
Interview: ダト・ダト・カイキ・カイキ×タクマ “#ワイタイスカッ2” 完成! ENTHとスサシがまたやらかしに帰ってきた!
ENTHとSPARK!!SOUND!!SHOW!!がスプリットシングル『#ワイタイスカッ2』を7月9日にリリース。本作は2020年3月に発表されたスプリット作『#ワイタイスカッ』の、まさかの続編となっている。今作のメインを飾る共作曲「#ワイタイスカッ2」を筆頭に、互いをフィーチャーした新曲を1曲ずつ収録。この2バンドならではの賑やかで楽しい内容になっている。今作の制作をメインで進めていった2人、ENTHのダト・ダト・カイキ・カイキと、SPARK!!SOUND!!SHOW!!のタクマに、本作の全貌についてインタビュー。
Photography_Ayaka Shirai, Text_Ryo Tajima
「#ワイタイスカッ2」はほぼ全部シンガロングパート
―再びENTHとSPARK!!SOUND!!SHOW!!(以下、スサシ)でスプリットを制作することにしたのはどういう流れがあったんですか?
ダト・ダト・カイキ・カイキ(以下、ダト):去年、2025年をどう活動していくかを考えたとき、『GOBLIN(Age Factory×ENTH×Paleduskの合同ツアー)』や『-EAZY-(SHADOWS×ENTHのスプリットツアー)』が決まっていたので、友達と何かをやる年にしたいと思ったんです。そんなタイミングで、タクマと「なんかやろうかー?」って話をしていたんですよ。
タクマ:じゃあスプリットツアーでもやろうかってことで、何本一緒にやるか考えていたんですけど、前作『#ワイタイスカッ』もすごくよかったし、せっかくツアーをやるなら音源を出そうって話に発展していったんです。
ダト:ツアーを回るにしても、「またみんなで学ラン着んの? もうええっしょ!」みたいな感じだったよね。そんな流れで具体的に新しいやつを作ろうってことになっていきました。共作は東京でタクマと一緒に制作を進めていったんだよね。
タクマ:そう。めっちゃ真面目に制作したんですよ。前回なんて途中で学祭に遊びにいったり、スロット行っちゃったりしてたから。
ダト:めっちゃしてたな(笑)。そう思うと、今回の制作は真剣やったね。昼過ぎに集まって夕方からエンジンかかって6時間くらいぶっ通しで夜中までやって。(共作曲「#ワイタイスカッ2」は)あんだけ内容はふざけてるのに、めっちゃ真剣に作ってたと思うとおもろいな。
タクマ:ほんとだよ。途中からオンラインでの制作に切り替えようかって話もあったんですけど、お互いに「もうちょっと作り込んでいきたいよね」って話になり、ENTHが東京でライブをするタイミングで無理やり時間を空けてもらったりしたからね。
ダト:俺としてもセルフタイトルのアルバム(2024年3月発表のアルバム『ENTH』)以来に出す音源1発目だったし、白虎隊としては2作目なわけだからね。セカンドはくそって言われる風潮があるじゃないですか。だから絶対にこけたくないって思って、『ターミネーター2』(1作目よりも高評価を獲得した名画)を作るつもりでやるだけやろうって感じでした。ふざけるにしても、どうやったら本当に面白いのかってところはユーキともしっかり話し合ったんですよ。
―たしかに「#ワイタイスカッ2」はクセになるボーカルラインが特徴的です。
ダト:うん、ほぼ悪ノリなんでちゃんとした歌が全然入ってないんですよ。「これやったら客ども、ぶち上がるんちゃうん?」とか言いながら、喜んでもらえそうなパートをどんどん詰め込んでいった結果、ほぼ全パートがシンガロングパートみたいになっちゃって(笑)。
J-POPのオマージュも踏まえて青春っぽい儚さを
―それこそENTH×スサシって感じがして最高です。ツアーのビジュアルも映画のポスターみたい。青春(ラストダンス)とか「さよなら、なおっくん」とか意味深なキャッチコピーがそそられます。
ダト:この辺りもめちゃくちゃですよ。うちのデザイナーが勝手に「さよなら、なおっくん」とか書いてきて、このキャッチコピーに意味なんてないし、MVとの親和性もないし。もう引きがあるからこれでいいっしょっていう感じで作られたのが、このメインビジュアルです。
タクマ:そこもみんな思っていたことが一緒で、特に打ち合わせとかをすることもなく、真っ直ぐ<青春(ラストダンス)、「さよなら、なおっくん」>に向かっていったんです。前回もそうだったんですけど、この2バンドが集まっている時はそういうミラクルが起こる気がしますね。自然と同じ方向を向いて進めているというか。
ダト:それはあるね。面白いと思うことへの感性が一緒というか。こんな高校生みたいなノリでバンドやってていいんだっけ? っていう一抹の不安もありつつ進んでいったからね。ライブで見せつけるしかないよ。
―あのポスターに掲載されているキャラクターにはどういう設定や背景があるんですか?
ダト:高校を卒業して、その後の人生はどうなった? っていう設定が一応あります。
タクマ:言うても前作から5年経ってるからリアルタイムで変化している感じがあって面白いね。
ダト:そうね。<あれから5年後―>みたいな感じか。ユーキはダブり続けてるから学ラン着てて、タクマは土木作業員、チヨはスナックのママになってる。イチローはパンチパーマパティシエ(PPP)なんですよ。
―あっ、あれはパティシエなんですね。シェフかと思った。
タクマ:その辺り、MV観るとわかると思います。
ダト:で、自分はメジャーリーガーになり、タクミはホストになって、ナオキは保育士です。ヤンキーが福祉法人を立ち上げて介護施設やる、あの感じです。『クレヨンしんちゃん』の組長先生みたいなキャラ付けですかね。もともと本当に保育士になりたかった時期もあったみたいですし。
タクマ:(MVは)内容が濃すぎて前半は曲が全然入ってこないんですよ(笑)。
ダト:俺らからしたら曲だけでもふざけ倒してるのに、そこに輪をかけて映像でもボケ倒してるから、もうめちゃくちゃなんだよね。MVが邪魔しにきてるっていう(笑)。
―にしても「#ワイタイスカッ2」はジャンプしたくなるBPM感が爽快で心地よいですね。この辺りはどう作っていったんですか?
タクマ:前作はお互いらしさを組み合わせた感覚でしたけど、今回は各セクションごとにやりたいことを作っていって偶然にもうまくハマった感じが強いです。
ダト:たしかにね。前作は「俺たちの世代らしくて、縦ノリで、ボーカルの掛け合いがあって盛り上がれる感じってなんだ? いや「Fatlip(※)」でしょ」っていうのがあったんですよ。そこがざっくりとテーマにあったので、ああいう曲になったんですけど、今回は入れたい要素を合体させた感じです。俺としては、七五調のシンガロングパートをどうしても作りたくて、ユーキに書いてもらいつつ、ガツンとくるリフとビートを作っていたのが、このBPM感にうまくマッチした感じでした。
※Sum 41の楽曲「Fatlip」
―シンガロングあり、ビートダウンあり。ジェットコースターのような曲展開の果てに、最後は前作の歌詞を引用しながらシンセが入ってくるところは実にエモいですね。
タクマ:最後、前作のメロディが入るんじゃないかって気づいてそれを絶対に採用したかったんですよ。こういうシンセが最後に入ってくる感じも、俺らの世代っぽさがあるし、青春っぽい儚さがあっていいんじゃないですかね。
ダト:そんな自分ら世代のJ-POPオマージュみたいな部分も落とし込みながらの「#ワイタイスカッ2」です。
ライブがバカ盛り上がるぶち上げ曲になると思う
―フィーチャリング曲についても教えてください。まずはENTHの「SNIVELLERS」。ベース始まりのENTH節が効いている曲だと思いました。
ダト:ユーキが入ってくるので、いつもよりは音数多めのリフを弾いていますね。1バース目はちょっとレゲエ調の感じで最初のコーラスを入れて、2バース目は「エミネムやんな」って感じできたので、歌ってもらうパートもやってほしいことも、こっちの希望と完全に合致していて、もう完璧過ぎました(笑)。途中、「かいじゅうのうた」から<やってられっかまざふぁっかー>をサンプリングして使わせてもらったりしています。
―では、スサシの「MY FRIENDS OVER TRUTH」はどうでしょう?
タクマ:ダトが入るってことだったんで、俺としてはめちゃくちゃなことをしちゃおうと思ったんですよ。だから、あの曲はA、B、サビっていうか、曲展開が一方通行で繰り返しのパートが出てこないんです。こういうのが成立するのも、お互いの関係値があるからできることだと思いますね。後半の三拍子のピアノのところは、ダトにカラオケで伸びやかに歌う感じをやってほしくて入れました。ENTHの曲ってそういう歌の強さが特徴の1つだと思うんで。もう歌い出しから入ってもらっているんで、ダトがいない現場ではやらないと思います。それ前提で作っているので。
―ちなみに、スプリットツアーの内容はどうなりそうでしょうか?
ダト:どこで「#ワイタイスカッ2」を演奏するのかっていうのがポイントになるんですけど、これを最初やENTHとスサシの間にやっちゃったら、そこからスンッて本気のライブなんてできないと思うんですよね。さっきメジャーリーガーみたいな格好してたやつが、何をいきなり本気出しとんねんってなりそうだなと思って。なので、2バンドで出てくるのは最後になります。
―すさまじそうですねぇ。
ダト:俺が思うにめっちゃ盛り上がると思いますね。えぐいと思う。
タクマ:ライブでの盛り上がりだけを重視したわけじゃないんですけど、どういう光景になるのかは意識して制作したんで、絶対にぶち上がるでしょうね。
ダト:前作の後も、機会があれば客演でお互いのライブに出たりしてきたんで、「ENTHとスサシ」という1バンド感がすごく仕上がってきていたんですよ。今でも「#ワイタイスカッ」をやっても、めっちゃ盛り上がるし勢いがあるんですよ。ここはイチロックのソロとしての仕上がりも重要だと思うんだよね。
タクマ:うん、わかるよ(笑)。
ダト:トリプルボーカルでがんがん煽れるからさ。3人と7人じゃ人数が違いますからね。各地、7人全員でバカ盛り上げにいくし、「#ワイタイスカッ2」は、俺らにとってそういうカマシ曲になっていくんじゃないかと思います。ツアー、マジで楽しみにしていてください。
Information
ENTH × SPARK!!SOUND!!SHOW!!『#ワイタイスカッ2』
https://orcd.co/whitetigersquad2
フィジカル盤 公式通販URL:https://naokkuncb.base.shop
数量限定盤 ※サウンドボタン付き ¥4,000(tax in)
通常盤 ¥1,500(tax in)
※数量限定盤は予定数量に達し次第予告なく販売を終了する場合がございます。
※発送は7月下旬を予定しております。
ENTH × SPARK!!SOUND!!SHOW!!
#ワイタイスカッ2 Release Tour
"青春(ラストダンス)"
8/1(金)渋谷Spotify O-WEST OPEN 18:00 / START 18:45
8/11(月祝)心斎橋ANIMA OPEN 18:00 / START 18:45
8/13(水)名古屋THE BOTTOM LINE OPEN 18:00 / START 19:00
※上記公演、SOLD OUT
[追加公演]
10/10(金)福岡BEAT STATION OPEN 18:00 / START 19:00
10/16(木)岡山CRAZYMAMA 2ndRoom OPEN 18:30 / START 19:00
10/18(土)高松MONSTER OPEN 17:15 / START 18:00
11/14(金)札幌BESSIE HALL OPEN 18:00 / START 19:00
11/16(日)苫小牧ELLCUBE OPEN 17:30 / START 18:00
TICKET:ADV ¥4,500 / DOOR ¥5,500
ACT:ENTH / SPARK!!SOUND!!SHOW!!
7月21日(月祝)23:59まで先行を受付中。
SPARK!!SOUND!!SHOW!! FCサイト「樂園」
https://sparksoundshow.com/
ENTH FCサイト「Doggy House」
https://enth.bitfan.id/