INTERVIEW

SPARK!!SOUND!!SHOW!! “DECADANCE” INTERVIEW!!

 

Interview by 矢島大地

 

―久々のEP『DECADANCE』がリリースされました。ニューメタルとダンスミュージックを混ぜて捻っていくスサシ節が、かつてなく重く濃い形で表現された作品だと感じました。ユーキくんはどうですか。

YUKI:この3曲が作品になるまでに5、6曲かそれ以上の数の楽曲が候補として出ていたんですよ。その中から残ったのが今回の3曲なんですけど、主に曲を作っているタクマのこの数年のムードが『ミクスチャーをやる』っていうものなんですよね。で、今年に入ってからタクマが言っていたのが『ミクスチャー期をそろそろ終わらせる』っていうことで。なので、ミクスチャーロックをやろう!っていうモードのスサシが一旦終わる、その一歩手前で一番煮詰めたものを出しましょうっていうのが今回の作品のような気がします

 

―スサシはそもそもいろんな音楽を混ぜて狂乱のダンスにしていくミクスチャーなバンドですけど、タクマくんの言う「ミクスチャー」というのは、いわゆる90年代から00年代のミクスチャーロックのことですよね。

YUKI:そうそう。ラップコアとか言われてた音楽。それを真っ向からやりましょうっていうのがこの数年のモードであり、この作品だと思います

―この数年のスサシにおけるテーマが「ミクスチャーロック」であることを、ユーキくんはどう解釈していたんですか。

YUKI:スサシの照準を絞るっていう意味合いですかね。ここからスサシが加速していくための名刺をしっかり作るというか。タクマは一番最後に加入したメンバーなので、この4人の中で最も俯瞰でスサシを見られると思うんです。その上で、スサシにフィットする武器はたぶんこれだっていう気持ちで『ミクスチャーロックに照準を絞ろう』と提案してくれたと思うんですよね。俺としても、当時ラップコアと呼ばれていた感じのミクスチャーをやってもポップで愛嬌ある感じに仕上がるのがスサシやと思うんで。ヴォーカリストとしても、ここ数年は特に、ミクスチャーをポップなところに着地できるようにやってきた実感があります

 

―まさに、混沌としているのにポップに楽しめるというスサシの個性は、ユーキくんのヴォーカルスタイルが呼んできたものだと思うんですよ。そして実際、“morning glow”(2023年)辺りからは特に歌を聴かせるための楽曲が増えてきた経緯もある。その辺り、自分ではどんな気持ちで歌に臨んできたのかを教えてもらえますか。

YUKI:まさにここ数年は歌をちゃんと聴かせることがテーマになってましたね。まあ、それくらい歌の抜け感が悪かったんで。その上でデカかったのは、やっぱり2024年の11月に喉の手術をしたことなんですよ。それによって自分でもわかるくらい歌が変わりましたし、歌を強くするというテーマをモノにできてきた実感があって。今回の『DECADANCE』の3曲も喉の手術後にデモ出しがあったので、喉を切ったからこそ使えるようになったメロディとか、出せるようになった声を思い切り使えているんですよね。なので、歌の幅が増えたという意味でも満足感があるEPです

 

―確かに、歌もラップも言葉の粒が立って、ラウドな楽曲の中でも声がスコーンと抜けてくるようになりましたよね。自分では、どんなところに声の変化を感じてますか。

YUKI:声質としては前の方がハスキーだったり野太かったりしたんですよ。もしかしたらその声のほうがラップコア的な楽曲にフィットしていたかもしれないですけど、今はその野太さがなくなっている実感があって。でも声のマイク乗りは明らかによくなったし、喉に結節があった頃はもっこりしたロー感がクリアになっていて。喉の結節が再発しないようにレッスンも受けているし、ボイトレでいろんな技術を学んでいて。声の野太さは減退したけど、明瞭さは増してきた。それが歌が抜けるようになった理由かもしれないです。あと、何故かわからないけどラップが上手くなったんすよ

―前から上手かったと思いますけど。どうしてでしょうね。

YUKI:おそらくですけど……結節があった頃は力まないと発声できない感覚があったんです。なので、喉がリラックスできてないからベロの回転数も落ちていってた。でも手術後は、脱力しても以前と変わらないヘルツで発声できるようになって。力を入れず高音にアクセスできたり、力を抜いてベロを回せるから言葉のビート感が強くなってきて。以前なら難しいと思っていたメロディやラップに飛び込めるようになりましたね。声質的に譲らないといけなかった音符を譲らずに行けるから。その状態で作れたのが今回なので、楽曲的にも歌的にもどんどん煮詰められたんやと思います

 

―メロディに長い音が増えて、歌の輪郭がわかりやすくなりましたよね。

YUKI:四分音符、八分音符がね。やっぱり俺はJ-POP大好きなので。THE YELLOW MONKEYやサザンオールスターズを聴きまくってきた人間として、ああいう歌を歌いたいっていう気持ちは年々強まってきてたんですよね。で、ああいう大きいメロディを研究して。前まではひとつの音符に対して何文字も詰め込むことが多かったですけど、最近は1音符に1文字を置いていくようになったので。そこが、メロディの輪郭が立っていると言われたことの理由やと思います。必要な武器が手に入った感じ

 

―スサシのライヴの一番個性は、一人ひとりが自由に自分を解放できるダンスとカオスにあると思うんです。その上で、スサシがさらに駆け上がっていくためには歌の威力が必要不可欠なんだという気持ちがあった?

YUKI:そうですね。フィジカルな高揚でウワァーッと解放できるライヴのほうが個人的に好きなんですけど、コロナ禍が明けた頃からライヴのキャパが上がっていった中で、ウワーッとやるだけのスタンスに限界を感じてたんですよ。それでしっかり歌に向き合うようになったのがこの数年だったんですけど、結節を取ったことで自分もさらに気持ちいいモードに入れるようになったんですよね。で、歌も明らかに以前より歌えるようになって、気持ちよくなれて、その楽しさがフロアに伝搬していく。結局、歌をしっかりと歌えることがスサシらしい解放感にも直結するというか。それを実感できた上でライヴをやれてるので、それが自信になってます

 

―もうひとつ大きいのは、コロナ禍によって一旦途切れた「ストリート」という概念を再構築してきたバンド達との共闘だと思うんですよね。ENTHとの『ワイタイスカッ』はまさにそういう作品だったし、PaleduskとAge FactoryとENTHが回ったツアー「Goblin」も、街と人と音楽を自由に混ぜてしまうミクスチャーな脳みそによって生まれた新しいストリートだと思うんです。そうやって耕してきた遊び場がいろんな人の遊び場になり、スサシ自身の加速にも繋がってきたんじゃないかなと。

YUKI:ああ、それは俺も実感していて。『ワイタイスカッ』も『Goblin』もそうですけど、バンドシーンとは違うところから出てきたJUBEEやNovel Coreもそういう方向にシフトしていて。THE ORAL CIGARETTESも、コロナが明けてから速攻GORILLA HALL OSAKAで『DREAMLAND』というオールナイトイベントをやって、そこに俺らを呼んでくれたりとか。音楽に対しても場所に対しても線を引かずにいろんな混ぜ方をしてきた連中がいろんなシーンから出てきて、それがリンクすることで遊び場として可視化されてきたのは間違いなくあると思うんですよね。それこそ90年代から00年代のラップコアを体感してきた先輩世代も、俺ら世代の遊び場に興味を持って接してくれるし。ジャンルも世代も融解してどんどんリンクすることによって、俺らのやっていることが加速しているというか。この前はredmarkerというバンドのワンマンに行ったんですけど、それも面白くて。元々はNirvana的なグランジサウンドだったのが、年々ハイパーポップっぽさもAge Factoryっぽさも増えてきて。スリーピースなのにギターヴォーカルのヤツがギターを置いて歌うとか、ライヴ後半で代表曲のリミックスをやっちゃう、とか。そういう自由さは見ていて楽しいですし、彼らみたいなバンドがもっと羽を伸ばせたらいい。そのためにも、俺らは面白いと思える場所を耕しておきたいっすね

―バンド個々の闘いがリンクして、ちゃんと居場所になってきた。それも今の自信に繋がっているんでしょうね。

YUKI:そうっすね。俺らも夜中のパーティーやってみたり、JUBEEのパーティーに呼んでもらったり。あっち行ってこっち行って、どんどん混ざって。そうしている間に、各々の音楽自体が自由で新鮮なものになっていくんですよね。自分が10年ぐらい前に『みんながシンプルにいいパーティーをやれるようになったらいいのにな』と思っていた状況に近づいてきてるし、いいパーティーに合ういい音楽、いい友達がそこに集うようになっている。そういう楽しさの中から、俺らがヘイトするものを感じ取ってくれるのも大事だと思うんですよ、自治として。そういう意味で、これが好きでこれが嫌いですっていうのをわかりやすく提示しているバンドが増えてるんじゃないかなっていう気もしますよね

 

―それはいいことですよね。バンドの精神性がくっきりで見えることで音の伝搬力もまた増していくと思うから。

YUKI:スピード感はそんなにないかもしれんけど、ちゃんと純度高くお付き合いできる人を一人ひとり見つけてこられたから。そういう意味で、この人が好きとかこれはやりたくないとか、ハッキリさせるのが大事なんですよ。そういう歩みが目に見える形でリンクしてきたのが最近なんでしょうね

 

―今おっしゃったことは今回の楽曲ではっきりと歌われていることだと思うんですよ。ストリートカルチャーとは何かと言ったら、既存のシステムから脱出した連中が人と人の繋がりによって新たな村を作っていくことだと思うんですね。現在の世界の構造に対するカウンターとして、新しい幸せを勝手に作る精神性というか。

YUKI:はい。それはめっちゃ出てますね

 

―特に“鱗粉”はそういう曲だと思うんですが、ニューメタルとダンスミュージックを混ぜるスサシ節を真っ向からやりつつ、イントロのベースラインはArctic Monkeysの“Brianstorm”を感じさせる遊び心もある。この曲に関して、ユーキくんはどんな手応えを感じていますか。

YUKI:サウンド面で言うと、そのArctic Monkeys感はチヨが持ってきたアイディアで。なので、この曲だけチヨとタクマの共作になってるんですけど。元々はタクマが『チヨも曲のネタを持ってきてよ』って言ったところから始まっていて、そのネタに対してタクマが他で作っていた曲からニューメタル感を引っ張ってきて付け足す形だったので、言ったら2曲を合体させる感じで作ったのが“鱗粉”なんです。で、元々タクマが作っていた曲の仮タイトルが“LIMP”だったんですよね

 

―なるほど、このヘヴィなラップメタル感はLimp Bizkitか(笑)。

YUKI:そうなんですよ。そこから“リップサービス”っていう曲にしたらええんちゃうかなと思って、人におべんちゃらを言ったり適当な社交辞令でこなしたりしてるヤツへの皮肉を歌おうと思ったんですよ。最終的には曲の世界観と合わせるためにちょっとだけそのテーマを薄める作業をしたんですけど、とにかく“鱗粉”は完成までのレイヤーがめっちゃあった曲です

―“鱗粉”とは、蛾が撒く粉のことですよね。蛾によっては毒性の鱗粉もあるわけですが、そういう毒っぽいテーマに着地したのはどうしてですか。

YUKI:タクマが作っていたサウンドが既に毒々しかったのと、そもそも俺は毒っぽい歌が得意なんで(笑)。鳴っている音にフィットするような歌を並べつつ、そもそもの『リップサービスに対する皮肉』みたいな角度感も残しつつ、そこはサウンドに対してストレートに言葉を書いていきましたね。ただ、コード進行とかはスサシ的に初めてやる感じなんですよ

 

―特にサビは、ヘヴィなのに明るく突き抜けていきますよね。

YUKI:そうなんですよね。まさにそのサビの感じは俺も気に入ってて

 

―Arctic的なベースのループ、サビのギターのピロピロなループ。基本的にはループするフレーズで踊らせる構成でありつつ、落とすところは徹底的にヘヴィに落として。そのコントラストが面白い曲なんですが、どれだけミクスチャーロックというテーマがあったとしても、踊れることが一番大事なんだと。そういう矜持がわかりやすく伝わる曲でもあります。

YUKI:それはもう、どの曲でも大事にしてる部分ですよね。それもまた、コロナ禍以降のライヴハウスで素敵なダンスフロアを作るにはどうしたらいいのか、試行錯誤してきた結果が曲に出てると思うんですよ。で、まさにさっき話した『俺らの思うストリート』みたいなものが形になり始めていると思えたのが去年くらいで。そうなるともう、誰よりも俺が踊りたいっていう衝動をさらにブーストできるようになっちゃって。俺の家は最寄り駅から徒歩15分くらいのところにあって遠いんですけど、ヘッドホンから音楽を流して踊りながら帰るんですよ(笑)。スサシの音楽の在り方はその感じに近いと思っていて、『ひとりで踊ってくれ』っていうイメージがあるんです。で、今はそういうフロアを実際に作れている実感があるから、俺もさらに自由に踊れるんですよね。これから出していくであろう曲も、そういうダンスに繋がっていくはず。スサシは常に、そういう『ひとりのダンス』を求めているバンドやと思うんですよ

 

―今の話はめちゃくちゃ大事なポイントだと思います。スサシとユーキくんにとっての「ダンス」とは、みんなでワイワイする行為というよりも、各々が孤独の中で自分を解放できるものなんですか。

YUKI:そうです、そうです。そのイメージをわかりやすい形にしたいなと思って、去年末に照明ガン落としの真っ暗な空間でライヴをやったんですよ。それはまさに、今言ってくれたことを再現するための意図で。俺は暗めのクラブがめっちゃ好きなんですよ、超没入できるから。そのことに気づいてから、みんなが自分のダンスだけに没入しやすい形でライヴをやれたらいいなと思ってたんですよね

 

―ダンスって、自分は個であると感じられる行為ですよね。内なるものを外に向けて解放することによって、自分がひとりの存在だと感じられる。

YUKI:そうそう。ダンスって、個がちゃんと証明される行為やと思うんで。だから個々が周りを気にせずぶち上がってる様をステージから見るのが好きやし、俺もそのひとりとして踊りまくりたいんです。個々のダンスが混ざってるのって、塊とか光景とは違うんですよ。あくまで一人ひとりが集まったものというか、エグい個人の集合体みたいな

 

―個人がひとつの型に押し込められず、それでいてひとつの音楽のもとで共生しているというか。それは社会的に謳われる「個人の尊重」みたいな綺麗事を何よりも体現できている瞬間だと思うんですよ。一人ひとりが自分でしかない自分になれたら、それこそ理想郷だと思うから。

YUKI:俺もそう思うんですよ。周りの人を拒絶するとかじゃなくて、周囲にあるものに対する意識が吹っ飛ぶくらいの没入を求めてる。もう、一番視野の狭い状態になれたらいいと思うんですよ。それを仕事とかでやったら絶対ダメですけど(笑)、音楽とダンスに没入して視野を狭めるのは、自分という存在に潜っていくことに近いと思うので。それをみんながやれたらええのになっていうのは常々考えてますね

―スサシの言うダンスとは、個人がありのままの姿になるための行為なんですね。

YUKI:言われてみれば、そういうことやと思います。究極を言えば、体というより意識的な部分の話なんでしょうね。仮に体が動いていなくても魂がダンスしちゃうってこともあるし、あまりにカッコいいものを見て『もう動けない』みたいなパターンもあるしね。そういう時は体より心が躍りまくってるし、それもまたダンスやと思うんで

 

―“鱗粉”のリリックについても伺います。<CHAT! CHAT! GPT!/正解言い過ぎお口にチャック/やっぱヒューマンマンツーマン>というラインは、ここまでに話してくれたことを端的に表している箇所だと思います。AIを引き合いに出しながら、正解を出すことよりも正解の外で自分らしく生きられる場所を作るんだと。そういう人間の姿を追い求めるスタンスが歌に出てきたのは、どういう理由からだったんですか。

YUKI:取っ掛かりはサウンドに呼ばれた感じでしたね。サビのケツのところが♪チャッ、チャッ、チャッ、チャッ♪って言ってるから、そこにかけて書き始めてみて。そこからChatGPTが出てきて、逆説的に俺の思う人間像みたいなものに繋がっていったというか。なんか、説教に聴こえないように説教にしてる感じはあるっすね(笑)。AIに対抗するとかでもなく、人間らしさはそれぞれの中にあるやろっていう。……今20歳ぐらいの子らって、ChatGPTとかYouTubeのハウツーとかを日常的に参照してるじゃないですか。もちろんそれは便利なものやとは思うんですけど、そうなると間違えることがなさ過ぎて、自信満々のまま大人になっていくと思うんですよ。それはいいことやっていう見方もあるでしょうけど、間違えたり傷ついたりすることによって学ぶこと、たとえば思いやりや優しさ、想像力がなくなっていくんじゃないかって思っちゃうんです。『わかる、それは俺もミスったことあるから大丈夫やで』って言える寛容さが失われるというかね。最近Abemaで『愛のハイエナ』っていう番組を観てるんですけど、そこに本気湊(ガチミナト)っていうもの凄いホストが出てくるんです。彼は男前で喋りも凄くて周りも見えてるっていうトッププレイヤーである一方、新人教育の場面になった途端、『どうしてできないの?』っていう詰め方しかできないんですよ。それを見たナンバーワンホストが『ミナトは凄い。でも教育となると、できない子の気持ちをわかってあげられない。だから代表にはちょっと向かないと思う』みたいなコメントを残すんですけど、やっぱ人間はミスのほうが学びが多いよねって改めて思ったんですよね。ミスったことの方が忘れないし、忘れないことによって優しくなれると思う。ミスの経験が恐怖感になって、それでミスを避けていくっていうこともあるでしょうけど、その恐怖感もまた人への優しさになるものやと思うんで。ミスを避けて何事も最短距離で行きましょうっていうのは、人類の大損失ですよ。そういう気持ちで“鱗粉”のリリックを書きましたね

 

―それは、ユーキくん自身が「世の中の正解にハマれないな」って感じてきた人だから思うことなんですか。

YUKI:そうだと思います。仮に俺が世の中のメインストリームの価値観に乗っかれてる人間やったら、歌うことなんてないっす(笑)。……いや、<人生楽しいイエーイ! お前らもそうだろ? イエーイ!>って歌う可能性もあるか

 

―キツいな(笑)。

YUKI:おもろいっすけどね、<全部足りてるイエーイ!>っていう(笑)。でも、それは歌う必要がないことですよね。満ち足りている世界だとしたら、歌う必要すらない。俺が歌うのは、イエーイ!って言えない世の中に居心地の悪さを感じてきたからなんですよ。それは改めて思うことです

 

―次に“ラララ”について。今話したことがさらにストレートに出ている曲だと思いますし、高速の16ビートがどこか不気味な雰囲気を醸し出しています。

YUKI:鋼鉄の音がしますよね。金物の音が高速で鳴ってるから、なんとなく人間っぽくない感じがする。その上で、人間っぽくなくなっていく世界に向けて歌うっていう曲ですかね。この曲のデモがタクマからきた時に、今回の中で一番ディストピアな感じがしたんですよ。今回の『DECADANCE』というタイトルもタクマが持ってきたんですけど、デカダンスの『ダンス』の部分をDANCEに変えつつ、やっぱり根底にあるのは退廃感というテーマなんですよね。で、そのテーマ通りの退廃的を感じたのが“ラララ”だったんで、SFチックでディストピア的な意識でリリックを書いていきました。これはもう、言葉というより絵を描くイメージでしたね。今のディストピアとは何なのかっていうイメージからまたAIが出てきたので、『LALAちゃん』っていう架空のAIを作ってしまおうと。で、そのAIがラヴを歌うっていう世界観で書いていったんですけど

 

―AIが歌うラヴ。つまり空虚であり、人間に対する皮肉ですよね。

YUKI:そうそう。ラヴが人間を人間たらしめるというよりは、かなり性格悪く人間を皮肉ってる歌です。人間お疲れ様でした!みたいな

 

―<“人間完成”と書いて成仏と読もう>っていうラインですよね。人間が生み出したテクノロジーによって人間がただの肉の塊に成り下がっていくっていう。その肉の塊を抜け出したいっていう気持ちでダンスを求めているのもまた、スサシの音楽だと思うんですけど。

YUKI:そこには諦めもあるとは思うんですよね。どこまで行っても俺らは人間なので、人間を脱ぐとか人間を辞めるっていうのは無理な話じゃないですか。だからこそ、せめて個に還れる瞬間を求めているというか。視野を一番狭くする。周りを見ない。そうやって人間ではなく自分になりましょう!みたいなメッセージになっていく。で、人間を続けていく上ではそういうマインドセットが必要やと思ってるんです。人間全員が周りを見ず、正解を出そうとせずにいられれば、自分目線の幸せを大事にできる世界になるんじゃないですかね

 

―冒頭でも話したように、音楽的な毒と皮肉が非常に強くなっていると思うんです。それもまた人間を想うことから生まれている辛辣さだとは思うんですが、ユーキくんの歌がスコーンと飛ぶようになったからこそ、ここまでダークでヘヴィなほうに振り切れるようになったんだろうなと。

YUKI:確かに。骨組み自体は割と前からあった曲達ですけど、最近のタクマのムードとして、Nine Inch Nailsをよく聴いてるらしくて。だから骨組みに対する最終の味つけが思い切りダークになったと思うんですよ。それも、最終的に歌の部分で楽曲の意志を刺せるから。そういう相関関係というか、曲と歌をいい感じに絡ませてギュッとまとめられた感じがしますね

―そして最後に“FLY”について。2ビートの上にリスナーへのラヴレターを載せている曲ですが、これは? 

YUKI:これは、去年15周年イヤーのツアーをやってみて改めて感じたことを書きました。いつも来てくれてるヤツ、俺ら以上に踊ってくれてるヤツらがいたから闘えたアウェイの場面もたくさんあって。ベタによく言うけど、お客さんに対して『こいつらもメンバー』ぐらいの感覚が生まれたんですよね。そいつらと一緒にライヴを作って、そいつらの楽しそうな姿を見た人が『自分もあの中に入りたい』と思ってくれて、どんどん輪がデカくなっていく……そういう場所を作れている感じがして。これまでラヴソングを書くことはありましたけど、その人達に向けて歌える愛の歌があったらいいなと思ったんですよね。そのほうがもっとライヴに没入できる気がしたし、何よりシンプルに感謝を伝えたかったし。曲というツールを使って、その想いを発信しました

 

―<吐いた唾ん中に血と祈り/(色とりどりの濁り)/今 ここに真っ赤な命/最後の最後に>。これはスサシ史上でも一番いい歌詞なんじゃないかなと思いました。ライヴの場で楽しそうにしているヤツらの中にはたくさんの祈りがあって、それぞれの人生の跡を昇華するようにして一瞬を踊りまくっている。そういう祈りの形としてダンスがあるんだっていう、スサシの精神性としても音楽の意義としてもクリティカルな表現だと感じて。

YUKI:嬉しいっす。曲が短いので、だからこそ俺の想いも濃度高く出そうっていう意識がありましたね

 

―ユーキくんにとっての音楽は、祈りに近いものなんですか。

YUKI:そうっすね。自分の想いとか祈りを拓せるのは、音楽だけやと思ってるので。この歌詞と同じことをビートも曲もない場面で正面からぶつけられてもアレやけど、音楽とメロディに載せれば、それが手紙になって伝わるんですよ。メロディと音楽があれば、手紙を読む本人の表情も声色もだいぶ変わりますしね。だからやっぱり歌っている時の自分こそが、最も解像度高く想いを届けられる状態だと思ってる。俺にとっての音楽とはそういうものですね。そういう根底にある気持ちが出てる歌やと思います

 

―ということで、スサシとは何を表して何を伝えるバンドなのかがストレートに表されている作品だと思いました。マジでこの調子だと思います。

YUKI:ありがとうございます。この後はアルバムを作りたいっていう話も出てるんで、いい感じでそこまで行けたらいいと思ってますね。で、そのアルバムが、タクマが言う『ミクスチャー期のスサシ』の区切りになるんじゃないかなと。今までを振り返ると『ガンギレ期』とか『おふざけ期』とかいろいろありましたけど(笑)

―ははははは。めちゃくちゃだな。

YUKI:それを経て、この『DECADANCE』みたいな曲達を聴いてくれた人は、より深くスサシを好きになってもらえる気がするんです。さっき言ったようにスサシの精神性をわかりやすく収められてるっていうのもあるし、間口の広さも意識したので。スサシのライヴで踊りまくる人の輪がガンガン広がってくれたらいいですね

―歌と言葉のスピードが合致している今のユーキくんだから出せるメッセージばかりだと思いますよ。

YUKI:確かに、健康になったがゆえの前向きな気持ちが出てる気がしますよね。喉の調子が悪くて試行錯誤ばっかりしていた頃はその前向きさがなかった気がするんですけど、今はストレスなく歌に向き合えているので。その前向きさがあるから出せたスピード感が今回はありますね。となれば、どんどん加速していきたい。やっぱ健康一番っすよ!




DECADANCE Tour

3月2日(月) 
@千葉LOOK
OPEN 18:30 / START19:00
ACT:SPARK!!SOUND!!SHOW!! / redmarker
[問]SMASH 03-3444-6751 www.smash-jpn.com

3月6日(金)
@伏見JAMMIN
OPEN 18:00 / START 19:00
ACT:SPARK!!SOUND!!SHOW!! / 花冷え。
[問]SUNDAY FOLK PROMOTION 052-320-9100 (12:00~18:00) 

3月18日(水)
@福岡LIVEHOUSE CB
OPEN 18:30 / START 19:00
ACT:SPARK!!SOUND!!SHOW!! / SHADOWS
[問]PROJECT FAMIRY 【TEL】 092-406-0855 (電話受付時間:12:00~19:00 / 土日・年末年始除く)

3月20日(金)
@鹿児島SR-HALL
OPEN 17:30 / START 18:00
ACT:SPARK!!SOUND!!SHOW!! / SHADOWS
[問]PROJECT FAMIRY 【TEL】 092-406-0855 (電話受付時間:12:00~19:00 / 土日・年末年始除く)

3月21日(土)
@熊本Django
OPEN 17:00 / START 18:00
ACT:SPARK!!SOUND!!SHOW!! / SHADOWS
[問]PROJECT FAMIRY 【TEL】 092-406-0855 (電話受付時間:12:00~19:00 / 土日・年末年始除く)

3月23日(月)
@高松DIME
OPEN 18:00 / START 19:00
ACT:SPARK!!SOUND!!SHOW!! / Survive Said The Prophet
[問]DUKE高松 087-822-2520

4月10日(金)
@京都MUSE
OPEN 18:00 / START 19:00
ACT:SPARK!!SOUND!!SHOW!! / Wienners
[問]GREENS 06-6882-1224

4月12日(日)
@金沢vanvanV4    
OPEN 17:30 / START 18:00
ACT:SPARK!!SOUND!!SHOW!! / 四星球
[問]FOB金沢 076-232-2424

4月17日(金)
@札幌近松    
OPEN 18:30 / START 19:00
ACT:SPARK!!SOUND!!SHOW!! / HIKAGE
[問]SMASH EAST(011-261-5569) http://www.smash-east.com

4月19日(日)
@旭川CASINO DRIVE
OPEN 16:30 / START 17:00
​ACT:SPARK!!SOUND!!SHOW!! / HIKAGE
[問]SMASH EAST(011-261-5569) http://www.smash-east.com

4月24日(金)
@新代田Fever
OPEN 18:00 / START 19:00
​ACT:SPARK!!SOUND!!SHOW!! / テークエム
[問]SMASH 03-3444-6751 www.smash-jpn.com

4月28日(火)
@岡山IMAGE
OPEN 18:30 / START 19:00
​ACT:SPARK!!SOUND!!SHOW!! / w.o.d.
[問]夢番地 岡山/086-231-3531

4月29日(水)
@広島SECOND CRUTCH
OPEN 17:00 / START 18:00
​ACT:SPARK!!SOUND!!SHOW!! / w.o.d.
[問]夢番地 広島/082-249-3571

5月1日(金)
@F.A.D YOKOHAMA
OPEN 18:00 / START 19:00
ACT:SPARK!!SOUND!!SHOW!! / トップシークレットマン
[問]SMASH 03-3444-6751 www.smash-jpn.com

5月10日(日)
@松本ALECX
OPEN 17:30 / START 18:00
ACT:SPARK!!SOUND!!SHOW!! / ENTH
[問]FOB新潟 025-229-5000

5月12日(火)
@水戸LightHouse
OPEN 18:00 / START 19:00
ACT:SPARK!!SOUND!!SHOW!! / 山嵐
[問]SMASH 03-3444-6751 www.smash-jpn.com

6月11日(木)
@GORILLA HALL OSAKA
OPEN 18:00 / START 19:00
[問]GREENS 06-6882-1224
※対バンあり


全公演チケット:ADV ¥4,500- / DOOR ¥5,500- (ドリンク代別途)

・公演延期・中止・時間変更以外の払戻しはお受けいたしかねますのでご了承ください。
・枚数制限:お1人様2枚
・年齢制限:未就学児以下入場不可  (ゴリラホール公演のみ親1名に対して未就学児1名は入場OK。小学生以上チケット必要)
・転売禁止
※入場時、別途ドリンク代を徴収させていただきます。
※危険行為・迷惑行為の禁止
※購入者以外の入場はお断りさせていただきます。
※開催時の情勢により、客席のレイアウト、レギュレーションなど変更になる可能性がございますのでご了承ください。 
◎いかなる場合もスタッフの指示には必ず従ってください。


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