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ENTH×SPARK!!SOUND!!SHOW!! INTERVIEW!! 〜7人の白虎隊的対談珍道中編〜

ENTH×SPARK!!SOUND!!SHOW!! INTERVIEW!! 〜7人の白虎隊的対談珍道中編〜
MAGAZINE

ENTH×SPARK!!SOUND!!SHOW!! INTERVIEW!! 〜7人の白虎隊的対談珍道中編〜

Interview by Ryo Tajima(DMRT)
Photo by Taiyo Konishi




ENTHとSPARK!!SOUND!!SHOW!!。SATANIC CARNIVAL'19にも出演した2バンドだが、どちらもハードなライブを展開し、会場を沸かせていた。彼らが次世代を牽引する台風の目になる、ということが騒がれる昨今、3月4日にスプリットEP『#ワイタイスカッ』がリリースされることが決定した。公開された2バンドのアー写にしろ、すでに公開されている「#ワイタイスカッ」のMVを見ても、完全に好き勝手やっている感が満載。その空気感がすごく楽しそうだ。
収録されている5曲のうち、1曲は2バンドの完全な共作、2曲はお互いのフロントマンをフィーチャリング、もう2曲は各々のオリジナル。この1作品を通じて、まるで単独作のような一体感を感じさせる。スプリットではあるが、ENTH×SPARK!!SOUND!!SHOW!!という1バンドが1枚の作品を制作したような内容だ。そして本作を巡って全体のコンセプトになっているのが白虎隊とのこと。一体何がどういうことなのか。今作に込められた秘密を7人に聞く。と思ったが、7人もいて話がまとまらなかったので、対談というより自由な座談会にしてもらっちゃいましたっ。


“#ワイタイスカッ=White Tiger Squad” つまり白虎隊

ーー今日は2バンドともメンバー全員が揃っているので、もはや質問無しでいいですか? はい、話してください。

タナカユーキ(SPARK!!SOUND!!SHOW!! Vo/Gt)(以下、ユーキ):そうきましたか。

チヨ(SPARK!!SOUND!!SHOW!! Ba/Cho):かましたれよ。うちの核弾頭がかましますよ。

daipon(ENTH Vo/Ba):よっしゃ。じゃあ、イチロックさんの好きな忍法は何ですか?

169 イチロー(SPARK!!SOUND!!SHOW!! Dr/Cho)(以下、イチロー):あのう、隠れ身の術。

NaokiE(NTH Gt/Cho):うそぉ!

daipon:これだから(笑)。インタビューのときにイチロックに振ると事故るんだよな。

ユーキ:覚えさせたボタンにサンプリング入ってへん、みたいな。

一同:

チヨ:イチロックからENTHに質問しないでいいの?

イチロー:じゃあ、それぞれの嫌いな食べ物を。

一同:おぉ〜。

daipon:グリンピース。

Naoki:ムギムギっていうお菓子ですね。麦チョコは好きなんですけど。ムギムギは無理。小さい頃に食い過ぎて戻しちゃって……。気付いたら病院におったんです。

一同:オーバードーズなー。

takumi(ENTH Dr/Cho):ボク、椎茸です。小さい頃、見た目が怖かったですね。スライスされて毛虫みたいな形になっとって。もう思い出しただけでもイヤですわ。

Naoki:じゃあ、自分的に1番の便利機器は何? オレ、ウォッシュレット。場所選ぶっすけどね。

ユーキ:あ、自分が言いたかったんや。まぁ確かに汚れてるところのはちょっとイヤやな。便利機器、いい質問やな。やっぱりセンスあるわ。

Naoki:けっこう考えたもん。

チヨ:イチロウの便利機器は何?

イチロー:軍手。

一同:

Naoki:なんで?? ツブツブあるやつ??

イチロー:うん、ツブツブあるやつ。1年中使えるし、そもそも作業における装備品だし、ちょっと寒くなってきても手袋としても普通に使えるし、バッティングセンターに行ったときもグローブになるし、様々な用途があるから。

チヨ:特に個人的な話で言ったら、どんな用途になるの?

イチロー:お尻かな。軍手のイボはでかい方がいいぞ。やっぱり普段当たらないところに当ててくれるから。

一同:

Naoki:どういうことすか、前立腺的な話っすか?

イチロー:んーーー、まぁね(ニッコリ)。

チヨ:ここの下り、太字でお願いします。
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ーーいや(笑)。太字にしないです。ところで忘れてたんですけど、ENTHとSPARK!!SOUND!!SHOW!!(以下、スサシ)の極悪スプリットCD『#ワイタイスカッ』が完成したじゃないですか。タイトルは"White Tiger Squad(ホワイト・タイガー・スクワッド=白虎隊)"のカナ略表記ですか?

チヨ:正解です。

ーーちなみに特設サイトやMVでも暴走族オシですけども、皆さんは白虎隊の方々ですか?

daipon:えぇ、そうですよ。第169代白虎隊です。

ーー169…イチロックなんですね。しかし、あの由緒正しき白虎隊に会えるとは。皆さん、白虎ネームはあるんですか? 通り名的な。

一同:あります、あります。

タクマ(SPARK!!SOUND!!SHOW!! Key/Gt/Cho):沈黙の殺し屋(サイレントキラー)です。通称、バッタク。

takumi:ボクは優等生ですね。通称、ブッタク。

ユーキ:狂犬プードルです。

daipon:鬼短ランのダトです。チヨはみんなの女的なスケバン、マブイスケ、チヨ姉。

チヨ:そうやね(笑)。

イチロー:ヨダレパンチです。

Naoki:そして、第169代白虎隊総長のナオキです。夜露死苦。
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ーーNaokiさん総長だったんですね。

Naoki:そうです。だから1曲目の「#ワイタイスカッ」の冒頭の語りで白虎隊の解散宣言を涙ながらに叫んでいるわけですよ。「白虎、解散!」って。

ーーっていうか、何で白虎隊ですか?

daipon:今回、オレらが提示している白虎隊はMVなどのビジュアルを見てもわかると思うんですけど昭和の暴走族的な感じですよ。では、なぜ暴走族なのかと言うと……。

チヨ:キッカケはオレがENTHとのライブの日に持っていたサングラスと、うちのPAがつけていたブリンブリンをNaokiにかけたら『ほんまに地元のヤンキーやん』みたいな感じになったときがあって。

daipon:昨年やったENTHの"SLEEPWALK TOUR 2019"でスサシに出てもらって、1週間くらい帯同してもらったんですけど、その間ずっとNaokiがヤンキーボケをやり続け、挙げ句の果てにステージ上でもやり、もう役に入っちゃったまま過ごしていたら、ヤンキーから抜けられなくなってこうなりました。

Naoki:そう、ヤンキーの中でも先輩系のやつにね。それから「夜露死苦! 夜露死苦! 」って1人ヤンキーコントをやり続けていたわけです。その延長線が今回の白虎隊、すなわち『#ワイタイスカッ』に繋がっていったわけです。

ーーわかるようでわからない話ですね。にしても、ENTHとスサシは繋がりが深い印象があります。初めて会ったのはいつですか?

daipon:これね、覚えてるんですよ。初めて対バンしたのは2014年の5月4日、下北沢CAVE-BE(ライブハウス、現在は閉店)で開催されたイベントでスサシと一緒になったんです。

チヨ:あー、下北沢CAVE-BE

daipon:あの、ウンコのときよ?

Naoki:え? あー! そのライブやった次の日にオレ、機材車でウンコ漏らしました! 飲み過ぎて記憶がなくて、後部座席で。

一同:

daipon:でも、その当時はバンド同士でいきなり仲良くなったというより、同世代で共通の友達のバンドも多くてって感じでしたからね。それで、2015年に開催されたサーキットイベント(TOKYO BOOTLEG CIRCUIT'15)にENTHもスサシも出てたんですよ。

ユーキ:サーキットイベントなのに、オレらどっちにも友達がいなくて。ちょっと寂しいから一緒に回ろうって言いながら歩いて話していたら意外と趣味があったっていうのを覚えてますね。

daipon:そう、ユーキがオレの知らないバンドを教えてくれたりして。その後、スサシはメンバーチェンジして、2017年にリリースした1stアルバム『HENT』のツアー"DOHENTAI TOUR 2017"の大阪場所に2マンで誘いました。そこからですね、バンド同士でガッツリ絡み始めたっていうのは。

チヨ:あの打ち上げめっちゃ楽しかったもんな。毎回オモロイ! ってなるけど。

Naoki:そうそう、お互いに気を張らないしね。変に頑張ることなく気持ちよく飲めちゃう。

daipon:この『#ワイタイスカッ』関連でも、特に打ち合わせたわけでもなく自然発生的に色んなことが起こる。それは共作の楽曲もそうだし、MV撮影にしてもそう。スサシとは細かいネタ合わせをせずとも、オモロイことがたくさん起きてる感じがする。

チヨ:MV『#ワイタイスカッ』の途中、おばあちゃんと一緒にツイストを踊るシーンがあるんですけど、あれも偶然で仕込み無しなんですよ。なぜかタクマのことをすごく気に入ったらしくて。ほっぺにチューされてたもんな。

一同:

タクマ:チューっつっても恥ずかしがってマスクしたままね。

イチロー:オレだけ「お前みたいなヤツは隠れて酒ばっかコソコソ飲んで……」って感じの扱いを受け続けて。

タクマ:なんでかイチローにだけアタリが強くてね。

チヨ:イチロー、そんなに飲まへんのに(笑)。

イチロー:あんなん初めて言われたわ。

一同:
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クアトロのスピーカーを「ゴジちゃん❤」が揺らす

ーー共作という点では、今作の1曲目「#ワイタイスカッ」はENTHとスサシ、2バンドでの制作となっていて作詞作曲のクレジットも白虎隊です。この楽曲はどう制作したんですか?

ユーキ:期間で言ったら3日かかってないんちゃう?

daipon:うん。酒飲みながらスロット行って、学祭行って。

Naoki:んで、できました。

ユーキ:本当に、ほぼ煮詰まらずに。

ーーなかなかの解説。アーティストにとっての"制作活動"とは、ですね。

ユーキ:でも、ENTH側の2曲に関しては「コイツら納期、大丈夫かよ」と思いながら見てましたよ。

Naoki:そう、かなり早い段階でスサシから楽曲が送られてきていて。

daipon:オレらは曲のストックがいつも1曲もないので、とりあえず出来たヤツを収録してって感じなんですよ。

ーー2曲目「MAXX THE CAT a.k.a. lil white tiger」ですが、これも作詞作曲がダト/タナカユーキの連名になっていますね。これはENTHがユーキさんをフィーチャリングした曲です。

daipon:オレ、"マックス"っていう名前の白猫と"ゴジラ"って名前の猫を飼っているんですよ。lil white tigerは白猫だから。せっかく"ゴジラ"って名前の猫なんで、スサシの「かいじゅうのうた」と掛け合わせたいってユーキに相談したんですよ。そもそも、ユーキが歌っているパートのリフはENTHで使うとしたら、どう処理していいかわからなくて。でも、カッコいいから使いたい。じゃあ、どうしようってなったときに、ユーキが歌ってくれるならめちゃくちゃカッコよくなるだろうと思って。
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ーーちなみにリリックにある「いつかゴジラとヒジキとスリピのバンドやる」ってあるじゃないですか。ヒジキって何ですか?

Naoki:うちの猫の名前です。

ユーキ:全部、猫です。この曲ではlil white tigerがラップしているという想定で声の音色も変えているんですよ。甲高い感じで。

daipon:そう、マックスが歌っているというイメージで作ってくれている、という。めちゃくちゃカワイイ曲だと思う。

ユーキ:うん。だいぶカワイイな。

ーーでは、3曲目「あいどんのう」はどうでしょう。スサシがダト(daipon)をフィーチャリングした楽曲になりますが。

ユーキ:もともと"ライブで客演をやれたらいいよね"って話は一緒に回っているツアーの打ち上げでも話をしていて、実際にENTHの「SUKI」ではオレがステージで歌ったりもしているんですよ。で、"オレらでもしスプリットやるなら"ってことを以前、勝手に構想してたときに考えていたボーカルをdaiponに入れてもらっています。オレが出せないキーのメロディで、daiponらしい、太いけど気怠い感じの歌い方で、ちょっとトラップっぽいような。そのミスマッチ感が面白いはずだと思って、歌ってもらったのが「あいどんのう」です。しかも、「MAXX THE CAT a.k.a. lil white tiger」に引き続き、この曲も猫が絡んでるんですよ。
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ーーあ、そうなんですか?

ユーキ:ENTHに"なんか適当に録って送って"って言って。daiponが猫を可愛がりながら甘い声が入ってるのを送ってきたからサンプリングして入れてるんですよ。「頭パッパラパー」ってフックの寸前に。

daipon:一応、パッと聴いただけでは「ニャー」としか聴こえないハズなんですけど、めっちゃ小さい音量でオレの「ゴジちゃんチュール❤」もそのまま入ってて。

一同:

タクマ:使ってやったす。
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daipon:でも、あれって聞き取れないよね?

ユーキ:いや、スタジオで「あいどんのう」の、あの部分確認してたけど、全然普通に聞こえるで。特にdaiponの「ゴジちゃん❤」は。だから、その声がクアトロのスピーカーを揺らす。

タクマ:うん。猫の声めっちゃ上げてるから聞こえる。

daipon:いや、クアトロでって。本人が現場におって、それは恥ずいわ……。

一同:

ユーキ:ちなみにスサシのスタッフのはじめちゃんもイントロの4小節くらいをフリースタイルでラップしてくれています。ハジメスタイルです。

ーー遊び心が止まらないですね。しかし、こうして話を聞くと極悪スプリットとして名高い『#ワイタイスカッ』は前半3曲が、ほぼ"猫について"ということですね。

Naoki:確かに。ま、白虎隊ですからね。虎も猫も同じネコ科なんで。

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ーーちなみにtakumiさんは犬派ですか? 猫派ですか?

takumi:うちも実家で猫を3匹飼っているんですけど、どっちも好きっすけどね。犬も猫も。どっち派とかでは……。

ユーキ:イチロウは犬、どう?

イチロー:うーん、犬はこれからっていう感じかな。距離詰めて行こうかなっていうのが今年のテーマですね。というか、最近は鳥が気になっているんですよ。だからそっちの方がボクは興味がありますね。

Naoki:……キュイキュイ。

イチロー:ぉゃ?



ーーここでイチローとNaokiによるショートコント"鳥探しの土人"が急遽始まりましたので、ライターの情景描写でお楽しみくださいーー

「ああ、まったく……」
自慢げに流麗な身体のラインを曝すような見た目をしたICレコーダーを見るともなく眺めながら、少し視線を落として僕は口の中で呟いた。
今日も家に帰れるのは深夜になりそうだと思った。
ゆっくり辺りを見渡すと、親指ほどの太い髪の毛を揺らせながら一人の大男が並行移動している。
どうやら彼の名前は、にわかに信じ難いことだがイチロックと言うらしい。
「こっちだよ」。
顔の見えない誰かに、そう促されるままに不安そうな足取りで進む男。
彼の周りは乳白色の霧で覆われているようだ。辺りをキョロキョロと見渡すような仕草で歩んでいる。
周囲の反応から、彼はこの部屋にいるらしい鳥を探しているのだとわかった。
「……キュイキュイ」
微かだが確かに。
いや、この音は彼と僕にしか聞こえていないのかもしれなかった。
イチロックと呼ばれる男は言葉を発さない。
ただ大きな白目を動かしながら何かを探している。
秋に、自らの重さに耐えきれなくなった葉っぱが
不規則な動きをしながら落ちるように足を今後に不変則に動かしている。
ふと、この空間に違和感があると思った。
時刻は長針と短針が地球に対して垂直になっているほどだ。
気づけば反響音にも近い「……キュイキュイ」という音が大きくなっている。
「変だな、ソニーの社屋でさえずりが聞こえるはずないのに」
僕はうまく回らない脳を無理やり回しながら必死に言葉を探した。
「ふふふ……」
部屋の中に浮かぶ5つの顔のない男が
タイヤから空気が抜けるような音を出している。
と、不意にイチロックの動きが早くなったように思えた。
どうやら、その手足は「……キュイキュイ」の音像を捕らえたらしい
足早に、でも着実に。
その先にいたのは、20分ほど前、「Naokiです」と僕に自己紹介をしてくれた気持ちの良い男だった。
玩具屋で働いたら近所の子供に人気が出そうだと感じたのを覚えている。
イチロックは彼の口元に音源を見つけたらしい。
カポエラの選手がそうするように
熟練したシェフがフライパンに調理料を注ぐように
簡単には把握できない速度でNaokiの顔を押さえつけ
静かにだが情熱的な口づけをした。
そして「……キュイキュイ」というさえずりは損なわれてしまった
僕にはそこで何が行われているのか、すぐに理解することができなかったし
今もあれが目の前で起きたことなのか信じられないでいる。

-ショートコント"鳥探しの土人" fin-





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