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interview

「Change for the future 2021」横山健 × チバユウスケ Interview!!

それでもライブを成立させようとするところに美しさを感じる

──そんな自粛期間を経て、The Birthdayは昨年末、Ken Yokoyamaは今年6月の「SATANIC CARNIVAL 2021」から徐々にライブを再開させました。ひさしぶりにライブをやっていかがでした?

チバ:「こういう感じか」みたいな。

横山:おかしな感じよね。お客さんは声が出せなくて、何か言うと拍手で返ってくる。それがおかしな感じで。

チバ:でも最近はそれが心地よくなってきてるところもある。今までだったら出囃子で「チバ、コラー!」ってなるじゃない? それがないから「偉いね、みんな」って(笑)。

横山:あははは(笑)。僕らもやっと、このコロナ禍でのライブを掴んできたかな。今はこれしか表現方法がないし、お客さんだって拍手のノリをしたくてしてるわけじゃないから。お互い歯に物が挟まったような感じの中で、それでもライブを成立させようとする。そこにある種の美しさみたいなものを感じたりして。これは今でしか味わえないものかもなと思って。コロナ禍が開けたら「チバ、コラー!」に戻るけど(笑)。



チバ:でもさ「あそこに戻れるのか?」っていうのは、最近思ってる。

横山:そうなんだよね。お客さんに恐怖心が付いちゃった気はするよね。

チバ:オールスタンディングになって、倍の人数になったところで、観に来てくれる連中が「これでいいのかな」って思うんじゃないかなって。

横山:うんうん。だから誰かが大きい声で「モッシュ、クラウドサーフ、もう何してもOKですよ」ってちゃんと言わないと。

チバ:それを言ったところで、本当にまたそれが起きるのかっていうのはちょっと思うけど。

横山:まあね。でもあとはお客さん次第なんじゃないかな。したくなったらするよ。

チバ:ああ、そっか。そうなるようにバンドが持っていかないといけないってことか。

横山:うんうん。でも俺は今回のコロナ禍を経て、モッシュとかクラウドサーフが起こっても起こらなくてもどっちでもいいなと思ってもいて。もしかしたらある種の様式美になっちゃってたのかもって。これまで、視覚的に盛り上がってないと「あれ?今日はイケてないのかな」って思うことがあったの。そう思うことから解放されたところがあるのは事実なんだよね。

チバ:あー。それでコロナ明けて、また起こったらちゃんとわかる。

横山:そうそう。そしたら「この人たちは本当に暴れたいんだな」って。それがわかったから、もしかしたらこれから先、前とは違ういいものが作れるかもね。

「リッキー」は聴けないの?

──コロナ禍でライブの作り方は変わりましたか?

チバ:変わんないよ。Ken Bandも変わってないんじゃないかな。

横山:僕らはちょっと変わったの。ゆっくりした曲をセットリストに多く入れられるようになった。今ならではというか。

チバ:なるほどね。じゃあ「リッキー」は聴けないの?

横山:「リッキー」は聴ける(笑)。

──「Ricky Punks」お好きなんですか?

チバ:あの曲のミュージックビデオ見たとき「良い曲だな」と思って。

横山:ときどきThe Birthdayのステージで弾いてくれるんですよ。「チバくんがリッキーIII弾いてる!」って。

チバ:あ、あれ「3」なの?

横山:1と2があることわかってないんだ!(笑)

チバ:うん。



──横山さんはThe Birthdayの曲の中で特に好きな曲はありますか?

チバ:たぶん、(The Birthdayの曲)知らないよ。

横山:いやいやいや! タイトルが出てこなくなっちゃった(と言ってメロディを口ずさむ)。あ、「なぜか今日は」だ!

チバ:今のじゃ全然わかんなかった(笑)。

横山:一応僕、歌う人なんですけどね(笑)。ほかにもセットリストから外れてたら「今日これやらないんだ」って残念に思う曲はいくつかあります。で。無理やり入れてもらったりして。

──では「Change for the future 2021」でも、お互いの好きな曲が聴けるかもしれないですね。

横山:かもしれない。

チバ:メールしてください(笑)。

 

生でライブを観るという体験は替えがきかないこと

──黒沼さんに「東北全体会議 in APPI」開催に際して取材させていただいたときに(https://satanic.jp/news/detail/MTIzNw==)、開催を悩んだけれど「やる側にも見る側にも、今じゃなきゃダメな人がいる」と思って踏み切ったとおっしゃっていたのが印象的でした。お二人は、音楽やライブはコロナ禍においてどういう役割を担っていると思いますか?

チバ:俺は今ツアーを回っているんだけど(※取材は11月下旬)、やっぱりやったほうがいいなって思った。それがどんな赤字になろうとも。まあ赤字になっちゃダメなんだけど、やっぱり生音を聴くっていうのはめちゃくちゃスペシャルなことだと思う。だからやってよかったって思う。

──それはお客さんのためにも?

チバ:俺は客のためにはやってないから。でもライブをやる意味みたいなものは感じたかな。

──その意味とはどんなものですか?

チバ:The Birthdayはライブバンドだから、ライブを観てもらわないとバンドの良さが、それこそ健にもわかってもらえない。レコードでも伝わると思うけど、ライブはその数百倍の良さがある。それは絶対なんだよ。

横山:うん、チバくんが言った通り、生でライブを観るっていう体験はいくらテクノロジーが進んでも、替えがきかないことだと思う。僕も「お客さんのために」とは思ってないけど、誰かの人生ひん曲げてやりたいなとは思ってるし、自分らのライブを観て「俺もあのステージに行ってみたい」と思う若者が出てきてくれたらうれしい。若者じゃなくても、40代のおじさんが「これを観たから明日も頑張れる」って思ってくれたらうれしいし。僕らの人生がロックンロールで決まってしまったように、ライブには誰かの人生を変える力があると思っていて。誰かの人生が変わる・変わらないっていうのにコロナは関係ないんだよね。いつだって変わるチャンスはあるわけで。だからなるべく、できるんだったらライブはやりたいと思ってるかな。