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coldrain "THE SIDE EFFECTS" ONE MAN TOUR 2019 LIVE REPORT!!

coldrain "THE SIDE EFFECTS" ONE MAN TOUR 2019 LIVE REPORT!!
MAGAZINE

coldrain "THE SIDE EFFECTS" ONE MAN TOUR 2019 LIVE REPORT!!

Report by 柴山順次(2YOU MAGAZINE)
Photo by ヤマダマサヒロ


2019.9.22
coldrain "THE SIDE EFFECTS" ONE MAN TOUR 2019
@ZEPP NAGOYA


約2年振りとなるフルアルバム『THE SIDE EFFECTS』を引っ提げた「"THE SIDE EFFECTS" ONE MAN TOUR 2019」ツアー初日、ZEPP NAGOYA。coldrainの地元である名古屋をその出発地点と選んだ彼らの意志を空が演出するかのように、夏の終わりを感じさせる冷たい雨が降る9月22日。昨年、10周年を迎え武道館での単独公演を成功させたcoldrainが、地元名古屋のライブハウスでどんなライブを観せてくれるのか。名古屋駅から約20分、雨に降られつつ歩きながら感情が高まっていくことに気付く。

ZEPP NAGOYAに到着し2階席から開演を待っていると、ステージに張られたスクリーンで昨年の武道館公演同様、「10」からのカウントダウンが始まる。10秒ではなく10分のカウントダウンは体感として中々長い。その間、1秒ごとに時間が流れていくのをスクリーンを眺めながら数えていたのだが、ふとカウントダウンの数字の下に小さな字で何か英語が書かれていることに気付く。気になったらとことん、な性格ゆえ、急いで1階に走り、黒いTシャツに身を包んだファンで埋め尽くされたフロアを掻き分けながら進んでいく。雨が降っていたこともあり開演前にして物凄い熱気だ。そしてスクリーンの目の前まで辿り着き英語の羅列をゆっくりと読み上げる。「ONEGAI:TAORETA YATSU GA ITARA TASUKETE AGETE KUDASAI TONIKAKU ZENIN SAIGO MADE SHINUHODO TANOSINDE KAERE」声が出た。この文字を解読するにはそりゃ10分間のカウントダウンが必要だ。いつの間にかカウントダウンも終わりに近づき、「0」を指した瞬間、ジャジーなピアノの音が会場に響き渡る。ニューアルバム『THE SIDE EFFECTS』収録の「INSOMNIA」だ。coldrainの持つ静と動がダイナミックに交差する、アルバムを象徴する楽曲だ。ライブの1曲目から既にハイライト感が物凄いが、更に畳みかけるように「ENVY」「RUNAWAY」を披露。冒頭から容赦なく必殺技をぶち込んでくるバンドに応えるようにジャンプで応戦するオーディエンス。武道館やZEPPのような大きな会場もcoldrainにとったら同じライブハウスであることを証明する瞬間だ。
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「ツアー初日を地元名古屋でZEPP即完で迎えるなんて夢のまた夢だった」と語った後の「MAYDAY」では、CO2の放出やブレイクダウンでの総ヘッドバンギングなど楽曲の展開に合わせて各々がライブを演出する。その様を観てcoldrainのライブはオーディエンスもライブしているようだと感じた。「COEXIST」では重厚なミドルテンポの上でMasato(Vo)が高音でありながら力強いヴォーカルを叩きつけ、Katsuma(Dr)のドラムソロから「SPEAK」に流れる。
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アルバムを聴いた時点でこの曲の凶暴さにやられてはいたが、ライブで体感したときの破壊力といったらとんでもなかった。デス要素強めなコーラスワークにもついつい拳に力が入る。マシンガンのようなリフでブルータルに攻める「THE REVELATION」もとことんいかつい。それでいてサビであのメロディーがくるんだからcoldrainの楽曲は先の予測が出来ない。「THE REVELATION」で起きる大合唱の渦の中にいると、これがライブだなと強く思う。Y.K.C(Gt)のお馴染みのギターフレーズが鳴り「TO BE ALIVE」が始まるとフロアから大観衆が沸き上がる。
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彼らの初期衝動が詰め込まれた「TO BE ALIVE」はバンドと共に成長してきたような盟友ともいえる楽曲だろう。この曲をライブで聴く度に樹海で歌っていたビデオが脳裏に浮かぶが、あれから幾年、色んな場所で何度も何度も歌ってきたのだろう。それは楽曲そのものがレベルアップしていることからよく分かる。続く「ANSWER / SICKNESS」はcoldrain全部乗せみたいな、彼らの持つ要素をこれでもかと会場に魅せつける。速めのBPMに比例するように絡むギターとハードコア要素強めの展開に思わずガッツポーズ。
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シャウトからメロディへの切り替わりもだが、ブレイクダウンからのハードコア展開がとにかく殴りかかってくる。coldrainの魅力のひとつに自身のルーツを惜しみなく楽曲に落とし込むスタイルが上げられると思うのだが、「GONE」でもそれは発揮されていて、彼らの飽くなき音楽欲求をライブや楽曲を通して感じると嬉しくなってしまう。それが『THE SIDE EFFECTS』ではより多面体として感じることが出来るので溜まらないのだ。

空気を一変させたのは「JANUARY 1ST」。美しいまでのバラードを歌い上げるMasatoのヴォーカルがZEPP NAGOYAの空間を支配し、彼の歌が会場に壮大に広がっていく様はただただ美しかった。表現者として、バンドとして、この域まで達したcoldrainの佇まいがただただ美しかった。その流れで披露された「BREATHE」もずっしりとしたミドルテンポでフロアに投げかけるように放たれ、アルバムのタイトル曲でもある「THE SIDE EFFECTS」に。「Decade in the rain」という歌詞が耳に飛び込んできた瞬間、涙を堪えることが出来なかった。小さなライブハウスで戦い続けてきた彼らが辿り着いた武道館も、今目の前で歌っているこの瞬間も、全てが繋がっていることがこの「Decade in the rain」という言葉には込められている気がする。自分自身と戦い続けてきたcoldrainの強さがここにある。
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良い意味でスベり倒したSugi(Gt/Cho)のナイスゥ~(これ、流行るのかな…)なMCコーナーを挟み、彼らにとって戦友のような「NO ESCAPE」、凶暴性を打ち出した「F.T.T.T」とライブ後半戦も勢いが増すばかり。特筆すべきは「THE SIDE EFFECTS」「F.T.T.T」でのY.K.Cのギターソロだ。背中から巨大な龍がZEPP NAGOYAの天井を突き破っていくような昇竜的なギターに息をすることさえ忘れてしまう。グルーヴィーなうねりで支えるRxYxO(Ba/Cho)のベースの強靭さも素晴らしい。全員が全員を刺激し合い支え合い大きな龍を昇らせる「F.T.T.T」で会場ごと叫ぶ「We're making history」という歌詞の説得力も凄まじい。節目の10周年を超え、coldrainがまだまだ進み続けることを改めて宣言しているように聞こえた。「24-7」で会場がカオス状態になったところで、アルバム『THE SIDE EFFECTS』の中でも一際個性を発揮している「STAY THE COURSE」がライブをよりドラマティックなものにする。
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空間系のクリーンなサウンドに徐々に重なっていくそれぞれのサウンドがサビで爆発する今のcoldrainらしさが全面に出たパフォーマンスに、周りを見渡すと涙を流しながら拳を上げている人も。「JANUARY 1ST」で感じた今のcoldrainの見せ場であり強みであるバラード曲「SEE YOU」にも涙腺が崩壊した。ライブの終盤のタイミングでこのバラードを歌い上げるその美しさと壮大なストーリー感は、X JAPANでいう「ENDLESS RAIN」なのかもしれない。こういう曲が今回のアルバムで2曲もライブのセットリストに加わったことで、coldrainのライブはより物語性を帯びるものになった気がする。この緩急を手に入れたcoldrain、はっきり言って無敵だ。そしてライブ本編は「REVOLUTION」で終了。最後の力を振り絞ってZEPP NAGOYAが一体となった「ウォーウォーウォー」の地響きのような 叫びは「これがライブハウスだ」と胸が熱くなった。ライブも音楽も端末で手に入ってしまう時代。お金を払って時間を使って汗だくになってまでライブハウスに足を運ぶのは、この経験こそが体験なのを僕達は知っているからだ。メモを取るペンと紙を鞄に押し込み気付いたら一緒に叫んでいた。これがライブハウスだ。どれだけ会場が大きくなっても、そこでcoldrainが演奏していたらライブハウスなのだ。

アンコールでは「FIRE IN THE SKY」「FEED THE FIRE」「LI (E) FE」「FINAL DESTINATION」の4曲を演奏。ライブハウスで「FINAL DESTINATION」を歌い続けてきたcoldrainがその規模を拡大しながらずっと大事にしてきたこの曲が、これだけ大勢の人の前で鳴っていることに曲自身も嬉しそう。この景色がどこまで続いていくのか、どれだけ大きなものになっていくのか、そこでcoldrainがどんな「FINAL DESTINATION」を歌うのか。どこまでも観ていたいと強く思った。"THE SIDE EFFECTS" ONE MAN TOUR 2019、9月22日ZEPP NAGOYA、雨。彼らの地元である名古屋からツアーが始まる意味をしっかりと叩きつけた夜だった。
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[SETLIST]
ツアー中の為、割愛




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