INTERVIEW

Who's Next by SATANIC Editing Room Vol.01: mildrage

連載企画"Who's Next"はSATANIC ENT.を編集するスタッフが、今現在気になっているけど、まだSATANIC ENT.ではピックアップしていない次世代のバンド・アーティストに会いに行き、ルーツや活動、それを取り巻くカルチャーなどを一方的に紹介するというシンプルかつ偏愛極まりない企画。その第一弾はラウドロックバンド、mildrage。彼らのローカルは厚木と言えばの名ライブハウス、Thunder Snake Atsugiだ。FUJI ROCK FESTIVAL '19のROOKIE A GO-GOステージに出演し、すでに次世代のラウドシーンを担うバンドとしてメキメキと頭角を表しているバンド。しかも男女混成ツインボーカルスタイルというのも斬新。そんな彼らをローカルであるThunder Snake Atsugiで取材。どんなバンドなのかをレポート!


mildrage: Kengo(Dr), t.e.p.p.e.i(Vo), MEG(Vo), Jun(Gt)

 

自分たちのラウドロックをやるために結成した



ー最初にmildrage結成に至るまでのストーリーを教えてください。

Kengo:高校生の時にVo.のMEG以外の3人で同じバンドをやってたんですが、卒業と同時に事実上解散という形になったんです。そこから各々好きに音楽やってたんですけど、半年後くらいにもう1回バンドやらないかって話になって。で、当時やっていたメンバーが集まったタイミングで、MEGが当時やってたバンドも解散するって話を聞いて。そこで、一緒にバンドをやらないかって誘ってmildrageが誕生しました。

ーもともといたメンバーの中にMEGさんが入る形で新たにmildrageとなったんですね。結成当時からツインボーカルのスタイルだったんですか?

t.e.p.p.e.i:そうですね。1番最初、今のメンバーでスタジオに入ったとき、MEGもオレも、もともとピンボーカルでやってきていたので、ツインボーカルっていうのが勝手が分からなかったんですよ。お互いに「あ、お願いしまーす……」。って感じですごくぎこちなくて(笑)。

ーなるほど(笑)。

t.e.p.p.e.i:「何やります?」って話をして、とりあえずSiMの「KiLLiNG ME」をやろうってことになり、ボーカルの歌振りもせずに、いきなり演奏して歌ったんです。もうボーカルも被りまくりでグッダグダだったんですけど。そしたらJunが「いやぁ……倍音がすごいな」とかわけわからないことをポツリと言ったりして。そんなオレらを見てMEGはどう思ったんだっけ?

MEG:「(この人たち)陰キャだなー」って(笑)。

一同:笑

ーライブのパフォーマンスを見る限り、まったくそんな風には見えないですけどね。では、バンド名の由来を改めて教えてもらえますか?

t.e.p.p.e.i:バンド名を考えるにあたって正反対の言葉を繋げたいと思っていたんですよ。そこで、mildは"穏やか"、rageは"激怒・憤怒"を指す相反する単語を合わせてmildrage、と。ここには、外面はすごく笑顔でも、内面では戦闘態勢でいるような、本心で思っている核となる部分を簡単に周囲に見せないって意味合いも込めています。

ーでは、mildrageの音楽のルーツは?

t.e.p.p.e.i:活動初期の頃は先輩の音楽を真似してる感じだったので、横浜のFOADとか。オリジナルの楽曲を制作していくにつれてFearLess RecordsやRise Recordsとか、そこら辺の海外バンドとかを意識するようになっていきました。というのも、オレらの楽曲を聴いてもらえればわかると思うんですが、mildrageはバリバリのラウドロックを意識しているので。最近では、ラウドの要素だけではなく、純粋に自分たちが好きな音楽をジャンルレスに取り入れようとしていますね。メロディのパートを増やしたり。

ーSiMやcoldrain、Crossfaithなど。現在のラウドロックシーンを牽引するバンドからの影響もmildrageは感じられますね。やはりリスペクトがありますか?

t.e.p.p.e.i:そりゃ、もちろんですよ! 自分たちにとってはラウドミュージックを聴くようになった入り口のバンドですからね。そこから海外のバンドや他ジャンルの音楽も聴くようになっていったし、自分らの世代にこのカルチャーが広がっていったと思うので。めちゃくちゃ尊敬していますよ。




ー他にリスペクトしているアーティストと言えば?

t.e.p.p.e.i:オレは10-FEETがすごい好きで。特にTAKUMAさんのMCが大好きなんです。勝手な想像なんですけど、あの、着飾らない本心からの言葉で堂々と語る姿がカッコよくて。自分もいつか、嘘偽りのない姿でステージに立てる日が来たらいいなって、観ていて思うんです。




Kengo:オレはCrystal Lakeですね。最近では海外でのライブやツアーも行われていて、そのアクティブな活動や海外のシーンに受け入れられる実力が本当にすごいと思います。




Jun:自分はcoldrainのY.K.Cさんです。パフォーマンスが本当に好きで。何度もライブを観ているんですけど、その度に思うんですけど、ギターを弾いている姿がセクシーなんですよね。本当に魅せられます。ラウドロックにハマったのはcoldrainの存在がすごく大きくて。その楽曲も制作されているY.K.Cさんは絶対的にリスペクトしています。

MEG:私は、バンドを好きになったキッカケはL'Arc~en~Cielのhydeさんなんですけど、『ROM』を制作していた頃から歌にフォーカスすることが増えてきて。そうなったときに、シャウトとクリーンを巧みに使い分けてるcoldrainのMasatoさんは本当にすごいと思いましたね。シャウトだけではなくメロディを歌い上げることを意識しはじめてからは女性アーティストもよく聴くようになりました。例えば、クリスティーナ・アギレラさんや椎名林檎さんとか。カッコいいフィメールアーティストには憧れます。


ー自分たちのシーンと言えるmildrageと親交の深いバンドを教えてもらっても良いですか?

t.e.p.p.e.i:仲が良いのはPRAISE、See You Smileとか、豊橋のCrowsAliveとか。

Kengo:それに、さっきt.e.p.p.e.iが名前を挙げたFOADとも付き合いが長いですね。

t.e.p.p.e.i:PaleduskやAzami、MAKE MY DAY、Made in Me.辺りもよく一緒にライブします。その辺りが自分たちのシーンですね。

 

ライブを想定したハードな楽曲「K.M.S」



ーさて、バンドの直近の活動を見ると、新曲「K.M.S」をリリースされたばかりですね。高速ビートでシャウトしまくり。よりラウドでハードコアな一面が見える楽曲だと感じました。

MEG:前作のアルバム『ROM』が比較的メロディを重視した内容だったんですが、「K.M.S」に関しては『ライブで演奏したときに楽しくなる曲を作りたいね』ってことを話しながら制作していきました。Kengoがハードコアの要素をミックスさせるのが得意なので、そこを意識しつつ、短くて激しい曲を作ってみようっていうのがテーマでしたね。




ー「K.M.S」を制作されたのはKengoさんですよね。mildrageの最近の楽曲はKengoさんとt.e.p.p.iさんが中心となって手掛けられているそうですね。

t.e.p.p.e.i:そうですね。

Kengo:数は少ないんですけど昔からちょくちょく曲は作っていたんですよ。今ではメンバーの誰か1人が作る形ではなく、一応、中心となるのが自分やt.e.p.p.e.iであっても全員で制作する形にしています。今後、必然的に新たな世界観を持った楽曲を制作していくと思います。



ー「K.M.S」はMVもカッコいいですよね。ローファイなイメージがありましたし、これまでのMVと違う世界観を感じました。

MEG:今回のMVはここ、Thunder Snake Atsugiで撮ったんです。ライブハウスをうまく使える感じで撮影したいと思って。今まで制作してきたMVと「K.M.S」のイメージは全く違うので、どうせだったらガラッとイメージ変えたいと考えたんです。曲のハードコアな要素にもマッチするような映像にしたいと思ってThunder Snakeの舞台袖部分にポスター貼ったり。みんなでいろいろ工夫しながら作り上げていったんです。

ー今日の撮影場所となったライブハウス、Thunder Snake Atsugiがmildrageのローカルだと思いますが、思い出を語るとしたら?

Kengo:そもそもメンバーと会ったのもこのライブハウスですからね。言うなれば"全ての始まりの場所"だと僕は思ってます。

MEG:高校生の頃、初めてライブをやったのがこのライブハウスですね。それから何回か出演するうちに音楽を真剣にやっていきたいと考えるようになって。その道に進もうと決心したライブハウスでもあります。

Jun:高校生の時からずっと通っていましたからね。その当時、今の店長のゲンキさんが、「UNDER GENERATION HERO」っていう20歳以下限定のライブイベントをやっていたんですが、その時のスタッフとして働いてたんです。Kengoの言うように"全ての始まりの場所"です。

t.e.p.p.e.i:思い出があり過ぎるんですが、MINOR LEAGUEの20周年イベントに、自分らがオープニングアクトで呼んでもらえたのはすごく嬉しかったですね。そのときにHer Name In Bloodとも対バンさせてもらえて1番の思い出です。あとは呑みすぎて死にかけたことくらいですかね(笑)。

 

自分たちの世代を代表するラウドロックバンドにならなくてはいけない









ーmildrageはFUJI ROCK FESTIVAL '19のROOKIE A GO-GOに出演しましたよね。ああいった大型フェスに出演してから何か心境の変化はありましたか?

t.e.p.p.e.i:それまではThunder Snake Atsugiくらいのキャパのライブハウスを中心に活動していたんですけど、大きな場所でしたからね。あの経験を経て、よりスケールの大きな楽曲を作ることを意識するようになりましたね。どでかいホールで演奏しても映えるような楽曲や音的な要素を取り入れ始めたのはROOKIE A GO-GOがキッカケだと思います。

ーバンドとして目標にしているフェスはありますか?

Kengo:これ、この(SATANIC ENT.)取材だから言うわけではなく、本心からSATANIC CARNIVALにいつか出たいとずっと思っているんですよ。昔から色んな人に言ってて。

t.e.p.p.i:そうだな! やっぱりこのシーンでバンドをやっている以上は目標のフェスですよ、SATANIC CARNIVALは。

Jun:SATANIC CARNIVALももちろんですけど、個人的にはDEAD POP FESTiVALは夢のフェスの1つですね。今も毎年お客さんとして遊びに行っているんですけど、いつか出演する側になれるように、そこを目指して頑張りたいと思っています。

ー今後、バンドとして目指すことは?

t.e.p.p.e.i:やはり、やる以上は大きなキャパのハコを埋められるバンドになりたいと思っています。

Kengo:最終的にはワールドクラスのバンドにはなりたいと思っていて。さっき言った、大きな会場でも通用するスケールの大きな楽曲を制作するというのも、その目標を目指した1つの手段なんです。

t.e.p.p.e.i:もちろん自分らはまだまだだと思いますし、大きなステージの経験もほとんどないんですけど、それでもパンパンのThunder Snake Atsugiでライブをやったらめちゃくちゃ楽しいわけで。この規模が大きくなっていったら、もうどうなっちゃうんだろう!? って思います。いずれは「ラウドロックシーンでどのバンドがオススメ?」って話題になったときにmildrageの名前が挙がってくるようにやっていきたいですね。バンドは世代で語られることが多いと思うんですけど、先輩方が築いたシーンの次の世代にいるバンドとして、オレらの世代を代表するラウドロックバンドの1つはmildrageだって感じになりたい、いや、ならなくちゃいけないですね。

 

Thunder Snake Atsugi


http://www.thunder-snake.com/<
 

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