このサイトはJavaScriptがオンになっていないと正常に表示されません

SHADOWS “SELL‘EM ALL TOUR II” LIVE REPORT!!

SHADOWS “SELL‘EM ALL TOUR II” LIVE REPORT!!
live report

SHADOWS “SELL‘EM ALL TOUR II” LIVE REPORT!!

Report by SUNEO
Photo by TAKASHI KONUMA(SHADOWS) / Daiki Miura(ENTH)


2019.10.21
SHADOWS “SELL‘EM ALL TOUR II”
@渋谷TSUTAYA O-WEST


「CDを売る為のツアー」と公言してきた“SELL‘EM ALL TOUR II”が遂にファイナルをTSUTAYA O-WESTで迎えた。このライブレポを書くのも感慨深いものがある。確か、川崎クラブチッタの楽屋口で、「またPUNKROCKERS BOWLやりてー(出てー)な」とHiro(Vo)(敬称略)がボクに言っていたのを、近くで聞いていたI.S.O御大(SATANIC CARNIVAL Producer)が「次のリリースいつですか?」→「決まってない」(S)→「出すの決まったら、一緒に考えましょう」(I.S.O)→そして、誰からともなく「SATANIC CARNIVALで出したらおもしーじゃん」と言ったのがきっかけで、リリースと出演を決めた。多分「おもしーじゃん」(面白いじゃん)って言ってた記憶があるので、Kazuki(Gt/Vo)(敬称略)だろう。そんな流れで、“BUILD”の制作は始まり、色々を経て、本日のファイナルを迎えたわけだ。なので、きっかけの場所にいてしまったボクとしては、このライブを観ないわけにはいかないし、ライブレポを書かない訳にもいかない(笑)。人を巻き込むのが上手いな、と思いつつ、会場を埋め尽くしたオーディエンスもいつの間にか巻き込まれて、SHADOWSとのストーリーの登場人物になっているんだな、と考えると合点がいく。

SHADOWSメンバーのSNSを追っている方々には周知のことだと思うが、既にツアーを一緒に回り、異常なグルーヴを生み出しているENTHがファイナルにも出演。彼らにも“巻き込み癖”を感じずにはいられない。1発目“ムーンレイカー”からオーディエンスをブチあげてダイブを誘発し、その後3曲を立て続けに演奏、フロアをロックし続けた。「楽しすぎて一瞬で終わっちゃうから」とdaipon(Vo/Ba)が言った様に、ここまでもあっと言う間だった。この時間を短く感じる感覚は、他のファイナルを自分たちの主戦場に巻き込んでいた証だ。BMP(Best Mosh Player)というSHADOWSのライブではお馴染みの「ライブハウスを一番楽しんでいるヤツ」を表彰するイベントに触れ、さらにオーディエンスを煽る。煽ったかと思えば、通常のバンドみたいに「掛かってこい!」と咆哮はせず、フリーザみたいに「掛かってきて下さい」とユルいMCでオーディエンスを笑わせ、フロアをいいグルーヴに仕上げていく。「世界有数のカッコいい音が流れてると思う」とdaiponは語り、ネオメロディックパンクと称する雑多な音楽性が発揮された“SLEEPWALK”から“Will”、“Get Start Together”と畳み掛けてステージを降りた。
S__4391040_680.jpg

フロアは密集度を増して、SHADOWSを待っている。ステージではメンバー各々がセッティングをし、サウンドチェックを始める。過度な演出はもちろんないし、ほぼ素に近いところもステージ上で見せることを億劫には思わないSHADOWS。そして、それに違和感を持たないオーディエンス。隔たりがない。それはそうだ。もう、オーディエンスは巻き込まれているのだ、SHOWの登場人物として。サウンドチェックが終わると、ドラムセットに楽器陣が集まり、拳を合わせる。インストを演奏し始めるとHiroがゆっくりとステージに現れ、オーディエンスからも歓声があがる。SHADOWSとオーディエンスのストーリーの本編が始まる。

ミニアルバムの1曲目“Obey”が始まるとフロアはうねりを上げ、次々にダイブが押し寄せる。ENTHで、あれ程モッシュやダイブをしていたのに、仙豆でも食べたかの様にリセットされている(笑)。「好きにしろ!来いよ!おめーら!」と“So What”“Senses”に移行すると、屈強なセキュリティを掻い潜りステージダイブが飛び出し、後方ではピットが生まれた。2nd Full Album“torches”収録の“Overcome”へと続くと、一転してダンスフロアと化した。
20191021_SHADOWS_871_680.jpg
そのまま、イントロで繋ぎ“My Direction”を投下すると、フロアからOi!Oi!と雄叫びが上がる。ライブハウスでしか販売していなかった楽曲たちはステージとフロアを繋ぐ共通言語として機能し、ライブハウスシーンがバンドだけで成り立つわけでもなく、それこそオーディエンスだけがいれば成り立つわけでもない、両方が揃ってこそのライブハウスシーンだと、改めてボクに叩きつけてきている気がした。

20191021_SHADOWS_617_680.jpg
MCでは、Kazukiがフロアの異常な盛り上がりを見て、「もっと柵ねーところでやりてーな。誰かん家ツアーやりてーな(笑)。責任はとれないけど。」と、突拍子もないことを言い出しながらも、既にストーリーの当事者になっているオーディエンスはそれに乗っかる様にお互いを煽る(笑)。ミニアルバムのツアーファイナルであることから脱線したMCを戻すようにHiroが「(CD)めちゃめちゃ売れたんで」と照れくさそうに遮る一幕も。「そのミニアルバムの中から、、、」と“I Know Better”へ。ギシギシに詰まったフロアではオーディエンスが小刻みにリズムを取るくらいのスペースしかなく、その上を絶対隙間に落ちることはないという安心感を得た笑顔のクラウドサーフがひっきりなしに通過する。笑顔で狂ってる。素晴らしい。「怪我しないように怪我させないように好きにやってくれ!」と“All I Want”から“Into The Line”“The Lost Song”をドロップし、常にシンガロングとモッシュに満ちた「これぞ!ライブハウス!」と言ったフロアをオーディエンスとともに創り上げていた。

20191021_SHADOWS_71_680.jpg
「9月から始まったこのツアーもあっという間にファイナルです。。。どんな遠い場所でも音楽やってれば、笑顔に出来るって知りました。勝手にやってる俺らを見て笑顔でいてくれるなんて最高です。」とHiroが語り、“Progress”を演奏するとフロア中が歌い、それに呼応するかのようにステージを降りてオーディエンスとゼロ距離で乗り出して歌うHiro。シンガロングでぐちゃぐちゃになりながらも笑顔で突っ込んでくるオーディエンスの笑顔が印象的だった。その後に演奏された“BEK”では、AzamiのShionがゲストボーカルで登壇し、ひとしきりシャウトするとそのままステージダイブをして消えていった。

讃美歌にも似た美しいメロディと圧を掛けてくるハードコアサウンドの融合が素晴らしい“Candles”から“Freedom Is Yours”へ。フロアに投げ込まれたマイクにオーディエンスが我先に!とダイブで迫っていく光景は圧巻だった。その熱量を引き連れたまま“Under My Skin”までを駆け抜けると、少しトーンを落とした“1113”“Stars”では、フロアの空気をエモーショナルに変え、オーディエンスは一転して、拳を突き上げてSHADOWSを見つめて歌っていた。”Chain Reaction”が投下されるとWOW!WOW!と大合唱。「このツアー関わってくれた人、ツアーに来てくれたみんな、 これからの道のりに、全員でデカイ声で歌ってくれ!ここで全員で繋がってくれ!」と“Chain Reaction”に込めた想いを吐露。最後のサビではHiroが「さっきのじゃ、たんねーぞ!」と煽り、大合唱を超える、、、まるでフロアが鳴るような共振を起こすほどの一体感を生み出した。音楽が誰の前でも平等に繋がれるツールだと思い知らされる。“Forest”“Further Away”と最後の最後に、トップギアに入れた楽曲をフロアに叩きつけダイブを連発させ、本編を終了した。
20191021_SHADOWS_1164_680.jpg

もちろん、すぐに「ONE MORE!」とSHADOWSを呼び戻す声が至る所から上がる。“Push”“Justify”を連続で演奏し、「くそでっかいピット作れ!」と“Fail”では、パンパンのフロアをこれでもかと押し広げたハードモッシャーたちによる高速サークルピットが出現し大円団で終幕した。
20191021_SHADOWS_1029_680.jpg
SHADOWSのライブの楽しさの一つとして、BMPの選出があるが、今回はメンバーではなく、いつもセキュリティやテックなどを手伝っている通称“ボブ”が選ぶことに。彼は、SHADOWSのライブでオーディエンスをダイブから起こる事故から守るために、なんと、左手を剥離骨折していた。そんな彼にBMPを選ばせるのもSHADOWSらしい。これには、いつもめちゃくちゃにライブをやっているのも、彼らセキュリティのお陰であるということを、オーディエンスと共有したいというSHADOWSの計らいだ。BMPに選ばれたのは今回のツアーを全通したという男性で、すごく嬉しそうだった。茶番だと思う人もいると思うが、ボクは美しい光景だなと純粋に思った。セキュリティがハードに遊び回ったヤツを選び出す。なんだか最高じゃないか。

ライブ中、Hiroは「俺らとお前らでライブハウス作り上げていきましょう。」と語り、Kazukiは「自分の目の届かないところでやるのもダセーし。とにかく最高だった。サンキュー」と語った。この二つの言葉に、SHADOWSのメンバーやスタッフだけで成立していないことを深く感じることができる。誰の為の音楽。すごく禅問答のようだが、こと、SHADOWS、ライブハウスでは、その空間にいる全ての人に平等に存在している。はじめはそうじゃなくても、いつの間にか、SHADOWSに巻き込まれて、ストーリーの登場人物になっているに違いない。これを読んでいる皆さんにも一度はSHADOWSに巻き込まれて欲しいな、と思う。2020年1月にはツアーファイナルで開催発表した自主企画“PMAM vol.6 (Pit Me Against Myself)”が行われるので、是非。



[SETLIST]
01.Obey
02.So What
03.Senses
04.Overcome

05.My Direction
06.I Know Better
07.All I Want
08.Into The Line
09.The Lost Song
10.Progress
11.BEK

12.Candles
13.Freedom Is Yours
14.Under My Skin
15.1113
16.Stars

intro
17.Chain Reaction
18.Forest
19.Further Away

En01.Push
En02.Justify
En03.Fail




>>>SHADOWS OFFICIAL HP






PAGETOP