入れたところで、バンドと足並みがそろわなかったら空回りするだけなんですよ。ある意味、ギアを入れる必要がない。

--逆に言うと、撮る時は常にフラットだと。

H:そうですね。受け手なんでギアは前進も後進もしない、ニュートラルです(笑)。

--受け手発想なんですね。

H:だって、バンドがこうだよって提示しているところを、「いや、こうでしょ!」ってこっちが提示するもんじゃないと思うんですよ。そのバンドに適した切り取り方はあると思うんですけど。作り込むのとかはあんまり興味ないです。「ライブやってるよー!想いを鳴らしてるよー!!」っていうのを、どう切り取って、それをどれだけ純度が高い状態で「こうなんですよー!」って伝えられるか。
カメラマンを通してる時点でフィルターがかかっしまってる状態ではあるんですけど、できればそのフィルターをかけたくなかったり、むしろそれをブーストさせて「こうなんだよ!」って増幅して伝えてあげられるかっていう。だから「自分はこうなんだ」じゃなくて、バンドのかっこよさだったり言いたいことだったり、ストーリーをアウトプットさせるツールのひとつになりきる、というか。
ライブカメラマンなんてバンドがいなけりゃクソの役にも立たないんで。こっちがどれだけやる気があっても、バンドの雰囲気とか意向に合わないとやっぱそれは出せないと思うんですよね。
それが合致したらすごくいいと思うんですよ。Hi-STANDARDはTEPPEIさんがいて、BRAHMANは三吉ツカサがいて、Hawaiian6は塁さんがいて、とかみたいに。長くバンドと一緒にいて、それぞれの空気感に合わせてチームとしてやってきているのを見てると、なるほどそういうのもあるのかと思ったりしたので。

--純度の問題になってくるんですが、バンドが赤ですって言った時に、半田さんが言ったように無色透明のフィルターとして「赤なんです」って伝えられていたらいいんですが、最近ではだいたいそのカメラマンのカラーがついていて、だったら赤のカラーを持つカメラマンが撮ればいいのに、赤なんだって言っているバンドに対していきなり青っていうフィルターを持った人が撮って、その撮るカメラマンの「青じゃないですか?」というところにひきずられていってもOKっていう部分が結構増えてきていると思っていまして。
例えば、このカメラマンさんに撮ってほしいんですって若いバンドが言うのとか、それって君たちの実力では違くない?というか、身の丈に合ってないというか。時代に求められたことをしなきゃいけないけど、求められてるものに寄せすぎてて何かを見失ってるなっていう感覚もちょっとあったりしませんか。


H:……そうですね、それってたぶん「違和感」という言葉になると思うんですが、違和感って「ひっかかること」だと思うんですよ。SNSが発達してきて情報が流れるスピードがどんどん速くなってく中で、どれだけの違和感を使って引っかかって見てもらえるか、どれだけフックをきかせられるかっていうところでそうなってきている気もしますね。なのでそれは今の時代の結果、だと思いますね。

--あと、写真っていうものの使われ方がかなり変わってきたと思います。もともとは雑誌で、こうやって(手にとって見てもらえる状態で)写真集を出せればいいけど、昔は、基本は雑誌で使われることが大前提で、そうすると必要な枚数も少ないし、シャッター数的なものも決まっていたと思うんです。それが時代の変化で、デジタルとかSNSだとかWEBに写真が使われることが主になってきて、2010年を超えたあたりからそれが加速したなと感じています。

H:それはやはりTwitterの普及だと思うんですよね。それで言えば、今、ライブが終わったあと写真をバンドがUPして「photo by 〇〇」ってみんなやるようになったじゃないですか。あれやり始めたのってSiMと僕なんですよ、言ってみたら。
まぁそれがどうってわけじゃないし先駆者ヅラするつもりも全くないんですが、2015年のWE HATE COLD TOURで、北海道の道内のツアーが全部SOLD OUTしてたんですね。それを道内のバンドに言ったら、「いや、凄いことだよそれは」って言ってるわけですよ。そんなトピックが世の中に伝えられないのはもったいないと思って。で、マネージャーと話をして、そこからツアーに帯同してライブ毎にオフィシャルで1枚ずつ写真をUPするようにしました。あの当時はBRAHMANくらいしかそういう事をTwitterでやっているバンドを見掛けませんでした。

--そうですよね。北海道ツアーにどこかの媒体が帯同してることはありえないだろうし。

H:やっぱり、その“バンドが上がってほしい欲”というか…。自分が「この人たちカッコいい!」って思うから撮らせてもらっているところはすごい大きくて。「このカッコいい音楽、このカッコいい人たちをもっと聴いて、見てほしい」っていうのが僕の中にはあるんです。




PAGETOP