LIVE REPORT

SPARK!!SOUND!!SHOW!! <2021 TOUR “HAPPY BIRTH DIE ”EXTRA-あくまこうりんのぎしき-> LIVE REPORT!!

Report by 荒金良介
Photo by KEIJU

 

2021.7.15
SPARK!!SOUND!!SHOW!! <2021 TOUR “HAPPY BIRTH DIE ”EXTRA-あくまこうりんのぎしき->
@EBISU LIQUIDROOM


  “スサシ”ことSPARK!!SOUND!!SHOW!!が7月にレコ発ツアー「SPARK!!SOUND!!SHOW!! 2021 TOUR “HAPPY BIRTH DIE ”EXTRA-あくまこうりんのぎしき-」を開催。計4公演の初日にあたる恵比寿LIQUIDROOMのゲストはROTTENGRAFFTYである。スサシにとっては経歴も実績も格上の大先輩だ。

 そんなロットンは後輩に対して、忖度も遠慮も絶無に等しい破壊力抜群の演奏で大暴れ。「PLAYBACK」で幕を切ると、灼熱の重低音で会場を激しく揺らす。この曲はTHE MAD CAPSULE MARKETS、山嵐、Dragon Ashなど90年代のミクスチャー・ロックに捧げた入魂のナンバー。その後、KAZUOMI(G/Prog)が「音で殺す!」とお約束の前口上から「零戦SOUNDSYSTEM」を放つなど、ラウドな殺傷力をぐんぐんと高める音像に震えは止まらない。後半はスサシと音楽的な共通点を見出せる無類のパーティー曲「D.A.N.C.E.」を挟み、初のアコースティック作『Goodbye to Romance』表題曲もプレイされ、その哀切極まりない歌メロにも心を締め付けられる思いだった。ラスト曲「金色グラフティー」まで、これ以上ないくらい会場を沸かし続けたロットン。

 さあ、この重いバトンを受け継いだスサシはどんな走りっぷりを魅せてくれるか。SEが流れると、オープニングはインスト曲「MAD AGE」~「MADHYMN」で勢いよくスタート。間髪入れずに「DEATHTRUCTION」に入ると、観客も手を上げ、ヘヴィかつダンサブルな音色に身を委ねる。狂乱のデジタル・ハードコアで突き進む「STEAL!!」はタナカユーキ(Vo/G)の早口ヴォーカルも相まって、会場のテンションも一気に上昇。

 そして、タナカ、チヨ(B/Cho)、タクマ(Key/G/Cho)のフロント3人がビースティー・ボーイズのごとくハンドマイクを持つと、「感電!」へ。引き続きデジタル色の強い音像でフロアを威嚇し、「かいじゅうのうた」においても無軌道な走りっぷりで会場を沸かせた。

 「めっちゃ昔の曲、サビ乗りにくい」と注意事項を述べると、「PS4」を披露。アッパーな曲調に扇動され、観客も大騒ぎでノリまくっている。それからツアー名にも冠されている新曲「HAPPY BIRTH DIE feat.原田ちあき」をライヴで初めてプレイ。「踊り方のスタンダードを作ってくれ!」と観客に丸投げしていたけれど、各々の解釈で自由に楽しんで欲しい、という気持ちの表れだろう。逆に言えば、スサシの楽曲はどんなリアクションも許容する懐の深さを持っている。この曲も中毒性が非常に高く、場内は異様な活気を帯びていた。そこに「TOKYO MURDER」が拍車をかけ、次の「ヘビーローテンション」ではロットンのN∀OKI(Vo)が飛び入り! 捲し立てるようなラップで援護射撃し、先輩/後輩の壁を超えたミクスチャー同士のスペシャル・タッグもレアな光景だった。

 「音楽に対するラヴソング」と説明した後、「アワーミュージック」へ。飾り気のない歌心を会場いっぱいに響かせると、多くの人たちが曲の世界観に心酔。刺々しい勢いで突っ走るのもスサシの魅力だが、メロディ重視の聴かせる曲調でも観客のハートを見事に捉える。

 後半に突入しても、スサシの破天荒なエナジーは止まらない。むしろ、ますます手の付けられない暴走っぷりを発揮。「†黒天使†」ではお馴染みのバイクを吹かす仕草で一体感を作り、電子音が激しく飛び交う「GODSPEED」でも観客を血祭りに上げていく。さらにメタリカの「Sad But True」を彷彿させる重厚なグルーヴを配した「MARS」を経て、客電でフロアを明るく照らす中で披露した「スサシのテーマ」、続く「南無」でも凄まじい爆発力を魅せつけた。

「俺たちのパーティーは奪わせないって曲」と告げると、ラストは「still dreamin’」をプレイ。ポップな鍵盤をフックに純粋無垢なメロディを会場の四隅にまで届け、ライヴはようやく終了。百戦錬磨のライヴ・バンドであるロットン を迎え、スサシも負けじと食らい付く殺気と狂気を誇示し、ツアー初日から最強の好カードで観客を興奮のるつぼ化させていた。


 コロナ禍において、多くのアーティストが紆余曲折、試行錯誤の道を探る中、スサシは観客の本能に火を付けるサウンドドラッグっぷりを爆発。以前と比べて、バンドは一回りも二回りも図太く成長を遂げているように感じた。常に新鮮な衝動や刺激を追い求めるスサシの今後がさらに楽しみだ。

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