SCENE by Photographer Vol.21 Edit. Takashi Konuma 07

2022/ 02/10 18:00

ライブハウスを記録するシーンの第一線で活躍するライブカメラマンたち。彼らがいなくては、その現場で何が起こっているのかが歴史として残らない。
SATANIC CARNIVALにおいても"SATANIC PHOTOGRAPHERS 写真展"が展示され、写真を楽しむことができる。だが、その1カット1カットには、フォトグラファーたちの思いがある。そのメッセージを写真だけではなく言葉でも知りたい。
この企画では、そんなシーンに関係するフォトグラファーに、この1枚の写真に、どんな思いがあるのか。語れる写真を紹介してもらう。
企画タイトルは"SCENE"。ライブ写真に限らず、風景や生き物、人や場所、彼らが撮影した写真群とメッセージを伝えていきたい。
Takashi Konumaの第7弾。テーマは、感謝。

SCENE by Photographer Edit. Takashi Konuma 07

「感謝」

7回目となる今回は「感謝」です。

惜しくも閉店してしまったZepp Tokyoと新木場スタジオコースト。
目標から始まり、その後は幾度も悔しい気持ちと楽しい気持ちを味わせてもらったライブハウスでした。

本当に沢山の経験をさせてもらい、人の縁に恵まれ、担当バンドの熱量に負けないように更に気合いが入るライブハウスでした。きっと皆さんの中でも「推しのライブハウス」があると思います。全国津々浦々、色々なライブハウスがあります。思い出が詰まっている場所だと思います。バンドマンにとっても沢山の思い出が詰まっている場所だと思います。ライブを撮るカメラマンにとっても沢山の思い出が詰まっている場所だと思います。

ライブ写真を撮り始めてからZepp Tokyoと新木場スタジオコーストはずっと目標にしていました。
客として遊びに行った時に外観や中の雰囲気、ライブが始まってからの光景はもちろん高揚しました。
そして「いつかここで撮りたい！」と思い始めて活動してきて、初めてZepp Tokyoや新木場スタジオコーストに撮影として伺った時は気持ちも高揚しましたし、始まる前は「いよいよ始まるんだな」と緊張もしました（笑）。

今はありがたいことに日本全国、海外も含め沢山のライブハウスで撮影する機会を頂いていますが、もちろん全てのライブハウスに思い出、悔しかった思い出、嬉しかった思い出、バンドと一緒に最高な1日にしようと気合いを入れた思い出があります。その中でもZepp Tokyoと新木場スタジオコーストは特にツアーの初日であったりファイナルであったり、イベントや主催フェスの開催など意味合いが更に強い場所でもありましたし、そこで得た経験やイメージは大きいと思っています。もちろんホール、アリーナ、それ以上に大きな場所でもイメージは持ちますが、ライブハウスでのあの距離感が好きなんだと思います。ステージに少しお邪魔して見る光景、PA卓がある後ろから見る光景、2階席から見る光景、全てがグッとくるシーンが多かったです。

皆さんの中にはどの様な思い出がありますでしょうか?
スタジオコーストと言えば会場に着いた時に見える看板。看板の設営作業が終わると「いよいよ始まるなぁ」という気持ちになりました。そしてあの大きな天井の赤いスピーカーを見て単純に「凄いな、、、」と思いました。
Zepp Tokyoと言えば色々なライブDVDで見てきた景色が目の前に広がっていて、今まで映像でしか見たことがなかった場所に来ているという気持ちになりました。それがきっと受け継がれる様に続いていくと思うので、そこから自分もしっかりと撮って残したいなと今でも毎回来るたびに思います。

そして物は有限であるということも感じました。
憧れから始まり、目標となり、常に刺激がもらえるライブハウス。そういう場所が(もちろん色々事情がありますが)閉店する。バンドもライブハウスも無限ではない。もちろんそこで行われるライブはその1日、一瞬同じことは起こり得ない。そんな特別な空間で客として過ごす貴重な時間、カメラマンとして残せる記録、バンドマンとして音楽を届けシェアする時間。自分にとってはZepp Tokyoと新木場スタジオコーストでしたが、一人一人「推しのライブハウス」があると思うので場所は違えどきっと一緒だと思います。もっともっと楽しんでいきましょう、もっともっとお互いにライブしていきましょう、もっともっとライブハウスが好きになりますように。

最後にZepp Tokyoと新木場スタジオコースト、本当にありがとうございました!!!
そしてお世話になっている全国各地のライブハウス、これからもお世話になります!!!!!!

Photographer Profile

TAKASHI KONUMA
https://takashikonuma.com/profile

フリーランスフォトグラファー。
1981年、千葉県生まれ。
五感で感じる光景、感情が表れる表情、挙動、その場の雰囲気。
それらの“SCENES”を写真に残すべく沢山の人の縁に助けられながら、
その日、その時間、その時の気持ちを形として共有出来る写真を目指しながら、
音楽、風景、人物など様々な被写体の撮影活動を行なっています。

https://takashikonuma.com
https://twitter.com/Takashi_Konuma
https://www.instagram.com/takashi_konuma

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