
"RUMBLE×JAG 2025" pre ENTH x 10-FEET INTERVIEW!!
RAD ENTERTAINMENT×JAILHOUSEの強力タッグにより2025年3月15(土)・16(日)の2日間に渡りAichi Sky Expoにて初開催されるパンク・ラウドフェス「RUMBLE×JAG 2025」。開催に向け、ENTHのダト・ダト・カイキ・カイキをキュレーターとした対談企画を届ける。今回の対談相手は10-FEETのTAKUMA。2007年(初年度は台風で中止)より毎年7月に行われる「京都大作戦」を主催する10-FEETがどのような想いを持って開催しているか。そして初開催となる「RUMBLE×JAG 2025」に何を思うか。開催目前、ダト・ダト・カイキ・カイキとTAKUMAの対談を届ける。
Interview by 柴山順次(2YOU MAGAZINE)
-今年初開催となる「RUMBLE×JAG 2025」に10-EETの出演が決定しております。
TAKUMA:僕らが出るのは初やけど、このフェス自体も初なんですよね。これは来年以降も続けていく系ですか?
-続いていったら良い系だと思っています。
TAKUMA:いいっすね。そういうフェスの1発目に出れるのがまずはめちゃくちゃ嬉しいです。一緒に歴史を作っていけるし、まだフェス自体に歴史がない訳ですから、真っ白のところから一緒に立ち会えるのは非常に光栄です。
-「RUMBLE×JAG 2025」はRAD ENTERTAINMENTとJAILHOUSEによる共催なのですが、そこにENTHのダトさんもブッキングなどで関わっていまして。
TAKUMA:そうなんや。
ダト:実は。
-それで今回、ダトさんをキュレーターとして対談企画を行っている訳ですが、10-FEETとENTHの出会いはいつ頃ですか?
TAKUMA:最初は何になんねやろ。
ダト:最初は2016年の京都大作戦の前夜祭の牛若ノ舞台宵山に出させてもらった時だと思います。京都大作戦の本戦にも遊びに行ったり出させて貰ったりしているんですけど、10-FEETのツアーで和歌山に呼んで頂いたりして。その頃からの付き合いになる感じですね。
-TAKUMAさんはENTHに対してどのような印象をお持ちでしたか?
TAKUMA:ふざけてるバンドやなと。
ダト:あははは。
TAKUMA:でも僕の中で「ふざけてる」って「真剣にバンドやってる」の同義語なんですよ。そういう意味でもENTHは滅茶苦茶ふざけてるバンドやと思う。無理矢理カテゴライズしたらメロディックパンクとかの部類に入るんやろうけど、それともちょっと毛色が違うというか。それは実際に対バンして、よりそう思ったかな。かといって「俺たちはみんなとは違うぜ」っていう感じを出している訳でもなく、その時のトレンドに流されている感じもせえへん。例えばタイアップ取ることやったり売れていくことやったり、そういうバンドがメロディックパンクとかミクスチャーとか僕らのシーン周りにもいますけど、そういう流れや景色も見えていながら、気付いている上で自分たちがかっこええと思っている音楽を突き進んでやっている印象があって。でも出会った頃のENTHは特別派手さがあった訳やないんですよ。パッと見て分かるようなスピード感があった訳でもなかった。だからと言って別に渋いとこ行きたいとか、逆張りしてる訳でもない。そうやなくて、ただ普通に「俺らはこれがかっこいいと思っているんで」ってやっているとこがめっちゃかっこええなと思って見ていました。でもそれが当時のENTHのセールスに結びついたり派手に広まっていったかといえばそうじゃなかったんやけど、なんかもうホンマに本心でかっこええと思っていることを信じている感じがファンの人らに伝わって、スピード感ははともかく、ENTHを好きな人がどんどん増えていくのをその頃から見ていたから、なるべく長く付き合って、ずっと見ていたいなって思う。あと単純にめっちゃおもろいからずっと一緒にいたいなっていう。
ダト:嬉しくて今もう泣いています。号泣です。
TAKUMA:嘘つけ。ほっぺた綺麗やないか。
ダト:いや、凄く嬉しいですよ。しかも自分らが自覚していない部分も含めて、僕らのことを知らない人にもちゃんと伝わるようにENTHのことを話してくれたので、それが滅茶苦茶嬉しかったです。
TAKUMA:じゃ、もう今日はこれぐらいで。
ダト:お疲れ様でした!
TAKUMA:あははは。でもホンマにENTHがこれから起こすことをずっと見ていたいなって思うのは本当やね。
-ダトさんは京都大作戦に出演して感じたことはありますか?
ダト:2024年の京都大作戦で僕らは源氏ノ舞台にやっと立てたんですけど、そのときはもうあまり実感がなくて。終わってからじわじわと源氏に立ちたいと思ったときの気持ちを思い出したりはしたんですけど。それより牛若ノ舞台宵山に出させてもらって、本戦に遊びに行かせてもらったときの風景と、映像とかで見ていた風景が重なったときに「夢が叶ったんだ」っていう気持ちにはなりましたね。
-今ダトさんがおっしゃったように京都大作戦を目標にしているバンドも多いですよね。それだけのストーリーがあるフェスだとも思うのですが。
TAKUMA:京都大作戦って初回が台風で中止になっているんですよ。それで翌年の京都大作戦には中止になった年のラインナップが丸々出てくれるという物語があって。当時の僕らはまだまだ大して動員力もなかったから、出てくれる人に埋めてもらわんとソールド出来へん状態で。バンドでフェスを主催するんやったら、せめて7割8割は自分らでお客さんを入れられる力があって、初めてフェスをやらないと駄目やって当時は思っていたんですけど、結成10周年記念だったこともあって仲間のふんどしで相撲を取らせてもらうというか、「1回だけすみません、力を貸してください」っていう形でお願いしたんですよ。それが中止になってしまって。
ダト:きついすね。
TAKUMA:だから準備期間を含めて2年越しで開催出来たことが僕らにとっては物凄く感動的やったんです。それが京都大作戦のストーリーの始まり。そういう意味でも最初からみんなに作って貰ったイベントやなと思うし、今もずっとその延長線上やと思っています。でもそんな謙虚なことばっか言っていても何ともならないんで、「京都大作戦、かっこええな」って思って貰えるフェスにしたいし、そういうブッキングをしたいし、僕らが好きな仲間を呼ぶっていうブッキングのコンセプトを持ちつつ、例えば仲間が4年ぶりにアルバムを出したと、メンバーが抜けて新しいメンバーが入ったとか、そういうバンドに声を掛けて京都大作戦で盛り上がってもらおうやって思ったりするし、移籍したりとか、所属事務所がなくなったり、そういうピンチな時や逆にチャンスの時にも京都大作戦を使って貰えるような、それが出来るのが仲間やと思うので、そこにストーリーは生まれますよね。そういう気持ちで京都大作戦をやらせて貰っています。
ダト:リアル涙が出そうでした。2023年の京都大作戦に僕らは牛若ノ舞台で出させて貰ったんですけど、打ち上げ終わりの朝の5時とか6時くらいにTAKUMAさんとお店の外で話したときに「ENTHが源氏に出たらおもろいよな」みたいな話をして頂いて。それで僕も「やらせてください」って伝えたんですけど、2024年の京都大作戦で源氏ノ舞台に呼んでくれて。僕らのタイミングとかもちゃんと考えて呼んでくれたんだろうなって今の話を聞きながら胸が熱くなりました。
-京都大作戦は宵山も含めて若いバンドも出演していますが、10-FEETがちゃんとライブハウスに足を運んでいることが分かるラインナップなんですよね。
TAKUMA:僕もやけど、それでいったらNAOKIはもっと行ってますね。KOUICHIも結構顔出すけど、やっぱりNAOKIが1番行ってんちゃうかな。あいつがおるお陰で若いバンドと自然と繋がれたり紹介して貰えたりするんですよ。NAOKI、後輩にめっちゃ好かれるんですよ。あいつの人徳やなって思いますね。でもそれはだいぽんもちゃう?「RUMBLE×JAG 2025」のブッキングも絡んでいるんやろ?
ダト:そうですね。僕が声を掛けたのは同世代の友達のバンドが多いんですけど。「RUMBLE×JAG 2025」はRAD ENTERTAINMENTとJAILHOUSEの共同フェスで、イベントのカラーを決めるにあたって、現場感というか、今のシーンのナウのナウの肌感でブッキングを手伝って欲しいとのことだったので「じゃあ任せてください」ってことで。
TAKUMA:色も濃いし良いバランスやね。名古屋勢もしっかり出ていて。客層はどんな感じなんやろう。
ダト:僕の予想だとバンドがの世代も綺麗に分かれているので、客層も幅広い気がするんですよね。なんなら親子ぐらいの年の差のお客さんが集まるんじゃないかなって。90年代から2000年代をゴロゴロやってきた人たちから、今もギザギザやってる人たち、今ライブハウスでギラギラ頑張っている子たち。バンドの年の差があるように年代も客層も違う人たちが混ざり合ってモッシュしているみたいなこともあり得るかなって。
TAKUMA:そういうビジョンは最初から考えてたん?
ダト:いや、メンツが決まってから後付けなんですけどね。でもそれがこのフェスのカラーになっていて面白いなと。
TAKUMA:だいぽんが声掛けたバンドってどの辺?
ダト:Age Factory、Paledusk、Crossfaith、SPARK!!SOUND!!SHOW!!、ハルカミライとかですね。あとはJAILHOUSEとRAD ENTERTAINMENTからですね。
TAKUMA:BACK LIFTは?
ダト:綿さん(綿谷“wata”剛:RAD ENTERTAINMENT)だと思います。
TAKUMA:綿さんとだいぽんの関係値はどんな感じなん?
ダト:僕は元々綿さんの会社の社員だったんですよ。綿さんのライブハウスで音響をやっていて。だから最初は会社の上司で、その後TRUST RECORDSに入ってからはレーベルの社長で、今は僕を対等に見てくれるめっちゃ金を持っている友達って感じです(笑)。
TAKUMA:めっちゃいいやん。やっぱり綿さんも友達がかっこええのが嬉しいんやろうね。僕らがまだデモテープとか作っていた時代、なんぼライブやっても10人から20人くらいしかお客さんもいなかったんやけど京都にはかっこええバンドが沢山いて。その中にはROTTENGRAFFTYもいて。殆ど辞めてもうたけど、当時そういう仲間と毎日のようにバンドやってて。それでサマソニとか行くでしょ。何万人を相手にしてるバンドのライブを見て「俺の地元のROTTENGRAFFTYの方がかっこええぞ」とか思ってて。当時俺らはホンマに10人とか20人しかお客さんもいなかったんやけど、何万人相手にしている奴らより俺の連れの方が全然かっこええわって本気で思っていて。そういう誰にも知られてへんけどやばいライブをする仲間がおったから、あの頃の自分の選球眼というか、ジャッジに自信あったんですよ。間違ってないって本気で思っとったから。俺は今でもそういう感覚を持って友達と接していて、動員も大事やけど、フェスなんかは特にラインナップだけでライブが始まる前に客が入るんやなくて、ええライブをするから客が入んねんみたいな感覚でやっとったから、別に全部が動員のあるバンドでやらんでええやんって当時から思っとって。だから京都大作戦も、世間から見たら「まだ早いんじゃない?」って言われたとしても、漫画の「BECK」じゃないけど、ライブが始まってやってるうちに段々人が集まってくる瞬間を何度も見てきたから、動員とか、有名無名とかじゃなくて、かっこええものに気付いて欲しいなって思ってやってきて。そういうちゃんとかっこええもんを見るセンスがENTHにはあると思うし、バンドとしての表現のセンスもある。そんなだいぽんが手伝っているフェスが名古屋で始まるんやからどうにか来年再来年と続いていって欲しいですね。でもこれが蓋を開けてみたら大失敗で、大事故とかいっぱいあって、主催者同士が喧嘩しちゃってとかになったら今言ったことは全部取り消します(笑)。
ダト:あははは。でも本当にそうで、フェスに出させて貰えるようになって、それが自分たちのキャリアの中でも軸になったり、それによってバンドで飯が食えるようになったりするんだろうなって思っていたんですけど、勿論それでバンドが広がったり広げて貰ったりはあるんですけど、求めていたものとはちょっと違って。どのフェスも同じラインナップだったり、何処行っても同じ人たちがいたり、「それより俺の連れの方がかっこいいじゃん」「それだったら俺の連れを全部呼んでフェスをやったら伝説になるじゃん」と思っていて。「RUMBLE×JAG 2025」はその1歩になるかなって思っているので、さっきのTAKUMAさんの話は滅茶苦茶共感出来ました。
-京都大作戦で見た東狂アルゴリズムがライブが進むごとに人が集まってきて最後にはとんでもない盛り上がりを見せていた光景をよく覚えていて。「RUMBLE×JAG 2025」でもそういう瞬間に立ち合えそうな予感がするんですよね。
TAKUMA:「まだまだ若い奴には負けへんで」っていう僕ら世代も、上の世代の先輩らもきっと良いライブをすると思うし、でもやっぱり若い奴らが頑張っている姿はどの世代が見ても刺さると思うし、そう思うと「RUMBLE×JAG 2025」に出る全員が過去1のライブをして欲しいですね。改めてラインナップを見てもこれだけ素晴らしいバンドが出ている訳で、バンドやるにあたっておもろいこと、学べること、「RUMBLE×JAG 2025」には全部あると思うんですよ。学ばんでいいことも含めて。だから僕ら中堅からベテラン勢が、「なんでそんな年になってまだバンドやっているんですか」って問いに対して「だからやっているんですね」って思えるような姿を見せられたらなって思いますね。「この人は普段凄くバカなんだろうな」とか、「あの人、一言も喋っていなかったけど、たった一言喋った言葉がめっちゃ面白かったな」とか、「めっちゃふざけているけどめっちゃベース上手いな」とか、こういうメンツでライブをやっているとそういうシーンが沢山あって、そういう面白いバンドをやっている人がこんなに沢山いて、その全員の最新のライブを見て「年取るまでバンドやるの、おもろそうやな」って思って貰えるライブをしたいですね。みんなで。
ダト:はい、みんなで。
TAKUMA:みんなの心の扉を開くことが出来るのがロックバンドやから。町で演説してはる議員さんや政治家さんたちとホンマにやり方が違うだけでみんなの心をポジティブに変えられるのがロックバンドやし、法案を新たに立てるよりも例えば虐めを少なく出来るような力がバンドにはあるとホンマに思っていて。だからフェスに行くのって大きな人生相談所に行くのと同じぐらい誰かの悩みや問題を解決する力を持っていると思うんですよね。第1回目の開催で大変やろうけど「RUMBLE×JAG 2025」はずっとやっていって欲しいですね。その記念すべき第1回目に呼んで貰ったことがやっぱり凄く嬉しいです。
RUMBLE×JAG 2025
開催日 : 2025/3/15(土)・16(日)
開催場所 : Aichi Sky Expo展示ホールA
開場/開演 : 10:00/11:00
チケット代 : 1日券 ¥7,700 / 2日券 ¥14,000
主催 : RAD ENTERTAINMENT / JAILHOUSE
企画制作 : RAD ENTERTAINMENT / JAILHOUSE
3/15(土)出演アーティスト
<GOROGORO STAGE / GIZAGIZA STAGE出演>
The BONEZ / Crossfaith / Dizzy Sunfist / FOMARE / KUZIRA / Maki / NOISEMAKER / OVER ARM THROW / ROTTENGRAFFTY / SCAFULL KING / SHADOWS / SHANK / SPARK!!SOUND!!SHOW!! / ハルカミライ
<GIRAGIRA STAGE出演>
THE BOOGIE JACK / May Forth / SHE'll SLEEP / SideChest / Some Life / the奥⻭'s / かずき山盛り
3/16(日)出演アーティスト :
<GOROGORO STAGE / GIZAGIZA STAGE出演>
10-FEET / Age Factory / BRAHMAN / dustbox / eastern youth / ENTH / G-FREAK FACTORY / Hawaiian6 / Ken Yokoyama / KOTORI / locofrank / Paledusk / ヤバイTシャツ屋さん
<GIRAGIRA STAGE出演>
VII DAYS REASON / BACK LIFT / GOOD4NOTHING / Knosis / Northern19 / NOT REBOUND / POT
一般発売:https://w.pia.jp/t/rumble-jag2025/
<RUMBLE×JAG オフィシャルHP>https://rumble-jag.jp
<RUMBLE×JAG オフィシャルX>https://x.com/rumble_jag
<RUMBLE×JAG オフィシャルInstagram>https://www.instagram.com/rumble_jag/
<RAD ENTERTAINMENT(RAD CREATION) オフィシャルHP>https://rad.radcreation.jp
< RAD ENTERTAINMENT(RAD CREATION) オフィシャルTikTok>https://www.tiktok.com/@rad_creation
< RAD ENTERTAINMENT(RAD CREATION) オフィシャルYouTube>https://www.youtube.com/@radcreationinc
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