SATANIC PARTY 2022 対談 < See You Smile × NEST >
Interview by Teneight
これからのシーンを担っていくであろう次世代アーティストに大舞台でライブする機会を設けたSATANIC PARTY。今年初めてのこころみである本イベントに向けて、出演者の心境や意気込みを聞く。この記事で話を聞くのはPOP PUNKという同じジャンルで活躍する同世代のSee You SmileとNEST。意外にも本イベントが初共演だという両バンドのフロントマンRuiとAyato(See You Smile)、SOJとTakuto(NEST)の4人の座談会だ。
“服装からステージングに英語の発音まで、アメリカで見たものとリンクした”(SOJ)
“クオリティも高くなっていくし、メロディも耳に残る良い楽曲が多い”(Ayato)
Rui(Vo / See You Smile):こんにちは! 初めまして! よろしくお願いします。
一同:よろしくお願いします。
ーお互いにバンドとしての面識は……?
Rui:バンドとしてはないですね。ただうちのAyatoとNESTのボーカルのTakutoが地元一緒で。
Takuto(Vo / NEST):さらに、バイト先が一緒だったので繋がりはありました。もちろんバンドをしているってことも知っていたんですけど。
ーちなみに、何のバイトだったんですか?
Ayato(Gt / See You Smile):ハンバーグ屋をやっていました(笑)。4年前ですかね。
ー意外な共通点があったんですね。
Rui:そんな経緯があるんで、Ayatoに教えてもらってNESTのMVとかはよく見ていて、メロディが耳に残るいい曲だなとずっと思っていました。今回のSATANIC PARTY(以降サタパ)でやっと会うことができるので楽しみにしています。
ーNESTはSATANIC ENT.に初登場なので、簡単にバンドのことを教えてもらえますか?
SOJ(Gt / NEST):NESTは2018年から活動しているバンドです。作曲は僕がやっていて、ライブではギターを弾いています。ルーツとしては、中学2年くらいのときに衝撃を受けたGreen DayをはじめとするPOP PUNKですかね。そこから少しずつ日本のラウドロックも聴くようになり、それこそSATANIC CARNIVALに出演しているようなバンドをたくさん聴くようになっていきました。基本的にはそれが僕たちの楽曲のベースとなっています。
Takuto:オレがバンドを聴くキッカケになったのはONE OK ROCKでした。高校に入ってからはSOJと知り合って、いろんな曲を教えてもらったりディグったりするようになって、徐々にバンドサウンドを聴き始めていきました。SATANIC CARNIVAL出演バンドで言うとcoldrainとかを高校生の時に聴くようになって、徐々にバンドにのめり込んでいったような感じです。
ーなるほど。
Takuto:ホームと言える箱は八王子RIPSと府中Flightで、町田クラシックスとかにもよく足を運んでいましたし、お世話になっていました。最近になって都心の方にも出ていって、新宿ACB HALLによく出させてもらっていたのがキッカケで、他のライブにも呼んでもらえるようになってきている感じです。
SOJ:オレ達はサタパに出演するアーティストやお客さんとは少し違う場所でライブをしていたので、意外とオレ達のことを知らないままライブを観てもらうことになると思っています。ある意味アウェイでもあるんですが、お客さんに観に来てもらえる喜びもあるし、オレ達もこの状況を楽しんでライブをやろうかなって感じですね。
ーありがとうございます。NESTとしては、See You Smileにどんなイメージを持っていますか?
Takuto:日本の今のPOP PUNKシーンを引っ張っているようなイメージがあります。
SOJ:海外のアーティストとのコネクトもあるし、年々楽曲が研ぎ澄まされていて、参考にさせてもらっています。
Rui:ありがとうございます!
SOJ:僕がバンドを結成する前は、カリフォルニアに留学していてWARPED TOURに行ったこともあるし、State ChampsやISSUESをよく聴いていました。そんなときにTakutoから教えてもらって初めてSee You Smileを聴いてみたんですが、日本にもこんなバンドがいるんだって驚いたんです。ファッションからステージングに英語の発音まで、細かいところまで海外のバンドからヒントを得て自分達で体現していて、僕が現地で見てきたものとリンクする部分がたくさんありました。すごく刺激を受けたのを覚えています。
ー逆にSee You Smileから見てNESTはどうですか?
Ayato:曲をTakutoが送ってくれるので、それを聴いてたりしていたんですが、どんどんクオリティも高くなっていくし、メロディも耳に残る良い楽曲が多いですよね。
Rui:そうだね。改めて趣味も合いそうだなって思います。だから何で今まで一緒にやってなかったんだろうって(笑)。
ールーツは似ていそうですよね。
Takuto:楽曲を聴いていると、大まかには絶対近いと感じます。ONE OK ROCKもそうだし。
Rui:オレもONE OK ROCKからは影響を受けてますし、そこも一緒ですね。だから歌のルーツもちょっと近いかもしれないし、R&Bの要素もNESTからはすごく感じています。See You Smileの曲の中でそういうのを取り込んだりもしていますが、NESTはスマートなバンドだなって印象がありました。
ーなるほど。
Rui:しかも、このジャンルの若手バンドが全然いないんで。その中で数少ない同じジャンル同士として、今後一緒にやっていくことになるのを想像するとすごく楽しみだなって思っています。
Ayato:先輩バンドや同世代や関係者からもNESTの名前がよく上がっていました。ようやく一緒にライブをする機会ができたので、うちもNESTに負けないようにかまします。
SOJ:何で今まで対バンをやってなかったんだろうね(笑)。
“30分のステージの中で一緒に踊って楽しみたい”(Takuto)
“必ずアツいライブをするので、当日は一緒に死ぬほど楽しみましょう!”(Rui)
ー両バンドが考えるPOP PUNKの魅力についてお聞きしてもいいですか?
Rui:やっぱり、聴きやすいと思うんですよね。すんなりメロディが耳に入ってくるし、ライブでは遊べるし何でもできるジャンルだと思っています。今回のサタパでは禁止ですが、モッシュとダイブができる音楽ですし、ライブカルチャーの中では楽しく遊べて踊れるジャンルなのかなって。
SOJ:聴けばテンションが落ちていても無条件でアガれるし、音源とライブの差がいい意味ですごくあって、ライブだとテンションが上がるし、生で観る魅力が1番あるジャンルだと思いますね。だからこそ、バンドの真価も問われるし、僕らもどんどんライブをやっています。ツアーをすればするほど、お客さんもこっちも楽しめる景色が描きやすくなるし、“バンドとは”って辞書を引いた時の見本になるようなジャンルだと思います。
Rui:それです! これが正解です。
Ayato:オレらが言いたかったことはこれです(笑)。
ーコロナ禍になってから、それぞれライブや楽曲のスタイルに変化はありましたか?
SOJ:オレらは、ちょうどバンド活動を勢いづけようと意気込んでいたときにコロナになってしまって。そんな状況でバンドの方向性を模索していくうちに、モッシュやダイブができないんなら踊ろうぜって方向にシフトチェンジしていた経緯があります。それに、最近のSee You Smileの曲を聴いていると、踊れる曲が多く感じます。
Rui:そうですね。オレらもコロナ禍になってから、モッシュやダイブができないんだったら踊るのが最高でしょって考えでした。そんな流れが自分たちだけじゃなくて他のバンドでも広まっていった感じがします。さらにオレは体で音楽を表現するってのがこのご時世とマッチして、すごく好きだったんですよね。今までのシーンになかった感じが新鮮で、それはそれで楽しんでいました。
SOJ:だから最近自分達は、打ち上げでも踊ろうぜというバイブスがすごくて。そういうのも含めて臨機応変に対応して、みんなが楽しめる状況をどんどん開拓していってるのは、時代が変わる転換期の中でいい傾向だなって思っています。なので、オレは昔のモッシュやダイブを取り戻そうって意識は、そこまで強くもっているワケでもないですね。
Rui:そこはNESTとは違っていて、See You Smileは自主企画ではモッシュやダイブは解禁していて、踊れるしモッシュもダイブもできる自由な空間にしています。オレ自身、自由に何でもできる環境が好きなので、それが1番バンドにとってもベストな状態だと考えているからです。もちろんその箱やイベントによってルールは異なるので、シーンを守るためにもそこは尊重します。今回のサタパもマスク着用時なら声出しOKと、シーンを1歩前進させるための試みを図ったイベントなので、主催のI.S.Oさんとそのチームの意見を尊重した上で、自分達のできるベストな状況を作って、お客さんを魅了させたいですね。
ーサタパに向けて、準備していることはありますか?
Rui:メンバーで擦り合わせをして、いろいろと動いています。ただ、個人的には平常心で構えています。どんなライブでも、お客さんを惹きつけるライブをすることには変わりはないので、自分も含めて全力で楽しみたいですね。
Takuto:オレもRuiくんと同じで、いつも通りにかますライブをできるようにしたいと思いますけど、その会場の雰囲気とか、ライブをみてテンションもアガっちゃうんだろうなって、今から楽しみな気持ちですね。
ーSee You Smileは9月に新曲をリリースしていましたよね。で11月には自主企画も控えていて。ちょうど良い時期ですね。
Rui:そうですね。楽しみですね。
Ayato:それこそ、今年は7月にCDをリリースして、バンドとしての勢いもノッきている時期ですね。
Rui:しかも仕込みがたくさんあるんで、シーンのお客さんを楽しませる自信はあります。
ーサタパをやり終えたその先で見たい景色ってあるんですか?
Rui:もちろん、来年のSATANIC CARNIVALの舞台に出るのが目標です!
ーNESTはどうですか?
SOJ:オレらは正規メンバーが3人しかいない状態で、パワーがまだ足りない部分もあるかもしれないですけど、色々と準備をしていることもあるんで、それは楽しみにしていてほしいです。そして、NESTはいろんな人と新しいことやって仲間を増やしたりして、バンドが大きくなるのを楽しんでいる最中でもあるんで、1個1個クリアしていく楽しみをまだ味わっている段階です。ただそんななかでも、せっかくSee You Smileともこうやって知り合えたので、彼らにも負けないくらいの実力をつけて、オレらもSATANIC CARNIVALに出れるようになりたいですね。
ーでは、最後にサタパに来るオーディエンスに伝えたいことはありますか?
Takuto:30分のステージの中で一緒に踊ったり楽しんだりしてくれたら良いなと思います。
SOJ:サタパは若手のバンドが集まったパーティなので、今イケてるバンドをチェックできるような良いキッカケとなるイベントだと思っています。当日観に行ってカッコいいと思ったバンドはチェックしてもらって、変わらずにシーンを盛り上げてほしいなと思います。
Rui:オレらも必ずアツいライブをするので、サタパ当日は一緒に死ぬほど楽しみましょう! こういうイベントってあまり無いですしね。そのなかでライバル同士とかもいると思いますし、そいつらに負けたくないって気持ちでライブするバンドを観るのも楽しそうですからね。
Ayato:テンションが上がってもモッシュとダイブはなしで踊りましょうってことだけ伝えておきます。
SOJ:あと……See You Smileのメンバーは乾杯してください!
Rui:あ、それは1番大事かもしれない(笑)。
SATANIC PARTY 2022
日程:2022年10月30日(日)
会場:東京都 Spotify O-EAST / duo MUSIC EXCHANGE
出演者:
Earthists. / ENTH / FUNNY THINK / IRIE BOYS / JasonAndrew / KUZIRA / NEST / Paledusk / PROMPTS / Sable Hills / See You Smile / Some Life / SPARK!!SOUND!!SHOW!! / Track's / 花冷え。 / AFJB
https://satanicparty.com/