INTERVIEW

"RUMBLE×JAG 2025" pre ENTH x SPARK!!SOUND!!SHOW!! INTERVIEW!!

RAD ENTERTAINMENT×JAILHOUSEの強力タッグにより2025年3月15(土)・16(日)の2日間に渡りAichi Sky Expoにて初開催されるパンク・ラウドフェス「RUMBLE×JAG 2025」。開催に向け、ENTHのダト・ダト・カイキ・カイキをキュレーターとした対談企画を届ける。今回の対談相手はSPARK!!SOUND!!SHOW!!のタクマ。スプリット作品のリリースや活動におけるシンパシーの感じ合いから築いてきた確固たる関係性を持つバンドシーンの白虎隊「沈黙の殺し屋」タクマ、「鬼短ラン」のダトが「RUMBLE×JAG 2025」で見せる世代感。

Interview by 柴山順次(2YOU MAGAZINE)
Photo by Taiyo Konishi

 

-SPARK!!SOUND!!SHOW!!はダトさんが誘ったのですか?

ダト:そうですね。
タクマ:「出てよ!」って言われたから「OK!」って(笑)。
ダト:僕たちの距離感でスサシを呼ばない訳がないというか。まあ、そりゃ誘うし、出てくれるよなっていう。


-ENTHとは2020年にスプリットEP『#ワイタイスカッ』をリリースしていますが、その関係性になるまではどのような経緯だったのですか?

ダト:タクマがスサシに入る前まで遡るんですけど、初めて対バンしたのは2014年の5月4日、下北沢CAVE-BEで。
タクマ:よく覚えているね。
ダト:みんなで下北沢のせい家にラーメンを食べに行ってケタケタ笑って「こいつら面白い奴らだな」って。でも僕らがやっているようなメロディックパンクとかには興味ないかもって勝手に思っていたのよ。それで2015年に「TOKYO BOOTLEG CIRCUIT」っていう普段とは少し界隈の違うサーキットに出たんだけど、友達がスサシくらいしかいなかったのでユーキ(SPARK!!SOUND!!SHOW!!)と2人で色々周りながら俺が見たいアーティストを一緒に見たり、逆にユーキから「このバンドかっこいいから見た方がええで」みたいに教えてもらったり、途中で一緒にカレーを食べたり、丸1日行動を共にしてがっつり仲良くなった感じですね。その後にタクマがスサシに入って。
タクマ:ツアーに呼んでくれたよね。
ダト:BRONZEでツーマンね。あれががっつり対バンした初めての日じゃないかな。その頃からENTHのお客さんは絶対にスサシのことを気に入ってくれると思っていたし、相性の良さというか、「ENTHが好きならスサシも好きでしょ」っていう自信があって。それがばっちりハマった。
タクマ:あの日、めっちゃ仲良くなったもんね。打ち上げもめちゃくちゃやったし。
ダト:あの日からずっと同じクラスの同級生みたいな感じ。ライブして、飲んで、悪ふざけして、そのノリのままずっと来ているよね。
タクマ:初めて会ったのって、多分原宿でイチロック(SPARK!!SOUND!!SHOW!!)と歩いていたら偶然だいぽんに会って紹介してもらったときだよね。そのときから地元の連れっぽい雰囲気で。
ダト:タクマは年下だけど最初から「よろしくねー」みたいな感じで来て。
タクマ:最初からタメ語。
ダト:そっちの方が楽だからね。逆に俺は「よろしくお願いします」みたいな敬語だったけど(笑)。でもスサシはタクマが入ってから社交性が抜群に上がったかもね。
タクマ:みんな陰キャだからね。
ダト:あははは。あとそれまでは良い意味でみんな尖っていたし。
タクマ:社交性っていう意味ではイチローがイチロックに変貌したことも大きいかもしれない。それによって話し掛け易くなったと思うし、友達もどんどん増えていった気がする。



-ダトさんはスサシを音楽的にはどう見ていますか?

ダト:やっぱりこの4人が揃ってからバンドが変わっていった印象があって。
タクマ:俺が入る前はめちゃくちゃだったからね。「何やってんのこれ」って感じだったもん(笑)。
ダト:そのとっ散らかった感じもかっこよかったんだけどね。当時のそのカオティックなところにラップやシンセも入った鬼ミクスチャー感と、元々ユーキが好きだったダンスミュージックの相性が一気に開いた印象かな。
タクマ:俺たち元々出身もバラバラなんだけど、Enter Shikariだけは共通の音楽としてルーツにあって。俺が入ってからその要素がより強くなったと思う。
ダト:ダンスミュージックとかテクノとか、そういうのがバシッとハマったよね。


-ダンスミュージックやクラブシーンとはENTHも親和性がありますよね。

ダト:ダンスミュージック好きの人からの反応は良いですね。逆にガチメロディックパンクのお客さんってやっぱりファストで身体に直結するものを求めている人が多いから「”EN”」を初めてライブでやったときとかガチメロディックパンクのお客さんはピクリともしなかったから。そういう意味ではやっていることは違っても、スサシやPaleduskやAge Factoryとは相性がいいんだろうなって思います。


-今名前が挙がった4バンドってドラクエのパーティーを組んでいるような面子だと思うんですよ。例えばメロディックパンクバンドが4組集まったら集まったで「全員戦士」みたいな戦い方が出来ると思うのですが、戦士もいて、魔法使いがいて、僧侶がいて、遊び人もいるみたいな。

ダト:めっちゃ分かり易い。


-音楽性やジャンルを超えた部分でシンパシーを感じるバンド同士がパーティーを組んでいるから起きる奇跡をいま僕らは見ている気がするんですよね。

ダト:時代的なものもありそうですけどね。サブスクで何でも聴けるからジャンル分けで音楽を聴くこともなくなってきたし、昔はシーンで括った方がそのカルチャーはそのカルチャーとして伸び易かったから、パンクの人はパンクだったし、ヒップポップの人はヒップホップだったし、ハードコアの人はハードコアだったけど、今はその境界線がジワジワとなくなってきているというか。
タクマ:ジャンルがあることによって分かり易さはあったと思うけど逆に縛りも出ちゃっていたと思うんですよね。そこが俺らは多分ない気がする。むしろ自分たちのジャンルがもはや分からないから。
ダト:ジャンル、むずいよね。
タクマ:だからもう「スサシ」ってジャンルでいいんじゃないかなって思っている。


-そういう意味では「RUMBLE×JAG 2025」に出演するバンドは自分のバンド名を冠したジャンルを持ったバンドばかりな気がしますね。

ダト:それこそ健さん(Ken Yokoyama)なんてマジでそうだと思う。あの人たちが作ったジャンルみたいなものにみんながなろうとしていましたからね。


-その世代を見てきたENTHやスサシが違うアウトプットをしているのがバンドの面白さだなと。きっとENTHやスサシを見て育つ世代のバンドがこれからどんどん出てくると思うんですけど、そういうバンドがENTHやスサシと同じことをするのではなくて、自分のスタイルで新しいシーンを作ることがENTHやスサシの影響だと思うんですよね。

ダト:絶対的にそうありたいですね。言い方がちょっと難しいんですけど、僕ってあまり憧れの存在というか「この人になりたい」って対象がいなくて。勿論好きな人や自分の中でルーツとなる人はいるし、僕は峯田和伸さんが大好きなんですけど、だからって峯田和伸さんになりたいかって言われたらそうじゃなくて。Blink-182やNOFXに憧れているバンドがそのままBlink-182やNOFXみたいなことをやっていたら、じゃあBlink-182やNOFXを聴いていればいいやってなるから。そうじゃなくて自分を持っているバンドが集まるのが「RUMBLE×JAG 2025」なんじゃないですかね。
タクマ:面子、面白いよね。
ダト:うん、めっちゃ面白い。
タクマ:先輩も後輩も友達も沢山いて、みんな強いバンドばかりで。ライブ自体が久しぶりだから本当にワクワクしています。


-スサシはこの日が復帰一発目なんですよね。

タクマ:ユーキの喉の手術があってから「RUMBLE×JAG 2025」がマジの1発目。2か月振りのライブだし、せっかく友達も沢山いるから、普段とはちょっと違った趣向でライブが出来たらなって思っています。あんまりここで話しちゃうとネタバレになるから言わないけど、俺ららしくてカルチャーも感じてもらえるようなライブになると思いますよ。
ダト:「RUMBLE×JAG 2025」はイベントのバックボーンが見え易いじゃないですか。ジェイルハウスとスサシがどんな付き合いがあるかは知らないけど、綿さん(綿谷“wata”剛:RAD ENTERTAINMENT)がいて、僕もイベントに関わっていて、そういう誰がやっているかって顔が見えているときに、ユーキがそこに向けて刺してくるフリースタイルの口上とか、絶対喰らうと思うんですよ。今回はそこにあいつ自身の復帰も絡んでくるし、どんな刺し方をしてくれるか楽しみですね。あとはもういつも通り、しっちゃかめっちゃかなライブをしてもらうのと、僕ら世代を代表するイチロック先生のキレキレのダンスに期待ですね。僕らはイチロック世代なので(笑)。


-世代感で言えば、ENTHやスサシは「RUMBLE×JAG 2025」のちょうど真ん中世代ですよね。

タクマ:確かに。同世代の友達も沢山いるけど、上の世代も下の世代もいますから。
ダト:最初に話が合ったように僕ら世代ってジャンルでまとまっている訳じゃないけど、シーン全体を巻き込んだ繋がりがあるから、それを見せられるんじゃないかなって。
タクマ:普段つるんでいる先輩のお客さんたちに俺ら世代のやり方とかカルチャーみたいなものを見せられるのも楽しみだよね。勿論若い世代にも。


-ダトさんは「RUMBLE×JAG 2025」に関わる中で意識することはありますか?

ダト:運営とかそういうのは僕はあまり分からないので任せているんですけど、このイベントのミーティングで僕が最初に伝えたのが「とにかく音響に死ぬほどお金をかけて下さい」ってことで。今回のAichi Sky Expoとか、幕張とかもそうだと思うけど、ホール系はお金をかけないと音が良くならないので。出演者の面子が良くて、ケータリングが良くても、音が良くなかったら僕はもう次出たくないですから。それに、良い音、良い環境でバンドがかっこいいってところを「RUMBLE×JAG 2025」で見せることでバンドシーンやライブハウスシーンがより盛り上がると思うんですよね。
タクマ:今の話やブッキングとかも含めて、「RUMBLE×JAG 2025」はだいぽんが裏方として動いているじゃないですか。だから気合いが入るバンドも多そうだよね。だいぽんにかっこいいところを見せたいし、だいぽんがここまでしてくれているんだからその気持ちに応えたいし。きっとみんな気持ちの良いライブをするんじゃないかな。
ダト:めっちゃ嬉しいけど、そうなってくるとただライブをするだけじゃ駄目っぽくなってくるなあ(笑)。ただ楽しむつもりだったんだけど、そうも言っていられないというか。当事者意識感のあるフェスは「FREEDOM NAGOYA」だけでお腹いっぱいなんだけど(笑)。
タクマ:だいぽんの人望だよ。


-スタッフTシャツを着てライブをしたいつかの「FREEDOM NAGOYA」みたいに、今回もみんなの気持ちを背負ってスタッフTシャツでライブをするしかないですね。

ダト:もう絶対やらないです(笑)。あれだって当日「FREEDOM NAGOYA」のスタッフの仕事が忙しくて、ギリギリまで仕事していたら「リハ始まるよ」って言われて、スタッフTシャツのまま急いでステージ裏に向かったら楽屋に本番用のTシャツを忘れちゃって。取りに行く時間もなかったからそのままステージに出たんだけど、そしたらボランティアスタッフを代表してステージに立ったみたいに映って。それを見たボランティアスタッフのみんながぶち上がるっていう(笑)。
タクマ:じゃあ今年もスタッフTシャツで。
ダト:変な黄色とかだったらどうしよう。
タクマ:大体黒でしょ(笑)。
ダト:いや、分かんないよ。それに黄色のスタッフTとか着てトリで出てきたら趣旨変わるでしょ。(一同笑)

 

RUMBLE×JAG 2025

開催日 : 2025/3/15(土)・16(日)
開催場所 : Aichi Sky Expo展示ホールA
開場/開演 : 10:00/11:00
チケット代 : 1日券 ¥7,700 / 2日券 ¥14,000
主催 : RAD ENTERTAINMENT / JAILHOUSE
企画制作 : RAD ENTERTAINMENT / JAILHOUSE

3/15(土)出演アーティスト 
<GOROGORO STAGE / GIZAGIZA STAGE出演>
The BONEZ / Crossfaith / Dizzy Sunfist / FOMARE / KUZIRA / Maki / NOISEMAKER / OVER ARM THROW / ROTTENGRAFFTY / SCAFULL KING / SHADOWS / SHANK / SPARK!!SOUND!!SHOW!! / ハルカミライ
<GIRAGIRA STAGE出演>
THE BOOGIE JACK / May Forth / SHE'll SLEEP / SideChest / Some Life / the奥⻭'s / かずき山盛り 

3/16(日)出演アーティスト : 
<GOROGORO STAGE / GIZAGIZA STAGE出演>
10-FEET / Age Factory / BRAHMAN / dustbox / eastern youth / ENTH / G-FREAK FACTORY / Hawaiian6 / Ken Yokoyama / KOTORI / locofrank / Paledusk / ヤバイTシャツ屋さん 

<GIRAGIRA STAGE出演>
VII DAYS REASON / BACK LIFT / GOOD4NOTHING / Knosis / Northern19 / NOT REBOUND / POT 

一般発売:https://w.pia.jp/t/rumble-jag2025/

 

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