IRIE BOYS “PLUTO-future&past-“ INTERVIEW
ダブ/レゲエのみならず、R&Bやファンクの要素をパンク/ハードコアに織りまぜながら唯一無二のサウンドを追求する横浜の4人組、IRIE BOYSが連載企画“Who’s Next”以来、2年ぶりにSATANIC ENT.に登場する。現在、彼らは7月28日にリリースした2ndミニアルバム『PLUTO-future&past-』をひっさげ、全国各地を回るリリース・ツアーの真っ最中。ツアー初日となる横浜F.A.D公演の本番前に4人を訪ねると、風の時代と言われる世界規模の変化を肌で感じ取りながら、意欲的に取り組んだという2ndミニアルバムにおけるさまざまな挑戦について話を聞かせてくれた。40本に及んだ1stフルアルバム『Buddys FM 045』のリリース・ツアーと、2ndミニアルバムの制作を経て、バンドが一皮剥けたことは明らかだ。メンバー4人の言葉から、ぜひバンドの絶好調を感じ取っていただきたい。
Photo_Yuta Kato, Interview_Tomoo Yamaguchi, Edit_Ryo Tajima(DMRT)
演奏力も上がり挑戦的な姿勢に
――『PLUTO-future&past-』はデジタルとアナログ盤のリリースなんですね。CDではなく、アナログ盤をリリースしたのは、どんな理由からだったんですか?
Shinhong Park(以下、Park):アナログ盤ってめちゃ音がいいじゃないですか。一度も作ったことがなかったら作りたいと思っていたんですけど、最近、海外なんかだと、CDが売れない代わりに新しいプレス工場ができるくらいアナログ盤が再燃していて、それもおもしろい時代の流れだと思って。物販でCDを買う人に聞いても、CDデッキは持ってないって言うんですよ。CDを買って、サブスクで聴いてるらしい。
――最近、そういう人が多いみたいですね。
Park:物として欲しいとか、部屋に飾るとかって言っていて、値段もそんなに気にしてないようなんです。買う人は幾らでも買う。それならちょっと値段は高くなっちゃうけど、こだわったものとしてアナログ盤のほうが飾ってもかっこいいし、でかいし。サブスクに載せることは決定していたんですけど、「CDはどうする?」ってなったとき、「アナログ盤のほうが良くね?」って。そういう理由ですね。
――みなさんも普段からアナログ盤を聴いているんですか?
Park:僕は聴きます。Alanも聴くよね?
Alan James Ishida(以下Alan):ちょいちょいね。
Park:前回、インタビューしてもらった時は、僕んちでやったんですけど、僕んちって借りている家なんです。中古レコード屋さんの持ち物なんですけど、家中、レコードだらけで、いい音で聴ける環境も整っているんですよ。
Alan:環境が最高だもんな。
Shinyong.P2(以下P2):サウンドシステムもあるしね。
Park:それもあって、アナログ盤を聴くのは、みんなけっこう好きですね。
――P2さんはジャケットのデザインもやっていますが、やっぱりCDよりもアナログ盤のほうがやりやすいとか、モチベーションが上がるとかあります?
P2:そんなに違いはないですけど、今回、サイズ大きめで描けたんでけっこう楽しかったっていうのはあるスね。やっぱりアナログ盤って12インチ×12インチなんで、けっこうなサイズじゃないですか。今回のジャケットはコラージュ・アートになっているんですけど、コラージュっぽく見せたくなくて、イラストっぽくなるような加工を、自分でレタッチしたりして。絵のアイデア自体はParkが「こういうの作りたい」って言ってくれて、それを基に起こしたって感じですね。地元の山下公園をモチーフにしたんですよ。
――そんなふうにフォーマットにもこだわった2ndミニアルバム。どんな作品になったという手応えがありますか?
Park:どう?
Alan:序盤の2曲はハードコアっぽさにこだわった気がする
Park:そうだね。ハードコアっぽさと言うか、がっつりスピーディーだね。ここまで速いのは久しぶりに作ったよね。
P2:そうだね。
Alan:メロディもParkとけっこうスタジオに籠りながら考えて、ちょっと変わったと言うか、今まで出してこなかったメロディが出てきたんじゃないかな。
Park:単純に演奏力が上がったと思えるようなミニ・アルバムだと思います。みんなの。曲作りのやり方は何も変わってないんですけど、挑戦的でしたね。さっきAlanが言っていた2曲目の「CHOOSE YOUR LIFE」と3曲目の「OVER SHOT」は、僕がハードコアめちゃくちゃ好きなので、「アニキ(=P2)、速いけど、叩いてみてくれない?」って作りました。辛そうだったけど、「練習したら行けるっしょ」って言いながら(笑)。
P2: 2ビートって言っても、最近のメロディック・ハードコア系の2ビートとは違って。
Park:いわゆるDビートだからね。
P2:そういうバス(ドラム)の入れ方も含め、ちょっと昔ながらのプレイスタイルで速い2ビートだったので、やり慣れてない分、ちょっと苦戦しましたけどね。
Park:でも、練習を重ねてうまくなってると思うよ。
P2:徐々にね。そんなふうにトライしている2曲になってると思います。
Riku:「OVER SHOT」はIRIE BOYSの曲の中で一番速いんじゃないかな。演奏力が上がったという話が出ましたけど、最初は弾きにくいとか、全然ついていけないとか思いながら、段々、そのスピードについていけるようになって、さらにノリも出せるようになってきて。演奏力ももちろんなんですけど、全員のノリもハマっていくような感覚があったから、IRIE 的にはバンドとしてでかい1枚になったんじゃないかな。Parkが言った挑戦的という言葉はすごくぴったりだと思います。
A面とB面で未来と過去みたいな感じ
――今回は速い曲をやりたかったんですか?
Park:やりたかったですね。
――それはなぜ?(笑)
Park:速い曲が好きだから(笑)。
Alan:聴いている音楽がIRIEって定期的に変わるから、その時、聴いている音楽が何かにもよるんですけど。
Riku:トレンドがね。
Park:俺はRocky & The Swedenってバンドもやってるんですよ。その影響が出てきたっていうのもあります。基本的には速い曲ばかりなんですよ。その速さをIRIEに取り入れたら、もっとかっこよくなるんじゃないかと思って、今回、けっこう盛り込んでます。元々、IRIEもそういう2ビートのパートがある曲もけっこうあるんですけど、ここまでわかりやすくハードコアな感じを出したのは初めてかもしれない。ギターでリフを作って、曲を持っていくことが多いんで、そこに一番、自分が今一番、好きな音楽の影響が出てますね。
P2:2ビートをやっても、めちゃくちゃ速い感じではなかったんですよ。そう考えると、これまでの曲とは違う疾走感が出せているから、狙った通りの音源になっているのかな。
Park:ただ、IRIEっていつもバラエティ多めなんで。今回もほんとそんな感じで、1曲目(「INTRODUCTION.2」)は3人のセッションから始まって、2曲目、3曲目と思いきり速い曲が並んだ後にダブ・チューンの「BLACK MIRROR」が来て――。
Alan:アナログ盤だったら、盤をひっくり返したとたんダブ・チューンが始まるっていう(笑)。
――アナログ盤だと、「BLACK MIRROR」がB面の1曲目なんですね。
Park:曲順を決める時にそこも狙って。最初、10インチを作ろうと思ったんですけど、作れる工場が全然なかったんです。でも、6曲で12インチのLPだったら、1曲の再現度も高くなるじゃないですか。だから、音もさらに良くなるだろうし、裏面にしていきなりダブだったら、超かっこよくない?ってノリだよね。
P2:「CHOOSE YOUR LIFE」「OVER SHOT」の流れからのね。
Park:今回、A面は完全新曲なんですけど、B面は5曲目の「SLIM FAT&NORMAL」は去年、サブスクだけで出した曲の再録だし、6曲目の「BANANA」も僕らの最初のデモ音源に入っている曲なんですけど、それも今風のアレンジで再録しているんで、A面とB面で未来と過去みたいな感じになってるんです。
――あぁ、なるほど。
Park:それがサブタイトルの『future&past』なんですよ。
――そういうことだったんですね。でも、その『future&past』の前に冥王星を意味する『PLUTO』という言葉をメインタイトルとして掲げているのは、どういうことなんですか?
Alan:元々テーマを決める時にメタバースとか、風の時代とか、今、世の中にいろいろな変化が起きているよねって話をしていて。
Park:今、まさに時代の変わり目なんですよ。
Alan:そこに冥王星が関わっているみたいな言い伝えもあって、おもしろいと思ったので、アルバム・タイトルを決める時に後から付けたんです。いろいろな変化が起きているけど、自分が進む方向は自分で考えろってことを、「CHOOSE YOUR LIFE」をはじめ、全体的には歌っていて。「CHOOSE YOUR LIFE」は最初、Parkと俺でテーマを考えた時は、自分達が食べているものがどこから来ているかわからない。産地は書いてあるけど、それも偽装かもしれないってことについて書きたかったんです。「OVER SHOT」はいわゆるデジタル・タトゥーとか、SNSの誹謗中傷が行き過ぎているとか、現実とSNSのずれとかについて歌っていて。
――「BLACK MIRROR」のテーマはスマホですね。
Alan:そうです。本当は自分の目で直接見たいのに、スマホの画面で済まされちゃう。それはちょっとおもしろくないんじゃない? 世界にはもっとおもしろいことがいっぱいあるのにって歌です。絶対、現実で見たほうが心は動かされると思うんですよ。スマホの画面で見るだけじゃ知ってるだけに過ぎない。
Park:あくまでもそれは情報だからね。
Alan:もったいない。知っているなら、実際に行くべきだと思うんですよね。
――「SLIM FAT&NORMAL」は多様性や、それぞれの個性を大事にしろってことですかね?
Alan:ボディシェイピングの歌です。本当はそのままでいいはずなのに、みんな気にしている。気にしてもいいけど、変わりたいんだったら変わればいいし、変わりたくなければ、変わらなければいいっていうシンプルな考えをまとめたった感じです。
――最後の「BANANA」は?
Alan:7、8年前に書いた曲なんですけど、最初に《Don’t think Feel!》ってワードが降ってきたんです。そこからの《BANANA NANANANA》というシンガロングなんですけど、昔は良かったかもしれないけど、昔ばかりに囚われずに今をもっと感じたほうがいい、もっとその先を感じようっていう曲ですね。
――そういう歌詞のテーマは、曲を作りながら出てくるものなんですか?
Park:テーマを決めてから作ることもあるスけどね。Alanと僕で遊んでいる時に「次、こういう曲を作りたいんだよね」ってテーマを決めて、そこから2人で喋りながらどんどんイメージを膨らませていって、「じゃあ、そういう歌詞を書こうか」みたいな。歌詞のテーマは、Alanと僕の2人で決めちゃってますね。ただ、そこでサウンドまで決めちゃうってことはなくて、たとえばRikuが「こういう曲をやりたいんだよね」ってベースラインを持ってきたら、「このフレーズだったら、あの歌詞が合うんじゃない?」って乗せてみたりってこともあるし。
1stアルバム以降 増したバンドの結束力
――レコーディングはいかがでしたか?
Park:今回もバチバチでしたね。
P2:大阪にあるStudio Cooperでやらせていただいたんですよ。
Park:2週間、大阪にいたんですけど、3日間、3日間でやったんですよ。ちょうどその時、うちのレーベル、CAFFEINE BOMBの20周年ツアーがあって、それを回っている最中だったから、ちょうどタイミングが良かったんですよね。レコーディング3日間入ったあと、神戸と京都でライブをやって、リフレッシュしてまたレコーディングに戻るってことができたんで。
――なぜ、わざわざ大阪まで行ったんですか?
Park:Studio Cooperの永田進さんってエンジニアが最高なんです。
P2:まちがいない。
――永田さんとやるために大阪まで行ったわけですね。
Park:CAFFEINE BOMBに入って、最初に紹介されたのがアンドリュー(・NF)さんで、アンドリューさんのStudio WAKEFiELDで最初のミニ・アルバム『I』を録って、その次、1stシングル「INFECTED PERSONALITY TOWN」を録るとき、CAFFEINE BOMBの社長から「Studio Cooperに永田さんってエンジニアがいるから行ってみれば」って言われて。で、行ってみたら、「こっちも最高じゃん」ってなって、この2か所をどう使い分けようってなって、前回の1stフルアルバム『Buddys FM 045』は録りをアンドリューさんとやって、ミックスを永田さんのところでやるってことをやってみたんです。
P2:おもしろかったね。
Park:そんなふうにアンドリューさんと永田さんと1回ずつやって、さらに共同もやって、今回のミニアルバムは永田さんのところかなって直感で思ったすね。色で言うと、永田さんのところは青くて、アンドリューさんのこところはもうちょっと暖色な感じなんですよ。音色もミックスの感じも。今回、明るい曲と言うよりは、ちょっと暗めの曲が多いから、永田さんのところが合うかなと思って、Studio Cooperに決めました。
――今、お話に出た1stフルアルバムのリリース後、全国40本のツアーを敢行しました。その経験はIRIE BOYSに何をもたらしましたか?
Park:バンドの結束がさらに強くなりました。結果、目指すものがしっかりまとまってきたんです。メンバー全員が見ているところが同じなんですよ。だから、今回のツアーを組むにあたっても、初日、FOR A REASONとSHADOWSを誘うって満場一致で決まったし、迷わなくなってきた。「初日は絶対、SHODOWSに出てほしい」「だね」みたいな。今までは、「誰を誘おう?」ってとき、仲いいバンドもいるし、先輩もいるし、後輩もいるしってなって、なかなか決められなかったんですけど、すんなりぱぱぱんと決められるようになってきた。俺が勝手に決めているところもあるスけどね(笑)。
P2:でも、そうだなって思いますからね、実際に。
Park:そうじゃん? いちいち確認しなくても――。
Alan:「OK、わかる」ってなる。
Park:バンドだね。
Alan:ファミリーだよ。
――さて、1曲ずつ聴きどころを聞かせてほしいのですが、1曲目の「INTRODUCTIN.2」は、ジャム・セッションで作っていったんですか?
Park:そうです。完全に。いつも僕らがやっているやつです。
Alan:CAFFEINE BOMBに入ってから出した音源の1曲目はすべてそうですね。
Park:今回もそんな感じです。2曲目の「CHOOSE YOUR LIFE」の聴きどころは、最後のサビのギター・ソロかな(笑)。
P2:「CHOOSE YOUR LIFE」は今回、MVになっているんですけど、サビはキャッチーで、爽やかな曲なんですけど、Cメロになったとき、ちょっと4つ打ちの、あやしい感じのフレーズになるんですよ。そういうちょっとサイケデリックなところがIRIE BOYSっぽさなのかな。爽やかな中にちょっとひねりを入れるっていう。
――歌いたくなるようなメロディアスなリフ作りのうまさがこの曲には表れているんじゃないかと。
Park:それはいつも意識しているところです。
――ですよね。3曲目の「OVER SHOT」はいかがでしょうか?
Park:途中でダブになるところ。
P2:まちがいない。
Alan:そこの転調具合がね。
Park:普通はそのままハードコア・モッシュになると思うんですけど、そうならないんかいっていう(笑)。
P2:で、みんな肩透かしを食らうみたいな(笑)。
Park:この曲も最後のギター・ソロが聴きどころですね。
Alan:あのギター・ソロすごく好き。
P2:めちゃくちゃハード・ロックだよね。
Alan:しかもエモさもあって。
――ダブになるところは、おっしゃったようにリスナーの意表を突こうと狙ったんですか?
Park:狙いました。そういうひねりがあったほうがおもしろいじゃないですか。
――4曲目の「BLACK MIRROR」は、ギター・サウンドがサイケデリックで、かつサウンンド・エフェクトを意識したギター・プレイもおもしろいと思いました。
Park:僕が思うレゲエですね。
Riku:最後、フェイドアウトしながらトランスっぽい4つ打ちになる感じもおもしろい。レゲエの曲は、これまでもけっこうありましたけど、そういう展開は初めてじゃないかな。
Park:あと、曲をがっつり短くしてみました。あのままだらだら行くのもいいし、転調で展開させてもよかったけど、シンプルにダブだけの曲として1曲作りたかったんです。それで、短くしてみようって。
P2:俺ら、長い曲が多いからね。
――それを言ったら、今回、全体的に――。
Park:そう。短くしてみたんです。僕ら、曲の尺が普通に3分を超えるバンドなんですけど、今回、3分行かないか、行っても3分ちょっとっていう曲が半分あるんですよ。
――「SLIM FAT&NORMAL」はAメロの裏のエスニックなリード・ギターのリフが聴きどころではないかと。
P2:あやしさ全開で。
Park:あのリフは、まさしく“THE” IRIE BOYSですね。
P2:で、ベースはずっとループしているっていう、うちがよくやる手法ですね。
――出だしのスネアの乾いた音も耳に残ります。
P2:ありがとうございます。サブスネアを普段使っていて、そのサブスネアでいつも曲の中で表情を作るんですけど、基本的に目立つところはインパクトを出すためにサブスネアを使うようにしているんです。
――それと、サビの左側のリード・ギターの音がちょっとオルガンっぽいと言うか、シンセっぽいと言うか、鍵盤っぽい音色というところがおもしろいと思いました。
Park:よく使う音色ですね。この曲はダンス・チューンなので、僕ら、同期は使わないけど、サウンド感をそこに近づけてもいいのかなと思って、オクターバーをがっつり踏んで、けっこうデジタルな感じで音色を作りました。ギターじゃないような音が出てたら、ダンス・チューンっぽいじゃないですか(笑)。
――同期を使わないというこだわりがあるんですか?
Park:そうですね。こだわりと言うか、ずっと使わずにやってきているんで、これからも使おうとは今のところは全然思ってないですね。気分が変わったら使うかもしれないですけど、僕らはやっぱりライブ・バンドなんで、ライブで遅くなったり速くなったりするグルーブが好きなんです。でも、同期を使うとクリックみたいな感じになるじゃないですか。それだとIRIE BOYSじゃない気がします。
――最後、「BANANA」の聴きどころは?
Alan:シンガロングはもちろんですけど、途中のセッションとジャンベとドラムの掛け合いじゃないですか。
――セッション・パートになる直前、ベースがグルービーになりますけど、あのベースラインもかっこいいですね。
Riku:空気がばっと変わる感じがいいですよね。
Alan:ライブだったらその瞬間、めっちゃ自由に踊ってほしい。みんながわーわー自由にやっているの見るとうれしくなるんです。
Park:でも、やっぱり耳に残るギター・リフじゃないですかねって、また、おまえかい!(笑)
P2:それはまちがいない。あのギター・リフを聴いたとき、口ずさみたいと思って、なんとなく《NANANANA》と歌ったら、結局、それがシンガロング・パートになったんですよ。因みに「BANANA」のMVはアニメーションなんですけど、僕が素材を描いたので、よかったらみなさん見てください。
Park:そうそう。
P2:僕が描いた素材を映像編集の方にアニメにしていただいたんです。
――クラシックな感じの。
P2:はい。カートゥーン調にしたくて、それこそ『蒸気船ウィリー』のミッキーマウスみたいなイメージでやらせていただきました。
Park:ずっと僕らの中にBuddy君って猿のキャラクターがいるんですよ。それ具現化したことが1回もなかったから、今回、「BANANA」のMVを作るなら、登場させちゃえって作ってもらったんです。
P2:個人的に「BANANA」のMVをずっと作りたいと思っていたんですけど、もし作るならイラストか、アニメーションって決めていたんです。そしたら、CAFFEINE BOMBの社長が「作ろう」って言ってくれたので、トライさせてもらいました。
――そう言えば、1stフルアルバムの1曲目の「Buddy Opening」でDJが……。
Park:あいつがBuddyです。
――バナナの皮を剥くみたいなことを英語で言ってますよね?
P2:アメリカン・ジョークですね。
Alan:《Not so peel good?》って皮を剝くって意味のpeelとfeelを掛けて、あんまり調子良くないの?って英語でダジャレを言っているんです。
――そういう繋がりもあるんですね。さて、今回のリリース・ツアーは全13本。前回のフルアルバムのツアーに比べて、本数を絞っていますが。
Park:今回はミニアルバムなので、主要都市を2マン、3マン、4マンで回らせてもらいます。来年、またフルアルバムに挑戦したいんで、その時、40本ぐらいがっつり回れたらいいと思って、今回は13本に絞りました。
Alan:各地、熱い対バンを呼んでいるんですよ。自分達もすげえ楽しみなので、一緒にお酒を飲みながら、とにかくライブで騒ぎましょう。もう、今は(声出しもモッシュダイブも)全開ですから。
P2:今回のアナログ盤は会場限定の販売なので、ライブを楽しんでもらった上で、アナログ盤を手に取ってもらえたらうれしいですね。
Park:ヤバい対バンが各地いるので、来てまちがいなしと言うか、来なきゃ損。
――Rikuさんも一言、ツアーの意気込みをお願いします。
Park:坊主の俺を見にきてくれでしょ?(笑)
Riku:そうですね。見にきてくれたらうれしいですね。
Alan:(ロン毛からいきなり坊主になって)メンバー変わった!?ってなるかも(笑)。
――最近、坊主にしたんですか?
Riku:3月にしました。
Park:煩悩を捨てたかったんでしょ?
Riku:そう。
P2:全然、捨てられてない。髪がなくなっただけで。
Riku:CAFFENINE BOMBのツアーでCOUNTRY YARDと対バンしたとき、Sitさんがめっちゃかっこよかったから、次の日、坊主にしたんですよ。
Park:えっ、マジ!? 影響受けやすっ!(笑)
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