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DRADNATS “Hang On The Faith” INTERVIEW!!

DRADNATS “Hang On The Faith” INTERVIEW!!
MAGAZINE

DRADNATS “Hang On The Faith” INTERVIEW!!

Interview by 荒金良介
Photo by Taiyo Konishi


PIZZA OF DEATHに移籍して早6年が経とうとしているDRADNATS。その道のりはそれまでのキャリア以上に平坦ではなかったが、メロディックパンクを信じ、邁進してきた彼らが5枚目のアルバムを完成させた。前作から2年。このメンバーでないと出来ないメロディックパンクを追求した今作「Hang On The Faith」について語ってもらった。


ーー前作『ONE HiT TO THE BODY』から2年3カ月ぶりの新作ですね。

YAMAKEN:その前は4年空いていたんで、過去最短だと思います。いままで早く出したことがなかったから、そこにチャレンジしたくて。前作はSASAMORIが入って一発目で、言ったら前のドラムがいた頃に作った曲もあったから。早く現メンバーで作った曲を出したい気持ちはありましたね。

ーー前作以降に出した新曲は「PIZZA OF DEATH RECORDS」のコンピ盤『The Very Best of PIZZA OF DEATH Ⅲ』に収録された「Tonight」ですよね。これがものすごくいい曲でビックリしました。

YAMAKEN:あっ、ほんとですか?

ーーYAMAKENにも「新曲めちゃくちゃいいじゃん!」とメールしたじゃないですか。

YAMAKEN:あっ、そうでしたね(笑)。

ーー冒頭から合唱コーラスで幕を開けるライヴ感抜群の曲調で、まさにDRADNATSと言えるナンバーだなと。「Tonight」は今作の制作の過程の中で生まれた曲なんですか?

KIKUO:一連の曲作りの中にあった楽曲でした。
YAMAKEN:何曲か候補はあったけど、みんなでその曲を選びました。

ーーキラーチューンだし、今作に収録していないのがもったいないくらいです!

YAMAKEN:めっちゃ悩みました。オムニバスはザ・DRADNATSみたいな曲を入れるのか、変化球で行くのか考えたけど、間違いなく求められているのはストレートなザ・DRADNATSだろうなと思い、あの曲を入れました。最初は「Tonight」がアルバムからなくなるのはしんどいなと思ってたんですよ。

ーーそうだったんですね(笑)。

YAMAKEN:でも、最後の最後にできた曲がイケるかなと思って、「Tonight」をオムニバスに入れようと。

ーーちなみに最後の最後にできた曲はどれですか?

YAMAKEN:「Silent Night」かな。これもザ・DRADNATSと言える曲だから、これをアルバムに入れようと。その曲もド頭がキャッチーだし、自分の中で「Tonight」みたいな立ち位置なんですよ。まあ、(「Tonight」は)早くライヴでやりたかったんですけどね。みんなで歌うためにシンガロング風のイントロとアウトロにしてますから。ういう曲は意外と少ないですからね。
KIKUO:ウチらしいメロディで、ただ明るいわけじゃなく、サビも雰囲気がありますからね。シンガロングを含めて共感しやすい曲かなと。
SASAMORI:らしさもありつつ、またちょっと新しい感じもあるので、あの曲がオムニバスに入って良かったと思います。今のDRADNATSが出ているから。

ーー新しい感じというのは?

SASAMORI:アルバムを録るときに同時にレコーディングしたんですけど、今作は全曲クリックなしで録ったんですよ。それもあって、荒々しいライヴ感も出てますからね。
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ーーなるほど。今作を聴かせてもらい、本当に素晴しいアルバムができましたね。現3ピースの勢いが楽曲に封じ込められてて、前作以上にシンプルかつストレートになってます。

YAMAKEN:それはドラムが替わったことが大きいと思います。前のドラムとはタイプが違うし、よりストレートなビートを叩くドラマーだから、曲作りもそういう形になったのかなと。ただ普通にギターがコードを弾いて、ベースがコードを弾いても、ドラムが一定のリズムを叩くだけでもかっこ良く聴こえるのは、ストレートなドラムの特権だと思うんですよ。削ぎ落とす作業というよりも、これでいいんじゃない?みたいなやり取りが多かったと思います。一発目にドーン!と合わせたものが一番かっこいいじゃないって。

ーー意識的に削ぎ落とそう、としたわけじゃなく?

YAMAKEN:そうっすね。自分たちでこれかっこいいじゃん!という感覚は大切にしてますからね。
KIKUO:作品ごとに新しい挑戦がある気がして、前作にもカヴァーは入ってましたけど、ウチっぽくない雰囲気は今回のカヴァー曲(「You've Got A Friend In Me」)以外にもありますからね。ただ、今回の方がDRADNATSとして自然に消化できた気がします。ウチらっぽくない要素を足しても、ウチらっぽくなる感覚は強くなりました。それも作品トータルでストレートに聴こえる要因なのかなと。

ーー特に自然と消化できたのはカヴァー曲「You've Got A Friend In Me」と、その次に続くオリジナルの「Always There For You」のこと?

KIKUO:そうですね。ウチらっぽくないと思ったけど、改めて普通に聴いてみると、ちゃんと消化できているなと。ササ(SASAMORI)も言ってましたけど、今回はクリックを使ってないので、そのビートの生々しさもうまく加味されていると思います。
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ーー「You've Got A Friend In Me」、「Always There For You」の2曲から感じられるロックンロール、オールディーズ風の要素は、DRADNATSのルーツにもともとあったものですよね?

YAMAKEN:ルーツにはあるけど、できてなかったんですよ。そういう曲を作ると、もろそういうものになっちゃって。ずっとチャレンジしてたけど、全然かっこいいものができなくて。で、今回カヴァーをやるとなったときに、最初は大丈夫かな?と思ったんですよ。キーも高くないし、もともとの曲もメロディをガチガチで歌うというより、外国人が映画の雰囲気に合わせて歌った曲ですからね。でも意外と録ってみたら、DRADNATSになっていたから・・・いままで気にし過ぎていたのかなって。

ーーああ、なるほど。

YAMAKEN:ウチのヴォーカルは高音でスコーン!と行かなきゃいけないみたいな。そうじゃなくても、歌の雰囲気で押せるんだなと。そういう意味で今後に繋がるカヴァーになったと思います。

ーー違和感は全然なかったし、オリジナル曲と言われたら勘違いしそうなクオリティですよ。

YAMAKEN:そうなんですよね。
KIKUO:自分でも違和感なく歌えましたからね。
YAMAKEN:カヴァーを入れようとなったときに、自分の好きなものとなると、似てくるんですよね。美メロが好きだから、そっちに寄りがちなので、ピザの人間と話し合いをするんですよ。モトリー・クルーだっけ? メタルもあったんだよなあ。

ーーほかにはどんな曲が候補に?

YAMAKEN:4曲ぐらいあったんですけど・・・全然覚えてない(笑)。あっ、デフ・レパードの「Action」(スウィートのカヴァー)だ。

ーーへー! それは個人的には聴いてみたいです。では、「Always There For You」の曲調はカヴァー曲にインスパイアされて?

YAMAKEN:並べて聴くと似ているけど、カヴァーをやる前にあった曲なんですよ。アルバムなのでミドルテンポの曲を作りたかったし、ギターソロもずっとああいうことをやりたかったんですよ。パンクロックをやってるけど、ロックの部分がウチにはなかったから。それが少しはできたかな。

ーーでもなぜこのタイミングでロック、ロックンロールな曲調にトライしようと?

YAMAKEN:アラフォーだからじゃないですか?歳を取ったのもありますよ。あと、俺の中でメロディには自信があるけど、ギター、ベースのアレンジに関してはそこまで勉強してなかったから。そういう要素もDRADNATSとしてアウトプットできるようになったのかなと。ほかの曲に関してはシンプルになったから、勢いでイケイケな感じですけどね。

ーーええ、今作はわかりやすいリフのかっこ良さ、DRADNATSらしいグッド・メロディ、美しいコーラスが際立った楽曲が多くて。そこが素晴しいなと。

YAMAKEN:そうですね。わかりやすくなったかもしれない。はいサビです、はいリフです、みたいな。

ーーSASAMORIさんが加入して、現3ピースのバンド・スタイルが固まってきた感触はあります?

YAMAKEN:多分、メロディック・パンクがどんどん流行らなくなって、それに台頭する音楽がたくさん出てきたから、あまり気にしなくなったのはあるかもしれない。こういうメロディック(パンク)が流行っているから、こういう風にしようとか、そういうことも全く考えなくなったんで。

ーー今は自分の好きなメロディック(パンク)を躊躇なくやれると?

YAMAKEN:逆にメロディック(パンク)は俺らしかいないじゃん!みたいな。
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ーーこういう音を出すバンドはほかにいないだろうと(笑)。

YAMAKEN:うん、やりたい放題やってもいいんじゃないかって。今はバリバリに音を張り付けたりして、それは凄い技術だと思うけど・・・今回は歌もエディットせず、クリックも使ってないし、基本的には生っぽい感じにしてますからね。かつ、今のトップにいるラウド系バンドよりもいい音にしてください、とエンジニアさんに言いました。凄く時間はかかりましたけどね。
SASAMORI:ははははは。
KIKUO:クリックがないから、どのテイクも聴かなきゃいけなくて。いままではギター録りまでやることはなかったけど、ずっと録音現場にいましたね(笑)。

ーーレコーディングでこだわったポイントは?

YAMAKEN:楽器持つ人間として、そいつじゃないとできない音を出すために考えました。細かく聴くと、ダメなところはダメなんだけど、それを味として結びつけるレコーディングは初めてかもしれない。いままでは完成度が高いものを目指していたけど、今回は少しヴォーカルがハズれた部分もかっこ良さとして捉えられる音にしたくて。どんどん科学が進歩しているんで、ぶっちゃけ人間っぽいドラムも叩いてくれますからね。そうじゃなくて、なぜ人間がやっているんだろうとか、人間味を追求すると、そういうレコーディングの仕方になるのかなと。とはいえ、ザ・クロマニヨンズみたいにせーの!って、完全一発録りでやる技術はないし、コーラスは何本も重ねて入れてますからね。

ーー自分たちらしい人間味を追求しつつ、音のクオリティも追い求めて?

YAMAKEN:イマドキの音にも負けないものにしたかったです。曲には自信がありますからね。

ーー今作の最初のアルバム像はどんなものでした?

YAMAKEN:俺、基本はそういうものを作らないんですよ。とりあえずツアーが終わって、曲作りを始めるんですけど、最初はバシッという曲ができないんですよ。で、どこかのタイミングで1曲めちゃくちゃいい曲ができたら、これだったら闘えると思って、そろそろアルバムを作ろうとなるんですよ。でも今回は早く出したかったから、軸になる曲を作らなきゃと思って。

ーー今回、軸になった曲というのは?

YAMAKEN:「I'll Find The Answer」ですね。この曲ができたときに勝った!と思いました。ドラムが替わって、完全に現メンバーで作った1枚目になるんで、DRADNATSの名刺となる一枚ができたなと。

ーーゴリッとしたリフを用いた冒頭曲「Just Go Your Way」から「I'll Find The Answer」へ繋がる流れは最高です!

YAMAKEN:(「I'll Find The Answer」は)歌い出しのメロディは、KIKUOに歌わせたら最高でしょ!って。レコーディング前にプリプロするんですけど、最初はメロディがもう少し明るかったんですよ。Aメロはもう少し長かったけど、半分にバッサリ切ったんですよね。
SASAMORI:歌い出しのメロディができてから、完成するまでは超速かったんですよ。ほかの曲にも言えることなんですけど、すごくナチュラルに作れたんですよね。前作はトノさんがいた頃に作った曲もあったし、こういう風にやらなきゃとか決められたフレーズに自分っぽいフィルを入れたところもありましたからね。今回はレコーディングの音作りを含めて、自然にやれたことが良かったのかなと。
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ーー「I'll Find The Answer」も含めて、美しいコーラス・ワークもより一層映えてますよね。

YAMAKEN:コーラスは最初にめちゃくちゃ入れて、引く作業をしているんですよ。多いときで俺が12人ぐらいいますからね。今回はそんなにいないっす、6人ぐらいかな(笑)。

ーー「No Looking Back」もすごくパンチの効いたナンバーですよね。

YAMAKEN:懐かしい感じですよね? 
SASAMORI:リフ押しですからね。
YAMAKEN:久しくやってなかったですね、パワーコードだけでリフをガンガンみたいな。これは間違いなくドラムが替わったことが大きいですね。俺らはもともとメロディック・パンク出身ですからね。たまに若いバンドがジャージャー!と鳴らしている姿を観ると、熱っ!と思いますからね(笑)。こういう曲もSASAMORIが入ったことですぐにできました。ドラムがシンプルでかっこ良いから、難しいことをやる必要はないし。逆に言うと、難しいことはできないので、それは今後の課題というか、楽しみの一つですね。

ーー「Start Over」も直球のかっこ良さに貫かれてます。

YAMAKEN:ベースから始まる曲ですよね? あれも「No Looking Back」と同じようなテンションですね。
KIKUO:パワーで押し切ってる曲ですからね。ササのドラムは重量感があるから、それで成立できた曲なのかなと。
YAMAKEN:確かに前のドラムだったら成立してないと思う。こんなにかっこ良くならないから。ビートがこの曲を活かしてくれました。

ーーそして、「#SUMMER DAYS 3」はシリーズ化された曲ですけど、今回は初のヴォーカル入りです。しかも前半はYAMAKENが歌ってて、これも良かったですよ。

YAMAKEN:はい、今回は歌を入れました。ほんとは俺が全編歌うはずだったんですけど、その日7、8時間コーラスしていたんですよ。最後は声が出なくなって、急遽KIKUOに歌ってもらうことになりました。でもその後に飲みに行きましたけどね。
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ーー元気じゃないですか(笑)。

YAMAKEN:はははは。まあ、いままではインストだったけど、次はライヴでやれる「#SUMMER DAYS 3」みたいな曲を作りたくて。

ーーでは、今作の歌詞についてはいかがですか?

KIKUO:当たり障りのないことを歌いたくないという部分は変わらず、自分が実際に思ったことや感じたことしか書きたくないから。
ーーよりそういう思いが強くなってます?

KIKUO:そういう曲もありますね。「#SUMMER DAYS 3」は堅苦しいことは抜きにして書いてますけどね(笑)。

ーー「Just Go Your Way」、「I'll Find The Answer」の冒頭2曲からシリアスで、生きるとは?というテーマに誠実に向き合った内容になってます。

YAMAKEN:(KIKUOは)新宿アンチノックの店長になったからですよ。人の上に立つと、変わりますから。
KIKUO:はははは。「I'll Find The Answer」は曲が来たときにすげえ!と思ったんですよ。だから、曲に押されて歌詞が出てくるパターンが多くて。「Silent Night」はサビのメロディを聴いたときに、パッと言葉が思い浮かんだんですよ。
YAMAKEN:日本語訳を見るのは楽しみなんですよ。いろいろあったんだろうなあって。

ーーハッピーハッピーしたものは少ないですよね。

KIKUO:そうなんですよ。唯一「Get Me Back」(前作収録)はフィクションに挑戦した曲なんですよ。誰もが実感してもらえるラヴソングを書こうと。

ーー今作はノンフィクションばかり?

KIKUO:ほぼノンフィクション、実体験ばかりです。

ーーエモいなぁ。

KIKUO:ははははは。

ーー前作にも応援歌的なニュアンスはありましたが、今作はより人の心に寄り添うアプローチも増えてますよね。

KIKUO:大丈夫だよ!みたいな歌詞は大嫌いだけど・・・周りに大事な仲間がいて、何ができるんだろう、どんなことができるだろうとより一層考えたかもしれない。解決しないまま終わる歌詞もありますけど、具体的な解決なんてあるわけないじゃん、という思いもあるから。
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ーーリアルですね。最後になりますけど、今作のレコ発ツアーに関しては?

YAMAKEN:まだ発表してないですからね。やれるようになったらやります!このご時世なので、配信でもいろいろ考えているんですけどね。

ーー今後のバンド活動について何か不安はあったりします?

YAMAKEN:俺らはそんなに変わらないっすね。そもそも音楽で飯を食ってるバンドじゃないし、ライヴができなくても生活できるから。もちろんライヴはしたいですけどね。
KIKUO:リリースとツアーってセットじゃないですか。ライヴをやりたい気持ちはありますけど、冷静にちゃんと考えてやりたいなと。
SASAMORI:俺は焦った時期もありましたけど、2人の姿を見て落ち着きました。ライヴだろうと、配信だろうと、時が来たときに備えて、練習しておきたいなと。
YAMAKEN:ライヴハウスが復活したら、みんな一斉にやり出すじゃないですか。そのときにサボッていた奴と、そうじゃない奴の差が出ると思うんですよ。そのためにもひたすら自分を高めていくしかないですね。




“Hang On The Faith”
01 Just Go Your Way
02 I'll Find The Answer
03 Silent Night
04 Feel Again,Feel Inside
05 You've Got A Friend In Me
06 Always There For You
07 Trust In Me
08 Try Again
09 No Looking Back
10 Crazy Now
11 Start Over
12 #SUMMER DAYS 3
13 Full Of Hope
14 Memories


PIZZA OF DEATH RECORDS / PZCA-90 / 価格:¥2,500 tax out.





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