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TOTALFAT "Conscious+Practice" INTERVIEW!!

TOTALFAT "Conscious+Practice" INTERVIEW!!
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TOTALFAT "Conscious+Practice" INTERVIEW!!

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Interview by BONE$
Photo by Taiyo Konishi




メロディックパンクをキャリアの出発としながらも、幅広い音楽性を持ち、様々なステージでショウを積み上げてきたTOTALFAT。ありとあらゆるモノを吸収し、アウトプットしてきた彼らが、原点に戻り、メロディックハードコアを叩きつけてきた9thアルバム”Conscious+Practice”。聞き手にバンド初期からの付き合いでもあるBONE$(ex/CLEAVE,HOLLOW SUNS,DOGGY HOOD$)を交え、新作について語ってもらった。


--今作のジャケは誰が担当されたんでしょうか?

Shun(以下S):これはケンタロウ・ヨシダっていう日本人のイラストレーターですね。 PIXIES、ROLLING STONES、BLINK182のポスターとかを手がけているアーティストで、向こうだと結構かましている人ですね。 年齢も2個下とかです。富山出身の方なんですが、19歳で海外に渡って。オーストラリアへ移住してやりたいことをやるってスタートした人なんです。

--すごく外タレっぽいジャケっていう印象ですね。

S:かなり海外っぽいですよね。ラインに使っている黒も、真っ黒じゃない少し灰色がかっていて。角のつけ方も日本人の感覚とは違いますよね。

--では、アルバムの話に。1曲目はいきなりハードコアチューンですがこれはなんでだったんでしょう?

Jose(以下J):いえぇ~い

Bunta(以下B):あなた方のシーン(インタビュアー/BONE$はDOGGY HOOD$/Gt)に影響されたんですよ(笑)。

S:理由はそんなになかったんですよね。もともと2曲目の「Broken Bones」から一気にメロディックに開けるので、そこから始めようという話になっていたんですが、この曲ができた時期はかなり初期段階だったんです。だからその後から欲がでてきてしまって、今まで通りのTOTALFATにもう一味足したい、もっとセンセーショナルに始めたいという気持ちがあって「一曲目思い切っていっちゃうっしょ」というノリであえて攻めました。

B:NEW FOUND GROLYでもこういうアプローチがあるんで、そんな風になったらやばいねって。

J:そして今うちらはTURNSTILEにハマってるんですよ。

S:今回の来日は見に行けないんですよね~悔しい。

B:TURNSTILEって結構カラッとしてて、ちょっとハードコア界隈の人だと首をかしげる人も多いって聞いたんだけど、俺らにとってのアスレチック感、筋肉感がほしいなって。
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S:ああいうスタイルそのままじゃないんだけど、戦闘力高めのハードコアがいいなって。メロディが聞こえてくる瞬間もあるバンドなので。親和性があるな~って。

--たしかにTURNSTILEはメジャーキー(明るい曲調)の曲もありますよね。

S:あと謎の鍵盤とかもあって。ああいうのいいなって(笑)

B:POPに聴こえたんですよね~。

J:そういう流れもあって、Kubotyに何曲かハードコアのリフもの書いてよってお願いしたんですよ。そのうちの一曲がハマった感じですね。

S:前作の「FAT」の時に、「Revenge of Underdogs」ていう英詞曲が1曲だけあって。その曲はJoseはハンドマイクでかなりやり散らかすんですけど、それが前回のツアーで非常にいいリアクションをお客さんからもらったんですよね。 TOTALFATってハッピーだし、ユニティだし、パーティだし、楽しいっていう雰囲気のバンドなんだけど。それを求めてきたお客さんに対して、俺らだから伝えられるハードコアの良さとかカルチャーがあるのかな?と思えてて。「Revenge of Underdogs」がウケたんだったらもっと濃いやつを出そうと思ったんですよ。

--まぁ僕の感想として演奏が上手な人がこういうのやると、こんなカッチリするんだなっていう感動はありました(笑)。

J:まぁでもツインボーカルで曲が短いのもあってだとは思いますよ。フルアルバム全部あれは無理(笑)

S:でもハードコアシーンの人からそんな風に見てもらえるのは嬉しいですよ。メロディックパンクとハードコアってお互いアンタッチャブルな関係もないことはないけど、でも「TOTALFAT面白いじゃん」って思わせられたら嬉しいですね。

--僕は思いましたよ。今回はKubotyさんの作曲は割合として多かったと伺いましたが?

Kuboty(以下K):曲とかオケ、メロはかなり書きました。

--普段の作曲の割合はメンバー間はどんなものなんですか?

S:まちまちだけど、ならすとどれくらいなんだろう?

J:でも実はKuboty多いと思うんだよな。メジャーの時とかかなり多かった。

K:「Overdrive」の時とかかなり多かった気がしますね。でも普段は自分の作曲の調子にもよるし、メンバーのバイオリズムもあるのかと思います。前作日本語の歌詞だったので、歌う人がメロディを書いた方がより曲に対するアプローチが深いんじゃないかと思って、俺の曲がそんなになかったというのはありますね。 今作は英詞だったのも手伝ったのかハマりが良くて、だいぶ早い段階でかなり積極的に作曲しました。
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--今作英詞に戻した理由はあるんですか?前作はバリバリ日本語だったし、曲のスタイルも「あの頃」感すごいありますよね?

S:それCOUNTRY YARDに超言われたんです「あの頃感すごいっす!」って(笑)

--やっぱそこは先輩後輩の”縦”はあるんですか?(笑)

S:Yu-kiとSitは過剰にある気がする(笑)

B:八王子の頃からだからね~。

S:地元の縦の関係はあるのかな。何か強いたりしたことは全くないけど(笑)俺らのことを見ててくれた時期もあるし、その後スタイルが分かれたとしてもあいつらの中で俺らに衝撃を受けてくれた時のこと、その時期のTOTALFATが今作は詰まってる感じがするんですよね。俺ら自身もあの時の自分たちは 別に広いところを見てなくて、手の届く範囲や個人の想いを英語で歌ってた。今作は限りなくそのマインドに近い気がするんです。ただ、僕らも19年目で経験もスキルも付いてきて、あの時体現できなかったことが実現できるなという感触なんです。前作はごりごりの日本語でPUNKを表現するということで満足感も高かったし、ワンマンツアーや海外公演もあって。「そろそろ本物のパンクつくれるんじゃないの?」という気持ちになったんですよね。自然に作ろうぜ!ってなったんです。 それと去年のSUMMER SONICは自分の中でターニングポイントでした。

--それはなんですか?

S:その時の新譜の日本語チューンで固めたセットリストをフェス側に提出したんですけど、フェス側からその時同じステージのバンドはPENNYWISE、GOOD CHARLOTTE、NEW FOUND GROLYなんかがいて、日本のバンドとして1番PUNKなTOTALFATが見たいということを言われたんです。

--そんなことをまずフェス側から言われるんですね。

S:そうなんですよ(笑)だからどうする?どうする?ってなって。でも直近の自分たちも見せたい気持ちがあったんですけど、2009年の映像なんかを改めて見て「今回のサマソニは今までのTOTALFATを全部見せよう」となったんですよね。海外勢と戦うために。そのステージが非常に自分たちとしても手応えがすごくて。外タレ中心のフェスに自分たちが呼ばれる意味や役割も理解できたし。日本のバンドを求めているファンにとっても自分たちがどうあるべきかというのも見つめ直せました。最終的に1番大事なのは俺がどうしたいか?他のメンバーが何をしたいか?四人で何をしたいか?ということだなと改めて気づいたんです。 そこで自然に今作のモードに切り替わって、一気に作ったという感じです。
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--「FAT」を作った時に日本語のアプローチもかなり突き詰めたんだと思います。それを超えた成長はありましたか?

S:そうですね。やっぱり「伝わらなきゃ意味がない」というのは常にあります。 去年のBLINK182のライブをアメリカに観に行って、伝わってるからこうなってるんだなと実感したんです。平日のサンノゼの野外に2万人強集まって、曲を全部シンガロングするんです。

B:モンパチか!?って思ったよ。

S:ブルーハーツか、モンパチですよ(笑)お客さんの雰囲気も含めてそれを観に行ってる感じがしました。

B:A Day To Rememberにも感じたよね。絶対日本じゃこうならないなって。

--その時のライブは誰が出てたんですか?

J:All Time Low 、A Day To Remember、Blink182

--出演者、オールスターですね(笑)。

S:日本で見たことない音圧なんですよ。

B:この音で聴くとこうなるんだ!?って。

S:当然彼らは母国語でやってるのもあるんですけど、あの時アメリカ全土に伝えているバンドのライブを観て。伝わってないと意味ないなという気持ちを再確認しました。そういう意味で「FAT」も作ったし。今作も英語でも伝わる英語を心がけました。そして1番大事な内容もかなり突き詰めました。

--その気持ちはアルバムのタイトルにも反映されていますか?

S:だいぶ含みのあるタイトルだと思います。今回のアルバムで制作の際のエンジンがかかったのは「Seeds of Awakening」という曲で。石巻のスケートパークのOne Parkに向けて書いた曲なんですけど。 パークの閉鎖が決まっていて、復活に向けて頑張っている地元のスケーターたちがいるんですが。その場所は震災でめちゃくちゃになってしまった水産加工食品の倉庫なんですが、そこを地元のスケーターたちが掃除して大きいスケートパークになってるんです。そこでNAMBA69がライブしたり、東北JAMをやったりしてたんですが、消防法の関係で営利目的での使用が禁止されているんです。それを復活させるために地元の子供達やスケーターが署名活動なんかをしてるんですけど、それを広く知ってもらうこともこの曲の意図だったし、子供たちの背中を押せるような曲がかけたらいいなと思って書きました。一回現地でデモを聴いてもらって、その曲を東京で仕上げて、また一緒にミュージックビデオを撮ったんです。そうやってリアルを詰め込んでいく作業をしていきました。
One Parkのボスのヒデさんと一晩かけて話したことがあって「俺たちは目を醒ましたいんだ、もらってばかりで麻痺してるし、署名活動で自分で自分の名前を書く、仲間の名前を書かせることが第一歩だ」「震災でゼロになったんだし、新しい”1”を作ろう。スケーターなんだし」っていってて…そういう意味でのAwakening(覚醒)なんです。 そして、執念を持って突き詰めることの大事さ。自分の五感を使ってフォーカスすることの重要さを再認識して、その意図をタイトルに入れた言葉が「Conscious」。「Practice」に関してはBuntaのアイデアだったのでそれを足したんです。

B:「Practice」はただの”練習”という意味ではなく”繰り返す”という意味があるんです。「Practice」の語源が”Pray”にあると思っていて、昔の人が毎日繰り返し祈ることが派生して「Practice」になった。 毎日繰り返し行うことの重要さをどうしてもタイトルに入れたかったんです。

S:僕は「信仰する」という意味で捉えてるんです。

--じゃあ文字通りメンバー各自のアイデアをプラスしているんですね。18年目でそれができてるってすごいですね。

J:19年目にして俺らが本質に気づいたということなのかもしれないですね。

S:Kubotyはもっとシンプルなタイトルの方がとか、俺らっぽくないんじゃない?っていうのもあったんですが、そこは俺に任せてくれてて。気持ちを汲んでくれたり、筋が通るんだったらShunのやりたい通りにやりなよって言ってくれて。逆に自分が背負うものもありますね。でも誰かと一緒にアートをやるっていうのはそれでいいと思ってるんです。

B:英語にしたことはやっぱり大きかった。日本語ではちょっと大げさすぎて言えないようなことも英語だと言えてしまったり。日本語よりもメッセージが鋭くなったりする面もあると思う。震災以降の現状を海外にも伝えて行けるのはとてもいいことだと思うんですよ。

S:俺はそれをキャバレロに言いに行ったよ(笑)その場で聴いてくれて(笑)

B:なんかそれってすごいリアリティがある気がするし、そういうモードになれたことも嬉しい。俺らにとって音楽で伝えたいことが見えてきた気がする。

S:PUNKってファッション、アート、スケートだったりいろんなものと親和性が高くて。自分がシーンの一部になれることに本当に喜びを感じてて。PUNKバンドでよかったって改めて思えたんです。だからここで1本太いアルバムは外せなかったんです。

--なんかキャリアの長さがすごい出てますね。楽しきゃいいやだけじゃない感じ。

J:でも結果楽しいんですよ。だから最高だなって思える。

S:前提として「楽しい」は本当に重要で、それは成熟すればするほど思うんです。背負うと下ろせなくなる。でも楽しいっていうのはなんの質量もないし。楽しいの先に誰かの気持ちが変わったり、救われたりするのであればそれだけでもいいのかと思えるようになったのかも。…ってまた35歳っぽいのかな?(笑)

--そうですね、オチのつけ方とか(笑)。

S:声色とか?(笑)

B:でも俺たちの世代って、PUNKが大きくなった時代なんだけど、VAN HALEN的なテクニカルなものもピークを迎えて世の中には大きな存在としてあって、いろんなものが混在してたから、だから技術的な面でも半端ないものを作りたいっていうのは今回はあった。 だからBPMとかは敢えて早く設定したりしましたね。

S:「なんかすげぇ」は、求めるとかなりアスレチックにはなってくるよね(笑)

B:「やばい」は1つの正解だと思ってる。

S:俺昔ハイスタの「START TODAY」聴いた時は、絶対嘘だと思ったよ。

B:そしてビデオでワンペダルでやってる恒さんを観て凹むっていうね(笑)ミクロな話なんだけど、そこに拘りが詰まってて。最近そうじゃない部分を追い求めてたけど、昔思い描いてたものが技術的に体現できたのが今作かもしれないですね。

--技術的に当時の理想に追いついたところもありますか?

B:それは大いにありますね。個人的な部分では。毎作品、前作を上回っている自負はあるけど、今作はまた一段レベルが上がった気がしてます。

J:課題曲みたいな曲もあるしね(笑)
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--どういうことですか?(笑)

J:技術的に難しいけど、ライブでCDを越えようっていう曲があるってことなんですよ。

B:「Visible」っていう曲とかこれKuboty毎回弾けるの?って心配になる(笑)。

S:しかもKubotyがそういう曲を自ら書いてくるんですよ。今更メンバーから驚きを感じるって結構なことだと思うんですよ。毎日一緒にいるわけで。お互いに何もかも知ってる関係なのに、作ってきたデモ聴いて驚くってバンドとして幸せだと思います。

「Visible」ソロ

--確かに幸せなことですよね。

S:昔RUFIOのイントロを聴いて、みんなが衝撃を受けてこれがやりたいと思ったけど、皆技術的にできなかったわけじゃないですか、でも今の俺らはそれができるわけで。それは最高に幸せですね。っていうかもう最早自分たちの曲の方が早いんですけど、久々に聞いた時のドキドキ感は未だにありますね。

B:この間楽屋でSiM、Noise Maker、coldrainとかラウド系なのにRUFIOのAbove Meをずっと弾いてて。そういうのもいいなって。ここに同世代性っていうのがあって嬉しく感じる。俺らの世代にしかない影響があってそれを今の音楽シーンにちゃんと残せたら自分たちのオリジナリティになる気がする。

--リリースのあとはもちろんツアーですよね?

J:まずは年内ワンマン、そして来年対バンツアーになる予定です。たっぷり回ります。そして年始の「PUNISHER'S NIGHT」も開催します。

B:ツアーバンドの生活ってめちゃくちゃだけど体壊さずやれてることを幸せって思わないとダメだなって最近この歳になったからこそ思えるよ。

S:もう当たり前じゃないって気がするね。この間トシロウさん(BRAHMAN)と話してて、魂が燃えている人っていくつになってもかっこいいんだけど、その器がしっかりしてないといけない。器として体を強く維持できるかが重要って言ってた。先輩を見てても思うんだけど、音楽って終わらないんだなって思えますね最近。また35歳っぽいけど(笑)。

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--それに終始しちゃいましたね(笑) では、最後にツアーに来てくれるキッズにメッセージを。

S:手首足首しっかり回しておいてください。

--その心は?(笑)

S:いやだって、一番激しいツアーになるでしょ。

J:今作聴いて、昔TOTALFAT聴いてた人もまたライブハウスに来てくれるんじゃないかなって思ってます。

S:もちろん今の僕らのファンに対してもこのアルバムを出すことに対して何も心配はないんですよね。絶対喜んでくれると思うし。プラスで初めて聴く人にはこれが1発目なら文句なしだと思います。ツアーで会いましょう!





“Conscious+Practice”
01. Title Holder
02. Broken Bones
03. Fear of Change
04. Seeds of Awakening
05. Your Goddamn Song
06. Hello Daphnia!!
07. Drop Like Water
08. Intermission
09. Sneaker Gang Blues
10. Visible
11. Better Yet, Better Off
12. Phoenix
13. Grown Kids feat. SUGA(dustbox), 笠原健太郎(Northern19)


通常盤 RX-149 / ¥2,500 + tax RX-RECORDS / UK.PROJECT



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