INTERVIEW

Wienners “Blooming tour 2026” INTERVIEW!!

今年1月1日に新ボーカリストとしてYUURIの加入を発表したWienners。2月には新体制のお披露目となるワンマンライブ「CULT POP SHOW」を開催した。新体制になるにあたり、バンドはアイコンを担える人を探していたという。バンドにとって大きな変革となったYUURIの加入について、新体制で目指すこれからについて、玉屋2060%(Vo, Gt)、∴560∵(Ba, Cho)、YUURI(Vo)にじっくりと話を聞いた。

Interview by Chie Kobayashi
Photo by Ruriko Inagaki

 

初の公募でのボーカリスト探し

──そもそも今回ボーカリストを公募という形で探したのはどうしてだったのでしょうか?

∴560∵(Ba, Cho) 「可能性を一つも逃さないほうがいいんじゃないか」という気持ちからです。明確な候補がいたわけではなくて、完全に一から探すつもりだった。だったら「探しています」という意思を外に出したほうが、やりたい人が来るんじゃないかと思ったし、「もしかしたらとんでもない人もいるかもしれない」みたいな期待もあって、僕から提案しました。強めに「絶対やったほうがいい」って言いましたね。

──∴560∵さんの提案だったんですね。玉屋さんは、公募というアイデアを聞いたときはどう思いました?

玉屋2060%(Vo, Gt)  最初は「公募か……」と思いましたけど、シンプルに可能性を広げるという意味ではすごくいいなと思いました。一人でも多くの人と出会いたかったし、公募と並行して自分たちでも探せばいいし、別に公募で来てくれた人の中から絶対に決めなきゃいけないというわけでもなかったから。

玉屋  あと、自分たちで「こういう人がいい」という像を持って探すと、どうしてもその範囲の中でしか探せなくなるじゃないですか。でも公募だと自分たちの想像の外から「こういう人もありかも」という出会いがある。そこはすごく魅力だなと思いました。

──実際にYUURIさんは募集しているのを知って応募したんですよね。玉屋さんの音楽を聴いていたとライブでもお話しされていましたが、玉屋さんの曲を聴くようになったのは何がきっかけだったのでしょうか?

YUURI(Vo) 私はもともとアイドルをやっていたこともあって、玉屋さんがアイドルに提供されている曲で玉屋さんの存在を知りました。そこから「この人はどんな人なんだろう」と興味を持って、いろいろ聴くようになっていった感じです。

──そこからWiennersにもたどり着いた?

YUURI  はい。でもそのときは自分が入るなんてことはまったく考えてもいなくて。本当に、ただ好きで聴いているという感じでした。募集しているのを知ってから改めて聴き込んだんですけど「楽しそうすぎる! やりたい!」と直感で思いました。

──とはいえ、アイドルからロックバンドってかなり大きな転身ですよね。音楽的にも、活動的にも違うことが多いと思うのですが、そこは抵抗なく?

YUURI そうですね。自分が所属していたグループが2025年の2月に終わってしまって。新しい音楽に挑戦したい気持ちがあったので、ロックフェスや、今まであまり行けなかった他の人のライブにも行くようになっていたんです。そうやって自分の視野が広がっていく中で、ロックバンドのボーカリストにも興味が湧いていた時期だったんです。

──そうだったんですね。いろいろなライブを見ているなかで、Wiennersはどのように映りましたか?

YUURI  正直、最初はちょっと怖かったです(笑)。MVの色味も強いし、ライブの雰囲気も独特で。でもそれが新鮮で刺激的ですごく好きになりました。

──では、ボーカルに応募したときはどのような気持ちでしたか?

YUURI 「絶対にボーカルになってやる!」って。でも同時に「現実的には難しいだろうな」とも思っていて。歌にもそんなに自信があったわけではなかったので、もういっそ「可能性にかけてみよう」っていう感じでした。

──歌に自信がなくても、それでも「Wiennersのボーカルになりたい」という気持ちが勝っていた?

YUURI はい、そこはすごく強かったです。


音楽やステージに対するモチベーションが同じだった

──玉屋さん、∴560∵さんは、応募の段階でYUURIさんにはどのような印象を抱きましたか?

玉屋 会う前は、イケイケな子だと思いました(笑)。まずTikTokのURLが送られてきていたのでそれを見たんですが、見たのがちょうどおばあちゃんのお葬式の火葬場に向かうバスの中だったんですよ。

∴560∵ すごいタイミングだな(笑)。

玉屋 そう(笑)。でも、だからこそすごく印象に残っていて。状況も相まって「なんか運命的だな」とか思っちゃったりして。出会いもあれば別れもある、みたいな感覚があって。初めて見たのは歌っている動画ではなかったんですが、直感で「この人いいな」って思いました。

∴560∵ 僕も、会う前はもっとアッパーで明るい子という印象でしたね。金髪だったし、いわゆる今どきの若い子みたいな。でも歌っている動画を見ると、すごく気持ちが入っていて。そのギャップに「おっ」と思ったんですよ。会うのが楽しみだなと思いました。

玉屋 歌っているときの表情は本当に良かった。一生懸命やってるのがちゃんと伝わるんですよね。一生懸命やっていても伝わらない人もいますけど、それがちゃんと伝わるというのは天性だなと思いました。

∴560∵  うんうん。

玉屋 あと、YUURIは唯一、歌う前に「よろしくお願いします!」と毎回言っていたんですよ。それもすごく印象的で。「他の人とはちょっと(気合いが)違うな」って思いました。

──実際に会って、決め手になった部分は何でしたか?

玉屋 会うまでは期待と不安があって。「いい子であってくれ」って思っていたんですけど(笑)、実際会ったらすごく良くて安心しました。まず人懐っこさがすごかったですね。半笑いで入ってきたんですよ(笑)。

∴560∵ あれは印象的だったね。

玉屋 話しているときはずっと前傾姿勢で。それもなんか良かった。緊張して固まるんじゃなくて、ちゃんと前に来て話している感じで。

∴560∵ 僕は「純粋な人だな」と思いましたね。その前傾姿勢も、よく見せようとしてやっているんじゃなくて、自然に出ている感じで。ナチュラルにそこにいて、ナチュラルに出てくるものが魅力的だったというか。「こんな人なかなかいないな」って思いました。

──YUURIさんは実際にお二人に会ってみてどうでした?

YUURI 会うまでは「可能性低いかな」と思っていたんですけど、初めてお会いして話しているうちに「絶対入りたい」という気持ちがすごく強くなりました。

──「絶対に入りたい」と気持ちが強くなったのはどうしてだったのでしょうか? どんな話をされたんですか?

YUURI  緊張しすぎて何を話したかは覚えていないんですが、2人は「Wiennersをこれからどうしていきたいか」とか、Wiennersの目標を話してくれて。私は何を話しましたっけ?

玉屋 話をしていて、音楽をやるとか、ステージに立つことに対するモチベーションが同じだなと思ったんですよね。

YUURI そうでした! 私はアイドルをやっていたときからライブが好きだったので、ライブでステージに立ちたかったし、目指している場所もあったんですが、グループが終わってしまって。それを叶えるチャンスをずっと探していたので、Wiennersのメンバーになったら叶えたい夢や目標があるということをお話ししました。

∴560∵ やる気や熱意はもちろん前提としてあるんですけど、その方向性やプロ意識は会ってみないと分からない。そのなかでYUURIからはそれをすごく感じたし、ちゃんと口に出していたのも印象的でした。


「頑張ってるな」じゃなくて「楽しかった」と思ってもらいたい

──2月のライブで「年末年始も返上で練習をした」と話をされていましたが、Wiennersの曲はすぐ歌えるようになりましたか?

YUURI いや、全然。聴いてはいましたけど、自分が歌うとなると全然違って。すごく難しかったです。めちゃくちゃ練習しました。

玉屋 バンドが初めてというのもあって、練習したぶんだけ伸びるんですよ。そのスピードも早くて。加入が決まってからは、とにかくプリプロをしました。

──練習でプリプロを? 

玉屋 はい。プリプロって要は仮レコーディングなんですけど、スタジオで合わせるのとは違って細かいニュアンスまで詰められるんですよ。「この語尾どうする?」とか、「この伸ばし方どうする?」とか。それをやることで一気にクオリティが上がるので、まず全部一度プリプロしようという流れになりました。2人でスタジオに入って、2日に1回とか3日に1回くらいのペースで、1曲ずつ録っていって。

YUURI それは本当にやってよかったです。

玉屋2060% 今も新曲は絶対にプリプロしてからやってるよね。

YUURI はい。あと、最初にスタジオに入ったときに“自主練セット”をいただいて。

──自主練セット?

∴560∵ マイクとか、パソコンにインターフェースとか、イヤホンとか。家でも録音できるようなセットですね。

YUURI それを持ち帰って、家でも録って聴いてを繰り返していました。

∴560∵ あれは大きいよね。あるのとないのじゃ全然違う。

YUURI 本当にありがたかったです。

──そして2月13日にWWW Xで、新体制初のライブ「CULT POP SHOW」を行いました(https://satanic.jp/contents/1049438)。当日はいかがでしたか?

YUURI めちゃくちゃ緊張していました。

玉屋 緊張してたね。

YUURI でも、気持ちの持ち方次第だなと思って。最初は怖かったし、元日に加入が発表されたあとも反応を気にしてたんですけど、直前になって「そうじゃないな」と思って。ファンの方に認めてもらうとかじゃなくて、まずは目の前にいる人に、その瞬間を楽しんでもらうことに集中しようって。「頑張ってるな」と思われるより、「Wiennersのライブ楽しかった」って思ってもらえる方がいいなと思ったから。だからステージに立ったら、逆に「やるぞ!」っていう気持ちになりました。

──お二人はどうでした? 新体制でステージに立ってみて、手応えはありましたか?

玉屋 ありましたね。「ちゃんと届いてるな」と感じました。もちろん細かい反省点はいくらでもあるんですけど、それよりも“ちゃんと伝わっている”という実感が大きかったです。

∴560∵ 僕も「新体制でのライブだし、お客さんもいろいろな気持ちになるよな」とかいろいろ考えていたんですけど、「でもWiennersのライブが見たくて来てくれる人たちなんだよな」と思ったら今まで通り、Wiennersを最大限に爆発させることが何よりも大事だなと思って。そこからは、あまり考えずにいつも通りでいようと思いました。どうしたって、特別なライブになるんですよ、このメンバーでの初めてのライブだし、数ヶ月ぶりのライブだし。だから、そのうえでいつも通りでいようと思いましたね。YUURIは練習すればするほど上達していたから、大丈夫だろうと信じられたし。楽しかったし、よかったなと思います。

∴560∵ あと「SOLAR KIDS」の最後の「なんだかんだ 感謝」のフレーズの前に、YUURIがちょっとしゃべったんですよ。あとから聞いたらただ僕に共有されていなかっただけで、事前にYUURIが決めていたらしいんですが、僕は知らなかったので、「勝手にそういうの入れてくるの最高!」ってめっちゃアガって。僕は勝手にやってくれてもウェルカムだし、そもそもYUURIがやりたいって提案してくれているのもめっちゃいいじゃんって思いました。

YUURI うれしいです(涙)。

 

延長線上にある新しいことをやっていく

──ステージでの立ち位置も、玉屋さんではなくYUURIさんが真ん中に立つ形に変わりました。私はそれも結構衝撃的でしたが、皆さんにとっては割と自然なことだったんでしょうか?

∴560∵ どうだろう。でもYUURIが入るまでゲストボーカルを招いてライブを数回していて。そのときにボーカルを真ん中にして違和感は特になかったから、この形でいいんじゃないかっていう感じだったような。

玉屋 印象が大きく変わるのはわかっていました。だけど、今までのWiennersを再現するみたいになるのが嫌だなと思っていたんですよ。方向性は一緒だけど、“延長線上にある今までとは違うもの”にしたかった。だから立ち位置はやりやすいように変えてもいいかなと思っていて。

──なるほど。

玉屋 何よりも、新しく入ってくれるボーカルにアイコン的な存在になってほしいという気持ちが大きくて。だからわかりやすく真ん中に立ってもらうのは必然でしたね。

──Wienners=玉屋さんのバンド、という印象だったと思うのですが、新しく入ってもらう人にアイコン的な存在になってもらいたかったのはどうしてなのでしょうか?

玉屋 なんか自分がアイコンだと限界があるなと思ったんです。それこそ楽曲提供した曲が売れているのって、結局アイコニックなエネルギーを持ったアイドルが歌うから売れたわけで。そう考えると、俺が歌って届けるのには限界があると思った。曲はいいんですけど。

──曲がいいというのは、提供曲のヒット、さらには「倍倍FIGHT!」で日本レコード大賞の優秀作品賞を受賞したことで、確実に証明されましたもんね。

玉屋 そう。だからあとは、これを届ける役目、メガホンを持つ人次第だなと思ったんです。そういうアイコニックな人を探していたところにYUURIがきてくれたので、適任だと思いました。

──とはいえWiennersには玉屋さんと∴560∵さんが持つ音楽性や、この音楽を通して伝えたいことがあるわけですが、そこはどうなっていくのでしょうか?

玉屋 そこは変わらないです。やりたいこと、やりたい音楽自体はまったく変わらなくて。どうやって届けるか、その間口を広くしていきたい。それだけですね。でも成長はしていきますよ。だから全く新しい別のことはやらないけど、ちゃんと延長線上にある新しいものをやっていく。ちゃんと積み上げてきたものの上に立ってやる。そうすれば大丈夫だと思っています。

──そんなWiennersのこの先の展望を教えてください。

玉屋 自分の核心をどうやったら多くの人に届けられるかがだんだんわかってきたから、より核心に近いものを届けていきたいなと思っています。そのうえで、やっぱり多くの人の前でライブをやりたいし、輪を広げて、それこそ「NHK紅白歌合戦」レベルを目指していきたい。こういうバンドがそうなるっていうことが面白いじゃないですか。

──そうですね。

玉屋 結成当初からそういう気持ちだったんですよ。「こういうバンドがお茶の間の認知を得られたら面白いよね。それだけで革命だよね」って。だからそこは変わらずに目指していきたいですね。

∴560∵ 今玉屋が話したように、今までのWiennersがここで大きく変わるつもりはないです。だけど、これまでずっと「もっと届いていいはずなのに」という気持ちはあったので、届けられるようにしていきたい。実際に新しい形で動き出したので、今はやれる気がしています。

YUURI 私は楽器ができなくてごめんないさいと思っていたんですけど、逆に自分にしかできないこともあると思うので、今までやってきたものが、少しでもプラスに繋げられたらいいなと思っています。紅白もそうだし、立ちたい舞台もたくさんあるので、それも目指していきたいです。

──その一歩目として、3月25日からワンマンツアー「Blooming tour 2026」が始まります。

玉屋 ツアーを回って、バンドとしてしっかり成長したいですね。

YUURI 成長したい!

玉屋 新体制になってからライブは何本かやっていますけど、やるたびに毎回違うんです。成長のスピードがかなり早いので、ツアーでも初日とファイナルで全然違うものになっているんじゃないかなと思います。

∴560∵ そうだね。

 

Wienners ONEMANツアー『Blooming tour 2026』

3月25日(水) 千葉LOOK
4月3日(金) 仙台 LIVE HOUSE enn 2nd
4月9日(木) 京都 Live House nano
4月23日(木) 札幌 KLUB COUNTER ACTION
4月28日(火) 福岡 LIVE HOUSE OP's
4月29日(水祝) 広島ALMIGHTY
5月2日(土) 大阪 Live House ANIMA
5月8日(金) 名古屋 CLUB UPSET
5月22日(金) 渋谷CLUB QUATTRO


Wienners Official HP https://wienners.net/
Wienners Official X https://x.com/wienners_wns
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