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TOTALFAT "MILESTONE" INTERVIEW!!

TOTALFAT "MILESTONE" INTERVIEW!!
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TOTALFAT "MILESTONE" INTERVIEW!!

「3人で武道館あるな」って話をしたよね?

――曲調は、なかなかバラエティーに富んでいますが、それも意識せずに?

Shun:バラエティーに富んでいるのがTOTALFATだっていうのは、ずっと思っていることなんで、それは変えたくなかった。アルバムを1枚聴いた時の聴き応えと、もう1周したいと思わせる、いい意味での枯渇感の両方を求めるためには、同じような曲が並んでいると、何周もできないと思うから。

Bunta:俺らが影響を受けた00年代初頭に出てきたBLINK-182とか、NEW FOUND GLORYとか、GOOD CHARLOTTEとかがそもそもそうだったんですよ。そういうポップ・パンク的な要素が、もう1回、3人に立ち返ったとき、自然に出せたから、バラエティーに富んだ楽曲の振れ幅にはなっているのかなと思います。

Shun:Buntaの今の話に付け加えると、BLINK-182とか、NEW FOUND GLORYとかが出てきて、ドラマーがものすごくうまいバンドがかっこいい時代が始まったんですよ。BLINK-182のトラヴィスしかり、NEW FOUND GLORYのサイラスしかり。

Bunta:進化していったよね。

Shun:俺たちもBuntaがビートとBPMをコーディネートするんですよ。俺たちに対して。
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――ふむ。

Shun:さっき客観的に作為的なことはしていないと言いましたけど、唯一、作為的にやったことがあるとしたら、唯一、それだと思うんですよ。

――そこなんだ。

Shun:俺、2ビートの曲ばっか作っちゃうから。

Jose:ハハハハ。気持ちがパンク・モードだからね(笑)。

Shun:できあがった曲を見渡したら、「2ビートしかない!」ってなって、「My Game」を書いたんです。Buntaが「まずくない?2ビートしかないんだけど、これじゃ疲れちゃうよ」って(笑)。

Bunta:疲れるって言うか、それだけじゃおもしろくないから。

Shun:それで、「ミドルの歌える感じとか、揺れる感じとか欲しいよね」ってなって、Buntaが「じゃあBPMはこれぐらいで、8ビートで」ってドラム・パターンを作って、そこに歌を乗せていってっていう。

――中にはBuntaさんがビートを変えることで、曲ががらっと変わったものもあるんですか?

Bunta:「Mirror」はそうじゃん。

Shun:サビをタテノリにしたね。

Bunta:あれも元々、最初から最後まで2ビートだった(笑)。

Shun:俺らがあの時代のパンクから一番恩恵を受けているビート・チェンジや、1枚の中で振り幅を出すのがおもしろいアルバムだっていう価値観は、たぶん未来永劫、TOTALFATがアルバムを作っていく中で変わらないところだと思います。

――ところで2曲目の「Welcome to Our Neighborhood feat.LOW IQ 01」はアイリッシュ・パンクっぽい感じが新しくないですか?

Shun:それはイチさんの一声で書いた曲なんで。イチさんはアイリッシュの要素を持っている人だというメージがあって、俺たちのお庭へようこそって曲なんですけど、イチさんと俺、めっちゃ家が近くて、1日に3回とか会うこともあるんですよ。8月に3日連続で飲んだんですよね。偶然会ったりっていうのも含めて、その最後の夜に酔っぱらったイチさんが「TOTALFATで歌いてえな。ギャラ要らねえからさ」って言うから、「明日、改めて連絡します」って。

Jose:そしたらShunから「イチさんが歌ってくれる」ってLINEが来て、マジで⁉って。

Shun:やってもらおうよって。

Bunta:その時にはもうイメージは決まってたよね。

Shun:「Neighborhood」ってタイトルで曲を書くって、2人に言って、イチさんが入るならってイチさんをイメージして書いたんです。

Bunta:シャッフルの、こういうビートって、こういうことでもないとやらないじゃないですか。だから、いい意味でスパイスになったかな。

Shun:イントロのアコギのジャンジャカジャ・ジャンジャカジャでSCAFULL KINGの「IRISH FARM」リスペクトみたいな(笑)。

Bunta:イチさんも言ってたよね。「これ、SCAFULLのね」って(笑)。

Shun:すごいのが手ぶらでスタジオに来て、「歌うか」って歌って、そして最後にティン・ホイッスルが入っているんですけど、あれ、ほんとに1ミリも頼んでないのにイチさんがポケットから笛を出して、いきなり吹き出して、俺ら全員、「えっ⁉」って(笑)。

――へぇー!!

Shun:「これはキーがDだから、どこを押さえてもこの曲に合うんだよ」って(笑)。イチさんの人間のジャズりがすごかった。「やるよ」って言って、ほんとやってくれるし、頼んでいないことまでやってくれるっていう。ヴァイブスは入りましたね。曲の入りも「掛け声が欲しいんですけど」って言ったら、「ワン・ツー・ゼロ・ワンって言っちゃう?」って。

Jose:「いいんですか?」って(笑)。

Bunta:俺らのアルバムなのに「ワン・ツー・ゼロ・ワン!」で入っちゃってるからね(笑)。

Shun:やっぱスターですね。

――スパイスと言えば、Joseさんが作曲した「Lucky Boy」もそうですね。

Jose:ありがとうございます。

――パンクといなたいハード・ロックを掛け合わせたようなところがJoseさんらしい。

Jose:KISSっぽいと言うか。

Shun:「Shout it out loud」的なね。

Jose:Buntaと2人でネタと言うか、刺激が欲しいからって石巻のOneparkってスケートパークが今、どんな状況なのか見に行ったとき、そこで教えているプロ・スケーターの荻堂(盛貴)さんが今度2度目の結婚するとかで、その日ずっと「いやぁ、この歳で2回目の結婚ができてラッキーだよ」って言ってたんですよ。

Bunta:ヒデさんが言いだしたんだよ。

Jose:そうだっけ?

Bunta:Oneparkをやっている勝又(秀樹)さんとその荻堂さんって、俺らがOneparkとそこに来ている子供たちのことを思って、作った「Seeds of Awakening」っていう曲のPVにも出ているんですけど、荻堂さんが「2度も結婚してすみません」って言ってたら、「ほんとラッキーボーイだよ」って勝又さんがずっとイジってて(笑)。

Jose:でも、その空間がすごく良くて、愛があるなって。その時、すでに作っていたあの曲のギター・フレーズを思い出して、これで「Lucky Boy」って超おもしろくなりそうだと思って、デモをShunに聴かせて、「「Lucky Boy」ってタイトルで作りたいんだけど、歌詞を書いてくれ」って、その時のストーリーを話して。

Bunta:Shunは別の用があって、一緒に行けなかったんだよね。

Shun:俺も荻堂さんのことは知ってるから。そしたら勝又さんが「荻堂君だけ歌を作ってもらってズルい。僕の曲も書いてほしい」って(笑)。

Jose:アレンジの面で言うと、3人でセッションしている感じをすごく出したくて、だからメロもみんなで歌うし。

Shun:ソロ回しもあるしね。

Jose:コテコテのハード・ロックのライヴでよくやるじゃないですか。あれをいつかやりたいと思ってたんですよ。

Bunta:ワンマンだったら10分ぐらいやらないとダメだよね(笑)。

Shun:この曲を作っている時は特に楽しかったですね。

――唯一、全編、ほぼ日本語で歌っているアルバム・タイトル曲の「マイルストーン」は、歌詞の内容を考えると、やっぱり日本語で歌いたかったということなんですよね?

Shun:そうですね。日本語の曲が欲しいなと思ってたっていうのもあるんですけど、敢えてファンに向けるなら、吐き出したものをそのまま聴いて欲しかったんです。訳を読んでではなくてね。実は、レコーディングの2日前ぐらいにデモができて、滑り込みで入ったんですよ。「マイルストーン」がない状態で、「よし!レコーディングだ」ってなってたんですけど、「いや、何かもう1曲出来そうな気がする」って。

Jose:いきなり言い出して。

――じゃあ、もしかしたら入らなかったかもしれない?

Shun:ほぼそうでした。リフのアイディアはあったんですよ。でも、2日後にはレコーディングが始まるし。でも、できそうな気がするしって作ったら、「いいね」ってことになりました。

――それがアルバム・タイトルにもなった、と。

Shun:最後に振り絞って出てきた一滴がけっこう濃くて。「マイルストーン」って言葉は前から好きだったんですよ。あ、そう言えば、「マイルストーン」って言葉をくれたのは、今度、PUNISHER’S NIGHTの東京と名古屋に出てくれるDragon AshのKJさんなんですよ。以前、俺らのライヴを観て、「すごくいいライヴだった。このライヴと、この経験はきっとおまえらのマイルストーンになると思うよ」って言ってくれて、その時、マイルストーン・トーントーントーンって心に響いて(笑)、すげえいい言葉だなと思ったんです。でも、その言葉を使うタイミングが自分のバンド人生の中になくて、だからっていつか使えたらいいなって感じでもなかったですけど、ふと、「この曲、どういう曲なんだろう?」って考えたとき、歌詞にも出てくるんだからって。

――胸を打つ歌詞は、3人で新たにスタートするという決意をする前後の赤裸々な心情を言葉にしたものですよね?

Shun:わかりやすいですよね。

――そういう曲が最初からあって、何が何でも入れたいと考えていたわけではなく、滑り込みで入ったというところがおもしろい。

Shun:歌詞に入りきらなかった言葉が自分の中にいっぱいあったんですよ。でも、消化しきれなくて。そんな気持ちが曲を書くことで、整ったんですよね。Kubotyから「抜ける」という話を聞いてから、その後のことが何も決まらない間は、すごくもやもやしていたし、混沌としていたし、悲観しそうにもなったし、でも、曲を1曲、また1曲と書くことで、ほんとに先に目指すものとか、自分のなりたいものがぎゅーっとピントが合ってきて、頭の中にあったいろいろな言葉が自然に並んできてくれた。そういう意味では、他の曲を書くことで、やっと「マイルストーン」を書くところまで行けたっていう。

――できるべくしてできた曲だ、と。

Shun:間に合って良かったですよ。これが次のアルバムに入っていても違うし(笑)。

――そうですよね。これだけ確信に満ちた力強いアルバムを作れたんだから、これは今日、聞く必要はないかなと思っていたんですけど、Kubotyさんがやめることになって、3人で続けていこうっていうのは、割とすぐそう思えたのか、それともけっこう考えたのか、どっちだったんだろうって。

Shun:2か月ぐらいモヤっとした?

Bunta:前のアルバムのワンマン・ツアーが終わるまではモヤっとしてたと思うよ。

Shun:ワンマン・ツアーが終わったのが18年の11月か。

Jose:その手前のリハで、「3人でやろう」ってなったんじゃない? そんな気がする。

Shun:だから、(18年の)9月にKubotyから言われて、やっぱり2か月ぐらいか。その間はかなりモヤっと、モヤりがハンパなかったです。

Bunta:他のギターを探そうかとも考えたんですけど、ピンとくる奴もいないし、ワンマン・ツアーも回らないといけないからそんな余裕もなかったし。その期間中はずっと悶々としてましたね。

Shun:3人で飲みに行ったりしてね。

Jose:飲みに行ったねぇ(笑)。

Shun:「どうする?」って答えの出ない話をして。でも、常に意思を確認したいって気持ちも強かったと思うんですよ、お互いの。

――3人でやっていこうって思えた決め手は何だったんですか?

Bunta:直観ですよね。ワンマン・ツアーの終わりぐらいにKubotyがたまたま別の用事でリハに遅れてきた日があって、3人でスタジオに入ったんですよ。まさに立ち位置も、今のさ。

Jose:そうだったね。

Bunta:上手からShun、俺、Joseっていう。

Shun:アンプがそういうふうに置かれてたんですよ、たまたま。

Bunta:で、鏡を見ながら合わせてたら、「行けるかも」って思えたんですよ。

Jose:僕に関しては、「無理だ。やめよう」とか、「やっぱりTOTALFAT好きだし、誰か入れてでも続けたい」とか、それまで日によって気持ちが違ったんですけど、その日のスタジオで、「うわ、やっぱ楽しい。やりたい!」と思ったんですよ。そしたら2人ともピンと来ていて。「3人で良くない?」ってBuntaが言い出したら、Shunが実はね。
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Shun:そう。その前の日にうちのマネージメントのチーフと「今後の話をしよう」って飲んでたんですけど、その時、「3人でやってみるのもいいんじゃないか?」って話になって、「TOTALFATの良さは正三角形のほうがわかりやすく表せるんじゃないか」って言われたんですよ。

Bunta:たとえば、フェスなんかで大きなヴィジョンに演奏しているバンドの姿を映すとき、普通のバンドはヴォーカル多めで、あと他のメンバーってバランスがあるんですけど、TOTALFATは4人ともしっかり捉えないとダメだからカット割りが早いって話になったことがあって(笑)。ってことは、観ているお客さんも迷子になっちゃうんじゃないかって。Kubotyが好きな人はKubotyを観るけど、でも、歌2人だしっていう。でも、3人になったら、シンプルにツイン・ヴォーカルとドラムって整うんですよね。

Shun:3人でガチッてやれたら一番理に適っているんじゃないのって話になったんですよ。でも、そうは思いながらもまだ確信は持てなかったんです。そしたら次の日、スタジオでBuntaが「3人で良くない?」って言うから。

Bunta:クロマニヨンズのバンド名を決める時の話みたいじゃない?(笑)

Jose:ああ。「せーの」で考えてきたバンド名を言ったら、ヒロトさんもマーシーさんも同じだったっていう。

Bunta:そんなことある?って思うけど、そういうシンクロはあったよね。

Shun:今思い出したけど、その時、俺、「3人で武道館あるな」って話をしたよね?

Jose:した!

Bunta:そこまで目指そうって。

Shun:Zeppツアーを回って、日本武道館だろうって。

Jose:その時に結成したんですよね、この状態を。それを考えると、3人でやるって意思を固めてから1年経っているんですよね。3人での活動はまだ3か月ですけど。

Bunta:そういう流れがあるから、アルバムもこのタイミングでできたんじゃないかな。

――早いうちにアルバムを2枚作って、新曲だけでワンマンできるようにしたいとおっしゃっていましたが、次回作についてはもう考え始めているんですか?

Shun:今年の夏ぐらいには何かしら出したいなとは思ってます。今回のアルバムは、うちのお祭りボーイがギターに一生懸命で、鳴りを潜めてたんで。でも、「今はそれでいい。曲は俺が書くから、とにかくギターをがんばってくれ」って言ってたんで。だからJoseはまだ本気を出していないんですよ、曲作りに関しては。「Lucky Boy」は書いているけど。

Jose:企みはいっぱいあって、すでに準備は始めているんですけどね。

Shun:今回、コアな部分はすごく出せたんですけど、それに付随する俺たちの持ち味――みんなを盛り上げるとか、楽しませるとか、エンターテインするとかってところが俺らの武器で、それは絶対変えたくないんで、そういうことがもっとできる作品はボリュームにかかわらず、なるべく早く、ね。『マイルストーン』のツアー中から、いろいろアクションを起こして、早めにお届けしたいと思ってます。

――楽しみにしています。最後に2月26日から始まる「MILESTONE Tour 2020」の意気込みを聞かせてください。

Shun:いい歌と、いい演奏を毎日交わしたい。それだけですね。今は、あまり余計なことを考えてるヒマはないんで、とにかくまずはこの3人で、もっとバンドになりたい。これだけ回れば、バンド感は出るだろって思ってます(笑)。

Jose:3人になってからだいぶライヴやってますけど、まだ行けてない場所もあるんですよ。実際、3人になってから初めて行く場所もたくさんあるので、来てくれたお客さんを安心させるのはもちろんですけど、燃えて帰ってもらいたい気持ちがあります。

Bunta:3人になってから、先輩のバンドや同世代の仲間たちにライヴに誘ってもらって、助けてもらって、今こうして活動できてるわけなんですけど、今回のツアー、ほぼ対バンになると思うんですよ。改めて対バンっていいなと思ったんですよね。同じシーンのバンドはもちろん、シーンが違っても同じ志でやっているバンドとガチコンでやり合う、その相乗効果がライヴハウスの醍醐味なんじゃないかって。中には厳しい状況のバンドもいるから、支え合いながら、俺らもいろいろなバンドに、いい影響を与えて、刺激し合えるようなツアーになったらいいですね。再度、日本のパンク・シーンを意識した対バンになると思うんですけど、シーンの状況が伝わっていったら、もっと盛り上がると言うか、そんなふうに俺らだけじゃなくて、シーン全体を盛り上げるようなツアーにできたらいいですね。
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“MILESTONE”
[CD]
1.Heroes From The Pit
2.Welcome to Our Neighborhood feat. LOW IQ 01
3.ALL AGES(Worth a Life)
4.Perfect Pieces
5.Lucky Boy
6.My Game
7.S58'
8.Give It All
9.Mirror
10.We're Gonna Make a Bridge feat. J-REXXX
11.MONSTER
12.マイルストーン


[DVD]
1.Broken Bones
2.Good Fight Promise You
3.夏のトカゲ feat.男鹿なまはげ太鼓
4.Room45
5.Angry Shotgun
6.World of Glory
7.Invention〜Good morning, my treasures〜
8.Dear My Empire
9.Seeds of Awakening
10.晴天
11.Delight!! feat. J-REXXX
12.Just Say Your Word
13.DA NA NA
14.Summer Frequence
15.Highway Part2
16.Phoenix
17.Visible
18.X-stream
19.Livin' for The Future
20.Walls
21.Space Future
22.See You Later, Take Care
23.All for You
24.The Naked Journey
25.ONE FOR THE DREAMS
26.Show Me Your Courage
27.Place to Try

EN1.宴の合図
EN2.PARTY PARTY
EN3.Good Bye, Good Luck
EN4.Overdrive


RX-RECORDS / RX-169 / 形態:CD+DVD / 価格:¥3,800(税抜)





>>TOTALFAT OFFICIAL HP




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