LIVE REPORT

Wienners "Blooming tour 2026" LIVE REPORT!!

Report by Chie Kobayashi 
Photo by かい

 

2026.5.22 SHIBUYA CLUB QUATTRO

今年1月1日にWiennersの新ボーカリストとして加入したYUURI(Vo)。2月のお披露目ワンマンライブでは「優しく迎え入れてくれて本当にありがとうございました」と目に涙を浮かべた。そして3月25日からバンドはワンマンツアー「Blooming tour 2026」へと歩みを進めた。ツアー初日の聖地とも言える千葉LOOKから始まり全9公演。SNSではその画伯ぶりも見せた絵日記も綴りながら回った初めてのツアー。そのツアーファイナルで、YUURIはこう言い放った。

「これからはWiennersのフロントマンとしてライブを引っ張っていける人になりたいと思います」

圧倒的な自信と責任感を、YUURIはもちろん、玉屋2060%(Vo, Gt)と∴560∵(Ba, Cho)も手に入れて帰ってきたのだった。

そんなツアーの最終地となったのは東京・渋谷CLUB QUATTRO。チケットはソールドアウト。開演前から異様な熱気に包まれる中、3人は大歓声に迎えられてステージへ。「この世で一番大きな産声が聞こえますか」とのお馴染みの口上から「GOD SAVE THE MUSIC」でライブをスタートさせた。2月のお披露目ライブと同じ選曲だがYUURIの堂々とした歌声たるや。完全に“YUURI節”を手に入れており、その声で場内の盛り上がりを引き上げていく。そのまま髪の毛を振り乱して「何様のラプソディ」へ傾れ込む。雑多で神聖で神々しいラプソディが鳴り響いた。

「クアトロ帰ってきました!」と玉屋が声を上げれば、YUURIは「イエーイ!」とピースサインをしてみせ「人がいっぱいいる!佐賀(地元)の人口より多そう」と無邪気に笑う。ステージにもフロアにも、一切の不安や迷いがないのが手に取るように伝わってくる。

序盤はお披露目ライブと同様のセットリストだったが、「ANIMALS」を皮切りにワンマンライブならではのセットリストが展開されていく。“すごいエネルギー”が炸裂した「ANIMALS」、“すごい楽園”を歌った「MY LAND」、イントロのリフで歓声が上がった「起死回生の一発」。∴560∵の刻む歪んだベースが腹までずしりと響き、玉屋とYUURIはまるでぶつかり合うような熱量で掛け合い、そんなバンドの演奏に牽引されるようにフロアからも大きなシンガロングが解き放たれる。すさまじいエネルギーが会場いっぱいにたちのぼる。

この日の目玉の一つとなったのは『ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー』2連発だろう。Wiennersの新たな可能性を見出した『ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー』のオープニング主題歌「WINNER!ゴジュウジャー!」、さらに、ツアー初披露となった同作品の挿入歌「VIBES×VIBES」を続けたのだった。まっすぐな思いをメロディアスに歌い上げる2曲は、フロアからのシンガロングも完璧で、エモーショナルなメロディに乗せヒーローを渋谷CLUB QUATTROに見参させた。

「いいライブをしたらワールドカップに呼ばれる」と、アスリートのようなモチベーションを持ち合わせていたこの日のWienners。「そんなんじゃワールドカップ勝てないぞ!」と焚き付けると、「ジュリアナ ディスコ ゾンビーズ」で会場をWiennersのフィールド・ディスコにし、「GAKI」では子供のようにフィールドを暴れ回る。「Justice 4」では∴560∵がタムを叩き、YUURIはタンバリンでリズムを生み出したかと思えば、さらにYUURIがキーボードソロを披露し、メンバーも自分たちの音楽に身を委ねてWiennersのフィールドを駆け回っていく。お馴染みの「恋のバングラビート」「TOKYO HOLI」、未発表曲「いろはにほへと」と異国情緒あふれる楽曲群を続ければ、ワールドカップ並みに世界各国の空気を感じさせた。

熱狂は感動を生み出す。常々「Wiennersの音楽で喜怒哀楽の向こう側へ」と口にしている玉屋。「今回のツアーの中で1番いいライブができています」とこの日の手応えを噛み締めると、だからこそ、この日は必ず全員を喜怒哀楽の向こう側へ連れていきたいという強く願う。「心の中にいる本当の自分がなんて言ってるか、本音を聞いてみてあげてください」「自分の心に正直になるのはとっても怖いことだけど、だけど、その心に正直になれた者だけが見える絶景をWiennersは届けてると自負してます」と語りかけていく。

そして「俺たちの音楽に身を委ねて、パカッと心を開いたらどこへでもいけるよ。一緒に行こうぜ、広い世界へ」と告げると、YUURIの柔らかい歌声から「FAR EAST DISCO」へ。誰もひとりにしない、大きなダンスフロアを大きな愛情で生み出した。

感無量の玉屋。「まずは俺たち自身が音楽で感動したい、心を揺さぶられたいと思って、そしてそのエネルギーであなたの鼓膜に忍び込んで、ムカつくこと、嫌なこと、逃げ出したいこと、全て忘れさせてあげたいと願いながらツアーを回ってました。そう言っておきながら、あなたがたに感動させられっぱなしです。ほんといつもありがとうございます」と言うと、玉屋からパスを受けたYUURIは「昨日美容室に行ったのに、もうボサボサになってしまって恥ずかしい」と話し始める。

一度空気を緩めたあと、ツアーを振り返って「正直に言って、不安になる日もめっちゃあったんですけど、その気持ちこそが10年以上愛されているバンドに入るってことなんだなって実感しました」と本音を吐露する。不安を感じることこそが、10年以上愛されているバンドに入るということだと、各地でライブをすることで感じてきた。この実感が彼女に自信と責任感をもたらしたのであろう。ここで冒頭の発言へと繋がる。

「でも本当に毎日楽しすぎて。最強の方々が集まってるからこそ、私はこの最強のこの音楽の遊び場をもっともっと広げていきたいなって、このツアーを通して思ったし、これからはWiennersのフロントマンとしてライブを引っ張っていける人になりたいなって思います」

その言葉を受けた玉屋は「もう新メンバーじゃないよ。Wiennersのフロントマン・YUURIです!」「YUURIさん、Wiennersに出会ってくれてありがとう」と言葉を重ねる。そしてバンドは、すべての出会いと別れ、それに伴う喜怒哀楽をすべて音に昇華するように「UNITY」でさらに感情の蓋をぶっ壊していった。

アンコールで突然披露されたのは、Wiennersの公式チャント、新曲「VAMOS! WIENNERS」だ。チャントなので、もちろんみんなで歌ってこそ成立する1曲だ。「止まる気ない」という今のWiennersは、自分たちだけが突っ走るわけではない。「昔はミュージックシーンを変えたいとか言ってたけど、今はそんなつもりなくて。とにかく俺は世界中を楽しくしたいし、俺たちの聴いている音楽ヤバイっしょってとにかくみんなで祭をやりたいわけですよ。で、祭っていうのは1人でも多いほうが楽しいと思っているから、みんなで最強の祭を作っていきましょう」と玉屋が言っていたように、この祭りを大きくしていくためのチャントなのだ。

「子供の心」でこの日の祭りを締め、「おどれおんどれ」でしっかり打ち上げまで。一つの旅を終え、8月からはまた新しい旅が始まる。今度は対バンツアー。タイトルは『OVER THE TOP TOUR 2026』。次は仲間たちと、さらなる祭だ。

 

セットリスト

2026年5月22日(金)東京・SHIBUYA CLUB QUATTRO
1.GOD SAVE THE MUSIC
2.何様のラプソディ
3.ULTRA JOY
4.TRADITIONAL
5.ANIMALS
6.MY LAND
7.起死回生の一発
8.SHINOBI TOP SECRET
9.BIG BANG
10.WINNER!ゴジュウジャー!
11.VIBES×VIBES
12.ジュリアナ ディスコ ゾンビーズ
13.GAKI
14.Justice 4
15.FACTION
16.恋のバングラビート
17.TOKYO HOLI
18.いろはにほへと
19.FAR EAST DISCO
20.蒼天ディライト
21.UNITY
22.SOLAR KIDS
23.Cult pop suicide
24. よろこびのうた

ENCORE
01. VAMOS WIENNERS
02. 子供の心
03. おどれおんどれ


Wienners『OVER THE TOP TOUR 2026』

2026/08/24(月) 東京 ・Spotify O-WEST
2026/09/13(日) 北海道 ・札幌近松
2026/09/20(日) 石川・金沢AZ 
2026/09/22(祝・火) 香川・高松DiME 
2026/09/23(祝・水) 兵庫・神戸 太陽と虎
2026/10/01(木) 茨城・mito LIGHT HOUSE 
2026/10/04(日) 宮城・仙台 LIVE HOUSE enn 2nd
2026/10/16(金) 福岡・福岡LIVEHOUSE CB
2026/10/17(土) 広島・広島SECOND CRUTCH
2026/10/24(土) 神奈川・F.A.D YOKOHAMA 
2026/10/31(土) 大阪・梅田クラブクアトロ
2026/11/18(水) 愛知・名古屋クラブクアトロ
2026/11/24(火) 東京・恵比寿LIQUIDROOM
※全公演ゲストあり


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