ライブハウスを記録するシーンの第一線で活躍するライブカメラマンたち。彼らがいなくては、その現場で何が起こっているのかが歴史として残らない。
SATANIC CARNIVALにおいても"SATANIC PHOTOGRAPHERS 写真展"が展示され、写真を楽しむことができる。 だが、その1カット1カットには、フォトグラファーたちの思いがある。そのメッセージを写真だけではなく言葉でも知りたい。
この企画では、そんなシーンに関係するフォトグラファーに、この1枚の写真に、どんな思いがあるのか。語れる写真を紹介してもらう。
企画タイトルは"SCENE"。ライブ写真に限らず、風景や生き物、人や場所、彼らが撮影した写真群とメッセージを伝えていきたい。連載第4回は鈴木公平のSCENE第2段をご紹介。
テーマはscene BACK STAGE CREW 裏方
SCENE by Photographer/Edit. Kohei Suzuki 02
scene BACK STAGE CREW
このコラムを書いている現在、コロナ禍というやつで
ライブ、イベント等の延期、中止が続いている
現状いつ再開出来るか自分には全く先は見えない
一通り不安を感じ、飲み込んで消化して落ち着いたタイミングで
ふと頭に浮かんだのは、ライブをする為に色々動いている人たち、
いわゆる「裏方」の人たちの事だった
ライブハウスがあってバンドがいて、お客さんがいる
その裏で
楽器周りをケアするローディーさんがいて
音を届けるPAさんがいて
ステージ、フロアを照らす照明さんがいる
マネージャーさんや、イベンターさん、制作さん、舞台監督さん。
挙げればキリがないほどのセクションの人たちが
バンドを活かす為、ライブをする為に動く
それぞれがバンドの事を考え、解釈し自分のフィルターを通して伝える
その為にお互いのセクションを尊重し合いながら、話あったりする
自分はフリーランスのカメラマンをやっていて
一人で現場に行って撮影をして一人で帰るという事が多い
ふと孤独を感じる時がある
ローディーさんと、「このタイミングで横行ってもいいですか?」とか、
照明さんと「この曲のこの歌詞の部分はこんなイメージだからこうライティングしてる」とか、
ムービーさんと「どのタイミングでどこ行きます?」とか
仕事の上で当たり前の事かもしれないし、そんな話しなくたっていいのかもしれない。
でも各セクションが同じ方向を向いて作り上げた時に感じるあのチーム感が好きだ
そしてそんな裏方の人達が自分は好きなのだ
裏方とは文字通りあまり表立ってはいない
ただこんな、非日常の様な空間を作れる日常が行えなくなった今、
改めて裏方というものを考えてみている
自分は裏方 ただ時には表立ってみるのも必要なのだと今は思う それも「伝える」一つの手段になるはずだから
そしてそんな人達があの最高な空間を担っている事を少し心の片隅に置いておいてほしい
ただまたあの日常だった非日常が戻ってきた時には、こんな話の事など忘れて
気にも留めずただただライブを楽しんでもらいたい
そんな日常が1日も早く戻ってきますように
そして最高な人達とまた一緒に最高な空間を伝えられますように
Photographer Profile
鈴木公平
フォトグラファー。宮城県塩竈市出身 仙台市宮城野区育ち。橋本塁に師事し、ファッションメディアを撮影する仕事を経て現在はフリーランスとして活躍中。
https://www.suzukikohei.com/
https://twitter.com/kouhey0622
https://www.instagram.com/kouhey0622/
SCENE by Photographer ARCHIVE
SCENE by Photographer Edit.Kohei Suzuki 01
SCENE by Photographer Edit.Takashi Konuma 01
SCENE by Photographer Edit.Yukihide [JON...] Takimoto 01