INTERVIEW

Who’s Next by SATANIC Editing Room Vol.34:Launcher No.8

SATANIC ENT.の編集スタッフが気になるバンドをピックアップする連載企画"Who's Next”。今回は10月26日にSATANIC PARTY 2025に出演するバンドからLauncher No.8にフォーカス!
活動の拠点は大阪、現代のイージーコアを奏でる5人組だ。メタルコアを通過した硬質なギターリフにボーカル、RUKAのメロディとシャウトが響く。2023年に活動を開始し、早くも全国のシーンで話題を集めるバンドだ。サタパにとっては待望の出演でもある。というわけで、バンドのルーツや今のムードをWEBインタビュー。答えてくれたのはRUKA(Vo)とRYOSUKE(Gt)の2人。

Text: Ryo Tajima



イージーコアバンドとして大阪から発信してきたい


ーまずはLauncher No.8を結成した経緯から教えてもらえますか?

RYOSUKE:結成は2023年1月1日になります。ちょうど、その3ヶ月ほど前に自分がやっていたバンドが解散したんですが、次はどんなバンドをやろうかと考えていた時に、イージーコアが好きなので、そういうバンドをやろうと思って始めたのがLauncher No.8でした。楽器隊は前のバンドと同じメンバーです。ボーカルのRUKAは地元の後輩なんですけど、たまたまそのタイミングで5年ぶりに再会して、ビートを作ってラップしたりしているって話を聞いて、自分の中で何かピンとくるものがあったので誘いました。

ーRUKAさんはLauncher No.8加入時点でソロで活動されていたんですか?

RUKA:ソロというか、単純にクラブで遊ぶのが好きだったのでラップとかをやっていたんです。よく神戸のクラブに行ったりしていましたね。当時、専門学校に通っていたんですけど、そこではバンド音楽に触れ合う機会も多かったので、いろんなジャンルを知っていきました。ちょうど、RYOSUKEがバンドに誘ってくれた時、ロックやバンドのシーンに興味があったし、そのシーンにいる子が、今まで見たこともないような遊び方をしているなって気になっていたんです。それで、何か一緒に作ることができるのであれば、と思ってLauncher No.8に入りました。

ーRYOSUKEさんは、ずっとイージーコアが好きで、メロディックパンクなどのバンドをやってらっしゃったんですか?

RYOSUKE:いえ、ルーツはスラッシュメタルとかなんですよ。そこからメタルコアやハードコアを掘っていくうちにイージーコアを好きになっていったんです。周りには同じような趣味の人が少なかったので、1人でディグっていたんですけど、Launcher No.8を始めるタイミングでメンバーに聴かせたら「めっちゃいいやん」って反応だったので、じゃあ自分の1番好きな音楽を表現しようと思ったんです。それに、イージーコアをやっているバンドが少なかったので逆にチャンスだと思って。

ーどんなバンドを聴いてイージーコアを好きになっていったんですか?

RYOSUKE:最初はChunk! No, Captain Chunk!から入って、スウェーデンのAbandoned By Bears、Four Year Strongとかを聴くようになり、だんだんと幅広く聴くようになっていった感じです。イージーコアの中でもけっこう最近のバンドを聴いていましたね。

ーメタルコアやラウドから入ったギタリストはよりヘヴィなサウンドをバンドに求める人が多いように思うのですが、そこでRYOSUKEさんがイージーコアをやろうと思ったのは、何かきっかけになるような出来事があったんですか?

RYOSUKE:メタルコアにしても、クリーンパートやメロディが聴こえてくるバンドがすごく好きで、ハードコアやメタルコアのサウンドに加えてキャッチーな要素が入っている音楽があればいいのにな、と思っていたところで辿り着いたのがイージーコアだったので、そもそも自分が求めていた音楽にドンピシャだったんですよ。

ー多くの人に耳馴染みのよい音楽もやってみたいという感覚があったわけですね。

RYOSUKE:そうですね。アメリカのドラマや映像でも、イージーコアやポップパンクはBGMで当たり前のように流れているじゃないですか。自分が作る音楽を広める方法を考えた時にもマッチしている部分があったんです。

ーそのようにしてリリースされた最初のEPが『START THE GAME』なわけですね。

RYOSUKE:そうですね。結成&始動と同時にリリースしたくて作った作品です。最初に2023年1月1日結成とお話ししたんですけど、このEPは勢いあまって2022年12月30日に配信リリースしちゃいました(笑)。この作品が自分で作曲に携わった初めての楽曲で、なんかもうがむしゃらに作っていましたね。

ー今年の7月には『Re:START THE GAME』をリリースされています。この作品はリテイク盤ということになりますか?

RYOSUKE:はい。ちょうど活動開始から3年目に入るタイミングでもありますし、僕にしても最初の3曲はすごく思い入れが強いものなので、今の環境で再録してリリースしたいと思ったんです。

ーバンド活動開始から3年が経ったわけですけど、どんな変化があったと思いますか?

RUKA:心の持ちように関しては本当に大きく変わりましたね。最初は新しい刺激ばかりでいたけど、今は培ってきたものをどう昇華していくかということを考えることも増えました。ずっとカッコよくなりたいと思っている気持ちが変わらないんですけど、3年の活動を経て、それが見つけられた気がしているし、今後のバンド活動を通じてどう自分を見せていけばいいのかを考えるようになってきたと思います。

ー側から見ていると、Launcher No.8はすごい勢いでシーンを駆け上っていると思います。自分たち的にターニングポイントだと感じた出来事などはありましたか?

RYOSUKE:多分ですけど、「帝」をリリースしたのが転機だったんじゃないかと思います。そこでライブの反応が変わったというか、フロアの雰囲気がハードだけどハッピーなバイブスになっていって、それによってライブのやり方も変わっていったような気がします。それに、いつしかハードコアをやっている仲間が増えたのも大きいんじゃないかと思います。そこから、楽曲の幅ももっと自由にしていいんだなと考えるようになりましたし、どんどん自由に曲を作れるようになっていったので。

ーRYOSUKEさんが最近曲作りなどを行ううえでインスパイアを受けているのはどんなバンドですか?

RYOSUKE:LANDMVRKSが好きでチェックしていますね。やっぱり音源ではギターを聴くことが多いんですがサウンドメイクの観点だったり作曲に関してインスパイアをもらっています。

ーRUKAさんは好きなスタイルのボーカリストはいますか?

RUKA:アメリカのバンド、Scowlのボーカルスタイルが好きですね。前のアルバムが叫んでいるパートも多かったですけど、最新作はメロディも増えて曲ごとに違うアプローチをしていてすごいと思います。自分もシャウトとメロディ、どっちもありきでやっているので、本当にカッコいいと思いますね。あんな風になりたいと思いますし勉強になります。

ー今回のSATANIC PARTY 2025には同郷からReVERSE BOYZにも出演してもらいます。普段、どういうハードコアバンドと繋がりが深いですか?

RYOSUKE:ReVERSE BOYZは普段から一緒に遊びに行くくらい仲が良いです。UNHOLY11もそうですね。今回も出ますけど、View From The Soyuzも一緒になることが多いです。あと、昨年のサタパにも出ていましたけど、京都のポップパンクバンド、UNMASK aLIVEはめっちゃ仲が良い先輩です。

ー音楽性的にメロディックパンク系とも繋がりが深いですよね。

RYOSUKE:そうですね。Good Griefもめっちゃお世話になっている先輩ですし、Azamiもそうです。けっこうジャンル関係なく仲良くなって繋がるバンドが多いと思います。

ー今後の話をいくつかお伺いできればと思います。まだアルバムはないですが、リリースの予定があったりしますか?

RYOSUKE:これまでにEPやシングルをどんどんリリースしてきたんですけど、今はアルバムではなくて、そんな風にスピーディに出していきたいと考えています。せっかちな性格なので作ったらすぐに発表したくなっちゃうんですよ。ショートスパンでいっぱい曲を出せたらと思います。ただ、いつかちゃんとアルバムとしてパッケージングした作品をリリースしようとは考えています。

ーLauncher No.8は今後どんなバンドになっていきたいと考えていますか?

RUKA:今、全国でライブをするようになって改めて思うようになったんですけど、地元・大阪を大切にしながら活動していきたいです。大阪から何かを持っていけたらいいなとすごく考えていますね。地元には、The DahliaとかTHE FRAGILEとか、カッコいいバンドがいるんですけど、ライブもめっちゃカッコいいし、彼らと一緒にシーンを作っていきたいという気持ちがあります。

RYOSUKE:僕も似た考えがあって、大阪で生まれて始めたバンドなので、ローカルにしっかり根を張って活動して、ここから発信していきながら広めていきたいと思います。関西から関東、それを飛び越えてアメリカや世界へ。そんな風に現代ならではのやり方で、自分たちの色を世界に発信して、いつかは“大阪のイージーコアバンド”から“世界のイージーコアバンド”になっていきたいですね。そうやって、いつかは憧れのWarped Tourに出てみたいです。

ーWarped Tour、めっちゃ似合いそうです! RUKAさんは出てみたいフェスはありますか?

RUKA:私は日本のバンドが好きなので、大阪のフェスに出たいです。SAKAI MEETINGRUSH BALLとか。やっぱり野外フェスはいいなぁって思うので。

RYOSUKE:そこでいくと、この間、WiLDCARD(SiM主催のイベント、O-EASTで開催)に出させていただいて、SiMや他のバンドを見て、その熱量に食らったんですよ。そこに触発された部分も大きくて、国内フェスではDEAD POP FESTiVALに1番出たいです!

ー応援しています。このインタビューを各地のフェス主催者がチェックしてくれていますように!

Launcher No.8

https://www.instagram.com/launcherno8/

SATANIC PARTY 2025 RIGHT STAGE 15:50〜