"RUMBLE×JAG 2025" pre ENTH x Paledusk INTERVIEW!!

2025/ 02/22 18:00

RAD ENTERTAINMENT×JAILHOUSEの強力タッグにより2025年3月15(土)・16(日)の2日間に渡りAichi Sky Expoにて初開催されるパンク・ラウドフェス「RUMBLE×JAG 2025」。開催に向け、ENTHのダト・ダト・カイキ・カイキをキュレーターとした対談企画を届ける。対談相手はPaleduskのKaito。退かず、媚びず、省みず、シーンを独走するPaleduskは「RUMBLE×JAG 2025」をどう捉えているのか。ダト・ダト・カイキ・カイキ×Kaitoの「チームGOBLIN」が語る「カルチャー」と「プライド」。

Interview by 柴山順次（2YOU MAGAZINE）
Photo by Taiyo Konishi

-「RUMBLE×JAG 2025」にPaleduskを誘ったのはダトさんですよね。

ダト：そうですね。

-ダトさんはPaleduskにどんな印象を持っていますか？

Kaito：今更オブザイヤーでしょ（笑）。
ダト：まあでもこのシーンにいてPaleduskを知らないのは大丈夫かなってくらいのバンドだから、そりゃ呼ぶよねって感じです。一緒に居すぎるから印象って言われると難しいけど、マジで例え様のないバンドだと思う。人間性も音楽性も本当に変わった奴らなんですよ。全員突き抜けているというか。

-付き合い自体も長いのですか？

ダト：どれくらい？
Kaito：最初は2018年くらいじゃないかな。元々俺はENTHのタクミと友達で。
ダト：レアケースだよね。
Kaito：今思うと（笑）。タクミはENTHに入る前からの知り合いなんですよ。あいつがENTHに入ることになって「俺、ENTH好きなんだけど」って（笑）。で、「FREEDOM NAGOYA」に俺らも出させてもらったときにだいぽんくん（ダト）とナオキくん（ENTH）に会わせてもらったんですよ。
ダト：そのパターンで会うことってあまりないから最初は全然覚えていなくて。
Kaito：本格的に仲良くなったのはコロナのちょっと前くらいじゃないかな。
ダト：そうだね。一緒にやり始めてから仲良くなった。それまでも存在は知っていたけど、界隈の違う友達も沢山いたし、他にも仲の良いラウドとかメタルコアのバンドも沢山いたから、最初はその中のひとつくらいに思っていて。でも「NO!」が出たとき「やば！」ってなったんですよ。こいつらちょっとエグいぞって。そこからはもう放っておけない存在になりました。
Kaito：コロナ禍でリモート飲みとかが流行ったときに俺とだいぽんくんとナオキくんとDAIDAI（Paledusk）で飲んでいて「曲を作ろうか」ってなったり、ENTHのフィーチャリングでDAIDAIがギターを弾いたり、そこからは今のような関係性になりましたね。

-Kaitoさんから見たENTNの印象はどうでした？

Kaito：とにかく前の2人が仲良すぎるなと。
ダト：ああ、まあね。
Kaito：別にタクミだけ仲悪いとかじゃなくて、とにかくだいぽんくんとナオキくんの仲が良すぎる。それはお客さんにも伝わっているんじゃないですかね。毎日あれだけ遊んでいるのに演奏が上手なのもめっちゃかっこいい。ライブも生活も、ふざけている部分とエモーショナルな部分をしっかり切り替えているというか、きっとその両方大事なんだと思うんですけど、だからお客さんもアホな感じもいけるし、ただパーティーしに来ているだけじゃない独特な空間を作れているんだろうなって。俺たちとENTHってやっぱり仲が良いからよく一緒にまとめられるんですけど、俺たちとは全然違うと思う。どっちが上とか下とかじゃなくて、ENTHの方がお客さんに伝えることも沢山あるだろうし、それがめっちゃかっこいいなって思います。あと曲と声が良い。
ダト：あざす。
Kaito：酒は飲み過ぎだけど。
ダト：最近も本番前にナオキが飲み過ぎて、ステージでセッティングしていたらヘロヘロで出てきて全く会話が通じなかったことがあったからね。「今日、終わったわ」って（笑）。
Kaito：それが言えるのが凄い。俺らだったら絶対許されないから。
ダト：Paleduskは無理だろうね（笑）。
Kaito：多分ブチ切れるっす（笑）。

-ENTHとPaleduskは年齢も少し離れていますよね？

ダト：8歳違いますね。うちのタクミだけ一緒なんじゃないかな。でもそう思うとPaleduskって凄いなって思う。年齢なんてバンドに関係ないといえばないけど、あるっちゃあるじゃないですか。Paleduskの年代でここまで覚悟を持ってバンドとカルチャーを結びつけるムーブを実行しているのって、年齢の話になっちゃうけど、その年齢で凄いなって思う。同世代だったらぶち抜けてるんじゃないかな。
Kaito：俺が小5のとき、だいぽんくん高3ですもんね。
ダト：若い時で言うなよ（笑）。8歳0歳の話とかされても分からんし（笑）。
Kaito：まあ、でも俺たちもENTHもですけど、「バンド＝音楽」だけで考えていないというか、切り離していないだけの話だと思うんですよ。これ、別に誰かをディスっている訳じゃないけど好きになったらすぐ手を出しちゃうでしょ。でも俺たちだったら昔から福岡でハードコアやグラフィティが好きだったことを今に繋げているし、ENTHだったらマーチでESPYさんとコラボしたのだって前から絶対好きだったはずだけど、ここってタイミングでちゃんとやるとか。フィーチャリングとかだって知り合ってすぐやるんじゃなくて、お互いの関係性を深めた上でやるみたいな、そういうリスペクトがENTHは見えるし大事にしていると思うんですよ。そんなだいぽんくんにカルチャーのこととか言ってもらえるのは嬉しいです。
ダト：脈絡ありきだよね。で、逆にスピード感も脈絡ありきだと思うし。それがないのに何でもやるのは薄いし軽い。例えば僕はスケボーが好きだし実際に乗っていたりもしたけどビシビシのフリップとか出来るわけじゃないからデッキ売るとかは絶対嫌で。
Kaito：めっちゃ分かる。
ダト：実際全然作れるし、描いてくれる人も全然いるんだけど、そこには自分のハードルがあって。周りにスケーターもいるし、プライド的に出せないみたいな。
Kaito：それは人の目を気にするのとはまた別の話ですよね。
ダト：そう。自分の中の話。

-僕らの仲間が「CLUB SAKENOMITAI」というブランドをやっているじゃないですか。

ダト：木下リョータのやってるブランドですね。

-僕は10年くらい酒を辞めていたんですけど、「CLUB SAKENOMITAI」を着たいから酒を飲み始めたんですよ。だって酒を飲まないのに「CLUB SAKENOMITAI」は着られないから。

ダト：それは自分の中のプライドの話ですよね。めっちゃ分かります。プライドってそういうことですから。

-ここまでENTHとPaleduskの話をしてきましたけど、「RUMBLE×JAG 2025」はきっとそういう自分たちのカルチャーやプライドを持った活動をしてきたバンドが集まるフェスだと思っていて。

ダト：うん。そうだと思う。
Kaito：誰か嫌いなバンド出ていないかな。
ダト：あははは。Kaitoは嫌いな奴ばっかだもんな（笑）。
Kaito：でもそれが最近いなくなってきたんですよ。というか、そんなこと言ってる自分が大したことないことに気付いたんですよ。
ダト：めっちゃ普通に大人の考え方じゃん（笑）。
Kaito：これだけフェスに出ているとはじめましてのバンドも減ってきて。それもあるかもしれない。そういう意味では「RUMBLE×JAG 2025」はeastern youthははじめましてだし、BRAHMANも殆ど絡みがないから、いつも一緒にやっているENTHやAge FactoryやKOTORIがいる中で、初めてのバンドがいるっていうのは新しいフェスが出来た意味をめっちゃ感じますね。あと「GIRAGIRA STAGE」もいいですね。
ダト：いいよね。
Kaito：名古屋だったらまず「FREEDOM NAGOYA」を目指すところから始まるじゃないですか。そうやってライブハウスで戦っている俺の知らないバンドがきっと「GIRAGIRA STAGE」にいると思うから。だって夏になると毎週、JESSE（RIZE / The BONEZ）とマキシマムザ亮君（マキシマムザホルモン）と違う県でケータリング喰ってるだけだから。
ダト：あははは。
Kaito：その環境に自分がいられることは有難いことなんですけど。しかも俺らとENTHなんて大体一緒にされるでしょ。毎週末一緒にいるのが当たり前みたいな。そういうフェスが主流になっている中、「RUMBLE×JAG 2025」は趣向の凝らしが見えて面白いなって思っています。あと誰がホームなのか分からないのもいいですね。だって2日目なんて俺ら完全に浮いているから。2日目なんてシャウトするバンド、俺らと声が出ていないときのENTHくらいしかいないでしょ。初日はCrossfaithもいるし、SHADOWSもいるし、ROTTENGRAFFTYもThe BONEZもNOISEMAKERもいるから、初日の方が絶対に俺ら盛り上がると思うんだけど。どうせENTHと仲良いから2日目にされたんでしょ。ちょっとだいぽんくん、迷惑なんですけど（笑）。

-でもPaledusk的には遣り甲斐はありますよね。

Kaito：そうですね。バンド主催のフェスだと俺らのことを知ってくれているお客さんが多いと思うんですよ。俺らの音楽が好きなバンドが呼んでくれているから。それにそういうフェスでは物理的に俺らのことを初めて見る人も減ってきていて。でも「RUMBLE×JAG 2025」は俺らを初めて見る人も多そうだから楽しみですね。大コケしたら悲しいですけど（笑）。

-「RUMBLE×JAG 2025」はバンド主催のフェスとは違って、ライブハウスの運営や「FREEDOM NAGOYA」を手掛けるRAD ENTERTAINMENTとイベント制作会社のJAILHOUSEの共催なんですけど、だからこそ誰が主役とか、誰のホームとかはないと思うんですよ。逆にいえばPaleduskのホームになり得るしENTHのホームにもなり得る訳で。

ダト：確かに。
Kaito：俺らも浮いているとはいえ誰もヘッドライナーじゃないんだったら別に自分たちのライブをするだけですからね。まあ、正直他の面子がどうとか、どうでもいいので。よく「フェスで誰と一緒にやりたいですか」とか訊かれるけど、ラインナップが発表されて考えることっって「ENTHいるかな」とか「coldrainいたらMasatoさん歌ってくれるかな」とか、そんなことばっかで。やることと言ったら、かますだけなので。今回で言ったらだいぽんくんが誘ってくれたこともやっぱり嬉しかったですし。それだけで熱量の乗せ方に繋がるというか。
ダト：嬉しい。

-今回、ダトさんがPaleduskに声を掛けたのは？

ダト：ここにPaleduskがいないのはおかしいなっていうシンプルなことです。今、Paleduskが出ていないフェスって正直センスを疑っちゃうとこもあるから。あとは僕らの世代の仲良い奴らでかましたい気持ちが個人的にはあったので、そこにPaleduskがいないのは考えられなかったですね。単純に友達がかましているところを見たいですから。
Kaito：お客さんだったら好きなバンドがひとつでも多かったら嬉しいじゃないですか。それと一緒で友達のバンドがひとつでも多かったら嬉しいんですよ。そういう感覚です。

-2日目にはENTHとPaleduskとAge Factoryの「チームGOBLIN」が揃っていますが。

Kaito：「チームGOBLIN」って超弱そうなんですけど（笑）。
ダト：2日目でいったらlocofrank、dustbox、HAWAIIAN6の「ロコダスト6」も揃っていますよね。それこそ「チームTHE ANTHEMS」というか。
Kaito：しかし俺ら、「THE ANTHEMS」に対して「GOBLIN」て（笑）。
ダト：色々名前考えたけど結局「GOBLIN」に落ち着いたよね。
Kaito：「GOBLIN」か「KINTAMA」で悩んだんですよ。でも英介（清水英介：Age Factory）が「それならバンド辞める」って（笑）。
ダト：「ツアーをやらない」じゃなくて「バンド辞める」っていうね（笑）。

-先ほど名前の挙がったlocofrank、dustbox、HAWAIIAN6の「ロコダスト6」だったり、例えばSiM、coldrain、HEY-SMITH の「TRIPLE AXE」であったり、バンド同士の繋がりがシーンやカルチャーを築いてきた先輩がいる中で「GOBLIN」はどんなものになりそうですか？

Kaito：「ロコダスト6」も「TRIPLE AXE」もバンド同士が僕らよりどこか、音楽的に親和性があると思うんですよ。でもENTHとPaleduskとAge Factoryって意味分からないじゃないですか。それでもこの3バンドが揃ったときにぶち上がってくれるお客さんがいて。それって音楽性だけじゃなくてカルチャーごと愛してくれているんだなって思うんですよね。
ダト：うん。だから例えば「TRIPLE AXE」のシーンから降りてきたとかじゃなくて、僕らのシーンが一番好きでいてくれるお客さんがいてくれるのはフロアから感じているし、それがここからもっと大きな場所で戦える規模になっていくと思うから、純度は下げずに広げていきたいなと。
Kaito：SiMやcoldrainやHEY-SMITHの規模がでかいから、俺らってどうしてもいつまでも若手というか、先輩たちがやっていることの縮小版みたいに思われがちなんだけど、「別に俺たちだってやれるし」っていうことを、俺らのファンに見せてあげたいんですよね。

-「RUMBLE×JAG 2025」は出演バンドに上も下もなく平等ですからね。先輩バンドも、PaleduskもENTHも、若手バンドも、みんな横並びにラインナップされていると思うので。その中で誰がかますかっていう。

Kaito：そういう意味では日本のフェスっぽくないのかもしれないですね。日本だけな気がするんですよ、年上が偉いみたいな風潮があるフェスって。海外だったら若手でもビッグチューンを出して、いきなりケータリングとかもバリでかいとこに行けたりするから。逆に長くやっているバンドがキャリア関係なく小さい楽屋に入れられていたり。俺はそういうのをずっと見てきたから、それで言うとこの誰のホームでもない感じとか凄く良いですよね。
ダト：ゴロゴロ転がり続けてきた人たちと、今ギザギザして刺している奴らと、ギラギラ燃えている奴らが集まっていて、ゴロゴロの人たちの中にもまだギザギザもギラギラもありながらロールしているっていう。
Kaito：シャバシャバステージも作ろうよ。
ダト：なんでわざわざステージを作ってまでシャバいバンドを呼ばなきゃいかんの（笑）。
Kaito：俺の嫌いなバンドばかり呼んで。
ダト：やっぱりこいつやばいわ。
Kaito：でもシャバシャバステージのトリは俺らだからね。そこも譲らないから（笑）。

RUMBLE×JAG 2025

開催日 : 2025/3/15(土)・16(日)
開催場所 : Aichi Sky Expo展示ホールA
開場/開演 : 10:00/11:00
チケット代 : 1日券 ¥7,700 / 2日券 ¥14,000
主催 : RAD ENTERTAINMENT / JAILHOUSE
企画制作 : RAD ENTERTAINMENT / JAILHOUSE

3/15(土)出演アーティスト
＜GOROGORO STAGE / GIZAGIZA STAGE出演＞
The BONEZ / Crossfaith / Dizzy Sunfist / FOMARE / KUZIRA / Maki / NOISEMAKER / OVER ARM THROW / ROTTENGRAFFTY / SCAFULL KING / SHADOWS / SHANK / SPARK!!SOUND!!SHOW!! / ハルカミライ
＜GIRAGIRA STAGE出演＞
THE BOOGIE JACK / May Forth / SHE'll SLEEP / SideChest / Some Life / the奥⻭'s / かずき山盛り

3/16(日)出演アーティスト :
＜GOROGORO STAGE / GIZAGIZA STAGE出演＞
10-FEET / Age Factory / BRAHMAN / dustbox / eastern youth / ENTH / G-FREAK FACTORY / Hawaiian6 / Ken Yokoyama / KOTORI / locofrank / Paledusk / ヤバイTシャツ屋さん

＜GIRAGIRA STAGE出演＞
VII DAYS REASON / BACK LIFT / GOOD4NOTHING / Knosis / Northern19 / NOT REBOUND / POT

一般発売：https://w.pia.jp/t/rumble-jag2025/

<RUMBLE×JAG オフィシャルHP>https://rumble-jag.jp
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