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interview

タイトル

Northern19 "YES" INTERVIEW!!

Interview by Tomoo Yamaguchi
Photo by Taiyo Konishi




出会った経緯やタイミングも含め、あ、こいつで決まりだなって

Northern19(以下ノーザン)がニュー・シングル『YES』をリリース。新体制となってから初めてとなる今回の音源を、いろいろな意味で心待ちにしていたメロディック・ファンは多いことだろう。まさに待望という言葉がふさわしい。
03年の結成から16年間、活動を共にしてきたベーシストの脱退というある意味、ノーザン史上最大の事件に対する不安を払拭するかのように活動を止めずに新ベースシトを迎え、バンドは自身のツアーを含め、精力的にライブを続けてきたが、今回の『YES』がノーザンの健在と再出発をダメ押しでアピールすることは間違いない。そこには直球のメロディックパンク・ナンバーを中心に、それぞれに違う角度からノーザンの魅力をアピールする4曲が収録されている。
結成18年目を迎えたノーザンは、なぜメンバー・チェンジをバンドが生まれ変わるチャンスに変えることができたのか? 笠原健太郎(Gt/Vo)、馬場豊心(Dr/Cho)、そして19年5月にバンドに加わった敦賀壮大(Ba/Vo)に話を訊いた。 

――新体制初となるシングル『YES』が、いよいよリリースされますね!

笠原健太郎(Gt/Vo):やっと出せます。
馬場豊心(Dr/Cho):ノーザンとしての新曲は久しぶりなので、反応が楽しみです。

--当然、自信作になった、と。

笠原:そうですね。自信はありますけど……。いや、ありますよ(笑)。

――けどっていうのは?(笑)

笠原:いいものを作らなきゃと言うか、新体制1発目っていう意味合いをちゃんと良い形で表現したいという思いがあって、そこに対するプレッシャーと言うか、プレッシャーとまでは言えないまでも、そういうものはあったので。しかも、時間もかかっちゃったっていうのもあって、そこがハードルというところはあったんですけど、そこは超えられたと思います。

――敦賀さんも一言お願いします。

敦賀壮大(Ba/Vo):今まではノーザンの作品を聴いている側だったんですけど、去年、入ってからツアーを経験しつつバンドに混じると言うか、自分自身がバンドに浸透していくような活動をしてきて、今回、CDというものができて、そのラインをもう1個超えたという実感はあります。バンドに深く入っていけたっていうのが、CDという形が見えるものになったというのは、自分の中ですごくでかいです。

――おっしゃっていただいたように敦賀さんが加入後、ツアーも行っているので、行った先々で敦賀さんのことは紹介していると思うのですが、読者の中にははじめましてという人もいると思うので、改めて出会いも含め、敦賀さんのことを紹介していただけますか?

馬場:HEY-SMITHのYuji(Ba/Vo)の紹介だったんですよ。で、「じゃあ会ってみようか」って話になって、直近のライブに来てくれたんです。元々、見に来るつもりだったみたいだったんですけど、そこで初めて顔を合わせて、「じゃあスタジオに入ってみようか」ってところからの始まりでした。
笠原:だから、僕らはまったく面識がなかったんですけど、Yujiとは昔から知り合いで、仲が良かったんだよね?
敦賀:そうです。
馬場:そのYujiの紹介がすごい熱量で(笑)。 
笠原:そうだったねぇ(笑)。
馬場:「俺の友達、マジ、ヤバいんだよ!」って感じで来られたんで、何かあるんじゃないかって思わなかった? 思ったよね?
笠原:思った。Yujiがそんだけ言うなら。
馬場:スタジオに入ってみようって。

――敦賀さんは以前のバンドでは、ギター/ヴォーカルだったそうですね。

敦賀:そのバンドをやっているとき、Yujiさんと仲良くなったんです。ノーザンの話を貰うちょっと前にそのバンドもメンバーが抜けて、あんまり活動できなくなっていたので、僕としてはタイミングがすごく良かった。だからYujiさんから電話をもらった時に「やります!」って答えたんですよ(笑)。
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――でも、ベーシストではなかったわけではないですか。そこは大丈夫だったんですか?

敦賀:大変でした(笑)。
笠原:だから、僕らもベース初心者だってことは理解した上で迎えたわけですけど。
馬場:ただ、Yujiも同じだったじゃないですか。
笠原:元々ギター/ヴォーカルで。
馬場:HEY-SMITHに加わったとき、ベースに変わってっていう。「そのYujiが紹介してくるってことは」みたいな(笑)。そこがすごく気になったんですよ。

――なるほど! 敦賀さんとしてはベースに転向してでもノーザンに入りたかった、と?

敦賀:そうですね。ノーザンに入れるならって。でも、あんまりベース云々は考えてなかったです。

――いきなり何十万もするベースを買ってきたそうですね?

笠原:そうなんですよ(笑)。初めてスタジオに入った時に。でも、自分から言わなかったんですよ。「今日、スタジオに入るために買ったんですよ」って。
馬場:でも、サオを見たら、新品みたいだから、何気なく「新品っぽいね」って言ったら。
笠原:「実は買ったんです」って言うから、「えぇ⁉」って。それもだいぶグッと来ましたね。うわー、マジかって。

――もちろん金額じゃないですけど、それだけ真剣に考えてくれているんだって伝わりますよね。

笠原:びっくりしました。しかも、まだ加入するって決まっていたわけではないですからね。
敦賀:でも、ちゃんとしたベースを持ってなかったっていうのもあるし、俺としては、もう入る気持ちになっていたんで、後々買うのも、今買うのも同じかなって(笑)。

――そんな敦賀さんを迎える決め手になったのは?

笠原:出会った経緯やタイミングも含め、あ、こいつで決まりだなって自然になりました。他のバンドをやっているとか、やっていたとかって人よりも、そうじゃない人を選びたかったんです。
馬場:イメージがもうできちゃっている人じゃないほうが、俺ら的には。新たに入った人と一から作っていくみたいな感じでやれたほうがいいかなってところですね。
笠原:これまでノーザンとしてやってきて、ここで変に色のある人が入るよりもっていう。そういう人を選んだほうが、どれくらい弾けるとか、どれくらい歌えるとか、なんとなくわかると思うんですよ。でも、そうじゃなくてっていうのを考えました。
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――結成から16年間、メンバー・チェンジせずに活動してきたバンドに加わるっていうのは、けっこうプレッシャーもあったんじゃないかと思うのですが。

敦賀:入ってから感じましたけど、入る時はそんなことは全然考えてなかったです(笑)。
笠原:そんなにプレッシャーを感じないタイプなんだと思います(笑)。
敦賀:いや、緊張はしますけど(笑)。
笠原:壮大とやり始めてから、最初の頃は(馬場と)2人でよく言ってたんですけど、年が下っていうのもあるのか、我々からするとニュー・ジェネレーション感があるんですよ。もちろん、良い意味でですけど。感覚の違いは、すごく感じていて、けっこう飄々としていると言うか、まぁ、内心ではそうは思っていないかもしれないですけど、「わかってるのかなぁ?」って思う時はありますね(笑)。
馬場:でも、笠原と話しながら、「でも、これって老害ってやつなんじゃないの?」って(笑)。
笠原:そうそう。「若い奴はよぉ」みたいな(笑)。それに近い感覚と言うか、立場になっちゃってるんじゃないのかな。なってたらイヤだなみたいなね。そういう意味でも、フレッシュと言うか、おもしろい感覚がありましたね。
馬場:凝り固まっていた今までの考えのままで行くよりかは、また違う考えが入ってきたほうが。
笠原:その感じでずっとやってきたわけじゃないですか。でも、もう別物なんだなっていうのを、いろいろな面で気づきました。

――2人がフレッシュに感じられているなら全然良いですよね。

敦賀:だとしたら良かったです(笑)。
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――そして、その別物を音源として形にするには、まず1回ツアーを回ってからと考えたわけですね。

笠原:バンドによっては、すぐに新曲を作って、その曲作りを、ぐっと1つになるための過程にすることもできると思うんですけど、僕らはそうしたくなかったと言うか、できなかったですね。一から3人でスタートした曲を作りたいという気持ちがあって、たとえば、「前からあったネタを合わせようよ」じゃなくて、新たに3人でやっていく中で湧いてきたネタやアイディアから新曲を作ってやっていきたかったんです。だから、ちょっと時間はかかってしまったんですけど、納得できるものにできたのは良かったです。

――ツアー中、3人ならではのグルーブが生まれたと思えた瞬間があったのでしょうか。それとも気づいたら生まれていたのでしょうか?

笠原:あ~、どうだろう? でも、ツアーはでかかったです。自分たちの冠の。全然ダメなライブも何本かしちゃって、それはやっぱりめちゃめちゃ悔しかったし、落ち込んだし。でも、それを1回ちゃんとやれたと言ったら変なんですけど、共有したと言うか、同じラインでその気持ちを感じられたことが俺的にはでかかったかなって思います。

――今回の4曲は、ツアーが終わってから作り始めたんですか?

馬場:ツアー中でしたね。

――あ、そうか。ツアー・ファイナルで新曲を1曲、披露していましたね。

笠原:いよいよ、もう作り出さなきゃなってなって(笑)。でも、作れそうだっていう手応えもあって、そこからけっこうな勢いで作り始めました。

――最初にできたのは、「NOTHING BUT MY HEART」?

笠原:そうです。その曲ができてから風穴が空いたみたいにばーっと。俺的に、けっこう「おっ!」と思ったことがあって、これまではGarageBandを含め、あんまり宅録的なものは駆使してこなかったんです。でも、今回は曲も作らなきゃいけないし、グルーブを高めるために練習もしなきゃいけないし、さすがに宅録的なものも使わないと時間が足りないってことになった時に、壮大はそういうのができるんですよ。元々、ガレバンをいじってたからメカに強いんです(笑)。それはすごく助かりました。俺も「GigaFileってよく聞くけど、GigaFileで送信ってどうやるの?」とか、いろいろ教えてもらって。
馬場:え、それほんとに聞いたの?(笑)
笠原:そのレベルだったんで(苦笑)。
馬場:なかなかだね、それは(笑)。
笠原:Ctrl+cでコピーで、Ctrl+vで張り付けねとか(笑)。
敦賀:それができないんだよって連絡が来て(笑)。
笠原:そういうところからやりながら。でも、おかげでスムーズにできました。

――それはすごく良かったんじゃないですか。敦賀さんがバンドに加わるという意味でも。

笠原:だから後半はね。
敦賀:楽屋とかでも、本番前に。
笠原:そう。楽屋で、「これ、ここをこうしない?」とかって。で、馬場君がその場でドラムを打ち込んで、それに合わせて録ったりもして。そういうことは今まで全然なかったんで。
馬場:やればできるんじゃんってね(笑)。
笠原:このやり方、良いなって思いました。

――これまでは笠原さんが弾き語りしたものを、他のメンバーに投げていたんですか?

笠原:ほぼそうでした。ガレバンを使うこともあったんですけど、肌に合わないと言うか。
馬場:スタジオと言うか、現場で考えながらちょっとずつ作っていくってスタンスだったんですよ、ずっと。
笠原:やる気が起きないんですよ、自分一人でやるって。湧かないんですよ、イメージが。なんとなくこんな展開になるかなぐらいのやつをスタジオに持っていって、スタジオで合わせた時に、そうそうそう! こうでこうでって浮かぶタイプだったんです。ひとりでやるってすごく虚しいって感じだったんですけど、今回、やってみたらポンポンポンって。そう言えば、スタジオに入ったのに、結局、1回も音を出さずにパソコンの前で3人で、こうでこうでってやった時もありましたね(笑)。
馬場:ああ、ドラム、セッティングしたのに1発も叩かないで終わった日があった。
笠原:「ここのキックはこっちにずらして」ってパソコン内で。
馬場:だったら(スタジオの)ロビーで良かったじゃんって(笑)。
笠原:そうそうそう(笑)。でも、それ、やったらレコーディングもスムーズで。それはでかかったですね。
馬場:僕は以前からドラムのアレンジを考えるとき、パソコンを使ってましたけどね。もちろん、そんなに(宅録の)スキルがあったわけじゃないですけど、今回、現場で「これ、どう?」ってぱっとやれるぐらいにできて、それがうまいことハマったのはおもしろかったですね。
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