NOISEMAKER "RED APHELION TOUR FINAL" LIVE REPORT!!!
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Report by Oh-moriPhoto by Takashi "TAKA” Konuma
2018.1.27 NOISEMAKER "RED APHELION TOUR FINAL" @恵比寿 LIQUIDROOM
冒頭、AG(Vo)はこの日のライブを映像化する理由について「NOISEMAKERのライブは激しくて暴れるっていうことが伝えたいんじゃなくて、メタルが好きな人だったりパンクが好きなおじさん、EDMが好きなギャル……がいるかわからないけど(笑)、とにかくそういういろんな人が集まるオープンな場所だってことを伝えたい。あと1つ、俺らのライブは宇宙一シンガロングがヤバいってところも収めたい」と説明した。最初に言ってしまうと、この日のLIQUIDROOMには間違いなく宇宙一のシンガロングが発生していたし、その一体感とそれに伴う高揚感も、間違いなく宇宙一だった。
2016年11月にもLIQUIDROOMにてワンマンライブを行った彼ら。約1年経ったこの日は、AGの言う通り、モッシュやダイブを繰り返すキッズはもちろん、体を揺らしたりじっと聴き入ったりする老若男女で会場は埋め尽くされていた。彼らはYU-KI(B)とUTA(Dr)の繰り出す重厚なサウンドに、HIDE(G)のダンサブルなギター、AGのエモーショナルな歌声が乗った「Change My Life」でライブのスタート切る。続けてAGの素直な感情を綴った歌詞が疾走感あふれるサウンドに乗る「One Dream One Roof」、ラップを織り交ぜた「Something New」と、多彩なアルバム収録曲が次々と披露された。「Something New」ではさっそく盛大なシンガロングが発生し、AGはうれしそうに笑顔を見せていた。
HIDEの煽りからまたもや宇宙一のシンガロングが発生した「Flag」ではAGが最前列の柵まで進み、宇宙一のシンガロングをさらに盛り上げる。その後もメタルコア要素の強い「Mouse Trap」やUTAの勇ましいドラミングが印象的な「Butterfly」、疾走感あふれる「Her Diamond」、壮大な「Oblivion」など、先ほどのAGの言葉通りバラエティ豊かな楽曲が次々と投下されていく。ファンもシンガロングしたり、体を揺らしたり、激しく暴れ回ったりと、思い思いに彼らの演奏を堪能していた。そんなフロアを見てAGは改めて「マジでいろんな人いますね」と破顔。さらに1年前と比べ「約1年2カ月前の景色とは全然違います。本当にありがとうございます」「最高です!」と喜びの言葉を重ねていた。
中盤、AGが5月20日に地元・北海道のBESSIE HALLと札幌KRAPS HALLを使ったサーキットフェス「KITAKAZE ROCK FES.」を開催することを発表。彼は「上京して3年が経つ」と自身のふるさとに思いを馳せ、「過ぎた過去には戻れないけれど、ずっと生き続けるっていう曲を歌います」と感傷的に言葉を紡ぎ「Home」へとつなぐ。曲に込めた思いをファンをと共有するかのように、サビでの合唱パートをレクチャーしてから同曲へなだれ込むと、伸びやかなAGのボーカルに寄り添うように、ひときわ盛大なシンガロングが広がった。エモーショナルなムードが満ちる中、AGは「バンドの未来を決めるにはもちろん俺らも突っ走らないといけないんだけど、ここにいるみんなの力が必要だってこと。おかげで今日ソールドアウトできました」と改めてファンに感謝の言葉を送る。続けて「俺らには行きたい場所、見たい景色があります。これからも進み続けるんで俺らにベット……賭け続けてください」と熱弁し、情感たっぷりに「SADVENTURES」を届けた。
エモーショナルな中盤を経て、AGが「いい顔してるよ、みんな」と声を弾ませる。そしてそれまでのしんみりしたムードを吹き飛ばすかのように「こっからはめんどくさい話はなし!」とAGが言い放ち、ライブは後半戦へ。シンガロングが広がった「SOMEBODY WANTS DAYS YOU CLOSE」「RUDE BOY」でAGが艶やかな歌声を聴かせ、「NEW GATE」ではHIDEとYU-KIが競い合うように楽器を弾くなど、4人は各々のテクニックも見せつけていく。自身のバンド活動を振り返ってから始まった「Nothing to Lose」ではメッセージ性の強い歌詞をAGが拳を握りしめて熱唱。感動的なムードに包まれる中、バンドは最後にアルバムでもラストを飾る「Fork in the Road」を届けて本編を締めくくった。
アンコールで、ファンからの寄せ書きが集められたフラッグをうれしそうに掲げて再びステージに登場したメンバー。和やかな空気の中、「やっぱりこの曲だよな」と演奏を始めようとした瞬間、スティーヴィー・ワンダーの「Happy Birthday」が。驚くHIDEの前にケーキが運ばれ、メンバーとファンでHIDEの誕生日を祝福した。HIDEが今年の目標として「ピアノを習いたい」と掲げたのち、バンドはキラーチューン「Platinum shoes」を投下。再び場内の温度を引き上げてツアーの幕を引いた。
今回のツアーは、彼らがマネジメントおよびレーベル業をすべて自分たちの手で行ったアルバム「RED APHELION」を携えて行ったもの。もちろんツアーにまつわる業務もメンバーが自ら行った。そんなツアーを振り返りHIDEは「内容の濃いツアーになりました」、YU-KIは「今回のツアーほど人のつながりを感じたことはない」、HIDEは「長いようで短いツアーだった」とそれぞれ語っていた。環境が変わろうとも、NOISEMAKERは本当に好きな音楽だけを鳴らし続けるし、それを一緒に歌うリスナーがいる。宇宙一のシンガロングを生み出すのは、置かれた環境やライブの規模なんかではなくて、変わるものと変わらないものをはっきり持ち続けるバンドの力、それだけ。
[SETLIST]
01. Change My Life
02. One Dream One Roof
03. Something New
04. Flag
05. Mouse Trap
06. Butterfly
07. Her Diamond
08. Oblivion
09. DRIFTING CLOUDS
10. THE NEW ERA
11. Home
12. SADVENTURES
13. SOMEBODY WANTS DAYS YOU CLOSE
14. RUDE BOY
15. NEW GATE
16. Nothing to Lose
17. Fork in the Road
en1. Platinum shoes
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