INTERVIEW

Who’s Next by SATANIC Editing Room Vol.36:ReVERSE BOYZ

SATANIC ENT.の編集スタッフが気になるバンドをピックアップする連載企画"Who's Next”。
今回は10月26日にSATANIC PARTY 2025に出演するバンドからReVERSE BOYZにフォーカス。
大阪拠点のハードコアバンドであり、思いっきりパーティできるライブはシーンの中でも知られるところ。まさにサタパには欠かせないバンドなのだ。そんなReVERSE BOYZが掲げるのは“NEONINJA HARDCORE”で、5月に発表されたアルバムも『NEONINJAZLiFE』。
そんな彼らがどんなパーティ感でいて、どんなハードコアをズンズンやっているのかをWEBインタビュー。VoのYoung Dioに話を聞いた。

Text: Ryo Tajima


モッシュパートを軸に他のパートを作っている


ーどんな経緯でReVERSE BOYZが結成に至ったのか教えてください。

Young Dio:2018年頃からDriving Quiet Numbという前身バンドをやっていて、1度その活動を終わらせてから、2021年にReVERSE BOYZとしてリスタートした感じですね。Driving Quiet Numbは頭文字を取ってDQNで、NEO YANKEE(ネオ・ヤンキー)を掲げていたんですけど(笑)。当時は初心者だったしおふざけの要素も強すぎたので、メンバー全員で「そろそろちゃんとやろっか」って話してバンド名を変えたんです。

ーメンバーは皆さん、学校が同じだったりしたんですか?

Young Dio:6人中3人は地元が同じです。入れ替わりもあってMacoは対バン相手でした。基本的にライブハウスで遊んでいたヤツらが集まった感じです。

ーハードコアやラウド系のライブに行くようになったのは何歳くらいだったんですか?

Young Dio:18歳の時にSANDを観て『ヤバい!』と思って、それからです。高校時代はDizzy SunfistやWANIMAとかを聴いていて、それこそPIZZA OF DEATH RECORDSのバンドを掘ったりしていたのでSANDに出会ったんです。

ーそれで、ハードコアバンドをやろうと考えるようになったんですか? 音楽をやるようになったきっかけは何でしょう?

Young Dio:19歳くらいの頃に、iPhoneに入っているガレージバンドでビートを作ったりして遊んでいたんですよ。そこにラップを乗っけて友達に聴かせたりレコーディングして遊んだりって感じでした。その後、ライブハウスに遊びに行くようになってきた頃、周囲もバンドやりたいって言い出すやつが増えてきて、ほんならちょっと頑張って一緒に作ろうかって感じで始まっていったんです。

ーなるほど。それで、ReVERSE BOYZの楽曲には、特にボーカルの面でヒップホップの要素も感じられるわけですね。

Young Dio:トラップっぽいビートを作っていたんですけど、トラップって鍵盤を適当に叩いて不協和音になっても成り立つというか。それだけで乗れる感じになるじゃないですか。それと同じような考え方をバンドにも適用させて、ビートダウンスタイルにしてトラップのノリでラップして、みたいなイメージです。

ーバンドをやろうとなって参考にしたのは、どんなサウンドですか?

Young Dio:1番最初にやりたいと思ったのはSANDの「Vanilla Shake feat.ANARCHY」みたいな曲をやりたくて、サウンド面は自分たちが今までカッコいいと思った音を自分らなりに消化しています。特にモッシュパートでのブリッジミュートのズンズンにはこだわっていますね。あとは、FULFiLLMeNTっていう大阪のハードコアバンドがいで「OSAKA WEST SIDE HARDCORE」という曲があるんですけど、ラストパートでフィーチャリングが次々に出てきてラップしたりする『HARDCORE PRIDE』のライブ映像があるんです。それもめっちゃカッコよくて、そういうのもやりたいと思ってフィーチャリングが続々と出てくる曲もやったりしてます。

ーそれこそ、ReVERSE BOYZはWEST SIDE UNITYというクルーもやっていますよね。どんなクルーか教えてもらってもいいですか?

Young Dio:所属バンドは俺ら以外に、UNHOLY11、Fallen Graceがいて2バンドとも超カッコいいんですけど、バンド以前に俺らはモッシュしにライブに行っていたので、みんなでお揃いのパーカを着てモッシュしようって感じで、イベントもやり始めて本格的にクルーとして活動してる感じです。


Young Dio:大阪だけではなく、岡山や広島のシーンとも繋がって、西日本のハードコアシーン全体でユニティしていこうというイメージがあります。特に、岡山にはDARKSIDE OYCというクルーがあって、ilska、ZETTON、 stainedといったバンドがいるんですけど、自分的には日本で今流行ってるパワーヴァイオレンス的なスタイルを先にやっているのが岡山のシーンだって印象がありますね。ひと言で言うとセンスがいいというか。広島ではSugarというバンドが今、ローカルのアンダーグラウンドカルチャーの人を巻き込んで自分たちのシーンを形成しているんですけど、本当にカッコいいんですよ。東京で仲がよいバンドでいくと、View From The Soyuz、VICE CITY SLAVEやDOZEONEと東京にもFCMというクルーがあって一緒にイベントをしたりしてます。

ーでは、ReVERSE BOYZのサウンドについても教えてください。掲げているのはNEONINJA HARDCORE(ネオ・ニンジャ・ハードコア)ですよね。どんな理由からこのコンセプトにしたんですか?

Young Dio:見ての通り、完全なオリジナルのジャンル名を掲げているわけですけど、そこはビートダウンとか明記せずに自分らのスタイルで、あらゆる音楽をごちゃ混ぜにして新しく作っていく方が楽しいと思っていたので、幅広く音楽を取り入れながら、自分らならではの凝縮させた音を突き詰めていきたいという感じです。

ーにしても、NEONINJAっていいですよね。どちらも海外から見た日本語のイメージにある言葉だと思います。バンドとして世界に発信していきたいという気持ちはありますか?

Young Dio:ありますね。前身バンドのDQNだって、俺らからしたらネットスラングですけど海外から見たらカッコよく見られるんじゃないの?  っていうのは考えていましたし、アルファベット3文字の連なりが、不良って意味になるのって面白いじゃないですか。そういう意味でNEONINJAって海外にも発信しやすいんじゃないかと思います。

ー海外のシーンでいくと、注目しているのはやはりアメリカですか? 何か出たいフェスとかありますか?

Young Dio:やっぱりアメリカでやっているデカいフェスには出たいと思いますね。ベタですけど『This Is Hardcore』とか。まずはベタベタなところから攻めていきたいです。

ー5月には1stアルバム『NEONINJAZLiFE』がリリースされました。バンドの集大成的な1枚だと思うのですが、実際のところ、ReVERSE BOYZにとってどんな作品になったと思っていますか?

Young Dio:NEONINJA HARDCOREを食べやすくした感じで、俺としてはバランスも考えて作っていったんです。聴きやすさというよりは乗りやすさを重視して、あまり深く考えこまないでいい感じに仕上げました。ちょっと聴いただけでもみんなが「ええんちゃうん」って思うくらいの感じをイメージしていますね。

ー仰る通り、全曲モッシュパートがあってアルバム通して乗りやすいですね。心地いいです。

Young Dio:もう落とす(ビートダウンする)ために曲を作っているんで。モッシュパートをやりたいがために他のパートを作って曲にしていますから。そのビートダウンまで持っていくバリエーションを考えて曲を作っている感じです。

ー作曲という意味で参考にしたり影響を受けてきたバンドは何ですか?

Young Dio:SANDDOGGY HOOD$ですね! めっちゃ好きなんです。それを自分ら流に、やりらふぃーっぽくしたす。

ーやりらふぃー(笑)! パリピとしての責務ですね。

Young Dio:あとは、もともとニューメタルを通っているので、リンプ(LIMP BIZKIT)とか。ハードコアじゃないですけど、WANIMAの1st EPが出た頃のパーティ感は自分的にもすごく好きで、ライブにも通っていたんですけど、あのピースでいてヴァイオレンスな空気感は姿勢的なルーツの1つとしてあります。あの空気感を俺らなりにハードコアに昇華させてやっているつもりなので。

ー今後、バンドとしてはどのような活動をしていきたいですか?

Young Dio:ピザから音源出してSATANIC CARNIVALに出たいです!

ーありがとうございます! 言わせちゃってないですか(笑)?

Young Dio:いや、本当に出たいので書いてください。特にSATANIC CARNIVALは日本のフェスの中でもオラオラ感があるというか、激しさや攻めているという点でずば抜けていると思うので、それは実際に行って感じたことでもあるので、ReVERSE BOYZも、そのステージを目指していきたいと思います!

ReVERSE BOYZ

https://www.instagram.com/www_neoninja_com/

SATANIC PARTY 2025 RIGHT STAGE 18:10〜