INTERVIEW

COUNTRY YARD "Anywhere,Everywhere" INTERVIEW!!

Interview by SUNEO

 

PZCA-100 ”Anywhere,Everywhere”。COUNTRY YARDによる5枚目のアルバムは「PZCA-100」という事実にさっき気がついた。節目というにはあまりにも自然で、もうそこに在ったかのようなアルバムになっている。インタビューでも言っていた「焦りもなく」「成熟した」彼らの言葉に耳を傾けて欲しい。長編です。

 

納得いく音楽をちゃんと作りたいって思わせられる2年間だったのかもしれない

 

ーー約2年ぶりのアルバム、、この2年間どうでした?

Keisaku “Sit” Matsu-ura(Ba/Vo、以下_Sit):2年間そうだなぁ。でも、個人的にはいろんなことをとりあえず受け入れてやってみようと思ってたから、その受け入れた中で、色々思いつくこととかやってみたいこととか素直にやってた感じかな。

ーーみなさん、どうですか?

Yu-ki Miyamoto(Gt/Cho、以下_Yu-Ki):俺も必要な2年、まぁ、、よくなかったと思うけど、コロナが(笑)。きつかったけど必要な2年だったんじゃないかと思ったり。特に見直すいい時間になったとポジティブに思うしかないかな。

Sit:時間があったからね、とにかく。

Yu-Ki:うん、時間があった。

Sit:でも、比較的その時間を無駄にしてなかったかな、普通に100%(時間を)使ってたと思う。プライベートもそうだし、もちろんバンドの時にもそうだし。

ーー言ってしまえばその2年間はコロナ禍があって、外的な要因としてシーンにとってはアゲインストな風が吹いていたわけで、その中でやれることをやっていこうっていう2年間だったと思います。それを経ての2年ぶりのアルバムは、今までとは違う外的な要因とどういう向き合い方があったのか?という部分も含まれてると思います。

Sit:まず、前回の「The Roots Evolved」をリリースしてから、すぐにツアーができなかったから。それが多分3,4回くらい延期して、ずれ込んで下手すればツアーが終わってから一年も立たないうちにアルバムを出すことになるのね。だから、まさに延期してるその下で自分達はいろんなことを積み上げてきたという感じなんだよね。ゆっくりだけど、もう「The Roots Evolved」でなかなか“アレ”できないから、新曲作ってみようかとか。新曲作ってみたりしたのは割と早めだったから、その間でまたツアーが再開できるっていう時に、また「Alarm」とか8cmの新曲をリブートして。そして、ツアー回れるようになったわけじゃん。とりあえず4人ともこんな状況でも「音楽やってみようか!」っていう感じではあったと思うの。それで、俺もその中でソロをやってみたりとかして、日本語挑戦してみたりとか、絵とか描いてみたりして。アコースティックとかやってみたりしたけど。そういう個々が一緒に集まったり、4人が一緒に集まったりとかする色んなヴァイブスで、それでアルバム出すかっていうのはナチュラルにそういう会話になったかな。だから、求められたから出すっていうよりかは、どちらかっていうとこっちが出したいから出すっていうだけで。たまたまそれが2年だったってだけ。その2年の中で自分達が見てきたりとか経験してきたものが単純にこの11曲に到着してるんだと思うんだよね。質問に答えられてる?(笑)

ーー全然答えられてます(笑)。今回アルバムを頭から流して聞いてみても、メロディックパンクというよりも大義の意味で、ロックというか。カテゴリー分けするのは好きじゃないですが、少しCOUNTRY YARDの広がりが、2年間のいろんな蓄積が広い視野が向いて、今に集約されたと感じてます。

Sit:もちろん、音楽的にずっとイけてる音楽を生み出したいと思ってるんで。この2年の中で新たに音源を超聞きまくったりしたし。それぞれ多分4人あると思うんですよ。細かいところに。普段何聞いてたとかさ。例えば、日本語でやってみようと思ったら、Hayatoとか日本語POPSをよく聞くから、Hayatoにどう俺の歌詞?とか、ソロとか聞いてみてもらったり。直に得意分野をメンバーに聞いてみたり。みんなでゆっくりゆっくりそういうところに辿り着いてったから。俺もOKラインに持っていける曲を作れてなかったからバンドとして。日本語やろうぜとかさ。でも、そういうものも多分この2年間とかで自分がCOUNTRY YARDってやりたいけど、その他の3人もそんなに抵抗がなかったっていうか。同じ2年を同じように過ごしてきてるのかなっていうか。4人ともいろんなことを考えてただろうし、いろんな自分をメンバーに見てもらってきたと思うんですよ。俺も見てきたし。そういうところはスーッと同じところに集まってるというのはあると思うんですよ。俺も今までは結構作り込んでやってみたけどさ、バンドに持ってくときとかも結構作り込んじゃうこともあったからさ。でもそういうものはソロとかやって思いっきり自分のやりたいことをやってみたりして。バンドに持っていくものは全部骨組みだけで、バンドで四人で料理してもいいんじゃないみたいな。歌詞は自分の書きたいもの書かしてもらってるけどサウンドとしてはバンドが出てると思うんだよね。各々がやりたいこととか各々の得意分野とか思いっきり出てて。もちろんShunちゃんとかドラムとかここ最近は初めて挑戦するリズムだったりとかフレーズとかあったりするんだけど。でもそういうのもバンドとしてスタジオも思い返してみると楽しみながらやってたと思うし。だからこうバンド?バンドしてたからそういう感じの作品が作れたんじゃねっていう。外野からしたらCOUNTRY YARDがどういうふうに見えてたかは知らないけど。俺たちからしたらただ単に通常の仕事に勤しんで、その中でいろんな考えごとをして、じゃあ月曜日とかにスタジオ入ってみて、どうなんだ最近とか話しながら新曲作ってみたり。35、6とかになってすごいナチュラルにやってると思うんだよね。それが背伸びしてるとかじゃなくて自然に出てるってことは自分達がすごい成熟してるっていう証拠だと思うんだよね。だからその11曲にそれが出てるってことなんだよね。俺はそんな風に捉えてる。だから、今回はすごく客観的に聞けるのね。だから、他のインタビューでも言ってるけど、一曲目に2ビートを持ってきてないとかやっぱりそういう扉を自ら、別にメロディックパンクを脱却したいとかそういう意気込みじゃないんだよね。俺はCOUNTRY YARDをやりたいっていうニュアンス。わかるかな?

ーーニュアンス、わかります。

Sit:でもうっすらと自分の中にCOUNTRY YARDの未来の姿みたいなのがあるからこそ、この未来に合う曲を作りたいから作ってる。ぶっちゃけどうやって楽しめばいいんだろうとかっていう曲もあると思う(笑)。

ーー(笑)

Sit:そんなの「The Roots Evolved」にもあったし。でもいい曲だと思って演奏してどうやって聞いてくれるのかなと思った。熱くなったら別に拳上げたくなるし、いきなり体動いたりダイブしたり、、と思うしさ。まぁ、成熟したんじゃないかと思うんだよね。


ーーコロナ禍でのライブも見させてもらってまして、割とお客さんに委ねてるシーン多いのかなって勝手に感じてました。前のアルバムでちょっとノりずらい曲あったとか言ってますが。

Hayato Mochizuki(Gt/Cho、以下_Hayato):なんだろうなぁ。ライブに関しては誰に言われたわけでもないけど、自分も体動かさねぇとみたいなところもあって。その感じでずっとやってきたけど。結局、この2年間でそれもなくなっていき、、、最初はこれ楽しいのかな?みたいなのもあったけど、実際下北のバーで働いてる時にお客さんからこれはこれで楽しいなって感じで言われて。無理しなくていいやみたいな。(この2年で)大きく変わったイメージはないっすけどね、自分的には。特別なことをしたわけでもないし。前作からもそうだし、なんとなくSitのこうやってほしいのがわかってきたからそういうところはあるかな。特に変わった印象もないんだよなぁ

Sit:とにかくHayatoには、こういうとこを目指してるってことは言ってたから。でも自分の中でビジョンはあってもそのビジョンをあまり使いすぎてもってとこはあったから。Hayatoも「こういうピックアップいってみるわ」とか「こういうアンプいってみるわ」とか、、、そういうオタッキーな会話の方が多かったんじゃないかな。

ーーShunは新たなドラムパターンとか多くなったと思いますが、どうでしたか?

Shunichi Asanuma(Ds、以下_Shun):曲のニュアンスだったりとか雰囲気だったりとか、自分では通ってこなかったものが多かったというか。そこは難しかったな。自分の中ではそれを消化しつつ良いところも入れながらうまいことやったんじゃないかな、と。

Sit:パッとやったらできないって感じで。しっかり仕上げてちゃんとツアーで演奏楽しんで。ツアーで育つってところもあると思うけど。「The Roots Evolved」の時もそうだけど、たくさん時間があるから仕上げて臨みたいってところもあるよね。そういうところに関しては。グルーヴとかね。

ーー単純にShunさんがドラムうまいから多少難しいことも安心して委ねられると思ってます。

Shun:いやでもかなり苦戦したよ。

ーー(笑)

Shun:それはすごく良い経験だったし。バンドの音の幅が広がってるっていう証拠でもあるから。それは、ここに来ても成長し続けるバンドっていうのはなかなかないと思うからさ。自分のバンドだからすごいと思いながらやってたかなぁ。

ーーさっきSitさんは「成熟した」みたいな言い方をしてましたが、個人的には、自分たちの今の現状を受け止めて、俺たちCOUNTRY YARDやるんだぜっていうメッセージとして伝わってきた気がしてます。

 Sit:例えばさ、今までって海外のメロディックに影響を受けていて。ボーカルとか参考音源とかを持ってって、こういう音とか目指したいとか。じゃあ海外だったらボーカルはダブルで入ってとか色々あるんだけど。この2年で例えば個人的に言えばボーカルダブルとかじゃなくて一本で勝負してみたり。俺たちはようやく五枚目でその気持ちにたどり着けてる。

ーーどうですか?Yu-Kiさん新しいアプローチありました?

Yu-Ki: 2年間で自分達においての音楽はまずどんなものかが見えた気がしてて。元々俺ら仕事してるし、まぁ上に上がろうとしてるけど、それで生活してたわけじゃない中、やっぱり周りがコロナになって色々封じられた。活動できなくなって生活が圧迫される人もいるし。その中で俺らは普通に音楽を作れたからさ。自分達はどう思ってどういう風にやりたいのかっていうのはちゃんと形になったのかなぁ?もしかしたら攻めなくなったとか落ち着いたとか思われるかもしれないけど。やっぱり例えばライブだったら自分達がやばいって思ってるようなものをステージから発さないと届かなかったと思うんだよね。コロナ禍でモッシュがなくなった時に。あの光景がプラスされて成立してたバンドもあると思うけど、それが封じられたときにどういうライブをしたらいいのかってなって。いつでもツアーできるように練習入ってたし。とにかくバンドを仕上げとこうっていう意志もあったから。ステージ上で完結してた空気を会場全体に届かせなきゃなっていうのは多分あったはず。そこから曲を作った時に、多分SitがもうCOUNTRY YARD像のベーシックを持ってきて、それぞれが途絶えた時にああいう誰かのためを思ってやってないっていうと語弊なんだけど、まず自分達がクソやばいって思うものに辿り着かないとそれが届かないんじゃないかなと思うから、ああいう世界観になってきたと思うし。ちゃんと一曲目に「River」っていう曲があるのも、今のカントリーがこの感じだからもう胸はってああいう曲で行ってるんだと思うし。これでもちゃんと2年間で攻める気持ちを持ちながら、ああいうリズム感とか音楽になってったっていうのはあると思うんすよね。

Sit:別に速さで勝負してるってわけじゃないっていうかね。

Yu-Ki:納得いける音楽をちゃんと作りたいって思わせられる2年間だったのかもしれないよね。
 

ーー前のアルバムの時に「50年後も聞けるアルバムだ」って言ってましたが、よりその世界観というか考えが浸透してった作品だなって思ってます。一曲目の「River」に関しては、一つのCOUNTRY YARDとしての到達点に来たんじゃないかなという曲だと思います。

Sit:曲が僕らのことを描いてるっていうか。もちろん僕らが描いていろんなもの重ねていくんだけど。やっぱ聞いてるとすごい曲が伝えてくれることってあるなって思ってて。「River」とかはそういうものがすごい詰まってるなと思うんだよね。わかりやすく出てるんだよね。悩んでる時期というか、、その時とすごいリンクしてるね。

ーー「Where Are You Now?」は、らしいメロディックパンクですよね。歌詞はものすごいカフカ調というか、理不尽堂々巡り系な感じがしますが。

Sit:ああそう。(Ken Bandの)南さんと歌詞を一緒に書かせてもらって、だから書いてることは本当に自分があっちいったりこっちいったりしてる様を描いてるけど、それをバンドでいざ演奏するってなると、こういう早い曲は2分ちょいで。まるでビートルズをちゃちゃっとコピーさせてもらったみたいな。

ーー楽曲の方向性、面白いですね。このビート感はShunさん、叩きやすかったんじゃないすか?

Shun:いや結構むずいだろ!拍?結構むずくて。

Hayato:あったねぇ、、拍入れない。展開多いよね。

Shun:そこ苦戦したんだよね。一個一個苦戦したとこはあって、想い深いよね。後半とかはわざとハイハット大きめに均一に刻んでみたりとか。そういうルーツじゃないけど自分なりにこういう感じの雰囲気でこんな感じで叩くんじゃないみたいなことを試してみたり。すごい単純そうな曲だけど結構考えたっていうのはある。

Hayato:基本Sitが持ってきたものにどっからドラム入るんだみたいなのを聞いて、Shunちゃんがスタジオ中わかんなくて。一回休憩中にこっそり俺とSitでこういうことかみたいなのを話してみたり。やっぱり弦楽器やってる人からしたら取れてる拍と、リズムが走っちゃうと確かにストロークに合わせたフレーズを言ってんだろうなっていう解釈を俺は聞いて。だから、そのディスカッションをデータでやったらすぐできるはずなんだけど。聞いてもらったりとかすれば。ジャムを前提に作ってたりするから、意外とそうやって今思うと簡単そうに聞こえるけど、苦戦してたパートとか。それがそういうCOUNTRY節というか、俺らのひねくれたとこなのかもしれない。スムーズにキャッチできないような。

ーー割とまとまってるように感じますが。

Shun:結果ね。ただの4分の4じゃなくてか4分の3とか色々混ざったりするけどね。

Sit:リズムは結構変わるからね。

Shun:拍が違うんだよね。そういうとこ聞くと面白いよね。でも、そういう結構細かいけど、普通に聞くとそういうものを感じさせないところが玄人っぽいというか。別に普通に聞けるし。変拍子もあったという気もしない。

Sit:そう。だから、上物に関しては本当に俺が歌ってる時にYu-Kiが俺の弦を見ながら表情をみながらこんな感じかなみたいな感じでアプローチしてきてっていうニュアンスなんだよね。サビとかね。比較的、ジャムで繰り広げてるから。ジャム中に一個一個仕上げていく個々のキャッチアンドゴーみたいのが増したんだと思うけどね。それの一番わかりやすいタイプだよね。遊び心もあるし。

 

COUNTRY YARDで歌いたい日本語って何?

 

ーー「Umi」 は日本語詞になってますね。

Sit:「Umi」自体は比較的早かったんだよね触るのが。自分が弾き語りで持ってって日本語で書いたけど、レコーディング前に時間がすごい空いちゃって、悩んだ末、サビはやっぱり響きを大事にしたくて英語にさせてもらった。日本語の部分はまさにその時の自分達をダイレクトに描いてて。レコーディング作業し始める自分達を、レコーディング中に歌詞を書いてたりもした。そういう景色とかも浮かぶし。「Umi」に関しては3人から話を聞いても面白いかもしれない。


ーーどうですか、Hayatoさん。一番難しい顔してますね。

Sit:Hayato「Umi」推しだけどね。

Hayato:「Umi」ですね。「Umi」はもうイントロのギターで勝ち確でした。いやでもあれがかっこいいから大丈夫。特に何もやんなくても大丈夫でしょみたいな感じはあった。

Sit:本当不思議なコード進行だからね。

Hayato:まぁでも細かいけどあのイントロのフレーズを何回も使うのか。一発だけにするのか。それは話した記憶はあるっすね。まあ出しすぎてもアレだし、でもいいフレーズだから勿体無いみたいなのはあったすかね。

ーー結果どっちにしたんでしたっけ?

Hayato:結果たっぷりと。たっぷりプリたつ勝ち確。

Sit:アプローチの仕方も、(HIP HOPやEDMの)トラックとかそういうのにも影響も受けてきたから。Fatboy Slimとか曲の中でも同じ部分とか出てくるんだけど。自分もそういうのが自然と出てくるから欲しくなったりして。

ーー日本語の歌詞で『揺れ廻る足元もう一度締めた。知れてまた1から重なった手』ってまさにその時の状況を示して書きましたか?

Sit:まさにそうだよね自分自身もそうだし。自分自身も整っていくときってわかるじゃない。ちょっと色々モヤッとしてた自分がいろんなことを経て、整え始めてくとまたそういうところから見えてくる。バンドと違って、ソロでは自分勝手なこと思いっきり歌えるけど、COUNTRY YARDで歌いたい日本語って何?っていう。そういう状況とか海の波とかを想像したりして、そういうのを重ねたりとか。この2年で見てきた景色とかを重ねて書いてるから。でも、頭から聞いてもらうと「River」、 「Where Are You Now」、 「Umi」っていうふうに3つなってて。川の上流から下流に行って海に流れ出るっていうニュアンスになってて。それも狙ってたわけじゃなくて自然とそうなってて。小さい音楽とか気持ちのミラクルがたくさんそういうところに詰まってるよね。

Shun:この曲が日本語かどうかになる前に曲を作ってたら、すごい歌詞が抜けやすいフレーズになっちゃったのもあるよね。ちょっと静かっぽいイントロからそのままAメロに入ったりするから。日本語か英語かを迷う以前にこういう演奏をしてたもんね。だから、よりギリギリまで歌詞を悩んだのは、そういう音像も影響してるんだと思うんだよね。

ーー「One By One」はどうですか?

Sit:「One By One」は苦労したんじゃないかな。頭のイントロだけ?

Shun:イントロもなかなか決まんなかったんだよね。しっくりこなかったんだよな。

Sit:しっくりくるイントロを自分達の中で発見できなかったっていうのもある。でも「One By One」はこれはオープニングからCOUNTRY YARDだってなるような。そもそも弾き語りを歪ませて出して、今のアプローチで音出してみない?みたいな感じのスタートだった。そんぐらいシンプルな曲だと思うし。歌ってるとこもすっきりとした自分達が出てると思うんだよね。一つずつやっていくっていうか、一個一個やっていくっていうか。やってきた自分達のタイトルがついてるよね。


ーーCOUNTRY YRAD節があって、インタビュアーとしては聞くことない楽曲ですよ。

Sit:面白エピソードとしては、Recで完成した際に阿部さん(Pizza Of Death Records)が逆にキレてたもん。

ーーなぜ?(笑)

Sit:「One By One」をミュージックビデオにしたいみたいなレイヤーだったんだけど、俺たちは新しいアプローチをしたがってる意見を突き通そうとしてて。これをMVで打ち出しても「COUNTRY YARDだな」って思われて終わるんじゃないかなみたいな。無駄な深読みはあった。後から聞いてこれ一曲目なんじゃないかって思った。イントロもそういうのちょっと含ませたのあるけど。でも別にこれが来てうわぁCOUNTRY YARDだってなるのは従来のファンだけなんじゃないかなっていうのもある気がする。

ーー多分、入口だったらニュアンス変わって聞こえたと思います。

Shun:それはいい意味で?

ーーいや、悪い意味です。アルバム全体を通してこの一曲目が来ちゃうとその印象にまず持ってかれちゃう気がしました。アルバムのこの位置に据えるっていうのは一つの解だと思ってます。次の楽曲は「Mountain Path」ですね。

Sit:普段車で仕事することが多いから。要は高速道路を走っててそこからずっと富士山目指して静岡方面に走るのよ。小田原とかあっちの方に。その景色がもちろんこのコロナ禍中っていうのもあると思うけど、自分からだけの視点だけど、自分達が重なるのよ。だってそんくらい多分コロナで会ってないとは言え、色んなこと共有してたんだよね。だから、俺もそうやってそういうところから描きたいっていう気持ちが多分多く詰まってると思うんだけど。アルバム全体で。でも、サウンド的にはWeezerとかFEEDERとかに影響受けてるし。それこそ弾き語りで持ってったものをこんな感じみたいなのをみんなで寄せ合ってったって感じだよね。

ーーどうすか。楽曲のアプローチとしてはみなさんどうでした?

Yu-Ki:俺は思いっきりファズ踏んだな、これ。一発目でぶっ壊したみたいなやつだな

Sit:すごい絶妙なところなんだよね。ニルヴァーナみたいなところまで行きたいわけじゃないみたいな。やってたりとかするのはそういうルーツだったりするから。でもCOUNTRY YARDとしてたどり着いたアコースティックヘビーって言うのかな、ヘビーアコースティックみたいな。こういう曲やってみたかったみたいな曲をすごいやれてる感じだよね。だってできなかったと思うもん昔は。しかもこんな真っ直ぐなフレーズ思い浮かばなかったというか。「Bed」とかってやっぱり静かなんだけど。「Mountain Path」の静かさって今までになかったゆっくりさというかさ。骨太というかキャッチーであり明るい。すごい前を向いてるゆっくりなバラードって感じなんだよね、俺は。

ーー確かに。それ歌詞にも現れてるなって思ってます。「遅くてもいいんだっていう。向かう方向さえわかってれば」の部分は特に。

Sit:例えば俺がこのアルバムが目標なんだとしたら亀みたいによちよちと歩いてたみたいな感じかな。ナチュラルに目標を持っていたな多分。

Yu-Ki:自分の中でステージから発しなきゃいけない圧倒的な空気?みたいのが今モッシュがない中、必要なんじゃないかと思った時に、ああいう「Mountain Path」のベーシックを聞いてどういうものをステージから発したら、静かなのにものすごいものを飛ばせるかなとか考えたのかもしれない。だからイントロからリードギターっぽいものは入ってないんすよ。全員同じコードでやってて。ライブを想像するとすごいステージからでかい壁を発してられるんじゃないかなみたいなとか。そういう勝負の仕方もあるのかなって今思うと整う話かもしれない。

ーー「Alarm」。シングルでリリースしている楽曲ですね。先に出来たからリリースしたのか、リリースしたいからシングルとして仕上げたのか、、どうでしたか?

Sit:それこそ俺がまだアコースティックで一人でしか動けないバンドで動けない時期とかに、時間あったりとかすると弾き語りのライブとか遊びに来てくれたりとかしてて。そういとこで新曲ポロッと聞かせたりとかしたこともあったんだよね。自分自身はすごいもう一発目の延期ぐらいから多分何かスイッチが入ってて。「Dokoka」とかにもそうやって歌ってるけど。作りたかったから「Alarm」作って。じゃあ「Alarm」どうやって出すかみたいな話をみんなでしてて。その時ってコロナになったりして、色んなことがなかなか集まれなかった時期が多かったから。集まれた時にいろんな会話をしたのを覚えてる。CDとかを一緒に詰めたり。ちょうどツアーが始まる前にwake beatのセッションくらい。その後ぐらいかな。やっぱりツアーやるんだったら新しい曲出したいよねみたいなニュアンスで曲作ってたから。止まってなかった自分達を表現してくれてるんじゃないかな「Alarm」は。


ーーその止まってなかったっていうところから「Two Years」は「無駄な時間なんてありやしない」みたいなことを歌ってますが、止まってなかったからこそ今このアルバムに繋がってるのかなと。

Sit:マジでダイレクトなんだよね。だから初めて聞いてくれる人は COUNTRY YARDっていうバンドはこういう数年を過ごしてたんだっていうのが聞いてとれるところ。


ーーいつになくアルバムの全体を通して物語性がわかりやすく伝わってくるかなって思ってます。歌詞を読み解くとさらに。曲のレパートリーというか幅広さもそうですが、ちゃんと章立てられてて、この時期にこれがあって、川から海に流れてみたいなさっきの話じゃないですが。今現在地自分達どこにいるんだっていうのがアルバムの中を進むごとにその時その時のストーリーが心に浮かんでくるっていう感じがあります。

Sit:それはすごい嬉しいね。


ーーそれは意図してやってるのかな?って勝手に思ってました。

Sit:いや全然。気持ちっていうか乗ってるんだと思うよ。だから俺ね成熟したっていうことも言ったけど1stアルバムっぽさも感じるっていうか。始まりを感じるんだよね、俺は。


ーー新しい章を開いた?

Sit:五枚目にしてようやくね(笑)。そういえば、「Two Years」は一番苦労してんじゃないか?

Shun:苦労したかな?

Sit:苦労したっていうとなんだろうなぁ。どういう音でとかどの竿でとか使う楽器とかにこだわったりしてたかな。こういうギターの音がいいからそっち使ってみるとかさ。そういう会話は結構多かったと思うんだよね。どうなんすか皆さん。

Shun:その、劇的にこれが苦戦したと思わないんだけど。全くやってないアプローチの曲をSitが持ってきて。まずバンドに解釈するのに時間がかかった印象があるかもしれない。全曲そうなんだけど、アコースティックで持ってきたものをバンドにしてこのストロークだからこのリズムだよねではめてみると違うとか。それがめっちゃあるんだよねやっぱり。それが普通の8ビートだとハマるのか、ちょっと跳ねてる感じなのかとか。それがやっぱり試行錯誤、スルッとハマるものとか。「One By One」はそうだけど。スルッとハマるものとこれやったことねぇって全員がなるようなもの?多分そのうちのやったことねぇって全員なるのが「Two Years」だったんだろうし。リズムがまず決まるまでに時間がかかってとか。どういう乗り方なのか。そっから音を変えるのか竿の雰囲気の柔らかさなのかとか。そういうのはやっぱり今回は全体的に時間かかったような気がするけどね。これはこれでいいんじゃないんで終われないというか。こっちの方がいいんじゃないかとかやっぱり試したくなっちゃうような。

 

俺たちは「とりあえず音楽やろう」っていう感じ。

 

ーー「Life」に関してはカントリーミュージックのようなブルースのような、、イメージを受けてまして。馬鹿正直にCOUUNTRY YARDでやってたらこの音にたどり着かないだろうという気がしてて。ちゃんと消化して持ってきたものに対してどう向き合うかを考えて出すっていう工程がないとこの仕上げにしないよな、と。それが「Life」っていうタイトルなのも個人的にはグッときてます。ロックとかのルーツミュージックであるカントリーとかブルースっていうところに曲自体の仕上がりが原点回帰してんだったらすごいストーリーがあると勝手に思ってます。

Yu-Ki:この「Life」聞いた時に俺がコロナになって5月半ばのライブを飛ばしたんですよ。それめっちゃ覚えてて。Sitがこういうストロークなんだけど、これメロディックじゃなくてカントリー調なんだよねっていう電話をしたよね。春ぐらいにすごいカントリーロックっぽい一個のミュージシャンだけなんだけど聞いてたんすよ。バンジョー入ってるみたいな。コロナ禍で全然動けないみたいのも聞いてたからすごい覚えてんだよね。その本当は出ちゃいけないけど散歩しながらカントリーミュージック聞いて。これどういうリズムで刻んでんだろうとか。そういうのをすごくその時の情景と合わせて「Life」っすよねそれ。それも「Life」になったね。

Sit:1stアルバムとかから聞いてくとさCOUNTRY YARDの弾き語りの曲とかあって。「Life」とか他の曲にもアコースティックのギターが裏に入ってたりするんだけどそういうとこの自分達の原点も出てんじゃないかな。もちろんメロディックパンクとかやってたりとかそういう言葉でスタートしてるのかもしんないけど。とことんそういうやりたいことをやれてるような感じじゃないかな。Shunは「Life」一番苦労してるけど。

Shun:なんとなく知ってるぐらいジャンルの感じ(笑)。こういう感じなんだろうなっていうのでやってる感じ?普通に叩いたんじゃ、やっぱり普通の音がして、色々フェルト敷いてみたり。どうしたらそういうアコースティックぽいなんというか、音質がそうなるのか、生の楽器でそうしていくのかがあったから。レコーディング中結構それを考えたり。シンバルはあれがいいなこれがいいなとか。そんな強く叩くの?とか。色々あって、でもすごく面白かったなぁ。

ーーその苦労が曲の深みに足されてる気がします。カントリーミュージックとかブルースとかって哀愁というか人が出てきた方がいい音楽ですしね。そういうものがもしかして滲み出てプラスアルファ余計聞きやすいのかもしれない。

Shun:俺の苦労がこの曲をよくしたわけね。

ーーそうです(笑)。 Hayatoさんはとかあんま苦労しなかった?

Sit:Hayato、コーラス(バッキング)苦労してんじゃない?

Yu-Ki:いやこれHayatoから初めてくらい、15年近くバンドやって初めてくらい実はこれ苦手なんだよねって言われた。

Hayato:苦手とかじゃなくて出来ないって言ったんだよ。

ーー(笑)。

Hayato:俺これ出来ないけど、どうしようって。できねぇもんはできねぇんだよな、あれは。

Yu-Ki:昨日のスタジオは確かにやりずらそうな顔してたよね。

Hayato:考えたら終わりなんだよな、あれは。

ーーライブまでにはちゃんと仕上げてくるんですよね?

Hayato:影武者とか用意しといて。本当に出来ないんだよな、、、あれ。

Shun:しかもずっとキープするからね。ジャンジャジャンジャンジャジャンみたいな。

Hayato:あと早い。テンポが。

Sit:でもそのそれ感も、ちょっとドタバタしてる感も出てる。そういう面で言ったら、思いっきり歪ませた音で出せば、感じ取れるんだと思うけど、ちょっと未完成なあの感じ。あれがまさに我々の挑戦とかだったりするから。そいういうのを別に多少するしない、スッとできるようになったのは気持ち的な成長なんじゃないかな。

ーー難しかったであろうというのをライブでそんなにやらないっていう風な選択になってほしくない曲です。

Hayato:俺はあんまやらないっていうところに賭けてる。

Shun:まぁツアー終わったらやんないんじゃない(笑)。

ーー「Ghost From The Last Train」はどうですか。

Sit:あれもThe Smithみたいっていうかさ。80年代とかのUKにすげぇ影響受けた楽曲で。だから本当にこういうのやっていきたい、こういうのやってみたいんだけどっていう安心感。ただのバンドキッズっていうか音楽キッズの会話のような気がしたけどね。その上で録った音源をスタジオでみんなで聞いてみて。この下にアコースティックがなってたりして。Yu-Kiはちょっとこれで幽玄なアプローチしてほしいんだけどさみたいなニュアンスなんだよね。

Yu-Ki:あれ、すいません!


ーー「Ghost From The Last Train」のGhost=亡霊たちは。何か指してる言葉だと思うんですが、対象はありますか?

Sit:俺が想像してたのは人って言うよりもそういう漂ってる気持ちみたいなもんなんだよね。

ーー自分達の周りにある空気感というか。

Sit:何かやりゃ何かまたそういうものが乗っかてきて。何が出てきちゃ何かみたいなそういう連鎖反応を感じてたから。

ーーいわゆる集団意識みたいな感じですよね。そういうところで捉えると亡霊って、しっくりきます。

Sit:そいういうところに矛先を向けちゃったっていうよりかは、その中に自分達はどこ見てたんだっていうところで描いてるから。いいアルバムが出来たんだけど、歌詞にも書いてるけど線路を直すのに必死だった。その最中、黙々とスタジオに入ってCOUNTRY YARDをどうするのかとか俺ソロちょっとやってみようとか色んな会話とかをしてる中、自分達じゃないところの風とかを一緒に受け止めて。色んなアーティストたちの考え方とか動きがあって。俺たちは「Alarm」出した時も言ったけど、俺たちは「とりあえず音楽やろう」っていう感じ。特に最終電車っていうのにあんまり深い意味はないんだけど、まさに俺もこの時にちょうどコロナになったんだよね。それで、終電でもらっちまったなみたいな。そんなようなニュアンスで書いたけどね。

ーーその亡霊たちが最終列車に乗って自分達とは違うとこにいてそこを通る道を自分達が直してるっていうのがすごい面白いって思ってました。

Sit:みんなどうにかしたいっていうのは一緒なのにさ、向き合ってることはそれぞれ全然違ってさ。投げかける言葉とかそれぞれの視点も全然違ったじゃん。それぞれがどこにスポットを当てんのとかって。それでたくさん色んなバンドの姿が見えたからこそ全体で言ったらそういうシーンの盛り上がりだったと思うんだよね。だから、そうだなぁ。とにかく没頭してたんだよね、俺は。集中してたかな。耳塞いじゃってたとこもあったと思うけど。でも、のめり込むようにとにかく作ってたりとかしてたから。

ーー「Strawberry days」とかのめり込んでたからかわかんないけどちょっと壮大な感じはしますが、サイケ味もありますね。

Sit:「Strawberry days」は本当に心は燃えてるのにそれをっていうさ。その心の燃えてるのをそのストロベリーっぽいなっていうところもあったし。戦争とかが起きてたりとかするのに平気で安全に平和に音楽を作れてる自分達とかさ、比較的そういう赤さとかも足されたりしてて。ポジティブな赤さとそういう争いの赤?そういうのを両方描きたいなって思ったけど。でもその最中音楽でなんとか、言葉とか、そういうものでしか結局戦えない?色んなデモとかさ、そういう場所とかに赴くこともできるんだけど。どうやってそういうことを伝えようとしたらいいんだろうって時にポジティブなメッセージも発したかった。こういう争いが起こったりとかそういう漂ってる中で燃えている心の赤も表現したかったみたいな感じなんだよね「Strawberry days」は。それをマイナスなものとして発したくなくて。俺たちは心もは燃えてるし、俺も心燃えてるし。

ーー音はサイケデリックなニュアンスもありますよね?

Sit:サイケ味感じる?

ーーはい。King Gizzard & the Lizard Wizardっていうバンド知ってますか?

Sit:名前聞いたことある。

ーーそのバンドのニュアンスと、なんていうか、ビートルズ後期のサイケ味があるというか。ボクはその感じも玄人感あってすごくいいなと思ってました。

Sit:元々はワンコードで終える予定だったんだけど。

ーー挑戦してますね(笑)。

Sit:それはビートルズがワンコードだから。トラックってワンコード多いじゃん。そこにロックバンド入れてきたのはYu-Kiじゃない。ちょっとコード進行入れようみたいな。「Finding what you`re looking for」がサビっぽくなってるというか。その後8ビートになって、俺の中ではQueenみたいな。

ーーQueenって言われてみるとそんな感じもしますね。

Sit:サーカス感もあって。

Yu-Ki:やっぱ、あの頃は俺がドラッグにハマっててつって(笑)。

ーー1番遠い存在ですよね(笑)。

Yu-Ki:俺もずっとそういう、ここ2年間ぐらいGrateful Dead聞いてたりとかして、ビートルズのリボルヴァーがすごいってSitから聞いてて。なるほどなるほどって思ったし。SitとHayatoがよく話してるU2とかってよく聞いたことないんだけど、時折やっぱりU2っぽいディレイとか。そういうのを聞いたりもしてて。ワードとしてね。そういうのがやっぱ混ざってった時に、同じくジャムしててHayatoがこういうリバーブディレイかけてんだったら、こういうのあるんじゃないかみたいな。Shunがエモーショナルな上げ方してくれるの知ってたから。ループ、ずっと同じ音が鳴ってるループ、引っ張って引っ張ってっていうところからでかくなるエモーショナルさはShun得意しょってなって。ジャムしてたのを覚えてるな。

Shun:わかりやすかった(笑)。比較的早かったんじゃない。全体図。みんなSitが持ってきた段階でやばい曲になるなって多分4人が肌で感じたから。

Yu-Ki:確かにパンパンパン進んだ気がしてて。そこからいかにもっと良いところ深いところに持っていくかとか。キテレツ感とかサイケ感、俺なりのサイケ感とか。そういうのはすごい意識して引っ張ったところはあるかも。あとはこれは溜めすぎかなとか引っ張りすぎかなとか。

Sit:目指してたところは完全にわかってたからね。それを自分達なりに。

Yu-Ki:言葉にできないし、文字にできないんだけど。まだあるよねみたいなところは全員あったのかもしれないね。

Sit:だから8ビートで盛り上がってるYu-Kiのギターのソローのパートなんてrecの現場だよね、あれ。

Yu-Ki:うーんそうだね。もう覚えてないよバッチリ。

Sit:何takeか録ってその時に一番「オェイ!」ってなったやつにしてるっていうか。

Yu-Ki:そこのリアリティを求めてたよねあそこは。

Sit:すごいもしかしたらライブ感が出てるよね。スタジオそのままパッケージしたみたいな。

Yu-Ki:前だったらできなかったよね。もうちょっと決めときたいところあったもんね。

 

COUNTRY YARDの音を突き詰めたいっていうところに着地してる

 

ーー自由度が爆裂したなと思ってます。多分リスナーのウケ悪いと思いますけどでも僕は良いと思います。最後、日本語詞で「Dokoka」。これで締めようと思った理由はなんですか?

Sit:でも自分だけじゃなくて皆んなが「Dokoka」ケツじゃねってなった感じだと思う。だから、これがどうのこうのっていうよりかは、あの曲がそこを求めてたって感じだよな。

ーー確かに、締まったなって感じがします。あんまり説明しすぎなくても良い楽曲かなと思ってます、インタビュアーとしてはいけないことですが。

Sit:そうなんだよね。「Dokoka」は聞いて、、しかも聞いた人とかが色々見つけてほしいよね。自分の中で。自分達とか自分はたまたまそうだったけどとかさ。今たまたまそういう気持ちになってるけどこういうところから今皆んなどう?とかっていうような気持ちで俺は書いてたから。受け取ってくれる人もどこにいるかわからない人が知らない内にどっかでキャッチしてくれるとかさ。COUNTRY YARDもそうだけどバンドっていうものを歌ってんのかっていうところもあるから。

Yu-Ki:このアルバムを締めるのも、この曲でめっちゃ思い入れがもちろんあるし。すげー良い曲なんだけど。やっぱ日本語っていうところに良し悪しでフォーカスしてくると思う。Sitも日本語っていうところに重きを置いて考えてくれてたりしたと思うんだけど。俺は横で聞いてて別のインタビューでも言うんだけど。Sit節。それは本当に言葉関係なくて、何語であろうとそれはSit節だし。結果COUNTRY YARDのサウンドじゃないかってすごい思えたし。「Umi」もそうだよ。最初は決まってなかったのにAメロBメロが日本語になって。全然、COUNTRY YARDじゃん!!みたいな。俺は作ってもらってる人とは違う感情だけど。全然違和感なく、日本語ってことをわざわざ言わなくてもいいぐらい違和感ないっしょと思ってるから。聞かれてない答えかもしれないけど。普通に良い曲だからこの場所に置いたし。COUNTRY YARDとして良い曲だから推せる曲。日本語を推したいんじゃなくて、Sitの良い曲でしょっていうのは強いですよね。

ーー曲としてのパワーがあるから、変にインタビューとかでこれめっちゃ掘りたくないんですよね。COUNTRY YARDをちょっと知ってれば。だからこそ触んなくて良いのかな、と。

Sit:「Dokoka」に関してはレコーディングの歌録り中までに書き上げられなかった。時間があるのにメンバーとかにも歌録りどうする?って言われて。まだ歌詞が、、、みたいな。歌詞ができてないんじゃなくて、あるのにそれをどう歌いたいかとかが。そこと向き合ってたから。本当に「Dokoka」は向き合ったかな。それこそ戦争とか起こってたりとかもするし。世界のこととかみたいに身の回りのこととかから見えることとか。色んな物語を凝縮して少ない言葉で歌ってるから。本当にライブで演奏してるのを見てもらいたいよね。それで完成する曲。

Shun:もしインタビュアーがなんで日本語なんだとかなんで「Dokoka」がビデオなんだとか言われたらいや良い曲でしょとしか言えないくらい、別にシンプルにまぁ阿部さん以外色んな同意で進んだ気がするな。

Sit:色んな受け取り方があると思うけどさ。どんな風にキャッチしてもらえるのかいろんなのを聞くのを楽しみだけどね。

ーーインタビューも終わりが見えまして、沸々と湧いてくるものがあるんですが、もう5枚目のアルバムリリースで、15年もバンドやってて、言ったら玄人な訳です。でも、初心をもった玄人なんだなって印象が強くなって。より、もう一回バンド再構築してるっていう感じがすごいこのアルバム全体とこのインタビューで感じ取れて、合点がいった気がしてます。

Sit:「Dokoka」まで聞くとさ、「Dokoka」で終わりっていうよりかはもう一個開こうとしてるっていうか。もう一個扉開けようとしてる自分達も見えるんだよね。

ーー2年間が「空白の2年間」っていう人もいますが、Sitさんがさっき言ってたみたいに音楽に集中してたんだなっていうのもこのアルバムでわかります。より、COUNTRY YARDっていうものだけに焦点を当てて突き詰めてるっていうより、「COUNTRY YARDってどんな成り立ちだったんだっけ?」というところを広義な意味で煮詰めて、このアルバムになってる印象です。取り巻く事象も含めてちゃんと掘った先にこのアルバムがあるのかなっていう気がしてます。

Sit:嬉しい解釈だね。

ーーただ、短期的に消費する音楽って考えたらよくないと思いますが、楽しむものっていう音楽にみんなが思ってくれるんだったらアルバムとして良いアルバムだと思います。CDラックにこのアルバムがあって久しぶりに手に取った時、「この音ヤベェな!バンド、ヤベェ!っていうようなバンドのサウンドになってると思います。

Yu-Ki:15年近くやって自分らが一番そう思うんじゃない?ヤベェなって思う作品を作りたいって皆んな思うはずだからね。消化されるような音をやりたいわけじゃないし。2年間かけてCOUNTRY YARDでバンドがやりたいとかバンドで食いたいとかっていうわけじゃなくて、COUNTRY YARDの音を突き詰めたいっていうところに着地してるからこういうのができてるっていうのもあると思うし。なんせまぁベーシックで持ってきてくれるSitがその気持ちが強いんだろうから。

Sit:本当アルバムの通りなんだけど、アルバムのタイトルとかさ。ここからそれを「広げる」っていうよりかは「伝える」って感じだよね。ここでやってきたこととか起こってきたことをそこに伝える。それがどこでもできると良いなっていう。

ーーアルバムをひっさげて、リリースが10月の頭でその翌週からツアースタートですね。ライブの意気込みは?

Sit:スタジオ入って詰めていくのも楽しみだし。始まってから曲が育ってくのもフロアが育ってくのも。それこそライブも再構築じゃないけど、またやってきたことから色々。また1から作るっていうような。ライブでも言ってるんだけど。でも新しいCOUNTRY YARDっていうイメージじゃないけど。とにかくヤベー音、放ちたいですよね。

ーーありがとうございます。では、Hayatoさんに締めて頂いて。

Hayato:えー10月14日から12月18日まで13本のライブがあります。ツアー皆様お願いします!!




 

”Anywhere,Everywhere”

2022年10月5日発売 / PZCA-100 / ¥2,750(incl. tax)
1.River
2.Where Are You Now?
3.Umi
4.One By One
5.Mountain Path
6.Alarm
7.Two Years
8.Life
9.Ghost From The Last Train
10.Strawberry Days
11.Dokoka
 

”Anywhere,Everywhere” Tour

10月14日 東京 渋谷WWW w/bacho
10月29日 栃木 宇都宮HELLO DOLLY  w/MIGHTY HOPE
11月4日 香川 高松TOONICE w/bacho
11月6日 大阪 ANIMA w/bacho
11月13日 愛知 名古屋RAD HALL w/TBA
11月20日 宮城 仙台MACANA w/DRADNATS
11月22日 青森 弘前KEEP THE BEAT w/DRADNATS
11月23日 岩手 盛岡CLUB CHANGE WAVE w/FUNNY THINK
11月27日 新潟 新潟GOLDEN PIGS RED w/さよならポエジー
12月3日 愛媛 松山W STUDIO RED w/KUZIRA
12月4日 福岡 福岡CB w/KUZIRA
12月9日 神奈川 横浜FAD w/SHADOWS
12月11日 静岡 静岡UMBER w/ENTH
12月18日 東京 渋谷WWW X
 

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