LIVE REPORT

WANIMA“Cheddar Flavor Tour 2021” LIVE REPORT!!

WANIMAが7月14日にライブツアー「Cheddar Flavor Tour 2021」の東京・USEN STUDIO COAST公演を開催。本公演のオフィシャルレポートが届いたので紹介する。

なおWANIMAはこの公演の中で、10月23、24日に神奈川・横浜アリーナにて「Cheddar Flavor Tour Final 2021」を行うことを発表した。WANIMA MEMBERSでは会員を対象にしたチケットの先行予約を7月25日23:59まで受付中。7月30日からはオフィシャル一次先行もスタートする。

 

 

Report by 小川智宏
Photo by 瀧本JON...行秀

 

 

 

2021.7.14
Cheddar Flavor Tour 2021 @USEN STUDIO COAST



5月11日の広島からスタートした(本来の初日であった4月28日のZepp Tokyo公演は延期)WANIMAのツアー「Cheddar Flavor Tour 2021」。新型コロナウィルス感染拡大の影響により途中でストップしてしまった「COMINATCHA!! TOUR 2019-2020」以来、じつに1年3ヶ月ぶりに再開されたツアーである。その間、WANIMAは『Cheddar Flavor』『Chilly Chili Sauce』と2枚のCDをリリースし、ZOZOマリンスタジアムでの無観客ライブ「COMINATCHA!! TOUR FINAL」を開催し、昨年12月には東京ガーデンシアターで有観客ライブ「Boil Down 2020」を敢行。あらゆる手段を使って、ファンに自分たちの音楽を届けてきた。『Cheddar Flavor』『Chilly Chili Sauce』と繋がってきた三部作は8月18日にリリースされる7thシングル『Chopped Grill Chicken』で完結するが、その中で生まれた新しい曲たち、そしてWANIMAが伝えようとしてきたメッセージを、直接、目の前の観客に向かって届ける――それがこのツアーだ。

21公演目となるUSEN STUDIO COAST、2デイズの2日目。椅子が並べられたライブハウスのフロアというのはいつになっても慣れないが、そこを埋め尽くしたファンの熱気が、このライブに対する期待を物語っている。そして開演時刻。SEが鳴り響くと、いきなり大きな手拍子が巻き起こった。ステージに登場してきたKENTA、KO-SHIN、FUJIの3人。全員笑顔でハイテンションだ。「『Cheddar Flavor Tour 2021』新木場編、開催します!」。KENTAの言葉にフロアの温度はさらに上昇。その手が打ち鳴らす音のボリュームがいっそう大きくなる。「よく来たな、みんな!」。KENTAが叫ぶと、ライブは三部作最初の1曲となった「Cheddar Flavor」からスタート。立て続けに「Chilly Chili Sauce」へ。狼煙のような2曲をフロアを煽り立てながら披露すると、お客さんは手を振り、叩き、それに応える。3曲目「LIFE」を歌い終えたKENTAが手にしたマイクを高く掲げる。それは「帰ってきたぞ!」という宣言のようでもあった。

椅子があるということで、MCのときには着席を促し、しっかり言葉を伝えようとするKENTA。客席の隅々までを指差しながら語りかける。マスクはもちろんマスト、大声での歓声は禁止と、大合唱と笑顔が溢れる本来のWANIMAのライブからすればたくさんの制約があるが、そのぶん「みんなができんことは俺らに任せて! ゆっくりして帰ってください」とKENTA。その言葉どおり、この日の3人の演奏と歌には、いつにも増してエネルギーが注ぎ込まれているように見えた。〈明日は晴れるかな〉と歌う「エル」、〈あなたの心が晴れますように…〉と歌う「雨あがり」、そして『Cheddar Flavor』から〈この旅は途中だから〉と歌う「SHADES」。ずっと歌われてきた曲も、このツアーで初めて歌われる曲も、今伝わるべきメッセージと温度をもって鳴り響く。FUJIの叩くスネアの力強さ、KO-SHINのギターの鋭さ、そしてKENTAの歌のぐいぐいと心に入り込んでくるような近さ。三部作を作ったからなのか、この状況がそうさせたのか、いずれにしてもWANIMA、明らかにパワーアップしている。

「集まってくれたみんなにありがとうを込めて」と歌われた「THANX」では、KO-SHINがステージの端まで歩み出てギターをかき鳴らす。3人のコーラスワークも分厚くて頼もしい。ガチッとますます強固になったトライアングルが、このツアーに懸けるバンドの想いをこれでもかと伝えてくるようだ。そんななか中盤のハイライトとなったのが、どっしりとしたリズムとともに歌われた「1106」だった。KENTAの亡くなった祖父への気持ちを綴ったこの曲だが、この日聴いたそれは、これまでとは違う力強さをもっているように感じられた。過去を懐かしむようなセンチメンタルさではなく、明日へと足を踏み入れる確固たる意思が、彼の歌には滲んでいたのだ。だから、冒頭にCDとは違うパートが付け加えられたこの日の「1106」はとても大きく、そして少し明るかった。この曲のもつ意味がKENTAの中でまたひとつ変わったのではないか、そんな気がした。

そんな「1106」を経てライブは怒涛の後半戦に向かっていく。KO-SHINが弾く穏やかなギターのアルペジオに乗せて音源とは異なるセクションが挿入される形で入った「Milk」。KENTAは「当たり前の幸せがずっと欲しかったんよ。ごちゃごちゃ言わんとさ、粛々と自分のやりたいことやりなさいよって言われた気がしたけん」と語った。歌詞ではもちろん本音を綴り続けてきたKENTAだが、彼がこんなにも率直に、丁寧に、曲に込めた自分の心のうちを言葉にするのを初めて見たような気がする。そこまでして、WANIMAはこのいつもとは違う状況で伝えよう、届けようとしているのだと思った。最後にはステージの床に崩れ落ちるようにしてベースを弾き倒したKENTA。文字通り全身全霊である。

「この音は、このライブは、目の前にいるお前たちは俺らにとって欠かせないものだから。これからもどんなときもとなりにおってくれよ!」というKENTAの言葉、そしてFUJIの叫びとともに前のめりに突入した「となりに」、そして「腐るなよ! すかすなよ! 代わりに俺歌うから!」と捲し立てるようにメッセージを伝えて鳴らされた「終わりのはじまり」。本当だったらこの会場にいる全員でともに歌っていたはずのこの曲が、3人の声と音だけで鳴り響く様子は少し切なくもあったが、KENTAの言葉のとおり、バンドの演奏にはとてつもない熱がこもっていた。そこから、KO-SHINがギターをかき鳴らして「ここから」へ。〈ダサいのは今だけだから〉〈はじめよう ここから〉。そう、このツアーは三部作という形で新たな礎を築いたWANIMAと僕たちの、新たな物語の始まり、その豪快なキックオフなのだ。

そしてギラギラと輝くライティングとともに届けられた「BIG UP」でフロアを踊らせると、KENTAがいきなり「ごめん、5分だけ横になるわ」とステージ中央のお立ち台に寝そべる。もちろんギャグだが、実際にここまでのKENTAの歌を聴けば、全力以上のパワーを出し切ってきたことがわかった。そしてお客さんを着席させ、自分も座って彼は話し始めた。「COMINATCHA!! TOUR」が半分以上中止になってしまったこと、コロナ禍で自分たちも、そしておそらくはこの日集まったみんなも苦しい思いをしたということ。その中で新曲を届けるために三部作という挑戦をしたこと。そしてその三部作を引っ提げてツアーを始めたこと。「全国いろいろ回ってきたんやけど、県ごとにコロナの状況が違って。来たくても来れんかった人たちも結構おるっちゃね。やけん、いつも以上に力が入るし、いろんな人の気持ちをちゃんと連れて今日まで持って来たくてさ。やから、みんなで作り上げてみんなで成功させるっていうのをずっと言い続けてきました。やからこのツアーは全部が繋がっとったんよ。今までのツアーより気合が入っとるんよ」。

そして、このコロナ禍でライブをやり、音楽を届けることの意味。「みんな、コロナになって感じること、思うこと、たくさんあると思う。やりたいこともやれんで、いろんな人から責められて、世の中に惑わされて。自分って何やろうなって弱ったときに、少しでもWANIMAの音楽で力になれないかなと思う。あきらめるのは簡単やんか。でもワクワクして信じてたいやんか。それなくなったら生きとる意味わからなくなる。やからライブはいつも以上に熱くなる。これから先、いろいろあるかもしれんけど、WANIMAとともに生きていってほしいなと思います。腐らず、すかさず、生きていってほしいなと思います」。少し長くなったけど、と言いながら、KENTAは自身の想いをすべて語った。静まり返って聴き入っていたフロアからは温かな拍手。今なぜ音楽をやるのか、バンドをやるのか、ライブをやるのか。その答えが今のWANIMAの中には確かにあるということを、その言葉は教えていた。本編最後の2曲は、いつかの再会を誓い背中を押す「HOME」と「ネガウコト」。力強いメッセージを伝えきると、3人は深く礼をしてステージから去っていった。

それでももちろん興奮は冷めやらない。ステージのスクリーンに流れたこのツアーを振り返るような映像とともに10月23日、24日に横浜アリーナで「Cheddar Flavor Tour Final」を開催するすることを告知し、ステージに帰ってきた3人。本編とは打って変わってリラックスした表情でKO-SHINがツアー成功を願って体を大きくしていること、そしてこの三部作のためにFUJIが油絵に挑戦したことを伝えると、再び爆音を鳴らし始めた。「今歌うことが大事なんやないかな」と披露された「ONCE AGAIN」、これからに向けて放たれた『Chilly Chili Sauce』からの「月の傍で」。そしてKENTAは客席のみんなにリズムに合わせたジャンプを求め最後のお祭り騒ぎを巻き起こした「渚の泡沫」をアッパーにぶち上げると、この日最後の曲へ。「いつもいつも、WANIMAを支えてくれてありがとう、感謝しとる」というKENTAの言葉とともに届けられたのは『Chopped Grill Chicken』に収録される新曲「離れていても」だった。パワフルなギターリフ、高鳴る鼓動のようなドラム、そして途切れない絆を約束する歌。次会うときはともに歌えるだろうか。そんなことを想像しながら、僕はこの美しいメロディを聴いていた。

 

WANIMA「Cheddar Flavor Tour Final 2021」 2021年10月23日(土)神奈川県 横浜アリーナ

2021年10月24日(日)神奈川県 横浜アリーナ

指定席(1日券):¥8,800(税込み) 指定席(2日セット券):¥17,000(税込み) *それぞれの公演で座席位置は変更となります。 *お一人様4枚まで/小学生以上 要チケット※未就学児童 保護者1人につき、1名まで膝上での観覧無料
WANIMA MEMBERS 会員先行:受付7月14日(水) 20:00~7月25日(日) 23:59
オフィシャル1次先行:受付7月30日(金) 12:00~8月9日(月) 23:59

詳細はこちら : https://cheddarflavor.com/#tourfinal


WANIMA official site