INTERVIEW

Crystal Lake "Denial / Rebirth" INTERVIEW!!

Intervew by SUNEO
Photo by @seijiro243


”THE LIGHT”を立ち上げ、ついに新ボーカリストJohnを招き入れたCrystal Lake。Johnを迎えた第一弾シングル"Denial // Rebirth"をリリースし、活動のスピードを徐々に上げ始めたCrystal Lakeに、リリースの内容や今後の展望について語ってもらった。


「もう1回新しい何かを作ろうぜ!」っていうのは、バンドとしては込めてる 

 

オーディション終わったっていうか、やった直後ぐらいにインタビューさせてもらいましたが、もう歌録りしてるみたいな話をしてて。その日の曲が、今回リリースされた2曲ですか??
 
YD:ではない。。。でも、そのときにRECしていた2曲は清書(した)ボーカルを一昨日ぐらいに録り直したかな。


 
今リリースされた2曲は、新たにJohnが入ってから作りましたか?
 
YD:4年ぐらい前からあった。3年ぐらい前からかな。それをアップデートした。demoがあって、それをレコーディングし直した。
 
MITSURU:だいぶ長いことあったんすよね。
 
YD:うん。
 
MITSURU:僕もだいぶ前に聴いてたんで。


完全に録り終わったのは最近という認識で。今回、2曲でリリースされてますけど、感じ方としては、流れで1曲なのかなと感じました。
 
YD:それは意図して作った。意図して。
 
MITSURU:完全にそうですよね。
 


 
すっきりなんか、それだったらそれでいいのかなっていう感じではあって、1曲目”Denial”に関して言えば、日本語に訳すと「否定」っていう言葉らしいんですが、今までを塗り替えてこれから進むんだという現れなのかな、と。
 

YD:そういうメタファー込みの。Johnの感覚としては結構パーソナルな感じで、何て言うんだろう、、、自分のダークサイドを、、、ちょっとうまく言えないんだけど。。。
 
 


Johnが元々やっていたバンドはヘイトコアに近しい音楽でしたよね?
 
MITSURU:デスコアで、めちゃめちゃアングリーな音楽をずっとやってたんです、彼は。
 


その感じも若干、歌詞の世界観に入れつつも、Crystal Lakeの歌詞としては、今までの世界観でちょっと違う位置に設けられた印象です。融合するというか反発し合うような形で混在させてるのか。歌詞に関しては、Johnだけではなく、YDも参画してるそうですが。
 
YD:最後の日本語パートを、Johnの歌詞を発展させて日本語に変換したのと、今まで通り全体の音のイメージに合わせた言葉選びのプロダクションを実施した感じ。
 
MITSURU:彼は思ってる以上に空想の世界への興味があったり、他には自分が今まで体験してきたこと、あとは過去につらかったこととか、自分が向き合ってきた過去っていうのが色々あるみたいで、結構その話をよくしていて、そういうのは今回の歌詞にも少なからず反映されてるのかなと。
 
YD:俺はとりあえず今回のリリースとしては、ストーリーのワンツーみたいな形で作りたいっていう話をしてて。考え方として、自分がネガティブになった世界の自分のキャラクターを”Denial”っていう曲の方に反映してて。それとは別に、ネガティブなマインドが作り出す自分と、そこから反発というか、抜け出す新しい精神世界の話を”Rebirth” ではしてて。マインドや考え方次第では、全世界がネガティブになるし、自分の考えとか生き方、環境によってはポジティブになるよね、みたいなのがリリックのストーリーに実は込められてて。それを対比した位置付けで、一貫性を持たせてる。「もう1回新しい何かを作ろうぜ!」っていうのは、バンドとしては込めてるから、今回のタイトル(”Rebirth”)には入れて、ダブルミーニングみたいに、彼のパーソナルな感覚とバンドが。またMVでも入れてるんだけど、今までジャケットとかキャラクターとかアートワークに登場してたやつが1回出てくるんだけど、燃えて、、、だけど最後それが固まって、でっかい何かになるっていうようなストーリー性を持たせた2曲、って感じでした。
 
MITSURU:リリックに関しては完全オリジナルでJohnが書いてて、オケ的な部分っていうかバンドの演奏的な部分、楽曲の構成自体はもうあったけど、それがJohnが入ったことで、ああいう形にブラッシュアップされていった感じですね。
 
YD:なんか、みんな音楽が変わったとか言うけど、「変わってねーし」とか思いながら。もう3年前からあって、それをどの段階でどのフェーズで出すかで。ボーカルなんかニュアンスが変わったから、やっぱり絶対賛否両論が出る。それの第一発目で、また何か新しい Crystal Lakeのスタイルを出したくて。実は色々な楽曲が手元にあって、それを順序立てて出していこうかな、とも思ってる。
 


変わったって思われる楽曲の要素で言えば、”Rebirth”のフックになっているメロのラインは、だいぶ日本人的というか。
 
MITSURU:そうですね。そのエッセンス自体も、そもそも入ってて。あれが、Johnのアイディアとかではなく。既にバンドがそういうテンション感で。でも、これJohnがやったら面白くね?みたいな。僕らもそういうマインドがあったし。
 
 


今回のリリースは新しい章の始まりとして作られたというか、Crystal Lakeとしてストックしていたアイデアを選んで仕上げたイメージで合ってますか?
 
YD:選んだ。選んで、パンチーな方がみんな喜ぶかな?っていうのもあった。
 
MITSURU:それで言うと、だからこそ新しい感じの曲を出したっていうのもあるし、今までみんな聴いたことないと思うとか、今までのCrystal Lakeじゃない、変わったっていうふうに感じるのは、あえて(の行動がみのったというか)。僕らも1発目のシングルで、せっかくだし面白い曲、今までにないやつをやりたいっていうのは、そこ(メロ)に出てるかもしれないです。
 


 
もう、Crystal Lakeとして進んでいくステップが自分たちは見えていて、そのどのステータスにいるかも自分で把握しながら、今として選んだのはこの2曲っていうイメージですかね。
 
YD:そう。新しい曲を今作ってるけど、またもっとノリノリな曲調の曲ももう1回初心に戻ってやりたいという気持ちも最近はある。
 
MITSURU:ノリノリのやつってどれですか?(笑)
 
YD:世界観系のやつ多いじゃん? Crystal Lake。もっとストレートにパコーン!みたいなライブで気持ちよくできるみたいなの。新しい体制になってライブやり始めたら、アッパーにいきたいな、、、みたいな(マインド)。
 


 


アメリカでぶちかまして、そっからヨーロッパに行こうっていうプランで


ライブですが、正直あんまり見れてないんですが、、、どうですか?Johnのライブ感は。
 
YD:だんだん良くなってきたよ。最初、固いなんて思ったけど、今も固い部分はあるし、いろんな(思うこと)とこあるけど、真面目だし。
 
MITSURU:向き合ってますよ、John、めちゃくちゃいろんなことに。やっぱり日本に来て、日本のオーディエンスをまず初めて体感して、日本の文化を初めて体感して、日本人とバンド組むって、(初めての)全てが彼にとって「向き合い」でしかないんで。彼は全てに向き合い続けてるんですよね。(こちらからの)改善点を言ったら、それに対してちゃんと真摯に取り組んで、できないことももちろんあるんですけど、かなり良くなってますよ。だんだん積み重なっていってる気がします。最初のときより、良くなってるんすよ、全然。
 
YD:どうしても自分たちが今まで日本のメンバーでやってた体制とかと違うじゃん。アメリカ人の感覚とか、何かそこの溝を埋めながらも、またちょっとハイパーなバンドになれるような。おじさんになってもちょっとまだ(バンド)楽しいな(笑)。
 
MITSURU:文化の捉え方の違いを感じると思った瞬間は、例えばMCとかは特に感じましたね。間の取り方とか、日本のお客さんって話をちゃんと聞くというか、例えば、YDが真面目な話をしている時に、まぁ、聞くじゃないですか?笑うときは笑うじゃないすか。でも、盛り上がるときは盛り上がるっていう、何かこう、『詫び寂び』を日本のオーディエンスは持ってるなと。でも、Johnは、無音になると「こいつら盛り上がってない、、、Hurry Up!」みたいになっちゃうんですよね。だから、早く曲行こうぜ!みたいな。お前ら、黙ってんだったらもう曲やるわ!みたいな。でも、日本はそうじゃないんだよ、とか。そんな本当細かいギャップがたくさんあって、彼にもそれを言い続けると、ゆっくり話した方がいいんだとか。でも伝えた分、ここ最近は本当に変わってきて、日本人の空気を理解できるようになってきた感じがします。
 
YD:まとまってきたよね、少しは。もっとカオスになってほしいけど、パフォーマンスとか。Johnのやり方はリスペクトしながら、新しいバンドを作ってるっていう感覚も持ちながらさ。自分たちが十何年かけてやってきたものを、彼は多分、数ヶ月で一気に感じてるし、そこのギャップを感じながらも、でも、多分(自分自身で)プロデュースしてるところが一番重要だなと思ってて。オーディションからそうだけど、バンドのディレクションがぶれない限りは、バンドはよくなるんだと思うんだよね。自分自身が頭打ちにならない限りは、クリエイティビティがつきないっていうか。そして、多分、Johnってそのディレクションに耐えられる体質で(笑)。逆にディレクションした方が良くなるってことが、この数ヶ月の中でトライアンドエラーの中でわかって。Crystal Lakeなんか、ディレクションの塊だし、それをまたちょっと方向性とかをチューニングしながらやっていけば、2024年すげえでかい面白いことに繋がってくなっていう確信を持った。今は我慢。
 
MITSURU:うちのメンバー全員そうです。多分、(ディレクションを)与えられて、課題とかハマったところには、すげえバーっていけるメンバーが集まってるなっていう。Johnもなんか同じだし。だから、一緒にやれてるし。彼に決まったのはそういうところも、もしかしたらあるのかな?と思います。
 


John自体のライブにおける固さはまだまだ感じてて、もっとポテンシャルあるだろうに、、、とは思ってます。
 
MITSURU:絶対いけると思います。意外にも、多分周りの顔を窺ってるんですよね(笑)。ちなみに、これはただの俺の感想ですけど(笑)。オーディエンスの顔色をうかがってるから、多分盛り上がってないと感じちゃうんだと思うんすよ。そういうふうに思ってなかったら、一連の流れをこなせるはずなんすよ。例えば、ここは静寂にいくパートだって、俺らがディレクションしてるのに、彼がそう思わないってことは、「いや、彼らは楽しんでないんだ」って勝手に空気を読み違えてるなって思うから、逆に周りの顔色をすごい窺ってんじゃないかなって俺は思ってて。いくときもいき過ぎていいのかな?っていうリミッターがもしかしたらあるのかな。(リミッターを)外してあげるのはバンドの仕事な気もしますね。まだ言うて、10数本ぐらいしかライブやってないんで。
 
YD:めっちゃ面白いよな。なんか子ども達の教育や成長と同じような感覚だよね。
 
 


Johnはホームシックになってたりしないですか?
 
YD:なってたりするんじゃない、初めてでしょ?ただ苦しんで、苦労して楽しんで(もらって)。
 
MITSURU:想像以上に彼は日本好きですよね。なんかやっぱ日本の生活をエンジョイしてるし、ホームシックはもちろん(あると思います)。
 
 


Johnはビザを都度発行してもらって、日本での活動を?
 
YD:ビザを継続して申請していくことは確かに一つのタスクで大変なことではあります、、、でも、海外の方がすごい増えてきて。だから、別に、自分たちが日本から、例えばあるところに行くのと一緒で、向こうから行って、またラウンドして日本を経由して、また行くっていう意味ではあんま変わんないかなっていう。ただ日本の何か突発的なライブをずっと継続的にはできないから、それはもうオンオフで。あとは(楽曲)制作かな(ビザを申請して日本に長くいる時は)距離が離れていてもオンラインで出来る時代だから、そこはノーボーダー。
 
 


制作に関して、まだまだアイデアが枯渇しないと思うので、それはもうひたすらやってもらって(笑)。ライブ活動に関しては9月からツアーがありますが、こちらはリリースツアーという位置付けですか?
 
YD:全然、全然違う。何かやるぞ!みたいな。もう1回Crystal Lakeが動くぞっていうのを、今回パッケージツアーでやりたくて。アメリカでは、パックして全帯同するバンドと、あとフックアップするバンドを入れてラウンドするカルチャーがあるから、それを日本でもちゃんとやってこうっていう話。Crystal Lakeがやってかないと、自分たちのマーケットがデカくならないと思うから。関東はやってるから、次は西日本っていうのをやって、次、九州行って、東北行ってみたいなのをやってこうかなっていう。小分けにしてゲストを呼んで。
 
MITSURU:9月のツアーは関西というか、西。西側。
 
 


ホームページが更新されなくなったので、活動を追うこちらの身にもなって欲しいです(笑)。
 
YD:いにしえのホームページがダサすぎるっつって、巷で噂になりすぎて(笑)。ホームページいらないんだよね(笑)。プラットフォーム的な役割じゃん、ホームページって。ただそれをちょっと整理してる。みんなそういうちょっと出不精的な、あまり動かないから、ちゃんとやるんだったらやんないとっていう感じで(笑)。
 


西側のツアーが終わったら、すぐに海外へ?
 
YD:中国をはじめとしたアジア諸国や、アメリカがスケジュールには入っている。日本はまだ、自分たちのヘッドラインは2本ぐらいあって。お呼ばれも結構いっぱいあって。新曲はこれからもリリースするんだけど、ツアーごとに「しっかりリリースツアーです」みたいな感じの動きは今年はやらないかな。今まで結構シングル出してそのツアーをしっかりやってたけど、今年はちょっと1回それなしので、とりあえず挨拶回りして、来年なんかちゃんとやる予定。アメリカも11月から行くしね。4月ぐらいに発表になるっつってんだけど発表にならなくて。。。AUGUST BURNS REDと、BRAND OF SACRIFICEっていう、今人気のバンドと、SPITEっていう4バンドで。ヨーロッパのヘッドラインツアーもオファーがあって、アメリカ(ツアー)のオファーも別であって。ヨーロッパは、ギャランティがしっかりもらえるヘッドラインなんだけど、今の機会でアメリカに行くことの方がでかいっていうみんなでジャッジをした。ヨーロッパは普通のバンドが行けても、アメリカって行けないじゃん、マジな話で。でもって、アメリカでぶちかまして、そっからヨーロッパに行こうっていうプランで、ヨーロッパは2024年も結構オファーきてる。アメリカ行って、その後ヨーロッパだとして、アジア行って中国行って、日本に戻ってこようとしている。今、海外のマネージメントに正式に所属してないからさ。それでも、アメリカツアーが、もうダイレクトでオファーが来てるバンドになっているから自分達で面白いことが沢山出来ると思ってる。
 
 


やばいですね。
 
YD:そうそう。ちょっと今年は種蒔きだと思ってて。だから、どっかに所属とかっていうのもないし。それでも、台湾の大きなマネージメントからもオファー来たよ。maroon 5とかONE OK ROCKとかの台湾公演やってるとこ。みんな一応注目をし始めてくれてるみたいで感謝。
 
 


来年はかなり海外での活動も活発になりますが、SATANIC CARNIVALのことも忘れないでくださいね。
 
YD:そうなんすよ、俺忘れててやばいつって。帰ってくるか、日本。1回ね。嘘です忘れてません!
 
MITSURU:(移動行程)変態じゃん!
 
YD:確かに2週間ヨーロッパ行って、日本帰って、 SATANIC CARNIVAL、DEAD POP FESTiVALとか出たいな。それでまたヨーロッパに戻るとかね。。。
 
MITSURU:4、5年前ぐらいにそういうパターンのやつありましたね。
 
YD:どうなんだろうね。正味、きついか?荷物置いていきたい、隠しておきたい(笑)。でも、なんかそんぐらいの活動じゃないとなんかちょっと面白くないかなっていう。
 
MITSURU:Johnはしんどいだろうな。何かわかんないす、僕らも狂ってるから、もうその辺の感覚が。
 
YD:そこまで鍛えとけば(大丈夫でしょ)。




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